心構え

2008.02.13

エントリーシートは、期末試験ではない。(再掲)

私にはひとつ気になっていることがあります。もうすぐエントリーシートの提出期限が一斉にやってくる時期になっており、「エントリーシート書いた?」というノリの話がよく聞かれます。これは、「期末試験対策した?」「やっべー、まだだよー」という会話と同様のレベルの感じがしてなりません。

内定する、ということは、役員面接で通過することです。

途中で何回エントリーシートや筆記や面接を通過しようと、役員面接で落選すればなんら意味はありません。過去のコラムに書いた通り役員面接は特殊な位置付けだとしたら、役員面接に送り込む学生を採用当局が絞り込む「役員面接前面接」が、極めて重要な位置付けとなります。しかも選考はすべての過程が1、2カ月程度で終わる、急なスケジュールになっています。

はっきりいいましょう。広告業界では採用倍率から考えても、エントリーシートで「かつかつ受かる」レベルの人が内定することはありません。じゃんけんに4回連続で勝てば内定、という訳にはいかないのです。

SPIのような筆記試験は別にすれば、広告業界の採用試験のすべてのフェーズは、同じ「コミュニケーション力」という競技です。甲子園で本気で優勝を目指すチームは、地区予選の初戦突破に特別な対策を練ることはありません。手を抜く事なく、優勝するための練習を生かし、普段どおりの試合をするだけです。

人事幹部や役員との面接の場で、どう自分が会社に貢献できるかを説得し、相手に納得してもらうかを、徹底的に追求する。これだけが、内定し、それだけでなく実際に仕事で活躍するために、あなたがしなけらばならないことです。徹底的に考え、自分なりの結論を得たのなら、エントリーシートはその一部分として必ず簡単に書けます。

広告業界は常に「競合プレゼン」に晒されており、「完勝」を目指して全スタッフがそれぞれのパートで全力を挙げます。一度でもベストを尽くしたことのない人には、絶対に通用しない業界です。

内定を手にする学生は、大学の試験でいえば「全優」を狙うレベルで努力している人と言えるでしょう。単位は試験対策程度で取れるでしょうが、内定はエントリーシート対策程度では遠く及ばないのです。

普段の試験対策の「ノリ」でエントリーシートに取り組んでいる学生の方がいれば、まず、心構えから考え直してみてください。今なら、まだ間に合うかもしれません。

※このコラムは、地方の就活生に贈ります。中途半端にエントリーシートに通っても、最後まで駆け抜ける力がなければ、途中の莫大な移動費用が無駄になります。役員面接まで一気に内定するつもりで、十分自己革新して臨んで下さい。

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2005.12.01

時間を守る。

時間を守らない人、は、貸した金を返さない人と同じであり、ビジネスの世界では致命的です。あなたが約束の時間に約束の場所に到着する、ということは、商品を約束の時間に約束の場所へ納品するのと同じく、履行すべき仕事と言えるのです。

貸した金を約束の時期までにちゃんと返す人、約束した金額通りにきちんと払う人とは健全な取引関係が結べますが、少しでも返し渋ったり、返す段階で値切る人と、あなたは仕事をしたいと思うでしょうか。同様に、理由もなく遅刻を繰り返したり、遅刻をしても無意味な言い訳ばかりしている人は、間違いなく社会人の世界では信頼されず、転落していくことになります。

私の会社の大先輩は、「たとえ出席者が自分1人でも、会議は予定時間に開始する」というポリシーを持っていました。実際に自分で1人で司会進行をし、議事録を書いて、それをもって決定事項としたこともあったそうです。私はこの考え方に、とても共感しています。

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2005.11.29

「伝えたい情報」と、「役立てたい情報」。

(2005年1月25日のコラムの再掲載)
人を行動に駆り立てる情報は、「伝えたい情報」と「役立てたい情報」に大別することができるでしょう。

「伝えたい情報」の代表的な例はニュースです。報じられた直後のころがもっとも行動させる力が強いと言えます。フジテレビの人気番組「トリビアの泉」も、役に立たないが伝えたくなる情報ばかりです。しかし所詮はメジャー媒体が発信する情報。ほっといても情報は広まり、いずれ陳腐化し、知られているだけの情報になります。

一方、「役立てたい情報」は違います。特にビジネスの世界は営利が目的であり、自社の利益に関係する情報は発見した人(会社)は、他社が知る前に徹底的に利用し尽くします。それは「伝えたくない情報」と言い換えることもできます。

学生にとって就職活動は人生最初の情報戦です。広告労協が就活生に知られていくスピードが毎年想像より遅いのは、「役立てたい」かつ「広まってほしくない」情報となっているからだと思います。それは自然な気持ちであり、誰も責めることはできません。「今まで知らなかった。もっと広告労協自体を大々的にPR、広告してほしい」という学生は、なぜあまり知られていないかの背景を考えた方がいいでしょう。

「役立てたい情報」が実際に大きく役立ち、やがてその目的を終えた時、それはもっとも強力な「伝えたい情報」に変化します。広告労協のことを存分に伝えられるのは、やはり広告労協を通じて何かを得ることができた03,04,05生の方に他なりません。

特に05生はまだ在学中であり、卒業に向けて忙しい中にも多くの方が自治会カフェテリアで後輩の面倒を見てくれており、2月のフォーラムでも運営の手伝いをしてくれます。05生が卒業する前に、06生は先輩をもっと頼ったほうがいいでしょう。彼らには「伝えたくてしょうがないお役立ち情報」を山ほど持っているはずです。

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2005.11.27

ケイパビリティ・プレゼン。

はじめての広告主と取引を開始しようとする時や一手扱い(1つの広告会社が広告予算すべてを扱うこと)のための代理店競合では、自分たちの会社がどのような独自性や優位性を持ち、どのような体制と条件でサービスを提供し、どのような貢献ができるかということを包括的にプレゼンテーションすることがあります。これを「ケイパビリティ・プレゼン(ケイパビ)」といいます。

ケイパビでは広告主が何を求めているかあらかじめ探っておくことが重要です。価格が第一条件の広告主もいるでしょうし、IT関係の知識を求めるところもあるでしょう。もっと踏み込めば、相手が求めているのが「パートナー」なのか「請負先」なのか、「自分を成功させてくれる」会社のなのか「楽をさせてくれる」会社なのか、見極めることが有効です。

総合力で攻める大手総合代理店や、新聞やセールスプロモーションなど独自の強みをもつ専門代理店など、さまざまなケイパビリティがあります。必ずしも総合代理店だけが勝つとは限りません。イメージ広告ばかりだと思われる車も、カタログを作る上では極めて専門的な知識を代理店にも要請されます。またビジネスショーなどのイベントを仕切る能力も立派なケイパビリティです。

採用試験はあなた自身のケイパビリティ・プレゼンそのものです。相手はどんな人物像を求め、あなたにどんな強みがあるのかがぴたりマッチすれば、それは内定を意味します。

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2005.11.25

Ctrl+F。

(2004年2月14日のコラムの再掲載)
Ctrlキーを押しながら「F」を押すと、多くのアプリケーションで検索ボックスが起動され、任意の文字列を検索することができます。大量の文章の中から、キーワードのある部分を見つけるのにとても役に立ちます。検索機能はメールボックスの中から目的のメールを探し出すなど、ビジネスでは不可欠の機能といえます。

前回のコラム「金原ひとみと綿矢りさ。」を書いたこともあり、私自身文藝春秋3月号を昨朝購入しました。その中で、綿矢りさの「蹴りたい背中」というタイトルが、小説の内容とあわせて複数の審査員から評価されていることを知り、同作品を読む上で知らず知らず、「背中」という言葉ばかりを探し、追っかけながら読んでいました。

結果、筋のディテールについてはあまり理解することができず、しかも「背中」の部分を見つけたときには、その部分が評価されている理由もよく分からないという、あまりに雑な読み方をしてしまったことに気づきました。普段の仕事で文書や事実を「情報処理」するがごとく大量に捌いていく習慣で、文学という芸術にすらCtrl+Fをしてしまったようです。

結論を急ぎ、情報の量を捌くことで、全体的な構造や哲学を見逃すことはよくあります。皆さんもCtrl+FやGoogleのキーワード検索で分かったような気にならず、大事なことについてはきちんと時間をかけてでも全体を俯瞰(ふかん)できる視野を持ってください。

自戒を込めて。

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2005.11.23

いただいた電話。

電話関連のビジネスマナーに、「いただいた電話で恐縮ですが…。」という言葉があります。

これは、先方からかかってきた電話で話していた途中で、自分の要件で相手に聞いたりお願いしたりするときにいうものです。基本的には掛けたほうが通信費用を払うのが電話ですので、そのあたりも配慮した言葉だと思われます。

携帯電話で電話がパーソナル化したことで、どっちがどっちに明確な目的をもってかけられたものか分からなくなることも多いですが、ビジネスの場ではいかに用件をいきなり思い出して切り出すとしても、この常套句はきちんと言ったほうがいいでしょう。

IP電話になって、ビジネスでも通話代がかからなくなったら、死語になっていくのでしょうか。

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2005.11.21

失礼ですが…。

今でも私が慣れない電話応対用語があります。それは「失礼ですが…。」という言葉です。

電話してきた相手の名前が分からない場合には、

「失礼ですが、どちらさまでいらっしゃいますか」

と尋ねるのですが、後半を省略して「失礼ですが…。」で止めるのがこの言い方になります。

「失礼ですが…。」は、一般的に上記の省略語と認められているようですが、はじめて社会人になってこの応対を聞いたとき、聞きようによっては「名乗らないあなたが失礼ですが」と言っていると解釈されないかとドキドキしたものです。

