2007.05.17

BLOG本感想/関東 女性


新卒年:2008
購入場所:東京F
■■感想■■: 業界人さんの視点は社会人として学生を見る視点であり、客観視をなかなか出来ない私たち学生にとって勉強になることばかりです。本を読むこと自体がOB訪問のような感覚を覚えました。広告業界に限らず学生が読むべき本だと思います。
■役立ったコラム■:話の「編集」。
先月インターンの面接で落とされることが続き、何が原因かを考えていました。その時にこのコラムを読み、私は「ただ上手く話す」ことだけをしていたことに気がつきました。人気のある企業になればなるほど話は簡潔に、伝えたいことをダイレクトに話さなければ、魅力的な人材には見られないことを改めて感じました。

■今後の期待■:先日OB訪問をしたときに、広告労協の模擬面接を勧められました。ぜひ参加させて頂き、自分を磨いていきたいと思っています。宜しくお願いします。

また失礼ですが、このサイトが少しわかりにくいように感じています。

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2005.11.11

的を絞った質問。

「警備員に道を聞くこと。」というコラムに、以下のような質問コメントがありました。

はじめまして、ゆりと申します。毎回楽しみに拝見させていただいています。

今回はOB訪問の件でお伺いしたいことがあり、コメントしました。
それは、知りたいことに対してどのように質問すればよいかわからないということです。
先日OB訪問をしたのですが、求める人物像を聞く際、「求める人物像を教えてください。」と単刀直入に質問してしまいました。すると相手の方を困らせてしまい、自分の考えを明確にする情報も得られず、有意義なOB訪問とは言えませんでした。
そのため、次回はどのようにすればよいのか悩んでいます。もっと的を絞って質問をすべきだとは思っているのですが、では具体的にどう絞ればいいのかが分かりません。

この点について、ぜひアドバイスをいただけませんでしょうか。よろしくお願いいたします。

名前: ゆり | 2005年11月 8日 午後 02時23分

一本コラムが書けそうな質問でしたので、本編でご回答します。

OB/OG訪問は、学生にとっての職業観や社会観を確立するための調査活動の一種だと言えるでしょう。誰かが知っている絶対的真実を探し当てるのではなく、様々な人の意見を総合して自分なりの答えを導き出すことが目的です。当然OB/OG側もそこは心得ており、「答えを教えてくれ」という姿勢には距離感を置くのが自然です。

もし一言加え「**さんの求める人物像を教えてください。」と尋ねていたらどうでしょう。このような形で聞かれるのであれば、相手もあくまで個人の1意見として噛み砕いてくれるはずだと、様々な考えを示してくれるのではないでしょうか。

以前に「社会に、『正解』はない」というコラムを発表していますので、こちらも参考にしてください。

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2005.10.29

警備員に道を聞くこと。

広告労協Fさんが、自治会掲示板に「OB/OG訪問をするのだが何を聞いたらいいか分からない」という質問に、以下のような丁寧な回答を寄せていました。

OB/OG訪問の仕方の補足です。 / 広告労協F
No.1028 2005/03/24(Thu) 06:35

社員を紹介する場合、「何を聞きたいか」で、「誰を紹介するか」が決まってくるので、その辺りを明確にして欲しいという事かと思います。
全てに答えられる社員もいないと思いますので、有意義なOB/OG訪問にするためには、目的を明確にしておいた方が良いと思います。

<例>
1)志望職種について→特定部署の社員
2)選考について→最近入社した若手社員
3)社風について→一定年数その会社に勤務している社員
4)勤務実態→基本的には志望職種の社員だが、女子の場合はそれ以上に同性が望ましい。
5)会社の特徴→この項目は社員によって認識の違いがあるので注意。受験者側が捉え直す必要がある。単刀直入に「御社の強み、弱みを教えて欲しい」と言われて、客観的に答えられる社員は少ないです。特に弱い部分を社員が認識できているかは難しいです。

このFさんの書き込みを見て、OB/OG訪問はうっかりすると「警備員に道を聞く」ようなものになっているのではないかと思いました。

会社の前や道路工事現場にいる警備員が近辺地理に詳しいとは限りません。しかし道に迷った人はなぜか「たまたまそこにいる」警備員に道を聞きます。この理由は3つ考えられます。

1つ目は「なんとなくお巡りさんに似ているから」という全くの誤解
2つ目は「ここで働いているのだから近辺のことを知っているだろう」という根拠のない期待
3つ目は「そこにいるのが仕事なので、逃げずに話を聞いてくれるだろう」という都合のよい状況

一方の警備員側も、尋ねてくる人があまりに多いため、よく聞かれる建物などはすっかり覚えてしまったり多少自分で下調べをしたりして、できる限り答えてくれます。しかし人に感謝されるといい気分になるものであり、調子に乗ってよく知らない場所でも親切心で適当に答えたりし、その結果人は余計道に迷ったりします。この場合でも、警備員に道を聞いた方の自己責任は免れません。

OB/OGは先輩社員ですので、親切心で何でも答えてあげたいと思う気持ちがあるでしょう。しかし分からないことをきちんと分からないと言ってくれる人でなければ、鵜呑みにした学生がとんでもない迷子になる可能性もあります。原因はどちらにあるかと考えると、やはり「適切な人に適切な質問をしなかった」学生側の自己責任だと言わざるを得ません。

就活期間は短く急ぐ必要があるからこそ、目の前にいる人に意見を聞く機会は貴重です。これからOB/OG訪問する学生は上記Fさんのアドバイスを読み返し、「その」OB/OG訪問の目的を明確化した上で、短い時間を有効活用できるよう準備しましょう。

またFさんのアドバイスはこれまでのOB/OG訪問を振り返る上でも重要です。あの時聞いた自分の質問はそのOB/OGに適切だったのか、思い返してみてください。

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2005.10.27

「割り勘OB・OG訪問」のススメ。

(1)学生・社会人にとっての、OB・OG訪問の問題点。

OB・OG訪問が就職活動に重要なことはあらためていうまでもありません。しかし、OB・OG訪問には、学生・社会人側にそれぞれ問題もあります。

<学生側の問題>


  • 自分の先輩や縁故関係といった、偏ったコネクションでのOB訪問になる。

  • たまたま会った先輩の話だけでは、視野が広がらない。

  • OBがいない会社の社員に会うことはできない。

  • 関係の薄い先輩を見出すのは困難。

<社会人側の問題>


  • 1人相手にしようと、複数人相手にしようと同じ。別々に訪問されるほうが時間的負担が大きい。

  • 一方、複数の学生を相手にすると、食事やお茶代の負担もバカにできない。

  • 関係の薄い学生から無秩序にOB訪問の申し入れがあっても困惑する。


特に、学生側も社会人側の問題点を認識しているために、遠慮することでOB訪問自体の機会が少なくなっているという悪循環になっているということも考えられます。

(2)学生・社会人の間で、OB・OG訪問の「メソッド」を整備へ。

しかし、社会に出ようとしている学生に、先輩たる社会人が協力するのは当然のことです。また、学生にとって就職活動に切磋琢磨できる仲間の存在が必要であり、さらにはそこでできた友情は一生モノとなっていることも多く見られます。

