グループディスカッション

2005.12.24

クリスマスケーキの投資効率。

12月24日クリスマスイブ、膨大な量のクリスマスケーキが日本中で売られました。この1日のために日本中のケーキ工場がフル稼働します。

チョコレートの販売量も2月14日のバレンタインデーに集中しますが、チョコは多少保存が利きます。しかしケーキは基本的に生もの。冷凍保存を解凍したケーキもあるようですが、デコレーションに凝ったケーキは23日や当日に作るしかありません。このように特定日に大量生産しなければいけないという商材は、メーカーにとって設備投資の効率にリスクがあると言えます。

設備投資の効率にリスクがある代表として、一般消費者向けビジネス(B to C)であるレジャー・観光施設や、百貨店などの流通業界、外食業界などが挙げられます。週末2日だけが混み平日5日は空いている、お昼だけ混んで夜は空いている、夜だけ店を開けそれ以外は閉めているといったことでは、混んでいるときの客の取りこぼしと空いているときの固定資産・人件費の無駄が経営を大きく圧迫します。

このような業界で劇的に経営を改善するためには、ピーク時でさらに儲けることより、空いている時期にどう新しいニーズを作れるかが大きな課題となります。

代表的な例は24時間営業のコンビニです。深夜のマーケットを開拓し、不動産投資がまさに24時間回収に回ります。大規模な物流システムの投資とセットに店舗の効率が格段に上がり、イトーヨーカドーグループでいえばセブンイレブンの利益の方が大きくなるまでに成長しています。

またマクドナルドの朝マックも遊んでいる時間を利益に転じさせました。朝だけの特別メニューということで、昼間とは別なニーズを開拓しています。

人が休まなければ行くことができないレジャー・観光施設では、ちょっとした改善というぐらいではとても歯が立ちません。また郊外の百貨店・大型商業施設も苦労しています。

「売上げを2倍にしてください」といった課題はグループディスカッションなどでよく出てきます。過去に水平展開・垂直展開といったコラムを発表しましたが、この「遊んでいる時間や資産、在庫を利益に転じさせる」という視点も有効です。

まずは「ケーキ産業の売上げを2倍にする」ためにはどうしたらいいか、クリスマスが終わり叩き売りされるケーキを見ながら考えてみたらいかがでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.05.09

06生向け、グループディスカッションテーマ。

最近の採用の傾向として、多くの会社が選考段階のどこかで集団で話をする機会を設けるようになってきています。以下はここまで06生から報告があった各社のテーマです。

(A社)
このメンバーで24時間過ごすとしたら何をするか。
日本が世界に誇るものと、その理由。
大学生のためのTV番組を企画してください。
大学生になくてはならない3つのもの。
このグループの特徴をあらわすグループ名を考え理由を述べよ。
日本人は英語が不得意である。その理由についてプレゼンしてください。

(B社)
これからの社会を考えた小学校の新しい成績表のあり方。
婚姻届を現代に合ったものに変えてください。
これからの時代におけるフリーペーパーを提案してください。
(以下はディベート形式)
小学生が携帯電話を持つことの是非。
国会議員のバラエティー番組の出演の是非。
国民陪審員制度の是非について。

(C社)
万博に企業が出展することで挙げられる効果について。
ここ数年での代表的な広告を一つ挙げ、その理由を述べなさい。
ブログや掲示板など、個人による情報発信をどう思うか。
今後最も重要になると考えられる広告メディアは。

A社は選考の早い段階、B社とC社は最後の段階で実施しています。このことを前提にテーマを見てみると、A社の場合は誰でも参加できるテーマでチーム作業の基本姿勢を問うていると思われます。またB社・C社では広告やビジネスに関する実践的なテーマを採り上げ、レベルの高いグループの中でどのような役割を果せているか、高い能力を発揮できているかを見ていると推定できます。

このように、選考のどの段階でグループディスカッションを実施するかは、取り組み方に違いを出していく必要があります。

過去グループディスカッションに関してのコラムを何本か書いていますが、今年に入ってからは再掲載も含めてあまり出していませんでした。しかしまだまだこれからエントリーできる会社は数多くあります。まずは、「ブレーンストーミングとグループディスカッション。」「グループディスカッションの道しるべ。」を基本に、今一度グループディスカッションの過去コラムをおさらいしてみてください。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2005.03.19

過去のグループディスカッションテーマ。

毎日コミュニケーションズの「採用サポネット」は、企業側採用担当の情報サイトです。04生(現新入社員)時代など古いデータについては一般公開されており、2004年採用総括資料などは大変興味あるデータが掲載されています。