直接名前を聞くことは日本文化的に遠慮すべきものであるために、このような奥ゆかしい表現をするわけです。しかしビジネスの場でははっきり「失礼ですが、どちらさまでいらっしゃいますか。」「失礼ですが、お名前をお聞きしてよろしいでしょうか。」と最後まで言ったほうが気持ちいいと思っています。

採用担当から電話をいただいたとき、掛けなおす事情があるとすれば、必ず相手の名前を確認しておいたほうがいいでしょう。そういう場合はビジネスマナーとして「失礼ですが、お名前を確認してよろしいでしょうか」など、はっきり聞いてみてください。

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2005.11.19

携帯で、名乗る。

電話がお茶の間に1台という時代から、家族全員に携帯1台ずつという時代になり、コミュニケーションのありかたが劇的に変化した、ということは過去のコラムなどでも言及しました。一言で言えば、電話で名乗る必要のない時代になった、ということです。

しかし、相変わらず電話で名乗らなければいけない場面もあります。それはビジネスの場です。新入社員は、あいさつの仕方、名刺の渡し方とともに、電話の取り方を徹底的に教育されます。電話で名乗らなければ、給料をもらうものとして失格なのです。

採用と求職の関係は、立派な「ビジネス上の取引」といえます。学生が就職活動で会社にコンタクトをとるということは、「自分という商品」を売り込むビジネスの話をしているわけです。逆の視点から見れば、会社があなたに電話をかける時も、あなたにビジネスとしての対応を期待しているといえるでしょう。

就職活動のエントリーで、会社に携帯番号を伝えたその瞬間から、あなたの携帯は「社会への窓口」になります。あなたは「個人事務所の代表番号」を持ったのです。

採用担当は固定電話から番号を見ながらかけるので、番号間違いをする可能性もあります。したがって相手が名乗らないのであれば「○○さんですか?」と確認しなければいけません。学生の方から名乗ることにより、ステップが1つ省略でき、早く話を切り出すことができるます。また現在では学生が携帯で名乗ることはほとんどないため、自分から名乗ることで「ビジネスのマナーが分かっている=社会人になる準備ができている」という印象を与えることができるのではないかと思います。

少なくとも就職活動中は、携帯に知らない番号や発信番号非通知でかかって来たら、ビジネスマナーとして名乗ってみてはいかがでしょうか。

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2005.11.17

前株、後株。

前株、後株。ビジネスパーソンとして、誤字の次に間違えてはいけないことです。

株式会社電通、株式会社博報堂といったように、社名の前に株式会社がついているのを「前株(まえかぶ)」、電通ヤング・アンド・ルビカム株式会社、ビーコンコミュニケーションズ株式会社のように社名の後に株式会社がつくのを「後株(あとかぶ)」といいます。その会社にプレゼンする上で、企画書の前株後株を間違えるようでは勝ち目はありません。

前株か後株かは、なんとなくのリズム感では分かるのですが、フランス語の男性名詞・女性名詞と同様、完全な法則性・理屈はありません。実際に確かめないと分からないのです。

前株後株を調べる一番いい方法、それはその会社のウェブサイトを見ることです。普通の構成でサイトを作っている会社なら「会社概要」といったコーナーに必ず正確な名称(=登記上の名称)があります。面接前には必ず調べたほうがいいですね。

# そうか、学生ならリクナビ他就職サイトで調べれば簡単なのですね(苦笑)

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2005.11.15

ファミレス語。

(2004年2月6日のコラムを再掲載)
「~の方でよろしかったでしょうか?」という、「ファミレス語」は、様々な接客の場で相当広がっています。新語議論はいつの時代も存在しますが、このファミレス語は「接客」という場で使われているという点で、仲間内の言葉と違っていると思います。

接客する側は敬語だと思っていても、接客される側は???と思ってしまう。今週の月曜日に放送されたNTV系「スーパーテレビ・情報最前線」の「あなたは正しい日本語を使っていますか?」という特集の中で、あるファミレスのサービス指導担当社員の方がこういうことを言っていました。

間違った敬語でサービスをすると、お客様がせっかく食事をとっている間にも「そういう言い方でいいんだっけ。。。」と頭の中でいろいろ考えてしまうことがある。これでは落ち着いて食事もとっていただけない。結果的にお客様に不快な思いをさせている。

このことは、面接にも言えるのではないでしょうか。

学生が不慣れな言葉で間違った敬語や用語を使うと、失礼だうんぬんとまではいかなくても、相手の面接官は「はあ、そういう風に言うんだぁ、、最近の学生は。。」などと、気持ちの中に余計な事が浮かんでしまい、その間にあなたが何をしゃべっているかに集中できていないということが起きているかもしれません。

敬語は、社会人になるための、最初の壁です。とにかく多くの社会人と会って話し、最後に「私の敬語や話し方はおかしくなかったでしょうか?」と聞いてみてください。聞かなければ人は絶対に指摘してくれません。リクルートスーツを着ているあなたになら、相手はきちんと答えてくれるはずです。

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2005.11.13

タイムスタンプ。

(2004/1/23のコラムの再掲載)

腕時計(最近は携帯か?)の時刻が合っているかどうかは、とても重要なことです。しかしもう一つ重要な時計があります。それはパソコンの内蔵時計です。

今日古いメールを整理しようとしていたら、1年前のメールが来ているのをみつけました。それは05生からのメールでした。日付は2003年1月22日。これは、パソコンの時計が1年前になっているということを示しています。

Windowsの時計のプログラムは、時計・カレンダーを「閲覧」する機能と「設定」する機能の2つをもっています。1年前や1ヶ月前のカレンダーを見たりするときに、うっかり「適用」ボタンを押すと、パソコンの内蔵時計が見た日付を記憶してしまうのです。(はっきりいって、危険なプログラムです。よく使うのですが(苦笑))

内蔵時計がずれると、送信するメールの「タイムスタンプ(何時に送信したか)」がずれることがあります。古い日付になった場合、受信者が「新しいもの順」に並べていると、リストの外に隠れてしまうことになります。意外なところであなたのメールが読まれない原因にもなるのです。

ぜひ今すぐ内蔵時計の時刻、自分のメールのタイムスタンプを確認してみてください。

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2005.11.09

ふりがな。

私は、とある大規模スポーツイベントで、全国から7000人の参加者のレジストレーションの仕事をしました。そのときにに実感したこと、それは、「名前と住所は、ふりがながなければ絶対読めない。」ということです。参加者の名前を間違うということは、主催者が与える印象としては最悪です。とにかくふりがなについては必ず書いてもらうようにしたものでした。

逆の見方をすれば、あなたの「書いてある名前」は、あなたが当たり前の読み方だと思っている以上に、相手には確信がもてていないのです。一見幼稚でくどいように見えるふりがなですが、少しでも読み方のバリエーションがあるのであれば必ず読み方を書いておくことは大事だと思います。

珍しい苗字に生まれた方には、当たり前の動作ではありますけどね。

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2005.10.31

進路を決めた理由。

10月1日に発表した「立場が180度変わっても。」でも書いたとおり、現在私は外資系ベンチャー企業の立ち上げに携わっています。社長と私の2人だけの間は、携帯電話代を振り込むのも自分の仕事であり、現在に至るまでとにかく目が回るような忙しさです。

その中でももっとも重要なのが人材の採用です。幸いにして順調に優秀な人材が来てくれることになり、徐々にですが会社に目鼻が付いてきました。中途採用の方ばかりですので面接は夜だけですが、いくら遅くなっても多忙な中でも、面接はもっともうれしい仕事の一つです。

このような多忙な状況で、本コラムもしばらく「再放送」を続けてきたこともあり、私自身も電車の中で自分のコラムにアクセスしたりして、自分自身が私のコラム読者になっているような感じでした。特に内定者体験記は私自身もいつだれのものが出てくるか管理していませんので、2日に1回のペースで読めるのがとても楽しみでもあります。

しかし、最近中途採用面接を繰り返していると、内定者体験記の「進路を決めた理由。」というアンケート項目について、私自身これまでと違った捉え方をしていることに気が付きました。求職者が進路を決めた理由というのは、逆に言えばどのような理由で私の会社を求職者が選んでくれているのかということを示唆してくれます。特に決して大会社でない会社に進路を決めた学生の言葉が身に沁みていきます。

07生の方々にとっては、先輩がどのようにして内定したかがもっとも重要な情報に感じることでしょう。しかし、その会社に「進路を決めた理由」というテーマで横断的に読んでいくことで、自分自身の就活のゴールイメージを得ることができるかもしれません。

このような視点で、ぜひ内定者体験記を再度読み直してみてください。

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2005.09.20

初めての「カフェテリア」。

先日の関西07勉強会・06祝賀会で、いまや広告労協カフェテリア(チャットルーム)の常連07生に「やっぱりカフェに入るのは敷居が高いの?」と聞いたところ、

「いやー業界人さんがいるときに入ると、いきなり『志望動機を述べてください』とか言われないかと…」

と言っていました(苦笑)。

模擬面接などで怖いキャラと言われている私ですが、さすがにそれはありません。オンとオフでいえば、模擬面は真剣勝負のオン、カフェはあくまでオフですので。

カフェテリアでは現在すでに社会人になっているOB/OGの方々をはじめ、多くの労協生が交流を深めています。名簿で調べたOB/OGに電話して訪問のアポをとるよりも、はるかに簡単に業界へのルートや志を一つにできる同期を拡大できるでしょう。とにかくこのカフェテリアという壁を乗り越えることで、多くの学生が内定の道に近づきました。ぜひ勇気を出して参加してみてください。

※06自治会blogでも、このあたりコメントいただければ。

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2005.09.04

回転しないカーナビ。

私の出身ゼミは現在GIS(地理情報システム)で有名であり、私自身もインターネット地図サイト「マピオン」と仕事をしているほど地図に縁が深いのですが、はずかしながら私の車にはまだカーナビを搭載していません。タクシーに付いているナビはよく見ますが、自分自身のナビ体験としては先日休暇で行った沖縄でナビ付きレンタカーを借りたのが最初でした。