これらのことから、学生・社会人間のOB訪問の「メソッド」を整備することが、学生のよりよい就職活動のために有効なのではと考えています。

(3)「割り勘OB・OG訪問」のススメ。

このコラムでは、「機会」と「費用」をシェアする、「割り勘OB(OG)訪問」というメソッドを提唱します。

●「機会」の割り勘。


  • 4~5人程度の、就職活動グループを作る。大学や性別が偏らないほうがよい。

  • 1人の学生が開拓したOB・OG訪問に、全員で行く。

  • グループのメンバーはそれぞれがOB・OG訪問先を開拓する。

  • 開拓できなかったメンバーは、他のメンバーに食事をおごる(笑)。



「4~5名程度」としたのは、社会人側の受け入れ人数の常識範囲と、学生全員が主体性をもって動ける人数の限界を想定したものです。

●「費用」の割り勘。


  • 窓口となった学生(幹事)は、「割り勘OB(OG)訪問」という形で4~5名で同行することを申し入れる。食事・お茶代は、学生分については学生の「割り勘」であることを先方に伝える。(「割り勘にするので、複数名で来るのを了解してほしい。」と申し入れる。)

  • 訪問当日は、幹事が小銭も含めて用意しておき、その場でかかった学生側の食事・お茶代を幹事が一括して支払う。学生間は後ほど精算する。


しかし、学生から「割り勘」といわれて、いったん断らない社会人はいません。社会人に「費用のことは気にしなくてもよい」と言われたら、

『割り勘OB(OG)訪問』は、機会と費用の2つを割り勘にすることで、多くの社会人の方と会うための自主的なルールなのです。大勢で押しかけるご迷惑をおかけしますので、ぜひ費用は割り勘で負担させてください。」

と、再度念を押してみましょう。快く受け入れてもらったとしても、複数名で来ることが先にわかっていれば、会社の会議室などをとり、会社のお茶などを出すなど、学生の費用が発生しないようにすることもできます。

また、実際に外の喫茶店などで会った場合には、何を言われても学生分は自分たちで支払ってください。そのためには、幹事が段取りよくお金を出してください。各人でメニューが違っても、だいたいの金額合算をさっと出しましょう。「経費で落とすから」といわれたとしても、そもそも本来経費で支払えることではありませんし、経費節減はどの会社も極めて厳しい状況にあります。したがって、結局相手はすべて自腹で支払うことになります。このようなことを理解したうえで、大勢で訪問させてもらったことを前提に、学生分は必ず自分たちで支払うという原則を貫いてください。なお、社内で出たコーヒーなどに支払う必要はありません。

(4)「割り勘OB・OG訪問」で、社会人の受け入れの拡大へ。

この考え方は、広告業界へのOB・OG訪問に限ったことではありません。また、このような動き方を、すでに自主的にやっている学生もいるでしょう。

このコラムでは、むしろ「社会人側に」学生の就職活動をもっと認識してもらい、協力・支援してもらうムードをつくることを意図としています。このような形で申し込んでくる学生を暖かく受け入れてくれるよう、今後広まっていければと思います。

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2005.10.25

バイオリンの発表会。

ピアノという楽器はタイプライターと同じく鍵盤を押すと決まった音程が出ます。当然音色や強弱・リズム感といった要素は訓練によって体得していくものですが、とりあえず押せばちゃんとした音程が出るので初心者にも取り扱いやすい楽器と言えます。

一方バイオリンは自ら弓で弦を弾いて音を出す楽器です。しかし初めての人が弾こうと思ってもそれは騒音にしかなりません。弾くというよりも「こすりつけている」「引っ掻いている」行為にしか過ぎません。バイオリンでは、まず音を出せるようになるまでに厳しい練習が必要なのです。

コミュニケーションを音楽で例えるなら、言葉は楽譜、声は楽器。そして音程は正しい言葉使い、音色は感情豊かで説得力のある表現だといえるでしょう。曲がよくても演奏家が下手なら音楽は台なしであるように、どんなに机上で文章を練ろうとそれを声に乗せてどう表現するかで、言葉は生きも死にもします。音楽もコミュニケーションも、記号だけでは完結せず、実践して初めて価値をもつものなのです。

しかも就活生が使う楽器はピアノでなく、バイオリンです。キラキラ星一つ演奏するのも簡単ではありません。普通にやっても引っ掻き音にしか聞こえません。学生口調にお仕着せの言葉を乗せても、メッセージとして聞こえてこないのです。

模擬面接会という発表会でバイオリンの音程と音色が聞こえた学生は全体の2割以下でした。音楽に聞こえてはじめて曲の善し悪し・演奏の善し悪しを評価できます。それ以前の学生はいくら楽譜の方をいじっても無駄だと言わざるを得ません。

バイオリンの音程と音色を奏でられるようになるためにはどうしたらいいか、この答えも同じく音楽にあります。それは目と耳を使って人から学び、自分で実践練習するしかありません。

そのための最もよい機会は社会人と話すこと、とりわけOB/OG訪問です。OB/OG訪問では社会人の話し方のリズムや抑揚、言葉の選び方を学ぶ場でもあります。どのような話し方が「言葉」を「メッセージ」に変えるのか、実際にライブで見て聞いてみなければ分かりません。

そしてあなた自身の話の内容と身振り手振りも含めた話し方についてOB/OGに率直な意見を求め、発表会に臨める「音程・音色」になっているか尋ねてください。

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2005.10.23

「フィルター」と「バネ」。

先日ある広告業界の方とお話していたところ「2次面接の面接官をやったことがあったけど、いやーみんな優秀でねぇ、3分の2ぐらいは一緒に働きたいと思ったよ」とおっしゃっていました。

私もその気持ちは非常によく分かります。「臨死体験」との定評がある広告労協の模擬面接ですが、過去2次面接以降で開催した模擬面接会では、資質でいえばそんなに差がないというレベルでした。

逆に言えばそれくらい1次面接のフィルターは強烈です。人気業界であればあるほどフィルターはさらに厳しくなり、2次面接からはじめてじっくりとした人物評価を開始するのでしょう。

誰でも応募できる模擬面接で私が口にできる最大級のほめ言葉は「1次面接で落ちるようなことはまずないでしょう」というものです。このような評価に該当する人は現時点ではたいてい10%未満であり、同席している他の模擬面接官やアシスタントと見解がぶれたことはかつて一度もありません。広告労協という存在を知り、自ら参加してきた学生を母集団として、この状況です。1次面接を通過するということは、5人中~10人のグループの中で誰も異論のないトップになるということなのかも知れません。

しかし過去の労協生の例を見ても、模擬面接でダメダメだった学生が見事内定を得た例は枚挙に暇がありません。努力によって1次面接を通過できるようになった学生は、普通に通過した学生よりも勢いがありますその学生は1次面接の強烈なフィルターを自分に勢いをつけるバネに変えたのです。上述のようにそもそも優劣をつけづらいと言われている2次面接(以降)ですが、このような学生がきちんと業界研究で企業観や業界観および職業観を身につければ、勢いがある分他の1次通過者より輝いて見えることは大いにあります。

1次面接の壁を乗り越えるにはまずその壁がどれだけ高いかを認識することから始まります。自分の立ち位置を知り、その高さに絶望する事なく不断の努力でコミュニケーション力を磨き、「同時に」業界研究を進めていってください。これを同時にできるのがOB/OG訪問に他なりません。

あなたは何人業界の人と会いましたか?

