T.D.ミントン「ここがおかしい日本人の英文法」研究社出版(前編)
私も18歳で福岡から東京に出てきて20年以上になりますが、大学を卒業するぐらいまでは標準語と思ってしゃべっていたことが実は方言【dialect】だった、ということはよくありました。ほうきで「はわく(=掃く)」や穴を「ほがす(=あける)」など原型と違うものから、「かせいする(加勢する)(=手伝う・助ける)」など古語のようなものまで、普通の動詞や形容詞形をしたものは、「~ばい」「~たい」といった語尾の方言に比べて気が付くのが遅れるものです。また息子が小さい頃私が絵本を読み聞かせていたとき、妻から「イントネーションが変」と指摘され、途中から代わられてしまったこともあります(苦笑)。言葉を読むだけでも、「ネイティブ」標準語の妻には勝てません。
「ここがおかしい日本人の英文法」全3巻は、仕事で英語を使う必要のある私だからこそ、顔が赤くなるような指摘をしてくれます。それらは自分が間違っているというよりは、「確かに学校でそう習った」間違いのオンパレードです。「ああ、あの時あの外国人にこんな誤解を与えたかもしれない」という後悔を、山のように与えてくれました。
第2巻に挙げられている
"He studied English hard enough to pass the exam."という例文は、確かに高校時代
「彼は一生懸命勉強して、試験に通った。」の英作文として、何度も書いたり訳したりした覚えがあります。しかしこの「解釈」はネイティブにはとんでもない間違いだったとは!!
「Rice(米)」が「Lice(しらみ)」に聞こえるといった指摘は「ためにする議論」であり、実際の会話の文脈では誤解を与えることもまずありえませんし、バカにされることも皆無です(このようなことばかり書いている書籍も多数ありますが)。しかし「He is so-called a "native".(彼はいわゆるネイティブです)」のso-calledが暗に持つ意味を学校で教えられていなければ、人を紹介するときに使って不愉快な印象を与えることがあるかもしれません(私はこのニュアンスも知りませんでした。アメリカ人がよくやる「両手でピースサインを出して、数回引っかくようなしぐさ」の意味ですね)。
(後半に続く)









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