カーナビのおかげで地名も読めない沖縄の土地に一発で到着することができましたが、私にとってそのナビは何か違和感がありました。それはカーナビが進行方向に対して常にまっすぐになるように地図を回転させるために、今自分がどこにいるのかさっぱり分からなくなるのです。実際音声だけを頼りにしました(それが運転マナー上は正しいのですがw)。

地図に慣れていると「北が上、東が右」などの地理感覚が固定されます。そのような人はどこからどこまでいくという行為は「西へ行く、北東へ行く」という形で大まかに理解します。このため地図が回転すると訳が分からなくなるのでしょう。もちろん必要に応じて地図をひっくりかえしたりしますが、基本は方位を固定したいと感じます。実際職場の何人もの同僚も「慣れるのに時間がかかった」と言っています。

このことをマピオンの友人に話したら、「それはマピオンにはまり過ぎです」と笑っていましたが、その後彼はきっぱり「私は地図が回転しない設定にしています」と言いました。カーナビにはそんなオプション機能があるのか!さすが地図の達人。しかしどれだけの人がそんな設定にしていることでしょう(苦笑)。

ビジネスでは「ロードマップ」という言葉が使われます。まさに「道路地図」という意味ですが、ビジネスの世界では「スタートからゴールに至るまでどのような通過点を通るかの計画」を意味します。ロードマップではそれぞれの通過点でバタバタすることなく、今どこにいるのか、あと何が残っているか、ゴールを目指す上での大局観をもたなければいけません。

就職活動でも「ロードマップ」は重要です。カーナビのような個々に最適化されたアドバイスに右往左往していると、ゴールの方向を見失い、ゴールとの距離感も分からなくなることになりかねません。ゴールの位置を固定した自分自身のロードマップをつくり、目標と現在位置をいつでも確認できるようにしてください。

「話を聞かない男、地図を読めない女」というベストセラーがありましたね。女子就活生は要注意?

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2005.08.03

セカンドオピニオン。

「セカンドオピニオン(2つ目の意見)」とは一般に自分の健康状態や病状について掛かり付けの医師の意見を聞くだけでなく、他の医師の意見も聞くべきであるという考え方のことをいいます。

これは反対意見を聞けということではなく、客観的立場からの意見も必要であるということです。当然両者がたまたま一致することもあります。また客観的立場の意見の方を重視しろということでもなく、親身になっている側の意見がよいことも十分あります。すなわちセカンドオピニオンとは「鵜呑みにしない」「自分で判断する」ための手法といえます。

この考え方は極めて重要であり、現在では医療だけでなく法律など専門的な知識を必要とする分野で広く使われています。

就職活動、会社選択に関してもセカンドオピニオンは必須だといえるでしょう。オーナー企業でない限り意思決定は慎重な下調べと手続きに則った合議によってなされます。しかし就職に関して言えば、あなた自身に「職業選択の自由」がある以上、進路を決めるのは最終的にはあなた一人の判断です。

ある会社について、その会社の社員の意見も、同じ会社の別な社員の意見も、ライバル会社社員からの意見も、他のライバル会社社員の意見も、それぞれは1オピニオンに過ぎません。親の意見や気持ちも一つのオピニオンです。

しかしどれか一つの意見だけで重要な決定をすることは、自分自身に対して無責任な行為といえるでしょう。相手もあなたの意思決定に対して1参考意見を述べたに過ぎません。本blogも広告労協のアドバイスも同様です。鵜呑みにしてもらっては困ります。

とはいえ2つの意見だけで焦点が結ばれるほど企業の評価は簡単ではないでしょう。3番目、4番目とオピニオンを聞いていくにつれだんだんあなた自身の視界ははっきりし、最終的にはこれらに自分自身どう向き合っていけるかという「覚悟」が加わることで大きな判断をすることができます。あなたの体のことはあなた自身が決めるように。

広告業界はそもそも表舞台にはでてこないため、OB/OG訪問が他業種より重要であるといわれます。これは真実です。今はあこがれで業界研究しているとしても、数多くのOB/OGのオピニオンと触れ合い、広告業界のこと、就職したい会社のことを自分自身で判断してください。

※2004年10月30日発表のものを再録。内定が決まっている人にももう一度読んでいただきたく。

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2005.07.28

なつやすみのめあて。

先日子供の授業参観に行った時、先生がクラスの子に「『こんしゅうのめあて』はできましたか~?」とおっしゃってました。

最初は「ん、なんだそれ」と思いましたが、だんだんなつかしい記憶がよみがえり、「なるほど、『めあて』か!」と気づきました。教室に張ってある給食当番や水やり当番の班紹介にもそれぞれ「めあて」が書いてありました。

「めあて(目当て)」を辞書で引けば

1 目標とするもの。目印。「真っ暗で-になるものがない」「灯台を-に進む」

2 心の中で目指しているもの。行動のねらい。目的。「-の品」「金-」

3 物事を行う場合などの基準。見当。「だれに頼めばいいか-をつけておく」「就職の-がついた」

4 銃のねらいを定めるための突起物。照星(しようせい)。(大辞泉)

とあります。実際、目当てと言う言葉は上記2にあるとおり金目当てや女(男)目当てなど、少し強欲なイメージがあるようです。

しかしここ小学校の教室では、私のころと同様、ひらがなの「めあて」と言う言葉が残っていました。ネットで「めあて」を検索してみると、まさに学校教育のためにあるような言葉だと分かります。

検索結果の中の「めあて作り」というサイトを見ると

めあてを立てて生活することは,生活に勢いを作ることになる。自分らしさを作ることにもなり,生き方を見つめることにもなる。
子ども任せにしても決してめあてを立てる生活ができるようにはならない。
指導の順序立てをして子どもが自分でめあてを持って生活できるように手助けをしていくことが必要である。

とあります。

この言葉は、まさに民間企業での働き方・働かせ方と同じと言えるでしょう。民間企業に入社すれば、経営計画というめあてが共通に与えられます。そのめあてをもとに各人が活動計画を策定し、個人の計画・会社全体の計画達成に向けて日々努力します。

大学がレジャーランド化していると指摘されて長い年月が経ちますが、小学校から高校まで「子供任せにせず」めあてを立てさせる教育をしてきているとしたら、社会と小・中・高の間にある大学生がもっともめあてを立てた生活をせず、「生活に勢いがなく」「自分らしさを作らず」「生き方を見つめていない」のかも知れません。社会人と学生の違いはいろいろありますが、この「めあて」の有無という観点も有力だと思われます。

季節はもう夏休み。夏秋採用を目指す学生も、来年度就職活動を控えている学生も、自らめあてを作りひとつひとつ達成していく自立した計画性と実行力を養う、4年生には最後の、3年生には最初のチャンスだと自覚してください。

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2005.07.11

働きたい、と強く思えること。

昨日進路決定報告をいただいた学生の方のメールに、次のような感想が書いてありました。

他業界を含めて最終面接で落ちる事を何回も経験して感じたこと。落ちた最終面接では「とりあえずこの会社から内定を貰っておこう」という中途半端な気持ちで臨んでいた。広告労協での役員面接対策会に参加して、「本当にこの会社で働くんだ」と強い気持ちで臨めたことが良かったと思う。

気持ち一つでこうも結果が違うものか、と思うかもしれません。精神論で就活がうまくいくならここまで苦労しないと思っている方もいるでしょう。しかし、ダーツやゴルフ・サッカーのフリーキックのように、スポーツの世界では技術と同時に集中力が発揮されてはじめて成果を出します。気持ちの持ち方は結果に直結するのです。

役員面接は「やる気があるかどうか」の判断の場であり、その中間はありません。また公務員試験とは違い、「点数は悪いが、他の受験者よりやる気がみられるから採用しよう」という恣意的なものでもなんら問題ありません。むしろ民間企業の役員に求められるのはそのような大胆な判断力だとも言えるでしょう。

今回役員面接対策会で私たちから「あなたはきっとボトムラインです。やる気で勝負するしかないでしょう」とはっきり指摘された何人もの学生がいい成果を残してくれました。彼らは例外なく1社しか残っておらず、まさに「本当に働きたい」という気持ちが伝わったのでしょう。学歴や点数は役員面接では参考資料にすぎないことが立証されたと思っています。

残念ながら今回落選してしまった学生の方々は、広告労協Fさんのメッセージ「広告業界は、努力すれば、自分なりの道が拓けてくる業界です。」を読み返してみてください。シーズン終盤での採用社には、「その会社で働きたい」でなくても「広告業界でどうしても働きたい」という気持ちで十分通じるはずです。

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2005.07.09

内定ラッシュ(のはず)。

7月7日七夕の日以降、広告労協には何件かの内定報告が舞い込みました。就活状況アンケートで「広告業界内定目指して就活中」と答えた90名(うち約半数が他社内定なし)と答えた学生の中から多くの最終進出者が役員面接に臨み、広告労協の予想どおり多くの会社が面接終了翌日には内定の通知をしました。通知を受けたその場から電話で内定の報告をくれた学生もいます。

今回の役員面接対策にかける広告労協Fさんの意気込みは大変なものでした。とはいっても情報が集まったのはワンポイントアドバイス募集が告知されてからでした。いまだ告知をしなければ報告がないという図式は「広告代理店志望者でも」その傾向にあるようです。

広告労協としても、内定の結果を早くきちんと把握したいという思いは人一倍です。むしろ内定の報告をもらうためにこの活動をしているといっても過言ではありません。しかし「内定報告の募集」だけは労協の尊厳にかけてもやりたくありません。内定報告ぐらい自主的にできるだけ早くしてほしいものです。