この中の添付資料には「グループディスカッションのテーマ」「エントリーシートのテーマと記入に苦労した設問」「良い印象の残ったセミナーの内容」「悪い印象の残ったセミナーの内容」「モニター学生の声(時系列)」などがあり、06生の就職活動にも参考になる先輩の声が満載です。

グループディスカッションのテーマの中から、広告業界の採用でも出てきそうなものをピックアップしてみました。

学生と社会人の違いについて
大学入試におけるスポーツ推薦の是非。
社会人になったら、身の回りにあるリスクをどのように管理すべきか
小学校の授業を3つに絞るとすれば何が良いか。
ジェネラリストとスペシャリストのメリット・デメリットは?
新卒者の離職率が高くなっているが、なぜか。またその解決策を考えよ
外国人観光客を増やすにはどうしたらよいか?
新しい祝日の日を作るとしたらいつでどんな内容の日にしますか?
お菓子についてくるノベルティーについて討論せよ
お年寄りにやさしい国とは
モバイルが進化することによって生じるリスクにはどんなものがあるか?
ラジオの今後の活かし方
何かに挑戦する時に必要な条件を三つ順位を付けて発表してください。
学生の選挙投票率を上げるには?
企業が求めるのは即戦力型か大器晩成型か
企業が発展、成長していくために重要なこと
企業にとって必要な人物とはどんな人か。
三年後に衰退していくビジネスと、その解決策


採用担当とはいっても、大学入試とは違ってすべて自分で問題を考えているわけではないでしょう。過去の出題から参考にすることは大いにありえると思われます。

友人数人と話し合うだけでもいいでしょう。実際に企業が学生に議論させたテーマを、一度時間をとってじっくり考えてみてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.12.25

クリスマスケーキの投資効率。

12月24日クリスマスイブ、膨大な量のクリスマスケーキが日本中で売られました。この1日のために日本中のケーキ工場がフル稼働します。

チョコレートの販売量も2月14日のバレンタインデーに集中しますが、チョコは多少保存が利きます。しかしケーキは基本的に生もの。冷凍保存を解凍したケーキもあるようですが、デコレーションに凝ったケーキは23日や当日に作るしかありません。このように特定日に大量生産しなければいけないという商材は、メーカーにとって設備投資の効率にリスクがあると言えます。

設備投資の効率にリスクがある代表として、一般消費者向けビジネス(B to C)であるレジャー・観光施設や、百貨店などの流通業界、外食業界などが挙げられます。週末2日だけが混み平日5日は空いている、お昼だけ混んで夜は空いている、夜だけ店を開けそれ以外は閉めているといったことでは、混んでいるときの客の取りこぼしと空いているときの固定資産・人件費の無駄が経営を大きく圧迫します。

このような業界で劇的に経営を改善するためには、ピーク時でさらに儲けることより、空いている時期にどう新しいニーズを作れるかが大きな課題となります。

代表的な例は24時間営業のコンビニです。深夜のマーケットを開拓し、不動産投資がまさに24時間回収に回ります。大規模な物流システムの投資とセットに店舗の効率が格段に上がり、イトーヨーカドーグループでいえばセブンイレブンの利益の方が大きくなるまでに成長しています。

またマクドナルドの朝マックも遊んでいる時間を利益に転じさせました。朝だけの特別メニューということで、昼間とは別なニーズを開拓しています。

人が休まなければ行くことができないレジャー・観光施設では、ちょっとした改善というぐらいではとても歯が立ちません。また郊外の百貨店・大型商業施設も苦労しています。

「売上げを2倍にしてください」といった課題はグループディスカッションなどでよく出てきます。過去に水平展開・垂直展開といったコラムを発表しましたが、この「遊んでいる時間や資産、在庫を利益に転じさせる」という視点も有効です。

まずは「ケーキ産業の売上げを2倍にする」ためにはどうしたらいいか、クリスマスが終わり叩き売りされるケーキを見ながら考えてみたらいかがでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.12.16

グループディスカッションの羅針盤:「縦」と「横」。

SWOT分析5W1Hは現状分析からアクションプランを作る上で有効な考え方ですが、さらにそこから発展させるには以前コラムに書いた「アップセル/クロスセル」または「垂直展開/水平展開」という考え方が有効です。

