時事用語

2004.11.17

「監理」ポスト。

11月16日東証、日テレとカネボウの上場維持へ 西武鉄道は廃止に(asahi.com)と報じられました。

東京証券取引所は、大株主の保有比率を有価証券報告書などに虚偽記載した西武鉄道の上場廃止を決め、16日午後に発表する。虚偽記載が47年以上の長期に及び、東証の調査にも非協力的だったため、公益や投資家保護の観点から上場維持は不適当と判断した。一方、同じ理由で監理ポストに割り当てている日本テレビ放送網とカネボウについてはさらに審査を進めるが、それぞれ虚偽記載の目的が決算操作など投資家を惑わすものでなかったことや、経営体制を刷新したことなどから、ともに上場維持を認める方針だ。

西武鉄道株の上場廃止は同日、鶴島琢夫東証社長の決裁で決定。西武鉄道株は上場廃止の恐れがあることを示す監理ポストから、廃止が決まった銘柄を割り当てる整理ポストに移され、原則1カ月後に廃止される。

経営が破綻(はたん)状態にない企業が上場廃止になるのは極めて異例。株主は整理ポストにある間は、市場で売買ができる。

日本テレビについて、実質関連会社会長の保有比率や財務諸表の一部に虚偽記載があった点を東証は重大とみる。だが、虚偽記載の主目的が決算操作など投資家の判断に直接影響を及ぼすものではないと判断。西武鉄道と違ってグループ会社が出した大量保有報告書に虚偽記載がなかったこともあり、原因や経緯の積極開示と再発防止策提出を条件に、上場廃止にしない方針だ。

カネボウは利益操作など決算内容を偽り、投資家を欺いてきたが、虚偽記載にかかわった旧経営陣が総退陣し、産業再生機構の支援下で、企業統治が改められたため、投資家の信頼は戻ると東証はみている。 (04/11/16)

このように上場企業にとって「監理ポスト」入りとは経営上極めて深刻な状況を招きます。最近では不正増資で駿河屋株が監理ポストの対象となりました。

今年の重大ニュースの一つに必ず位置付けられるだろう西武鉄道株問題は、06年の広告業界やPR業界の採用試験で出題される可能性が極めて高いと思います。特に「管理ポスト」ではなく「監理ポスト」であることが必ず留意して下さい。「監」は、「監察」「監査」というように、ただの管理より「取り締まる」感が強い言葉です。

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2004.07.01

フェリカ。

FeliCa(フェリカ)とは、ソニーによる非接触ICカード技術方式のことです。

この技術はビットワレット株式会社によって事業化され、電子マネー「エディ」として1997年にスタートしました。大株主は●ソニーファイナンスインターナショナル 28.49% ●NTTドコモ 13.00% ●ソニー 9.32% となっており、この他様々な資本参加企業の中には電通・博報堂の名前も見られます。

その後JR東日本「Suica」にFelica技術が採用され、2001年11月18日にSuicaがスタートすると瞬く間に普及し、一気に注目されるようになりました。

NTTドコモが設立当初よりビットワレット社に資本参加しているのは、いうまでもなく「携帯電話の電子マネー化」の構想があるからです。そしてソニーとドコモによるフェリカネットワークス設立の合意に至り、さらに2004年5月20日にはJR東日本も出資しています(資本比率:●ソニー約57%●NTTドコモ約38%●JR東日本約5%)。

そして、2004年7月にはNTTドコモがついにiモードFeliCa(おサイフケータイ)をサービスインします。「フェリカ」ブランドが大々的に表舞台に出るのは今回が初めてといってもいいでしょう。

ビットワレット社による標準化促進、フェリカネットワークス社による普及促進と、ソニーの電子マネー構想は着々と表舞台に出てきています。「フェリカ」という技術は、学生もその名前を覚えておくべき存在になってきたようです。

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2004.05.10

ユニバーサルデザイン(UD)。

最近ユニバーサルデザイン(UD)という言葉がよく報道されます。UDは1980年代に米国ノースカロライナ州立大学(NCSU)のロナルド・メイス氏が提唱したものであり、UDの定義

The design of products and environments to be usable by all people, to the greatest extent possible, without the need for adaptation or specialized design.
(改造や特別な設計をする必要もなく、最大限可能な限りすべての人々が使うことができるための製品や環境のデザイン)

とされています。

上記NCSUのサイトで定義されている「UDの7つの原則」とその例について、三重県のサイトが分かりやすい解説をしています。ここではユニバーサルデザインの7つの原則とは


1. 誰にでも使用でき入手可能(公平性)
2. 柔軟に使用できる(自由度)
3. 使い方が容易にわかる(単純性)
4. 使い手に必要な情報が容易にわかる(わかりやすさ)
5. 間違えても重大な結果にならない(安全性)
6. 少ない労力で効率的に、楽に使える(省体力)
7. アプローチし、使用するのに適切な広さがある(スペースの確保)

と翻訳しています。

UDは、身障者用、外国人用などを「最初から区別せずに」商品開発や街づくりをするという点で、それまでのモノ作りと考え方が違うものです。身障者は身障者用を使ってくださいというものではなく、誰でも気兼ねなく使えることが重要な概念となっています。

UDの考え方は極めて受入れやすいものだと思いますが、製品を作る側に立てばUDはコスト増につながる可能性もあります。しかし、トヨタ自動車が「人にやさしいクルマ作り」としてUDという考え方を世に発信しているなど、広告業界にとっても注目すべきキーワードとなっています。

もしも筆記試験やグループディスカッションのテーマなどにUDが出た場合は、「最初から区別せずに」という点が分かっているかどうかが評価の分かれ目になると思います。このblogを機会に頭に入れておいてください。

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