ここでは話せないほどの06生が最終に進んでいます。まだまだ内定している学生 はいるはずです。どんな理由があろうと、仮にまだ他の会社を受けようと、広告労協にはとにかく早く一報をいれて下さい。飲み会の翌日のお礼メールのように、それが「社会人を目指す」あなたの信頼の一歩となります。

また、残念ながら落選した方へ。私達はまだまだみなさんの味方です。また落ちた経験のほうが後輩の参考になることもあります。すぐにとは言いませんがぜひご一報ください。

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2005.07.05

適正試験は適正か。

自作HP、ウェブ日記、掲示板、メーリングリストなどインターネットの普及によって表現者の数は格段に増加し、昨今のWeblog(ブログ)流行が拍車をかけています。それに伴い誤字・誤用のパターンも変わりました。漢字自体の書き間違いは存在せず、タイプミスと変換ミスがほとんどです。

就職支援をし始めてからたくさんの学生からのメールを読むようになりましたが、当初単純なタイプミス・変換ミスが多い言葉だなぁと思っていたものが、実はそもそも正しいと思って使っているのでは?と最近気づいたものがあります。

かつてコラムで指摘した「一時試験」はさすがに言えば間違いと気づくものだと思います(もちろん正解は「一次試験」ですよ)。

しかしもっと激しい確率で間違っているのは、

適正試験」

という言葉です。報告メールを見ると学生の3分の1近くが間違えていると言っても過言ではないでしょう。適正でない試験があるのでしょうか(苦笑)。

もちろん正解は

適性試験」

ですね。学生が自社の仕事に向いているかどうかの適性を判断する試験ですから。

しかしこの間違い、"適正試験" の検索結果を見ると、世間一般的にかなり普及しているようですね。


※一年以上前の2004.06.03に書いたものを再掲載。あまりに報告中の誤字が多く心配になったのでw

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2005.06.24

同じ統計、違う記事。

社会経済生産性本部がまとめた新入社員の意識調査が各所で報じられましたが、同じ調査に対して以下のような2つの対照的な記事が掲載されました。

8割が就職の「勝ち組」 新入社員の意識調査(共同)

新入社員の77%が自らを就職活動での「どちらかといえば『勝ち組』」と考えている--。財団法人社会経済生産性本部が、22日までにまとめた新入社員の意識調査で分かった。
 同本部は「パートや派遣などが増える厳しい環境の下、正社員という安定した身分を獲得したとの思いからではないか」と分析している。
 「デートの時、残業を命じられたら」という設問では、仕事を選ぶ人が79%、デート派は21%。仕事派は女性が82%で、男性(76%)を上回った。
 ドライと思われがちだが、生活の価値観では「先輩、後輩など上下関係のけじめが大切」が、就労意識でも「仕事を通じ人間関係を広げたい」がいずれも1位で、人間関係を強く意識していることがうかがえた。
(共同通信) - 6月22日18時22分更新


新入社員意識:5人に1人が就職活動の「負け組」と認識(毎日)

今年の新入社員の2割強は就職活動での自分を「負け組」と認識していることが22日、社会経済生産性本部と日本経済青年協議会の05年度「働くことの意識」調査で明らかになった。専修・専門学校と4年制大学卒でその傾向が強く、同本部は「依然として厳しい就職環境を物語っている」と分析している。

調査は今年3~4月に国立オリンピック記念青少年総合センターで実施された新入社員研修の参加者を対象とし、3910人が回答した。「勝ち組」と答えたのは77.1%、「負け組」は21.4%で、男性の方が負け組の比率が高かった。負け組を学歴別にみると、専修・専門学校25.5%、4年制大学卒22.1%、普通高校卒21.7%の順に高く、正社員としての採用が決まりながら、就職先が不本意だった新入社員が5人に1人という結果だった。

また、「人間関係では上下のけじめが大切」「仕事を通じて人間関係を広げていきたい」「仕事をしていくうえで人間関係に不安を感じる」といった質問に対し、「そう思う」との回答が多く、同本部は「職場の人間関係が大きな関心事であり、対人関係が苦手な現代の若者の傾向を表している」とみている。【大石雅康】
毎日新聞 2005年6月22日 18時32分

このように、同じデータでも見方が変われば受け取る側はまったく印象が変わるものです。報じるところが違えば観点は違うのが当たり前。鵜呑みにせずに自分なりの判断を加えること、すなわちメディアリテラシーを身に着けることは、ビジネスの世界で生きていく上で特に重要な資質だといえるでしょう。

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2005.05.28

無銭飲食。

広告労協Fさん主催「上京者のための辛口面接会」に同席し、2名の関西学生に会ってきました。これから中堅広告会社の選考が本格化していく中で、二人とも新聞社系を受験するということもあり、新聞や新聞広告に関する話で盛り上がりました。

しかし「で、今朝○○新聞読んだ?」と聞いたところ、そのうちの1名の学生が「いや、読んでません」と答え、私達はさっと引きました。そして「何万もかけて東京にきてるのに、100円ぐらいの新聞読んでいないというだけで落とされたら元も子もないだろう」と厳しく指摘しました。

その後学生と食事をした場でふと思いつきました。新聞を読まずにその系列の広告会社を受けることは、金を持たずにレストランで飯を食うのと同じことではないでしょうか。面接官が丹念に面接をしてくれたとしても、少なくともその日の新聞を読んでいないと知らされた面接官は、それまでの時間が無駄だったと思ってしまうはずです。

「新聞読んでません」と言っても新聞系広告会社に受かる人は、「あ、金持ってきませんでした」と言っても無銭飲食を許してもらえる類い稀な才能を持った人物に違いありません。そうでなければ、相手が(すなわち内定後の自分が)深く関わっているメディアには必ず触れておくべきです。これはどんな資質にも、どんなテクニックにも優先する、礼儀とも言える「基本動作」に他なりません。

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2005.05.13

新規開拓は、内定より難しい。

広告業界への就職活動で、志望職種は?と聞かれると「営業です」と答える学生は極めて多くいます。特に「営業で新規開拓をしていきたいと思います」のように、営業と新規開拓はセットのように言われます。

確かに広告代理店では営業がもっとも重要な役割を担います。一番やりがいのある職種かもしれません。しかし就活生の多くが「新規開拓営業を志望」というのに少し違和感を覚えます。

採用試験というのは採用する(=お金を払う)側が自らあなたと会い、聞く耳をもって話を聞き、その結果採用の判断をするものです。あらかじめ採用側から質問や課題を与え、その答え方や対応のし方によってあなたにお金を払う価値があるかを評価します。

一方新規開拓営業では、無数の自発的なアタックを重ね失敗を繰り返しながらやっとの思いで相手にアポどりします。相手はあなたのことも会社のこともよく知らない中で、あなたのプレゼンテーションを話半分に聞きます。アポどりだけでは売上にはならず、さらに多くの失敗をしながらはじめてあなたの言葉に耳を傾けてくれる「人」と出会い、最終的にはあなた個人を信用する「人」を見つけ出すことではじめて「会社」との取引がはじまり、あなたにお金が支払われます。

2つを比べると、採用試験は最初からあなたの耳を傾けるところから始まるという点で、新規開拓の何段階ものステップが省略されています。新規開拓は内定よりはるかに困難なことなのです。

新規開拓は通常一人で動き、一人で仕事を取ってくる、極めて孤独な作業です。しかも広告代理店は車ディーラーや証券会社のように決まった商材がありません。新規開拓営業には幅広い情報収集力・不屈の精神・高度なコミュニケーションと折衝力、そして厳しい自己管理能力が求められるのです。たとえそれが新入社員だろうと。

クリエーティブと新規開拓営業は広告会社にとって生命線と言えます。このため両者の選考基準は通常よりはるかに高いところに設定されます。陸上競技でいえば、背面飛びから棒高跳びに種目が変わるようなものでしょう。

あなたが面接で上述の能力をいきいきと証明し、新規開拓営業という棒高跳びのバーを飛び越えることができたなら、その下にある内定という背面飛びの高さも同時に通過したとみなされるでしょう。しかし高飛び棒すら持たず競技場にやってきたとしたら、あなたは棒高跳びのバーのはるか真下で背面飛びをしているに過ぎません。

「元気が良く前向きな印象になるから新規開拓志望といっておこう」ぐらいの気持ちでは面接官に見透かされます。広告業界の営業とはどのような職種か、新規開拓とはどのように大変なのか、あらかじめ多くのOB/OGの話を聞いておくことが重要だと思います。内定テクニック本よりむしろ営業ノウハウ本を参考にするのもおもしろいかもしれません。

(2004年10月23日に発表したものの再掲載)

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2005.02.14

キャッチボールができる楽しさ。

2月13日、東京2カ所の会場で100名弱の学生を対象に模擬面接会を実施しました。全体で3分、講評をいれて6分というとても短い時間でしたが、自分ばかりでなく同じ班の学生も含めた「臨死体験の共有」ができ、どのような準備が必要か深く心に刻めた会になったと思います。

皆さん緊張していたからだと思いますが「話が盛り上がらない」という局面に度々直面ました。面接官は質問の答えだけを求めているのではありません。投げかけた質問を核に、あなたのもつよさやユニークさ、そして職業観や世界観を引き出そうと努めます。しかしたかだか3分の面接の中で、質問に対して広がりのないゼロ回答だった学生も少なくありませんでした。これは明らかに業界の研究不足によるものです。これでは貴重な時間を無駄にしたと言わざるを得ません。