それぞれの意味を簡単に簡単に図式化すると以下のようになります。

●縦方向
【アップセル】その商品の購入量を増やせないか
┃【垂直展開】 その技術やアイデアをもっと高度化できないか


┗━━━●横方向
 【クロスセル】その商品を他のものと一緒に売れないか
 【水平展開】 その技術やアイデアをもっと他の分野に転用できないか

SWOT分析や5W1Hでの整理だと当たり前の結論しか演繹されないこともあります。それを「縦と横」の2つの方向で半ば強引に拡張してみると、見えてこなかったアイデアが突然現れるかもしれません。特に以前のコラム「売上げを2倍にしてください。」のような具体的な数値目標のあるテーマでは力を発揮すると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.12.12

グループディスカッションの羅針盤:5W1H。

SWOT分析で商品や市場背景をした後は、具体的なアクションプランをまとめなければいけません。時間の限られたグループディスカッション(GD)の「まとめかた」の基本は、「5W1H」にあるのではないでしょうか。

広告会社では5W1Hに対応し、以下のように役割を分けることができます。

●マーケティング

who:誰にいうか。世代は。性別は。
what:何をいうか。何を伝えるべきか。
why:なぜそれをいうか。ターゲットは本当にそれに響くのか。

●メディア

where:それをどこで言うか。テレビか、ケータイか、屋外(例えばコンビニ)か。
when:いつ言うか。日中か、深夜帯か。

●クリエーティブ・セールスプロモーション

how:伝えたいことをどのように伝えるか(クリエーティブ)。
how:どのように動機付けするか(セールスプロモーション)

●営業的見地

to whom:だれへ提案するか。

このキャンペーンでメリットがあるところはどこかを敏感に嗅ぎ取り、だれにこの企画を提案すべきか、お金を出してくれるのは誰か。キーマンはだれかを見定める。

自分自身が広告会社で何をしたいか、ということがはっきりしていれば、上記をまとめる上でそのパートの中心的な提案ができるのではないでしょうか。


中でも一番重要なことは、who(誰に)とwhat(何をいう)です。howであるクリエーティブやセールスプロモーションについては前提としてwho、what、whyに内容と整合性がなければいけません。

SWOT分析の結果を基にしてターゲットを絞り、

(そのターゲットに)「****」を言う。

の伏字の部分を徹底的にいれてみるブレストをしてもよいでしょう。結果的にそれがクリエーティブ表現になることもあると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.12.11

グループディスカッションの羅針盤:SWOT分析。

11月に実施した模擬面接会では5名ぐらいの班を2つつくり、模擬グループディスカッション(GD)を実施しました。テーマは「もっと若者にラジオを聞いてもらうにはどうしたらいいか」。

かつて電通2次面接通過者向けに模擬GDを初めて試したときはさすがに皆さんそつなくこなしていましたが、今回はまだ就活も本格化する前の3年生だったために、まあなんというか、見事に沈没していました(苦笑)。

先日のコラムでは「ブレーンストーミング(ブレスト)」が有効だと書きました。もちろんこれも重要な手法ですが、材料を出すのには役に立っても、その場で結論をまとめなければいけないGDでは時間がなくなり混乱することも度々です。

なにか結論を出すタイプのGDでは、アイデアを出しながら整理していくことが重要です。このようなときは、情報整理の基本技法である「SWOT分析」が有効です。

SWOTとはStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字による造語です。「スウォット分析」と読みます。

SWOT分析では、ある商品のもつ強みと弱み、市場における機会と脅威を以下のような簡単な表にまとめていきます。強みの裏にある弱点、強みがあるからこその機会点というように、埋めていくことにより考え方も膨らみ、整理されます。今回のテーマを例にとると「ラジオ」のSWOT分析は以下のような感じになるでしょう。

(Strength)ラジオの強み
・生放送、臨時ニュース、災害対応
・どこでも聞ける
・車に必ずついている
・電源が長持ちする

(Weakness)ラジオの弱み
・一部の人のメディア。
・持ち歩かない
・若者向けコンテンツの不足
・古臭いイメージ

(Opportunity)市場での機会
・中高年、車を使う職業に影響力大。
・コアなファンが存在。メッセージが濃く届く。
・ラジオ機能はどんな製品にも付けることが可能か。
・災害対応ではラジオは不可欠。公共的ニーズが大きい。

(Threat)市場での脅威
・ケータイに時間をとられている
・iPodやケータイで音楽を聞くニーズが高い。
・音楽を聞く=ラジオという連想がない
・地上波デジタル放送により、ケータイでテレビ受信もきれいにできるように。
・災害情報ではケータイも活躍。

このように整理をするだけでも、

・商品の強み、市場機会を強化していくにはどうしたらいいか。
・商品の弱みをなくす/小さくするにはどうしたらいいか。
・市場での脅威をなくしたり、脅威となるものと手を組んだりする方法はないか。