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2005.10.21

予習・復習。

みなさんはこれまでの学業で、予習と復習どちらを重視してきたのでしょうか。

私が真剣に勉強していた高校3年生までは(苦笑)、私自身は予習の方を重視していたと思います。学校での授業はその確かめのようなものであり、正直言って復習というものをやった記憶はあまりありません。しまいには授業とは全然関係ない問題集をやり、自習と授業がパラレルに進行していたような気がします。

特に受験勉強というものは、学習参考書や過去問題集も充実しており、授業だろうが参考書だろうが「書いてあることをマスターする」ことが入試を突破する必要十分条件といっても過言ではないかもしれません。

しかし「就職」という「受験」ではどうでしょうか。

「業界本」という名の参考書は豊富にありますが、1つの企業を掘り下げたものでもなく所詮業界研究の一部に過ぎません。特に面接が重視される広告業界では、そこに書いてあることを丸暗記してもほとんど役に立ちません。そもそも学生と社会人の間の壁は学生の想像以上に高いものです。書籍などでの「予習」で自己満足しているようではまずゴールにたどり着くことはできないでしょう。

大事なことはむしろ「復習」の方です。OB/OGなど社会人と実際にコミュニケーションをとった後に、学んだこと・感じたこと・失敗したことなど、その貴重な経験を復習することがもっとも効果的な血となり肉となります。そのような経験の中で書籍などによる業界研究を進めていけば、もっとリアリティをもって身につくことでしょう。

就職初期段階のOB/OG訪問は、あえて失敗し復習するための「模擬試験」と考えるべきです。OB/OG訪問の最後に「私の印象や注意すべき点を率直にご指摘いただけますか」と聞いてみてはいかがでしょうか。きっとその先輩は真摯に答えてくれると思います。

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2005.10.19

人材像の最大公約数は。

数字を10個無作為に挙げれば、その最大公約数は多分「1」です。このことを「互いに素」といい、共通の要素(約数)が「ない」ことを示します。

さまざまな業種の採用試験で同じことをいっても通用しません。業種によって求める人材像が違うからです。さらに細かく見れば、同じ業種でもそれぞれの会社によって違います。様々な業界で求められてる人材像の最大公約数はきっと1程度なのです。

かねてから私は「業界を絞らない就活アドバイスは存在しない」と思っています。

就活アドバイス本は書店に多数並んでいます。確かに自己分析の手法や社会人と接する時のマナーなど、ゼロベースの学生には必須アイテムだと思います。しかしそのようなことは採用する側の立場から言えばできて当たり前、面接のスタート地点に過ぎません。

本当に大事なことは業界研究と会社研究、その結果として自分がその会社にどう貢献できるかを見つけだすことです。選考の初期段階では人物像で見ることがあっても、さらに上の段階では会社研究の不十分さは必ず見透かされます。「どこに行っても同じことを言ってるな」と思われた瞬間に、面接は終了です。

広告業界はもともと会社情報が少ないので、会社研究にも不自由することは事実です。その会社の人事担当ですらその状況は理解していることでしょう。しかしごくわずかでもその会社固有のこと調べ志望動機に交えてプレゼンできれば、人事も人の子、何かしら自分のことを理解してくれる(しようとしている)姿勢を評価したくなるのではないでしょうか。

業界・会社研究は就活の要。自己分析レベルで息があがってしまうことなく、そこに求められている固有の人材像をはっきり認識しましょう。それにはやはりOB/OG訪問が成否の別れ道となります。本やネットに頼ることなく、自分の目・耳・足で情報を稼ぐことが重要です。話すときのリアリティが決定的に違います。

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2005.10.17

OB/OG訪問、基本中の基本。

模擬面接会などを開催すると、本当に内定する人は会が終わった後に分かるものです。その分かれ目は、「後日、あらためてお礼がいえるかどうか」という点です。

ビジネスの関係では、相手に特にお世話になったりご馳走してもらったりすれば、必ず通常は「翌日の朝までに」あらためてお礼をするのが当然の礼儀です。実際に会っているときにいうお礼はだれでもでき、「儀礼」的なものにすぎません。それを後日改めて感想などを交えてお礼をしてはじめて「礼儀」になるのです。

ITを使うことで、今や一般消費財メーカーですら「CRM(Customer Relationship Management)」に取り組み、直接接触をもってくれた顧客と長期のリレーションを取ろうとしている時代です。あなたがOB/OG訪問をした先輩がそのようなクライアントに必死に取り組んでいるとすれば、後日お礼も感想も言わないあなたに対して「あんなヤツいらない」と思うことは間違いありません。あなたはその人の後輩になろうとしているわけですから、きちんと礼儀を尽くさないこと自体、社会人になることへの真剣味が足りないといわれても仕方がないでしょう。

電子メールでお礼をいうのも今ではすっかり許容範囲です。この手のものは早ければ早いほど効果的です。まずはあなたの手に握っている携帯からでもいいですから、できれば12時間以内に一言お礼をいうようにしてください(12時間以内にまた飲んでいる人は稀ですから(苦笑))。

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2005.10.15

取り違えていませんか、「OB/OG」の意味。

募集要項で、「OB/OGの紹介は実施していません。各大学の就職課でお調べください。会社説明会も実施いたしません。」としている会社は結構あります。

しかし学生にとってのOB/OG訪問はその会社のことを研究することに他ならず、学校の先輩と旧交を温めるためではありません。すなわち就活におけるOB/OGの定義は「その会社の現役社員」そのものであり、出身大学はどこでもいいわけです。

もともとOB/OG訪問という言葉は、様々な大学で新卒採用実績のある大企業への就職にしか当てはまりません。比較的小さい規模の会社の募集要項に「OB/OGの紹介も会社説明会もない」と書けば、OB/OGのいない学生には「当社は社員による説明も、会社による説明もするつもりがありません」と映っているのではないでしょうか。逆に見れば、「新卒採用実績のある大学以外はフォローしません」とも受け取れます。