広告業界の採用試験では圧迫面接はないと過去に言及しました。ある大手の広告代理店では「面接ではなく面談」というポリシーのところもあります。特に営業職を希望する学生が多く、企業も営業職を求めているのであれば、目上や文化の違う人との会話を自分から盛り上げ、自分の魅力に引き込み、信頼を勝ち取ることができるかどうかが最大の合否の別れ道だといえます。そのような人物を求める会社の面接ではきっと重苦しい雰囲気などなく、会話がはずみお互い楽しい時間になっているはずです。バットがなくても、審判がいなくても、キャッチボールだけで十分楽しむことができるのが人間です。粗削りでもきちんと自分の言葉で話を返してくれれば、自分の息子が投げ返したボールのようにきちんと受け止めてあげたいと思うものなのです。

本日の多少演出も加わった模擬面接以上に厳しい面接はそうありません(先輩労協生からも多数証言があります)。次の機会ではぜひ相手との会話を楽しめるよう、あらかじめ業界や業界で働く人の価値観・話のツボを念入りに研究して臨んでください。

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2005.02.10

練習で泣き、本番で笑う。

2月9日、サッカーワールドカップ最終予選で日本イレブンは北朝鮮を相手に辛い試合を2対1で勝ち抜き、勝ち点3を得ました。広告会社のオフィスには「番組モニター」という大義名分でテレビが置いてあることが普通ですが、本日は予想どおりパブリックビューイングの場と化していました。

スポーツの世界では、練習の間に数々の失敗経験を体にたたき込むことで、大事な本番での不意な状況にも対応できる力を得ます。ロスタイム中一瞬の隙を見て決勝点を決めた大黒選手のゴールは、決して偶然の産物ではありません。

2月6日東京での広告業界就職フォーラムであれだけ指差し確認の重要性を促し、多くの学生が「指差し確認」して送信した「はずの」応募フォームですが、5%どころか9%以上の応募に不備がありました。労協のフォーラムに参加し、やる気に燃え、事前に文章を準備していた学生を母集団にして、この惨状です。もう苦笑いするしかありません。

しかし幸いにしてまだ本番前です。この失敗は貴重な経験としてあなたの体にたたき込まれているに違いありません。それは模擬面接で私達の忌憚のない指導を受けたのと同じだと思ってください。

これまでの数々の学生の成長を見てきた経験から、甘やかさないことが社会人になる厳しさを体得させる一番のクスリだと信じています。練習で泣かせているかもしれませんが、本番で一緒に笑いましょう。

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2005.02.07

油断大敵。

2月6日盛況の中で東京での就職フォーラムは終了しました。貴重な日曜日を割いて有料イベントに参加いただき深く感謝申し上げます。

毎年学生を信じつつも今年も250名もの学生に「無断キャンセル」されたことは今も忸怩たる思いがありますが、来場された学生の方にはスタッフもベストを尽くせた一日だったと思います。またキャンセル待ちはすべてお断りしましたが、このような状況を見ると本当に申し訳なく思っています。キャンセル待ちの連絡をいただいた方、またきちんとキャンセルのメールをいただいた方、とても残念だったとは思いますが、広告労協は社会人になる自覚を持っている人の味方です。今後もフォローを続けていきますのでぜひ頼ってください。

本日会場だけで配布した「5%のロシアンルーレット。」というコラムは、参加者の方なら染み渡るように理解できたと思います。しかし私自身の「指差し確認」が行き届かず、講演中に携帯が震え出したのは痛恨の極みでした。掛けてきた友人には罪はありません。まさに自分で引いた引き金で弾が当たってしまった瞬間を見せてしまいました。「オチ」としてはいいのかもしれませんが(苦笑)。

5%は、説教してる本人にも、すなわち誰にでも遠慮なく当たります。ぜひ今日のみなさんの「びびり」を身につけ、つまらないミスで唯一のチャンスを台なしにするようなことがないよう、指差し確認に心掛けてください。

次は京都。関西や中部・九州などの学生の皆さん、期待して待っていてください。

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2005.02.06

イベントの最大の敵。

イベントの最大の敵、それは「悪天候」です。

どんなにいい企画を仕込もうと、どんなに宣伝しようと、当日の悪天候で動員はまるで変わってきます。特に1日だけのイベントはほとんどバクチに近い部分もあります。

広告業界就職フォーラム2006 in 中央会館がいよいよ本日開催されますが、幸いにして天候には恵まれそうです。東京の冬は乾燥して雨が少ないので、過去3回ともこの時期に実施したフォーラムの日にはいずれも雨は降らなかったと思います。しかし仮に悪天候だったとしても、雨が降ったぐらいで欠席する人はむしろ来てもらわない方が会場の雰囲気が締まると思っています。営利目的でないからこそ言えることですが…。

今の時期就職活動生で快晴の気持ちのものがいる訳がありません。今日会場に来るまでは「不安」という雲が垂れ込めていた人も、フォーラム終了後はきっと「やる気」という青空が見えてくると確信しています。

本日皆さんが会う人は、すべて現役の広告人です。もしかしたら初めて現役社員の話を聞く人もいるのではないでしょうか。こちらも広告業界のプロとして恥ずかしくないイベントを贈ります。お互い真剣勝負でお会いしましょう。


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2005.02.04

女子学生の規定演技。

以前理系学生の規定演技というコラムを発表しましたが、女子学生にも規定演技が一つあるのではないでしょうか。それは「メイク」です。

まあ私のようなガサツな男がいうのもなんですが、社会人の女性というものはたいていきちんとメークをしているものです(業種にもよるでしょうが、営業職なら例外はないでしょう)。一歩家を出て電車に乗れば、メークをしていない女性に会う機会の方が少ないといえます。そのような中で、そもそもスーツで差別化していない就活女子学生が一様にしているかしていない程度のメークで集まっている様子は異様な印象すらあります。

しかし逆の見方をすれば、社会人の女性がしている程度のメークをきちんとすれば、その集団の中でもきちんと目立つことができます。女性のメークは欠点を隠し長所を伸ばすためのテクニックです。男性にはなかなか難しいものであり、しかも事前に準備できる点で、女性の規定演技として十分対策を練るすべきものだと思います。

※ということは、理系の女子学生は規定演技が2つあるのでさらに有利と言えるのでしょうか(苦笑)。

以前05生自治会長のCoco05さんのオンナの就職活動というコラムを紹介しましたが、今回学生の方から情報をいただいたアイデム主催の「メイクアップセミナー」を以下に転載しておきます。ご興味のある方はぜひ。

これから社会人になる女性を対象に行われるメイクアップセミナー。好印象を与えるメイクや個々の顔立ちに合ったメイクなどビジネスメイクの基礎についての講演が行われます。講義だけでなくデモンストレーションを交え、楽しく参加できる内容になっていますので就職活動を成功させるためにもぜひご参加ください。1回の定員は30~40名程度となっておりますので、参加ご希望の方はお早めに当日総合受付までお越しください。

職選広場内・メイクアップセミナー
開催予定日 2005年2月17日(木)・2月18日(金)
開催時間 第一部/ 13:30 - 14:30
第二部/ 16:00 - 17:00
※終了時間は多少前後する事がございますのであらかじめご了承ください。上記は予定です。変更の可能性がありますので開催直前に再度ご確認ください。
開催予定日 2005年3月15日(火)
開催時間 第一部/ 13:30 - 14:30
第二部/ 16:00 - 17:00
※終了時間は多少前後する事がございますのであらかじめご了承ください。上記は予定です。変更の可能性がありますので開催直前に再度ご確認ください。

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2005.01.27

フェイルセーフ。

フェイルセーフ(fail safe)とは、失敗したときに安全装置が起動することをいいます。航空機関や原子力発電所、医療施設など、事故が致命的な結果となる施設は何重ものフェイルセーフ対策が必須です。

フェイルセーフは「事故は避けられない」という考え方にもとづきます。例えば医療施設にとって最大の危険は停電です。このため独立した自家発電施設をもちます。航空機に至っては、片方が急死しても大丈夫なように2名のパイロットが搭乗します。

面接中に携帯を切っておくことは非常に重要なことです。しかし切ることを心掛けたとしても、やはりうっかり忘れてしまうこともあります。そのような事態に対するフェールセーフは「就活中は常にマナーモードにしておく」ことしかありません。

バイブレーション音も、静かな面接会場では結構聞こえます。ましてやあなたは必ず動揺するはずです。しかし面接官はあなたの動揺しているさまを苦笑することはあっても、マナー違反とまでは思わないでしょう。

あなたの好きな音楽のせいでチャンスが逃げるようなことがあれば、その音楽はトラウマに転じてしまいます。就職活動という非日常にいる間は、ぜひ着メロを止めてください。

着メロのヘビーユーザーであればあるほど、ぜひ実行すべきです。あくまで進路を決めるまでの間だけでも、携帯には静かにしてもらいましょう。

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2005.01.25

「伝えたい情報」と、「役立てたい情報」。

人を行動に駆り立てる情報は、「伝えたい情報」と「役立てたい情報」に大別することができるでしょう。

「伝えたい情報」の代表的な例はニュースです。報じられた直後のころがもっとも行動させる力が強いと言えます。フジテレビの人気番組「トリビアの泉」も、役に立たないが伝えたくなる情報ばかりです。しかし所詮はメジャー媒体が発信する情報。ほっといても情報は広まり、いずれ陳腐化し、知られているだけの情報になります。

一方、「役立てたい情報」は違います。特にビジネスの世界は営利が目的であり、自社の利益に関係する情報は発見した人(会社)は、他社が知る前に徹底的に利用し尽くします。それは「伝えたくない情報」と言い換えることもできます。

学生にとって就職活動は人生最初の情報戦です。広告労協が就活生に知られていくスピードが毎年想像より遅いのは、「役立てたい」かつ「広まってほしくない」情報となっているからだと思います。それは自然な気持ちであり、誰も責めることはできません。「今まで知らなかった。もっと広告労協自体を大々的にPR、広告してほしい」という学生は、なぜあまり知られていないかの背景を考えた方がいいでしょう。