ということが見えてくるはずです。

またブレストの基本に「人の意見を否定しない」がありますが、SWOTで分類すれば反対意見すらもうまく整理できると思います。

模擬GDの講評でこの話をすると、「いきなりこのような手法を提案するのは唐突じゃないか」という意見も出ました。しかし昨日のコラムでも書きましたが、GDでは結論次第でそのグループ全員を落とすこともあります。GDは全員で同じ救命ボートに乗っていることであり、まずは羅針盤を持ち、進むべき方向を示せる人が中心になることは当然のことです。

少なくともこのblogを愛読いただいている学生の方には、グループディスカッションの道しるべと思われる人物になっていただきたい。そう願って止みません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.12.09

グループディスカッションの羅針盤:ブレーンストーミング。

昨日のコラムで、グループディスカッションは時間を区切ったアイデア出しで始まるとよいと書きました。これには「ブレーンストーミング(ブレスト)」が有効です。ブレストについては8ヵ月以上前のコラムに詳しいことを書きましたので後程参照してください。

あらためて要点だけ書き出すと、ブレーンストーミングは複数人でいろんなアイデアをぶつけ合い、斬新なアイデアを発掘する会議の方法の一種です。広告会社に勤めている人なら誰でも知っている言葉です。

ブレーンストーミングでは以下の4つのルールを守ります。

(1)自由奔放にアイデアを出す。
(2)相手の意見にどんどん乗っかる。
(3)相手の意見を否定しない。
(4)質より量。

特に「相手の意見を否定しない」というところが重要です。これらルールを全員が守って進めて行くことにより、思いもつかないようないい意見が出てきます。ブレスト終了後、出てきた意見を落ち着いて整理するという手順になります。

ブレストがグループディスカッションで有効な理由は、

1.全員が参加しやすい
2.全体をさばく司会者が不要。
3.意見を否定しないのでチームワークを感じやすい。
4.的外れな意見が出ても軌道修正しやすい。

などが挙げられます。

きれい事ではなく信頼関係がゼロの状態から始まるGDでは、相手を否定しないでわいわいがやがやできるブレストが必ず役に立ちます。ただしいくら楽しいからといって必ずあらかじめ定めた時間内で終わらせることが大事です。集中して徹底的にアイデアを出し尽くしましょう。

また最初に書記係を決めた方がいいでしょう。できればブレストを提案した人自身が立候補してください。ちらかったブレストの意見をまとめるリーダーシップをとれるのは、記録している書記係自身が一番近いかもしれないからです。筆記している間にも自分なりに情報を整理しておくと次のステップで役にたちます。特にポストイットがあればアイデア1つをポストイット1枚に書き出しておくと整理するときに便利です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.12.08

グループディスカッションの羅針盤:結論とタイムスケジュール。

会議の目的は「結論を出す」ことです。結論が出ない会議は時間の浪費と同じです。採用試験のグループディスカッション(GD)に「やり直し」はありません。「その場の結論」が出なければいかにいい議論をしていてもそのGDは破綻とされます。

したがってGDで何より大切なのは、「結論を出すために、時間を区切って集中する」ということです。

GDを大きくみれば、

(1)アイデア出し→(2)アイデアの整理・結論の発見→(3)結論の構築

というフローになります。

アイデア出しの時にいちいちだめ出しをする人や、そろそろ結論をまとめなければというときにまた最初に戻って思いつきを言う人がいればGDは紛糾します。かといって信頼関係のない学生同士でだれか1人がガリガリ仕切っていくのも全体がうまくいくとは思えません。

GDのお題が出たら、最初に「まずはアイデア出しに**分、残りの時間を結論のまとめに使いましょう」と提案するとよいでしょう。そうすれば時間の使い方に一定のルールを定めることができ、連帯して進みやすくなると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.12.07

グループディスカッションの羅針盤。

グループディスカッション(GD)は、初めて会う学生と短い時間で話し合い、一つの方向性を決めていくものです(最後に発表をしないものもあるようですが)。過去にも書きましたが、GDのメンバーは「救命ボート」に乗った遭難者のようなものです。お互い励まし合いつつも、生き残るための方策を見つけださなければ、船ごと沈没します。

このような場合まずは助かる方向がどっちなのか、緊急時の羅針盤となるべき「まとめ方のノウハウ」が極めて重要になります。そして羅針盤たる人物こそがGDで最も評価されるのではないでしょうか。

今後、「グループディスカッションの羅針盤」として、具体的な話を書いていこうと思います。まずは明日から。

| | コメント (0) | トラックバック (0)