そもそも広告業界は黒子の役割であるため、具体的にどんな広告に携わっているのか、主要取引先はどこかなどはHP情報からも分からない場合が多いでしょう。実際に働いている社員に多少でも会っておかなければ、その会社のことは何も分からないといっても過言ではありません。このような会社が、採用面接で「なぜ当社なのか」「どんな部署を志望しているか」、ましてや「誰か社員には会ったのか」といった質問をするのはもはや悪い冗談とも言えます。

とはいえ実際に受け付けたら、大量の学生の問い合わせをさばききれない・説明会の会場を確保できないと思う採用側の気持ちも分かります。しかし様々な学生を見てきた経験から言えば、何も書かなければOB/OG紹介の問い合わせが殺到するということも(超有名・超人気企業でない限り)ありえないと思っています。もちろん安易に社員を紹介すると書けば殺到するでしょうが、「何も書かない」という方法もあるはずです。

自らOB/OG紹介の問い合わせをしてくる学生は、他の学生よりはるかに行動的で、より大きな関心を寄せている人物です。リクナビをはじめとしたネットでの就職活動が全盛となっている現在、自ら電話をして企業にアクセスし交渉するというだけで、基本的な行動力とコミュニケーション力を持っていると推定できるのではないでしょうか。

新卒での採用実績大学数が少ない会社は、OB/OG訪問の門戸を閉じてしまわないことで、いい人材を早期に発掘することができると思います。採用人数が若干名というのであればなおさらでしょう。採用担当の方には、OB/OGの固定観念にこだわらず熱心な学生のニーズに応え、第一線の社員の時間を割いてもらい会っていただければと思います。

会社説明会も、最初の筆記やエントリーシート選考直後に開催するなど、現実的な人数を対象に実施するアイデアはあるはずです。また第一回広告労協就職フォーラムや今年度読売エージェンシーの会社説明会が実施された「シニアワーク東京(飯田橋)」の地下大会議室は、250名程度を集めることができ、プレゼン設備も充実した施設です。就職説明会という目的であればホテルの会議室より格安に実施できると思います。ぜひ検討してみてください。

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2005.10.13

釣書と社風。

就職活動、求人活動を全体としてみれば、求人・求職者の「お見合い」といえるでしょう。

「釣書(つりがき)」とは、「縁談などの際に取り交わす身上書(しんじょうしょ)。つりしょ。つり。(三省堂提供「大辞林 第二版」)」とのことです。学生側の釣書はエントリーシート、そして会社側の釣書はホームページや冊子などによる会社案内に相当します。

お見合いは「見合う」ことを抜きにしては成立しません。結婚生活は長きに渡るものであり、いかに立派な経歴であろうと、自分の価値観と照らし合わせ、長く一緒にいられる相手かどうかを見極めなければいけません。それには「会う」こと以外に判断する方法はありません。

同様にOB・OG訪問の最終的な目的は、その会社の社風を感じとることだと思います。会社には必ずそれぞれ独自の「社風」があります。学生の皆さんは「会う」ことを通じて会社の社風を見極め、自分に合った職場かどうかを判断してください。そうすれば「A社とB社はどう違うか」という質問には、おのずと答えが見えるはずです。

ただし社風を感じるためには、複数のOB・OGの方と会う必要があります。(私自身を含め)あまり特定のOB・OGに影響されず、慎重に企業研究を進めてください。

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2005.10.11

OB訪問・OG訪問より、大事なこと。

このボランティア活動にはまっていく中で、今の学生の実態に直接触れることができ、私自身大きなカルチャーショックを受けることもしばしばとなっています。その中でも、「少子化・核家族化」と、「ケータイ・電子メール」が、いかに今の学生のコミュニケーション文化を変えていったかということを実感しています。

その中でも、「今の学生は、それまで社会人と話す機会がどれだけあったのだろう」という点に興味があります。今社会人を目指す学生が、そもそも社会人という世界をどれだけイメージできているのだろうか、数々の学生と接していううちに、そう思うようになってきています。

ケータイ・電子メールがない時代は、例えば、彼女ができたとしても、彼女に連絡をするためには彼女の自宅に電話をするしかありません。そうすれば、避けて通れないのが「彼女の両親が電話に出る」ということです。多分私たちの世代はこれが最初に直面する社会人の壁であり、どのように挨拶をするか、いやな反応されたらどうしようか、などと、コミュニケーションの方法を自分自身で研究せざるを得ない局面に追い込まれます。

今の学生は、最初からケータイ・電子メールがあり、親を経由しなくても直接相手とコンタクトをとることができます。私のような世代からはとてもうらやましいことではあるのですが、今の学生は「恋人の親」という最大の社会人の壁の存在すら知らず、就職活動になるまで、同世代間のコミュニケーションだけで突っ走ってきているのではないかと思っています。脚本家の三谷幸喜は、この「恋人の間にある『親』というコミュニケーションの壁」というシチュエーションが現在無意味となってきているため、過去の台本の価値が下がってきていると言っているそうです。

また、私自身地方出身であり、近所の人はみんな親の代以前から知っているという環境で育ったため、都会の少子化・核家族化で地域との交流がない状況では、社会人とのコミュニケーションの絶対量が少ないと実感しています。社会人とは言い換えれば、広告人にとってはクライアントにも消費者にもなりえる人たちであり、その人たちとコミュニケーションをとったこともない人が、いい広告人になれるはずがありません。

広告業界のOB/OG訪問をするのも重要です。しかし、学生のみなさんは、そもそも社会人とのコミュニケーションが全く足りていません。OB/OG訪問よりももっと重要なのは、できるだけ多くの社会人と話しておくということです。

どんな会社の人でも構いません。できれば係長・課長・部長といったポジションの人と一杯話してみてください。広告業界ではなく他の業界の人と話をすることは、将来のあなたの広告人としての仕事をイメージさせます。広告人になれば、プレゼンテーションは最後の社長プレゼンまで現場がやるのです。この業界にOB/OGがいなくても、この観点に立てば、意義のある就職活動はいくらでもできます。今すぐ自分の両親や親戚に相談し、紹介してもらってください。話した数だけ、広告人としてのイメージが湧くと思います。

そして、一度あなたの付き合っている人の両親とも会ってみたらどうでしょうか。この局面でのコミュニケーションを工夫しない人はいません。追い込まなければブレイクスルーできないこともあるのです。これは最初の1回が重要です。ぜひ、チャレンジを(笑)

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2005.10.09

社員の立場からの、OB/OG訪問論。

OB/OG訪問を受ける社員の立場から、「OB訪問するなら、こうしてほしいのになぁ」ということを、つらつらと書いておきます。

●できれば、シーズン前に来てほしい。

早めにOB/OG訪問に来る人ほど、業界研究や就職活動への積極的な姿勢が見え、好印象なものです。またOB訪問の時期がピークになってくると、受け入れる社員側も相当大変になり、なおざりになってしまうこともあるでしょう。