「役立てたい情報」が実際に大きく役立ち、やがてその目的を終えた時、それはもっとも強力な「伝えたい情報」に変化します。広告労協のことを存分に伝えられるのは、やはり広告労協を通じて何かを得ることができた03,04,05生の方に他なりません。

特に05生はまだ在学中であり、卒業に向けて忙しい中にも多くの方が自治会カフェテリアで後輩の面倒を見てくれており、2月のフォーラムでも運営の手伝いをしてくれます。05生が卒業する前に、06生は先輩をもっと頼ったほうがいいでしょう。彼らには「伝えたくてしょうがないお役立ち情報」を山ほど持っているはずです。

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2005.01.23

女子学生が広告代理店と併願する業界。

広告業界就職フォーラムのトップページでは時々リアルタイムアンケートを実施し、学生の生の統計をとっています。現在も募集中のアンケートではどこの業界を受けるかという質問を複数回答でお願いしています。

このアンケートシステムでは単純集計しか出ませんが、現時点の回答をダウンロードしクロス集計をすることで、広告代理店と併願する業界に男女別で特徴があることが分かりました。

広告代理店を受験する94人が同時に受験する業界は

●広告制作を受験:男性40%/女性63%
●出版業界を受験:男性45%/女性44%
●印刷業界を受験:男性23%/女性29%
●PR業界を受験:男性26%/女性44%
(回答期間:04/12/30-05/01/22 全回答者数:98人)

となっています。

広告代理店と併願する業界としては広告制作会社、出版社がともに高水準ですが、広告制作では女性の併願率が極めて高くなっています。広告代理店よりも厳しい労働条件と言われる広告制作会社ですが、女性併願率の方が多いのは意外な感じがします。もともときつい業界で有名な広告代理店をあえて目指す学生たちですから、仕事がきついからという理由で他業界を受けないということはありえないのでしょう。

また特徴的なのはPR業界の併願率も女性の方が高いということです。実際会社の広報部門でも女性の活躍が目立ち、PR専門会社でも女性の採用に熱心な傾向にあります。

今回の東京・京都フォーラムで遠方から参加する学生は126名、そのうち55%が女性です。上記の併願率はただの定性的な結果ではなく、業界研究や行動力で女子学生の方が先んじているのかも知れませんね。

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2005.01.22

まず、ぐぐる。

最近フォーラム応募者のコメント欄に「今まで知らなかった。もっと広告労協自体を大々的にPRしてほしい」という要望が大幅に増えてきています。藍屋の白袴というご指摘の気持ちはよく分かりますし、規模を拡大してもらいたいという思いはありがたいと思っています。

しかしそのような学生の方に一つだけ問いたい。あなたはこれまで広告業界のことを少しでもネットで調べましたか

広告労協のサイトはここ2年以上Googleの「広告業界 就職」の検索結果で1位、「広告業界」でも(2ちゃんねるに続き)2位をキープしています。最近は本blogも各種関連ワードからアクセスされています。業界中位の会社であればその社名自体の検索結果からも上位表示されます。広告業界を研究している人なら誰でも広告労協のサイトか本blogにたどり着きます。資金のないこの活動では、サイト開設直後からこの検索エンジン対策(SEO)を基礎的なPR手段とし、ことGoogleについてはほとんど十分なレベルに達しています。

しかしYahoo!で電通や博報堂などの社名だけを検索し、最初のページしか見ていないような学生には広告労協は現れません。それはYahoo!の検索結果がYahoo!自身のサービスやYahoo!があらかじめ手で分類したもの(ディレクトリ)を優先的に見せる方針になっているためです。

※最近Yahoo!で「電通」や「博報堂」と検索してこのサイトにたどり着いた人は、広告労協が12月の中旬から「検索結果に広告を出した」結果です。これがなければどんなに努力をしてもYahoo!の社名検索結果のトップページには掲載されません。

はっきり言えばこれまでこの程度の検索しかしていない学生や、ましてやネットでほとんど検索したことがないような学生は、就職活動の情報戦で遥か遠く置き去りになっていると言わざるを得ません。

「広告労協の活動を宣伝して欲しい」という姿勢は、与えられる情報でしか行動していない気持ちの表れのように思えます。ぜひもっと「Googleを」使い込んで、世の中に発信されている情報を貪欲に取りにいってください。使い込む上でもっとも重要なのは「言葉を組み合わせて検索する」という基本動作です。そこにはライバルがとっくに活用している情報が見えてくるはずです。

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2005.01.20

まず、名乗る。

(1)名前を名乗らない、学生。

04生向けに最初に開催した模擬面接会のトップバッターだったS君は、舞い上がっていたのか、自己PRで最後まで自分の名前をいわずに面接が終わりました。私は、


「私はキミと初対面です。キミがいつ自分の名前をいうか、それだけを待っていたら、自己PRが終わっていました。それまでの話はぜんぜん聞いていません。落ちてますね、この理由だけで。」


とボロクソの評価をし、彼は帰りの電車で悔しさに涙したそうです。その後彼はこの体験をバネに、無事自分の希望する職種での就職活動に成功しました。

先日05生向けに開催した東京就職塾でも、模擬面接の最初の3人は全員自分の名前を言いませんでした。S君と同様、不慣れで舞い上がっているとはいえ、04生を経て05生でも同じ経験をすると、最近の学生の何かしらの傾向があるのではと思うようになりました。

(2)着信通知が変えた、コミュニケーションのマナー。

コラム「OB訪問・OG訪問より、大事なこと。」でもコメントしたとおり、携帯電話の普及によってコミュニケーションが変わったことは数多くありますが、その一つに「着信者通知」という機能が挙げられます。

以前は固定電話での着信者通知サービスはなく、電話は誰からかかってきているか分からないのが前提で出るのが当然でした。しかし、着信通知機能とともに携帯電話が普及し、固定電話もプライバシー重視や迷惑電話の増加に伴い、家庭でも着信通知機能をつけるのが当たり前です。「礼儀として名乗る」マナーは180度変わり、今や「安全のために名乗らない」ことが当然になってしまいました。

私自身を振り返っても、私的な連絡は電子メールや携帯電話が中心になっており、自宅の固定電話にかかってくる不明な相手に、自分から「はい、○○です」と名乗ることはなくなりました。今後私も、自分の子供に「知らない番号からかかってきたら、安易に名乗らないように」と教えることになるのでしょう。そもそも電話でなくても、知らない人に安易に名前を教えるなとすら教えなければいけない世の中になってしまっています。地域という社会的なつながりも希薄となり、電話の機能と位置づけが大幅に変化している中で、学生にとって「名前を名乗る」機会自体が極端に減っているといえるでしょう。

(3)ビジネスの世界は、名乗ることからスタート。

しかし、ビジネスの世界では、すべては「名乗る」ことから始まります。毎日が自己紹介といっても過言ではありません。どの会社でも、名刺交換と電話応対は入社時に徹底的に仕込まれます。名乗らないで仕事の話をするヤツは、非通知で自宅にかけてくるテレアポ業者と同類といえます。

広告業界は会社対会社(B to B)の取引ですが、「どの会社と仕事をする」よりもむしろ「だれと仕事をする」方が重要視される世界です。新人であればあるほど、自分の名前を完全に相手に覚えてもらうためには、様々なアプローチで自分の名前を伝えていかなければいけません。名刺を渡しただけで相手が名前を覚えてくれると思ったら大間違いなのです。

(4)面接では、何があっても、まず名乗る。

面接も同じであり、自己紹介で一番大事なのはあなたの名前です。あなたにとって当たり前の名前は、相手にとって初めての名前なのです。読み仮名がなければ、名前は正確に読んでくれないと思うほうがいいでしょう。「渡部」さんは言われなければ「わたなべ」か「わたべ」か区別がつきません。面接官にあやふやにしか伝わっていなければ、面接官はその学生を名前で呼びかけることもしないでしょう。

面接では、何があっても、まず名乗ってください。仮に相手が「○○さん、自己紹介をお願いします」と言ったとしても、最初に名乗っておくのが安全です。いくつか読み方がある名前なら、きちんと読み方を伝えることが重要です。グループ面接で前の学生が名乗っていない時こそ、つられずきちっと名乗って挨拶をしてください。あなたの勝ちになります。

選挙運動のように名前を連呼する必要はありません。しかし、最初に名乗っても、一発で覚えてもらうことは稀でしょう。私からは、エピソードに乗せる形や話の最後に加える形で、もう一度名乗ってみることをお勧めします。私自身、ビジネスの場で相手が私の名前を覚えてないだろうと感じたとき、過去のエピソードなどに自分の名前を交えて話し、相手に気づかせるようにしています。相手はずーっと「この人の名前なんだったっけ…」と思いながら話をしていますので、間違いなくその瞬間に深く記憶してもらうことができます。

面接官の世代は1次面接から役員面接まで、間違いなく電話で名乗っている世代です。名前を名乗らない学生に、面接官は「無礼者、名を名乗れ!」と思っているに違いありません(苦笑)。しかしそれを面接で指摘してくれる面接官はいないでしょう。就職塾で臨死体験をした05男子3名、キミたちはちょっとだけ他の学生より内定に近いと言っておきますね(笑)。

※2003.12.22に発表したものを加筆・訂正。

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2005.01.04

GIVE & TAKE。

2月6日、20日に開催する就職フォーラムへの応募がだいぶ増えてきました。申込フォームに多くの学生が「広告業界の採用情報・スケジュールを教えてください」と希望を書いてきます。ここでひとつ誤解を解いておきたいと思います。

