「英語耳ドリル」で、アーティストの発音に漬かる。
「英語耳」は、著者の松澤氏もウェブサイトに書いているように、少々スパルタ教育的なところもあります。この姉妹本として出版されている「英語耳ドリル」(アスキー)は、いきなり英語の名曲から始まり、初心者にも飛び込みやすい出来になっています。
両著を通じた筆者の根本思想は、「Parrot's Law(オウムが何千回も聞いて最初の1文を発音できるようになったら、次からははるかに少ない回数でしゃべるようになる)」の徹底です。「英語耳ドリル」は、「Fly Me To The Moon」やCindy Lauper「Time After Time」など親しみやすく、同時にきれいな発音の名曲を100回聞き、歌うことで、Parrot's Lawを実践していこうという本です。
とはいえ、発音の原理と似ている音を区別する力は、ある程度事前に養っておく必要があります。「英語耳ドリル」にも簡単な練習教材が収録されていますが、やはり先に「英語耳」で学習しておく方がよいと思います。
私は「英語耳ドリル」を購入した直後、試しに耳だけで歌詞を聞き取って書き写してみる実験をしてみました。きれいな発音でそんなにテンポも早くない曲ばかりですので、何度も聞けばできると思っていました。
しかし結果は散々なものでした。書き上げた英語は全体を通してみるとなんだか意味が通じません。最大の原因は時制、特に現在形なのか過去形なのかが聞き取れていなかったことです。終わった恋を思いだしているのかそれとも今の二人のことを歌っているのかよく分からず、結局どう評価していいのか途方にくれました。
「英語耳ドリル」で学習する人は、何度も聞いて歌手が時制を含めきちんとすべての母音・子音を発音しているのを実感してみてください。どんなに音をのばしても、きちんと最後には語尾を発音しているのに気がつくことでしょう。私たちが「~します」と「~しました」の違いと同じぐらい、英語の「現在形」と「過去形(動詞+"ed"など)」は区別【distinguish】しなければならないのです。
ビジネスの現場でも、相手の言っていることが過去の事実なのか今の意思なのか、はっきり聞き取らなければ大きな誤解を生みます。TOEICの試験、特にPart2では、時制を聞き取らなければ正解できない問題も多数あります。「英語耳ドリル」の何度聞いても飽きない名曲を繰り返し聞き、アーティストたちの発音を一度徹底的に細かく認識してみてください。









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