先んずれば事を制す。本ホームページの情報に日常的に接し、先手先手の活動を心がけましょう。

●グループでまとめて来てほしい。

ゼミの後輩として訪問するのであれば、あらかじめゼミの仲間や友人も含めて複数人できてもらいたいものです。会社の会議室も取りやすくなります。しかし、5~6人がせいぜいというところでしょうか。

●最初は電子メールでコンタクトを取ってほしい。

広告会社の社員は極めて忙しく、スケジュール調整や込み入った要件は電子メールを使うのが基本になっています。また学生からの電話は、緊張していることもあってコミュニケーションのテンポが極めて遅く、忙しいときには後回しにしたいときもあります(といってもあんまり調子のいい電話も受けたくありませんが)。また、不在で「また電話します」というメモがあったとしても、数回行き違いになると社員側もプレッシャーとなります。

社員として一番都合がいいのは、電子メールで最初のコンタクトをとってもらい、こちらから携帯電話か電子メールに折り返すというパターンです。学生の皆さんがどういうOB名簿を見ているのか分かりませんが、電子メールが記載されているようでしたら、まずはメールでのコンタクトとしてほしいものです。

もしも電話しか分からず、相手が不在だった場合、自分の携帯番号をメモで残してもらった上で、必ず自分からかけ直すと伝えてください。会ったこともないのに折り返しを依頼するのは、ワン切り業者と同じです。

●自己紹介と志望動機は先に送っておいてほしい。

最初のコンタクトのときには不要ですが、実際にアポが取れた場合、必ずコメントすることになる「自己紹介」と「志望動機」については、あらかじめメールや郵送で送っておいてほしいと思います。(エントリーシートが手書きの場合、Webエントリーと違う戦略を立てられますので、手書きのものを郵送するのもいいでしょう。)

いきなり送りつけるのも躊躇するでしょうから、メールや郵送に一言「貴重な時間をいただいていますので、自己紹介と志望動機については事前にお送りいたします。あらかじめごらんいただければ幸いです。」といった言葉を添えるといいでしょう。またこうすることによって社員への印象も格段に違ってき、より密度の濃いOB/OG訪問になると思います。

●自分で調べてわかることは、聞かないでほしい。

インターネットが普及し、上場会社であれば事業・経営情報のほとんどがWebで閲覧できる世の中で、調べれば分かる質問をする学生は今でも確かに多く存在します。また、そのような質問は、社員側も回答を準備しておかなければいけません。社員は学生にテストを受けさせられているわけではないのです。

何らかの縁でOB/OG訪問の機会をもち、非常に短い時間でのコミュニケーションですから、私達をうならせるような、印象的な質問の1つや2つしてほしいものです。質問の選び方、聞き方、あいづちの打ち方、反応の仕方などを総合して、私達はあなたたちの評価をしているのです。

●あなたの話も聞かせてほしい。

私達は、コミュニケーション課題を解決するプロです。これが他業界よりもOB/OG訪問を重視べきだと位置付けられている理由でしょう。コミュニケーション課題は一般論では解決できません。私達の仕事は、個々の課題を見極め、実践的な解決策を考えることです。

私達は、みなさんそれぞれの受験上の課題に対し、直接アドバイスができます。話を聞くだけでは、大学の授業と同じです。むしろOB/OG訪問は、先輩を交えた「ゼミ」ととらえるべきでしょう。OB/OG訪問の場では、あなた自身の課題を、不器用な言葉でもいいですから、私達に伝えてください。

●最終的な進路が決まったら教えてほしい。

OB/OG訪問という小さな縁でも、コミュニケーションを生業とする広告マンとしてはできるだけ大事にしたいと思うものです。人気業界でもありますので、ライバル会社に見事入社できたとしても大いに拍手を送りたいと思いますし、また広告業界以外の会社に入ったとしても、取引先として関係が出てくる可能性も大きく、その後のコネクションも大事にしたいと思うものです。

電子メールでも結構ですので、最終的な進路については一言情報を入れてほしいと思います。

●社会人になったら、OB/OG訪問を喜んで受けてあげてほしい。

私達が社員として学生のOB/OG訪問を受ける上で1つだけ条件があります。それは、あなた自身が社会人になったとき、必ず学生のOB/OG訪問を受けてあげてほしいということです。

OB/OG訪問はもっとも気軽にできる、そして大きな影響を与えることができるボランティアです。ぜひ、学生のオファーは喜んで受けてあげてください。

2002.10.14に発表したものを加筆修正

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2005.09.30

sayとask。

広告とは限られた時間でのコミュニケーションを追求するものです。その制限を前提に、マーケティングは「何を言うか(what to say)」をまとめ、クリエーティブはそれを「どのように言うか(how to say)」を開発します。

営業職にとっても「say」は重要です。マーケやクリエーティブに的確なwhatやhowをsayしてもらうためには、営業も彼らに対してクライアントの課題を的確にsay(オリエン)しなければいけません。さらにもっと効果的なsayをするためには、プレゼン本番以前にクライアントへ接触し、クライアントの抱える背景や社内事情などを様々な形で「ask(聞き出す)」する活動も必要です。

プレゼン前の営業の「ask」の動きはまさにOB/OG訪問と同じです。採用試験を受けるまでにOB/OG訪問によって業界やその会社の周辺情報や重要な判断基準を仕入れ、それらに自分なりの判断を加えて面接の準備をすることが、内定に向けた最低限のフローと言えます。この過程は、広告業界での営業の仕事に似ていると言えるでしょう。いわば「一人広告代理店」です。

OB/OG訪問では何を聞いても自由です。クローズドな場だからからこそクローズドな情報を話してもらえる唯一の機会と言えます。営業職を希望するのであれば、OB/OG訪問が最初の営業活動の場だと思い、相手からの情報収集に取り組んでみてください。

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2005.09.26

人材像の最大公約数は。

数字を10個無作為に挙げれば、その最大公約数は多分「1」です。このことを「互いに素」といい、共通の要素(約数)が「ない」ことを示します。

さまざまな業種の採用試験で同じことをいっても通用しません。業種によって求める人材像が違うからです。さらに細かく見れば、同じ業種でもそれぞれの会社によって違います。様々な業界で求められてる人材像の最大公約数はきっと1程度なのです。

かねてから私は「業界を絞らない就活アドバイスは存在しない」と思っています。

就活アドバイス本は書店に多数並んでいます。確かに自己分析の手法や社会人と接する時のマナーなど、ゼロベースの学生には必須アイテムだと思います。しかしそのようなことは採用する側の立場から言えばできて当たり前、面接のスタート地点に過ぎません。

本当に大事なことは業界研究と会社研究、その結果として自分がその会社にどう貢献できるかを見つけだすことです。選考の初期段階では人物像で見ることがあっても、さらに上の段階では会社研究の不十分さは必ず見透かされます。「どこに行っても同じことを言ってるな」と思われた瞬間に、面接は終了です。