広告労協の就職イベントやウェブサイトは、会社から独立したボランティア活動であるため、基本的には会社に取材することもありません。いくら各社の労働組合だからといって採用情報を知り得る立場にも影響できる立場にもありませんし、仮に通常知り得ない情報を知ったとしてもオープンな場で発表できるわけがありません。

過去の選考スケジュール「ほぼすべて」参加している学生の実名での情報提供によって成り立っています。特にエントリー以降の情報は学生の協力がなければお手上げです。ことリアルタイムなことについては、スタッフの情報は皆無です。しかしもらった情報は基本的にはその日にスケジュール表にアップしますので、動きがあったことの参考にもなります。

広告労協の就職支援はスタッフと学生との「GIVE & TAKE」です。与えるだけの活動ではありません。ボランティアスタッフは皆さんからの情報をもとにスケジュールをまとめ、公開・非公開のアドバイスやイベントを臨機応変に実施します(このため報告時に携帯番号を記入してもらっています)。学生はスタッフの情報をもとに選考に取り組み、合否にかかわらず面接内容や次回スケジュールを提供します。そして業界内外にかかわらず納得いく就職活動をすることで学生も手助けした私たちスタッフも喜びを「TAKE」し、さらにはそこでの情報をまとめて後輩に「GIVE」していくのです。

就職フォーラムサイトや本blogだけでなく、過去2年分の選考スケジュールや内定者の体験記など、06生の方々は「TAKE」するだけでもかなりの量があり、もしかしたら満足するかもしれません。しかしGIVEすることを決して忘れないでください。GIVEが途絶えると、この活動自体も途絶えます。

提供された情報の信憑性は、実名を前提に複数の学生からの情報を総合して判断していますので、同じ情報がいくつあってもかまいません。ぜひご協力をお願いします。

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2005.01.02

両親と話をしておかなければいけないもう1つの理由。

就職活動の際、社会人とのコミュニケーション力を養うため、OB/OGだけでなくまずは自分の両親や彼女の両親と話をすべきだと、過去のコラムに書きました。

しかしこれ以外にも両親と十分就職の状況を共有すべき理由があります。それは「採用担当が自宅電話に掛けてくる可能性」です。

最近でこそ学生への連絡手段として携帯電話が公認されてきましたが、いまでも固定電話を履歴書に書かせている場合も多いでしょう。緊急時などなんらかの理由で採用担当はあなたの自宅に電話を掛ける可能性は否定できません。

そのときあなたがその会社のことを両親と共有していなかったらどうなるでしょう。昨今自宅にはセールス電話しかかかってこないということもあります。あなたの両親がぶっきらぼうな出方をしないとも限りません。ベンチャー企業など無名であればあるほどその可能性が高いといえます。

また仮に情報を共有していたとしても、両親がその会社に好意を抱いていないということも考えられます。採用担当が自宅に掛けた電話にそのような親が出たら敏感に感じ取るものです。

選考中の会社のことを両親ときちんと話しておくことは、特に自宅から大学に通っている女子学生と、地方大学に自宅から通っている男女学生に重要です。採用試験も最終段階になってくると、本当にその学生が入社してくれるかどうか、会社は確信を得たいものです。それが自宅女子学生や地方学生だと本人の意志以外にも家族の同意や支援が得られているか、気にするのは当然のことでしょう。

きちんと親と話ができているかを確かめるには、自宅に電話をしてみるのが一番です。そのような時のためにも、やはり学生は両親とは話をしておかなければいけません。特にある程度選考が進んだところは必ず報告をしておくべきでしょう。そして万一電話がかかってきたらとにかくていねいな対応をするようお願いするしかありません。

人事からかかってきた電話に母親が「あ、***さんですね! 大変お世話になっております。娘(息子)が御社のことをいろいろ聞かせてくれました」などとちょっとでも言ってくれれば、あなたの内定をどれだけ後押しすることができるでしょう。あまりウソくさいのもいかがなものですが(苦笑)。しかしそれだけきちんと親と話ができていることには間違いありません。

就職活動の最初の登竜門は、どうやら家の中にあるようです。広告業界でいえばシーズンが本格化するのは3、4月ごろです。今年の正月には実家でじっくり話をしてきてください。

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2005.01.01

「役員=お父さん、人事=お母さん」論。

新年明けましておめでとうございます。

2003.10.25に発表したコラムを、本日再掲載します。お正月の今日、実家に帰っている学生も多いでしょう。多くの05生が役員面接の前にプリントアウトして読み返したという本コラム、ぜひご両親といる今の時期に読んでいただければと思います。



●なぜ役員面接で落選者が出るのか?

広告代理店に内定した03生の男子学生に、「どの段階で内定の手応えがあった?」と聞いたところ、「役員面接の段階まで来たら、人事の方は自分の味方なのだと実感しました。」と答えていました。学生にとって一方的に見える採用活動ですが、彼の言葉で採用する側にとっても極めて人間的な思惑や感情があるものなのだと思いました。

事実上の最終試験である役員面接は、人事が経営陣に対して「これだけいい学生を残してきました。」ということを示す、「採用当局自身のプレゼンテーション」ともいえます。人事は現場のニーズや将来の成長計画に基づき、必要な人材像と応募学生を照らし合わせ、様々な能力・実績・個性を持った学生を厳選します。人事は採用のプロですから、人事のお眼鏡に最後まで残った学生は、全員採用してもそれぞれが十分通用する力を持っているはずです。

では、なぜそのような学生たちからも最終面接で落選者が出るのでしょうか。

●人事が役員に最終面接を「させる理由」。

役員という人々は責任ある立場であると同時に極めて多忙であり、事務方がぎりぎりまで検討を重ね下準備をしたものを、短時間の取締役会で議論・決裁するのが常です。たいていの場合議案は絞り込まれ、YesかNoか分かりやすい判断を出すだけとなっています。

採用(労働契約締結)も重要な役員会決議事項の一つです。しかし、労働契約が通常の契約行為と決定的に違うのは、憲法第22条「職業選択の自由」の精神に基づき、労働者は「いつでも」「何の損害賠償もなく」雇用契約を破棄することができるということです(民法第627条(期間の定めのない雇用の解約)労働基準法第16条(賠償予定の禁止))。採用内定も労働契約の一種と見る判例が確立されており、内定者がいつでも辞退できる根拠となっています。

経営が下した決定・方針は従業員にとって絶対です。しかし採用に限っていえば経営判断も一介の学生に簡単に一蹴されることもあり、人事の幹部にとっては上司たる経営者の決定を実現できない恐れがあるわけです。最終面接に残るような優秀な学生であれば、他社にも内定をとり辞退するという確率もますます高くなっていきます。

したがって、人事がいかに素晴らしい人材を発掘してきたとしても、採用予定人数だけを役員面接に送りこむわけにはいきません。役員に採用予定数以上の人数と面接させ、一定の人数を落とさせるのも、人事が役員に採用の最終的な判断をゆだね、責任をとってもらうためだと考えられます。

●役員は何を基準に当落を決めるのか。

役員は応募総数のうちの何人が最終に残ったか知っており、個々のプロフィールの簡単なレクチャーを受けていることも想定されます。最終に臨む学生として「それなりに優秀である」ということが人事当局によって保証されていると認識しているわけです。

では、厳選された学生を前に最終判断を迫られる役員は、どのような視点で学生を見、選んでいくのでしょうか。それは、ひとこと、「印象」です。

面接の場で役員の考えていることは、

(1)極めて優秀な学生には「本当にうちに入社するのだろうか。」

(2)ボーダーライン上の学生には「本当に現場で通用するだろうか。」

(3)すべての学生に対して「うちの社風に合うだろうか。」

の3つに絞られるといっても過言ではありません。そして、面接を通じ、極めて「直感的に」判断しているのです。

このように、通常の選考過程と役員面接は全く種類の違うものであることが分かると思います。最終面接までこぎつけるが、役員面接がうまくいかない、という学生の方は、まずこの背景を理解することが大事でしょう。

●男子学生にとって、役員=彼女のお父さん、人事=彼女のお母さん。

この構造は、男子学生にとって「彼女の母親には気に入られても、父親とはうまくいかない」というのにとても似ています。

母親は娘の彼氏と接するときに、彼のいい点を細かいところまでいろいろ見出し、父親にもいいところを説明して勧めてくれます。一方、父親は彼の細かいところには興味はなく、「この男は娘にふさわしいかどうか」「娘を傷つけることがないか」といった印象しか見ないといったことはよくあるケースです。初対面の父親にあなたの細かい点をアピールしても、相手はそんなことそもそも聞いちゃいないのです。

彼女の母親があなたのいいところを見出してくれるように、人事はあなたのことを多角的に評価しています。しかし、彼女の父親があなたを「印象」で評価するように、役員はあなたを「印象」で判断しているのです。

役員面接で細かい点に拘泥したアピールは逆効果です。むしろその会社の「社風」に合っているか、元気はあるか、逆境に耐えられるか、といったことを、彼女の父親にアピールするがごとく、明るく大きく答えてみせることが大事だと思います。

●女子学生にとって、役員=自分のお父さん、人事=自分のお母さん。

女子学生にとって人事が彼氏のお母さんだとするなら、人事=姑になります(苦笑)。むしろ女子学生にとっての役員や人事は、「自分自身の両親」のようなものなのではないでしょうか。

両親にとって自分の娘を社会に送り出すということは、結婚よりも不安なことなのかもしれません。特に忙しい業界や、転勤もありえる会社などへの就職は、社会人の先輩たる父親は特に心配するものです。

役員も人の親です。もっとも身近な女子学生は、自分の娘だけかもしれません。人事や役員があなたのことを、両親と同様の視線で見ている可能性は高いでしょう。社会はあなたが思っているほど甘いものではありません。採用当局はあなたが「社会や仕事の厳しさについていけるかどうか」を見極めるために選考を繰り返します。役員面接ではもっともその傾向が大きいのではないでしょうか。