広告業界はもともと会社情報が少ないので、会社研究にも不自由することは事実です。その会社の人事担当ですらその状況は理解していることでしょう。しかしごくわずかでもその会社固有のこと調べ志望動機に交えてプレゼンできれば、人事も人の子、何かしら自分のことを理解してくれる(しようとしている)姿勢を評価したくなるのではないでしょうか。

業界・会社研究は就活の要。自己分析レベルで息があがってしまうことなく、そこに求められている固有の人材像をはっきり認識しましょう。それにはやはりOB/OG訪問が成否の別れ道となります。本やネットに頼ることなく、自分の目・耳・足で情報を稼ぐことが重要です。話すときのリアリティが決定的に違います。

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2005.08.03

セカンドオピニオン。

「セカンドオピニオン(2つ目の意見)」とは一般に自分の健康状態や病状について掛かり付けの医師の意見を聞くだけでなく、他の医師の意見も聞くべきであるという考え方のことをいいます。

これは反対意見を聞けということではなく、客観的立場からの意見も必要であるということです。当然両者がたまたま一致することもあります。また客観的立場の意見の方を重視しろということでもなく、親身になっている側の意見がよいことも十分あります。すなわちセカンドオピニオンとは「鵜呑みにしない」「自分で判断する」ための手法といえます。

この考え方は極めて重要であり、現在では医療だけでなく法律など専門的な知識を必要とする分野で広く使われています。

就職活動、会社選択に関してもセカンドオピニオンは必須だといえるでしょう。オーナー企業でない限り意思決定は慎重な下調べと手続きに則った合議によってなされます。しかし就職に関して言えば、あなた自身に「職業選択の自由」がある以上、進路を決めるのは最終的にはあなた一人の判断です。

ある会社について、その会社の社員の意見も、同じ会社の別な社員の意見も、ライバル会社社員からの意見も、他のライバル会社社員の意見も、それぞれは1オピニオンに過ぎません。親の意見や気持ちも一つのオピニオンです。

しかしどれか一つの意見だけで重要な決定をすることは、自分自身に対して無責任な行為といえるでしょう。相手もあなたの意思決定に対して1参考意見を述べたに過ぎません。本blogも広告労協のアドバイスも同様です。鵜呑みにしてもらっては困ります。

とはいえ2つの意見だけで焦点が結ばれるほど企業の評価は簡単ではないでしょう。3番目、4番目とオピニオンを聞いていくにつれだんだんあなた自身の視界ははっきりし、最終的にはこれらに自分自身どう向き合っていけるかという「覚悟」が加わることで大きな判断をすることができます。あなたの体のことはあなた自身が決めるように。

広告業界はそもそも表舞台にはでてこないため、OB/OG訪問が他業種より重要であるといわれます。これは真実です。今はあこがれで業界研究しているとしても、数多くのOB/OGのオピニオンと触れ合い、広告業界のこと、就職したい会社のことを自分自身で判断してください。

※2004年10月30日発表のものを再録。内定が決まっている人にももう一度読んでいただきたく。

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2005.03.26

社会に「正解」はない。

OB/OG訪問で「面接で~してもいいでしょうか」「面接で~と言う方がいいでしょうか」という質問をする学生は結構います。この質問だけでもその学生が社会人になることをどれだけ理解しているか感じることができます。

高校や大学受験では「答え」と言えば「正解」のことを指します。それは学問(入試)という客観的な価値基準があるから成立する概念です。同じ答えをどんなに多くの人が選んでも正解としての価値には変わりません。

しかし社会での「答え」はあくまで「考え方」の一つであり、受け取る側に立てば「判断材料」の一つに過ぎません。しかも多くの人が同じだからそれが正解とも限りません。戦略的な観点から人と同じことをしない、同じ考え方をしないという選択もありえます。上述のような狭い範囲の二者択一の質問は、自分がその採用責任者でなければ答えられるわけがありません。いや責任者ですら答えることはできません。

就活は自分自身と向き合う活動です。それにもかかわらず自分自身のことについて「正解を教えてくれ」という姿勢が見え隠れする学生には、とても残念な気持ちになります。「正解がある」という前提自体、学生意識丸出しだと知るべきです。

冒頭の質問では、例えば「私は…と思っているのですが、どのようにお考えになりますか」など、言い方ひとつで社会人としてのコミュニケーションにもなります。「正解などない」ということだけをきちんと認識すれば、どのような聞き方が適切か、自然に分かってくるのではないでしょうか。

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2005.03.25

警備員に道を聞くこと。

広告労協Fさんが、自治会掲示板に「OB/OG訪問をするのだが何を聞いたらいいか分からない」という質問に、以下のような丁寧な回答を寄せていました。

OB/OG訪問の仕方の補足です。 / 広告労協F
No.1028 2005/03/24(Thu) 06:35

社員を紹介する場合、「何を聞きたいか」で、「誰を紹介するか」が決まってくるので、その辺りを明確にして欲しいという事かと思います。
全てに答えられる社員もいないと思いますので、有意義なOB/OG訪問にするためには、目的を明確にしておいた方が良いと思います。

<例>
1)志望職種について→特定部署の社員
2)選考について→最近入社した若手社員
3)社風について→一定年数その会社に勤務している社員
4)勤務実態→基本的には志望職種の社員だが、女子の場合はそれ以上に同性が望ましい。
5)会社の特徴→この項目は社員によって認識の違いがあるので注意。受験者側が捉え直す必要がある。単刀直入に「御社の強み、弱みを教えて欲しい」と言われて、客観的に答えられる社員は少ないです。特に弱い部分を社員が認識できているかは難しいです。

このFさんの書き込みを見て、OB/OG訪問はうっかりすると「警備員に道を聞く」ようなものになっているのではないかと思いました。

会社の前や道路工事現場にいる警備員が近辺地理に詳しいとは限りません。しかし道に迷った人はなぜか「たまたまそこにいる」警備員に道を聞きます。この理由は3つ考えられます。

1つ目は「なんとなくお巡りさんに似ているから」という全くの誤解
2つ目は「ここで働いているのだから近辺のことを知っているだろう」という根拠のない期待
3つ目は「そこにいるのが仕事なので、逃げずに話を聞いてくれるだろう」という都合のよい状況

一方の警備員側も、尋ねてくる人があまりに多いため、よく聞かれる建物などはすっかり覚えてしまったり多少自分で下調べをしたりして、できる限り答えてくれます。しかし人に感謝されるといい気分になるものであり、調子に乗ってよく知らない場所でも親切心で適当に答えたりし、その結果人は余計道に迷ったりします。この場合でも、警備員に道を聞いた方の自己責任は免れません。

OB/OGは先輩社員ですので、親切心で何でも答えてあげたいと思う気持ちがあるでしょう。しかし分からないことをきちんと分からないと言ってくれる人でなければ、鵜呑みにした学生がとんでもない迷子になる可能性もあります。原因はどちらにあるかと考えると、やはり「適切な人に適切な質問をしなかった」学生側の自己責任だと言わざるを得ません。

就活期間は短く急ぐ必要があるからこそ、目の前にいる人に意見を聞く機会は貴重です。これからOB/OG訪問する学生は上記Fさんのアドバイスを読み返し、「その」OB/OG訪問の目的を明確化した上で、短い時間を有効活用できるよう準備しましょう。

またFさんのアドバイスはこれまでのOB/OG訪問を振り返る上でも重要です。あの時聞いた自分の質問はそのOB/OGに適切だったのか、思い返してみてください。

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2005.03.03

バイオリンの発表会。

ピアノという楽器はタイプライターと同じく鍵盤を押すと決まった音程が出ます。当然音色や強弱・リズム感といった要素は訓練によって体得していくものですが、とりあえず押せばちゃんとした音程が出るので初心者にも取り扱いやすい楽器と言えます。

一方バイオリンは自ら弓で弦を弾いて音を出す楽器です。しかし初めての人が弾こうと思ってもそれは騒音にしかなりません。弾くというよりも「こすりつけている」「引っ掻いている」行為にしか過ぎません。バイオリンでは、まず音を出せるようになるまでに厳しい練習が必要なのです。

コミュニケーションを音楽で例えるなら、言葉は楽譜、声は楽器。そして音程は正しい言葉使い、音色は感情豊かで説得力のある表現だといえるでしょう。曲がよくても演奏家が下手なら音楽は台なしであるように、どんなに机上で文章を練ろうとそれを声に乗せてどう表現するかで、言葉は生きも死にもします。音楽もコミュニケーションも、記号だけでは完結せず、実践して初めて価値をもつものなのです。

しかも就活生が使う楽器はピアノでなく、バイオリンです。キラキラ星一つ演奏するのも簡単ではありません。普通にやっても引っ掻き音にしか聞こえません。学生口調にお仕着せの言葉を乗せても、メッセージとして聞こえてこないのです。

模擬面接会という発表会でバイオリンの音程と音色が聞こえた学生は全体の2割以下でした。音楽に聞こえてはじめて曲の善し悪し・演奏の善し悪しを評価できます。それ以前の学生はいくら楽譜の方をいじっても無駄だと言わざるを得ません。

バイオリンの音程と音色を奏でられるようになるためにはどうしたらいいか、この答えも同じく音楽にあります。それは目と耳を使って人から学び、自分で実践練習するしかありません。

そのための最もよい機会は社会人と話すこと、とりわけOB/OG訪問です。OB/OG訪問では社会人の話し方のリズムや抑揚、言葉の選び方を学ぶ場でもあります。どのような話し方が「言葉」を「メッセージ」に変えるのか、実際にライブで見て聞いてみなければ分かりません。

そしてあなた自身の話の内容と身振り手振りも含めた話し方についてOB/OGに率直な意見を求め、発表会に臨める「音程・音色」になっているか尋ねてください。

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2005.03.01

「フィルター」と「バネ」。

先日ある広告業界の方とお話していたところ「2次面接の面接官をやったことがあったけど、いやーみんな優秀でねぇ、3分の2ぐらいは一緒に働きたいと思ったよ」とおっしゃっていました。

私もその気持ちは非常によく分かります。「臨死体験」との定評がある広告労協の模擬面接ですが、過去2次面接以降で開催した模擬面接会では、資質でいえばそんなに差がないというレベルでした。

逆に言えばそれくらい1次面接のフィルターは強烈です。人気業界であればあるほどフィルターはさらに厳しくなり、2次面接からはじめてじっくりとした人物評価を開始するのでしょう。

誰でも応募できる模擬面接で私が口にできる最大級のほめ言葉は「1次面接で落ちるようなことはまずないでしょう」というものです。このような評価に該当する人は現時点ではたいてい10%未満であり、同席している他の模擬面接官やアシスタントと見解がぶれたことはかつて一度もありません。広告労協という存在を知り、自ら参加してきた学生を母集団として、この状況です。1次面接を通過するということは、5人中~10人のグループの中で誰も異論のないトップになるということなのかも知れません。

しかし過去の労協生の例を見ても、模擬面接でダメダメだった学生が見事内定を得た例は枚挙に暇がありません。努力によって1次面接を通過できるようになった学生は、普通に通過した学生よりも勢いがありますその学生は1次面接の強烈なフィルターを自分に勢いをつけるバネに変えたのです。上述のようにそもそも優劣をつけづらいと言われている2次面接(以降)ですが、このような学生がきちんと業界研究で企業観や業界観および職業観を身につければ、勢いがある分他の1次通過者より輝いて見えることは大いにあります。

1次面接の壁を乗り越えるにはまずその壁がどれだけ高いかを認識することから始まります。自分の立ち位置を知り、その高さに絶望する事なく不断の努力でコミュニケーション力を磨き、「同時に」業界研究を進めていってください。これを同時にできるのがOB/OG訪問に他なりません。

あなたは何人業界の人と会いましたか?

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2005.02.25

評価シートを「持参」する。

広告労協の模擬面接では事前に基礎的な評価シートを用意し、面接後それに記入して学生に返しています。それはいくつもの評価軸に対して「はい」か「いいえ」のどちらかを選ぶものになっており、迷った場合は「いいえ」にする厳しいルールで記入します。もちろん事前に見せませんので、学生は渡されて初めてその評価軸を知ります。

OB/OG訪問はすればするほど効果を発揮しますが、一定の業界研究が終わった後は模擬面接のようにOB/OGから評価してもらうことが有効です。第三者の社会人に指摘をされないと気づかないことも多く、それが分かるだけでどんどん面接を通過していくこともあります。

「厳しい指摘をしてください」といっても相手は遠慮をし、また網羅的にはチェックできないものです。こんなときあらかじめ「はい」か「いいえ」で答えられる評価シートを用意して、相手にチェックしてもらうと効率的なのではないでしょうか。相手は驚くでしょうが、きっと率直に埋めてくれると思います。

広告労協の模擬試験を受験した人はそれを元に、受けていない人も面接対策本から重要な評価軸を抜き出し、「はい」か「いいえ」のニ択で答えられるシートをつくってみてください。それをまとめるだけでも話の中で評価軸を意識できるはずです。

倍率で言えば何十倍というのが広告業界。すべて「はい」にチェックが入るぐらいの「他己評価」をもらって初めて面接を通過していくのです。

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2004.11.23

人材像の最大公約数は。

数字を10個無作為に挙げれば、その最大公約数は多分「1」です。このことを「互いに素」といい、共通の要素(約数)が「ない」ことを示します。

さまざまな業種の採用試験で同じことをいっても通用しません。業種によって求める人材像が違うからです。さらに細かく見れば、同じ業種でもそれぞれの会社によって違います。様々な業界で求められてる人材像の最大公約数はきっと1程度なのです。

かねてから私は「業界を絞らない就活アドバイスは存在しない」と思っています。

就活アドバイス本は書店に多数並んでいます。確かに自己分析の手法や社会人と接する時のマナーなど、ゼロベースの学生には必須アイテムだと思います。しかしそのようなことは採用する側の立場から言えばできて当たり前、面接のスタート地点に過ぎません。

本当に大事なことは業界研究と会社研究、その結果として自分がその会社にどう貢献できるかを見つけだすことです。選考の初期段階では人物像で見ることがあっても、さらに上の段階では会社研究の不十分さは必ず見透かされます。「どこに行っても同じことを言ってるな」と思われた瞬間に、面接は終了です。

広告業界はもともと会社情報が少ないので、会社研究にも不自由することは事実です。その会社の人事担当ですらその状況は理解していることでしょう。しかしごくわずかでもその会社固有のこと調べ志望動機に交えてプレゼンできれば、人事も人の子、何かしら自分のことを理解してくれる(しようとしている)姿勢を評価したくなるのではないでしょうか。

業界・会社研究は就活の要。自己分析レベルで息があがってしまうことなく、そこに求められている固有の人材像をはっきり認識しましょう。それにはやはりOB/OG訪問が成否の別れ道となります。本やネットに頼ることなく、自分の目・耳・足で情報を稼ぐことが重要です。話すときのリアリティが決定的に違います。

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2004.11.22

「割り勘OB・OG訪問」のススメ。

(1)学生・社会人にとっての、OB・OG訪問の問題点。

OB・OG訪問が就職活動に重要なことはあらためていうまでもありません。しかし、OB・OG訪問には、学生・社会人側にそれぞれ問題もあります。

<学生側の問題>


  • 自分の先輩や縁故関係といった、偏ったコネクションでのOB訪問になる。

  • たまたま会った先輩の話だけでは、視野が広がらない。

  • OBがいない会社の社員に会うことはできない。

  • 関係の薄い先輩を見出すのは困難。

<社会人側の問題>


  • 1人相手にしようと、複数人相手にしようと同じ。別々に訪問されるほうが時間的負担が大きい。

  • 一方、複数の学生を相手にすると、食事やお茶代の負担もバカにできない。

  • 関係の薄い学生から無秩序にOB訪問の申し入れがあっても困惑する。


特に、学生側も社会人側の問題点を認識しているために、遠慮することでOB訪問自体の機会が少なくなっているという悪循環になっているということも考えられます。

(2)学生・社会人の間で、OB・OG訪問の「メソッド」を整備へ。

しかし、社会に出ようとしている学生に、先輩たる社会人が協力するのは当然のことです。また、学生にとって就職活動に切磋琢磨できる仲間の存在が必要であり、さらにはそこでできた友情は一生モノとなっていることも多く見られます。

これらのことから、学生・社会人間のOB訪問の「メソッド」を整備することが、学生のよりよい就職活動のために有効なのではと考えています。

(3)「割り勘OB・OG訪問」のススメ。

このコラムでは、「機会」と「費用」をシェアする、「割り勘OB(OG)訪問」というメソッドを提唱します。

●「機会」の割り勘。


  • 4~5人程度の、就職活動グループを作る。大学や性別が偏らないほうがよい。

  • 1人の学生が開拓したOB・OG訪問に、全員で行く。

  • グループのメンバーはそれぞれがOB・OG訪問先を開拓する。

  • 開拓できなかったメンバーは、他のメンバーに食事をおごる(笑)。



「4~5名程度」としたのは、社会人側の受け入れ人数の常識範囲と、学生全員が主体性をもって動ける人数の限界を想定したものです。

●「費用」の割り勘。


  • 窓口となった学生(幹事)は、「割り勘OB(OG)訪問」という形で4~5名で同行することを申し入れる。食事・お茶代は、学生分については学生の「割り勘」であることを先方に伝える。(「割り勘にするので、複数名で来るのを了解してほしい。」と申し入れる。)

  • 訪問当日は、幹事が小銭も含めて用意しておき、その場でかかった学生側の食事・お茶代を幹事が一括して支払う。学生間は後ほど精算する。


しかし、学生から「割り勘」といわれて、いったん断らない社会人はいません。社会人に「費用のことは気にしなくてもよい」と言われたら、

『割り勘OB(OG)訪問』は、機会と費用の2つを割り勘にすることで、多くの社会人の方と会うための自主的なルールなのです。大勢で押しかけるご迷惑をおかけしますので、ぜひ費用は割り勘で負担させてください。」

と、再度念を押してみましょう。快く受け入れてもらったとしても、複数名で来ることが先にわかっていれば、会社の会議室などをとり、会社のお茶などを出すなど、学生の費用が発生しないようにすることもできます。

また、実際に外の喫茶店などで会った場合には、何を言われても学生分は自分たちで支払ってください。そのためには、幹事が段取りよくお金を出してください。各人でメニューが違っても、だいたいの金額合算をさっと出しましょう。「経費で落とすから」といわれたとしても、そもそも本来経費で支払えることではありませんし、経費節減はどの会社も極めて厳しい状況にあります。したがって、結局相手はすべて自腹で支払うことになります。このようなことを理解したうえで、大勢で訪問させてもらったことを前提に、学生分は必ず自分たちで支払うという原則を貫いてください。なお、社内で出たコーヒーなどに支払う必要はありません。

(4)「割り勘OB・OG訪問」で、社会人の受け入れの拡大へ。

この考え方は、広告業界へのOB・OG訪問に限ったことではありません。また、このような動き方を、すでに自主的にやっている学生もいるでしょう。

このコラムでは、むしろ「社会人側に」学生の就職活動をもっと認識してもらい、協力・支援してもらうムードをつくることを意図としています。このような形で申し込んでくる学生を暖かく受け入れてくれるよう、今後広まっていければと思います。


※2003.11.30に発表したものに加筆・修正。

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2004.11.21

社員の立場からの、OB/OG訪問論。

OB/OG訪問を受ける社員の立場から、「OB訪問するなら、こうしてほしいのになぁ」ということを、つらつらと書いておきます。個人的な意見ですので、参考程度までにしておいてください。

●できれば、シーズン前に来てほしい。

早めにOB/OG訪問に来る人ほど、業界研究や就職活動への積極的な姿勢が見え、好印象なものです。またOB訪問の時期がピークになってくると、受け入れる社員側も相当大変になり、おざなりになってしまうこともあるでしょう。

先んずれば事を制す。本ホームページの情報に日常的に接し、先手先手の活動を心がけましょう。

●グループでまとめて来てほしい。

ゼミの後輩として訪問するので