女子学生がもっともアピールすべきことは、「社会への巣立ちに向けた決心」です。人事の選考・役員面接で成功するためには、まず自分の両親に自分の好きな広告業界に行く決意をプレゼンし、見事に勝利することが必要です。その経験から生まれる「自信」は、必ず人事・役員に届くと確信しています。

●就職活動は、まずは自分の両親と話すことから。

文頭に書いたとおり、採用活動は採用する側にとっても極めて人間的なものです。決して筆記や英語の点数の大小だけで決まるものではありません。「印象」や「自信」といった、計量できない要素をいかに大きく身につけるかが、最終的な役員面接を突破する力になります。

そのためには、男子女子問わず、まず自分の両親と徹底的に話し合ってください。両親こそ広告業界を「印象」でしか判断していないかもしれません。そんな両親に自分のやりたいことや将来像をきちんとプレゼンし、最大の応援者になってもらうこと。それがあなたの就職活動をもっとも後押ししてくれるのではないでしょうか。

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2004.12.23

「広報」を研究するなら。

今日のテレビ東京系「ワールドビジネスサテライト(WBS)」では、「企業広報のスペシャリスト争奪戦」という特集が放送されました。

番組中、三越の広報担当者が仕掛けた「社員による店内福袋ショー」では、マスコミ優先の配置に営業担当者から

「だれに見せたいんですか?マスコミですか?お客様ですよね。」

と詰め寄られるシーンがありました。これが典型的な広報と現場のぶつかり合いなのだと思います(かなり作られた状況という印象は否めませんでしたが(苦笑))。

マスコミというのはかなり乱暴な存在ではありますが、その実態は一般市民そのものともいえます。しかし店頭を仕切る営業の方にとって、来店客がもっとも重要と思うのは当然です。実際にとりあげられるかどうか分からない中でマスコミに対応するということはかなり根回しが必要なものなのだと、ご苦労を察しました。

同じく番組中で人材派遣会社マスメディアンの小野社長ははっきり「(企業内の)広報の人材は少ない」と言っていました。そういえば「(企業内の)広告宣伝の人材は少ない」という言葉はそもそも聞かれないような気がします。これは広告はクリエーティブ制作・メディアバイイングに関わる「ビジネス」の部分が大きく、広告代理店を中心としたアウトソーシング体制が日本で発達しているからでしょう。

一方広報というものはそれ自体は対価を伴う「ビジネス」ではなく日常的な「アクティビティ(活動)」のようなものです。一定規模の予算がなければ何もできない広告と違って、広報では優秀な自社社員が自分の仕事としていい成果を出していくことが期待されます。確かに企業は優秀な広報の人材を必要としているのでしょう。

広告も広報もコミュニケーションに携わる仕事という意味では同じジャンルです。しかし広報は必ずしもPR会社にいなければできないというものではありません。また日本のPR業界は市場規模が小さいとも言われ、ニーズの割には大きな会社があまりありません。

広報という職業を研究する上で、個々の事業会社の広報部門も想定することをお勧めします。メーカー勤務の鶴野充茂氏が主催するメディア&コミュニケーション研究会(メデコミ会)には多くの企業広報マンや記者の方が参加されています(最近は労協関係の学生も押しかけています…)。まずは鶴野氏のblogが一番の教科書になるでしょう。

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2004.11.16

「希望の部署にはどうすればいけるのですか?」

表題は、11月14日のマスコミ就職フォーラムで学生から聞かれた質問です。実際とてもよく聞かれる質問でもあり、私が就活中の時も私自身OBに聞いていたと思います。

配属部署の希望を「聞く」制度は多くの会社が持っていますが、人事権は100%会社が持っています。その部署に配属されるかどうかは、あなたがそこの人材ニーズに合致しているかという需給バランスで決まるのです。この問いかけは実は「どうすれば内定しますか」という質問と同じ類であり、例えるなら男性が女性に「いつあなたと付き合えるようになりますか?」と聞くようなものだと言えるでしょう。

結局のところ配属も内定も「あなた次第だが、最終的には会社次第」としかいいようがありません。言い換えれば、あなたが部署を選ぶ前にあなたがその部署(の人)に選ばれなければならないのです。

このような人事のルールに常に直面しているのが「従業員」の立場です。自分のやりたいことだけしかやりたくないのであれば、独立するしかありません。従業員=会社員として働くということはそう自由なことではないことを覚えておいていただきたいと思います。

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2004.11.05

OB/OG訪問、基本中の基本。

11月3日の模擬面接会の夜、労協スタッフは打ち上げの場でこっそり

本当に内定するかどうかは明日までに分かりますね。

とささやいていました。

その分かれ目は、「後日、あらためてお礼がいえるかどうか」という点です。

ビジネスの関係では、相手に特にお世話になったりご馳走してもらったりすれば、必ず通常は「翌日の朝までに」あらためてお礼をするのが当然の礼儀です。実際に会っているときにいうお礼はだれでもでき、「儀礼」的なものにすぎません。それを後日改めて感想などを交えてお礼をしてはじめて「礼儀」になるのです。

ITを使うことで、今や一般消費財メーカーですら「CRM(Customer Relationship Management)」に取り組み、直接接触をもってくれた顧客と長期のリレーションを取ろうとしている時代です。あなたがOB/OG訪問をした先輩がそのようなクライアントに必死に取り組んでいるとすれば、後日お礼も感想も言わないあなたに対して「あんなヤツいらない」と思うことは間違いありません。あなたはその人の後輩になろうとしているわけですから、きちんと礼儀を尽くさないこと自体、社会人になることへの真剣味が足りないといわれても仕方がないでしょう。

電子メールでお礼をいうのも今ではすっかり許容範囲です。この手のものは早ければ早いほど効果的です。まずはあなたの手に握っている携帯からでもいいですから、できれば12時間以内に一言お礼をいうようにしてください(12時間以内にまた飲んでいる人は稀ですから(苦笑))。

残念ながら3日に受けた学生のうち、7割は確実に落選します。その人がずっとそれに気づかないのであれば。

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2004.10.30

セカンドオピニオン。

「セカンドオピニオン(2つ目の意見)」とは一般に自分の健康状態や病状について掛かり付けの医師の意見を聞くだけでなく、他の医師の意見も聞くべきであるという考え方のことをいいます。

これは反対意見を聞けということではなく、客観的立場からの意見も必要であるということです。当然両者がたまたま一致することもあります。また客観的立場の意見の方を重視しろということでもなく、親身になっている側の意見がよいことも十分あります。すなわちセカンドオピニオンとは「鵜呑みにしない」「自分で判断する」ための手法といえます。

この考え方は極めて重要であり、現在では医療だけでなく法律など専門的な知識を必要とする分野で広く使われています。

就職活動、会社選択に関してもセカンドオピニオンは必須だといえるでしょう。オーナー企業でない限り意思決定は慎重な下調べと手続きに則った合議によってなされます。しかし就職に関して言えば、あなた自身に「職業選択の自由」がある以上、進路を決めるのは最終的にはあなた一人の判断です。

ある会社について、その会社の社員の意見も、同じ会社の別な社員の意見も、ライバル会社社員からの意見も、他のライバル会社社員の意見も、それぞれは1オピニオンに過ぎません。親の意見や気持ちも一つのオピニオンです。

しかしどれか一つの意見だけで重要な決定をすることは、自分自身に対して無責任な行為といえるでしょう。相手もあなたの意思決定に対して1参考意見を述べたに過ぎません。本blogも広告労協のアドバイスも同様です。鵜呑みにしてもらっては困ります。

とはいえ2つの意見だけで焦点が結ばれるほど企業の評価は簡単ではないでしょう。3番目、4番目とオピニオンを聞いていくにつれだんだんあなた自身の視界ははっきりし、最終的にはこれらに自分自身どう向き合っていけるかという「覚悟」が加わることで大きな判断をすることができます。あなたの体のことはあなた自身が決めるように。

広告業界はそもそも表舞台にはでてこないため、OB/OG訪問が他業種より重要であるといわれます。これは真実です。今はあこがれで業界研究しているとしても、数多くのOB/OGのオピニオンと触れ合い、広告業界のこと、就職したい会社のことを自分自身で判断してください。

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2004.10.23

新規開拓は、内定より難しい。

広告業界への就職活動で、志望職種は?と聞かれると「営業です」と答える学生は極めて多くいます。特に「営業で新規開拓をしていきたいと思います」のように、営業と新規開拓はセットのように言われます。

確かに広告代理店では営業がもっとも重要な役割を担います。一番やりがいのある職種かもしれません。しかし就活生の多くが「新規開拓営業を志望」というのに少し違和感を覚えます。

採用試験というのは採用する(=お金を払う)側が自らあなたと会い、聞く耳をもって話を聞き、その結果採用の判断をするものです。あらかじめ採用側から質問や課題を与え、その答え方や対応のし方によってあなたにお金を払う価値があるかを評価します。

一方新規開拓営業では、無数の自発的なアタックを重ね失敗を繰り返しながらやっとの思いで相手にアポどりします。相手はあなたのことも会社のこともよく知らない中で、あなたのプレゼンテーションを話半分に聞きます。アポどりだけでは売上にはならず、さらに多くの失敗をしながらはじめてあなたの言葉に耳を傾けてくれる「人」と出会い、最終的にはあなた個人を信用する「人」を見つけ出すことではじめて「会社」との取引がはじまり、あなたにお金が支払われます。

2つを比べると、採用試験は最初からあなたの耳を傾けるところから始まるという点で、新規開拓の何段階ものステップが省略されています。新規開拓は内定よりはるかに困難なことなのです。

新規開拓は通常一人で動き、一人で仕事を取ってくる、極めて孤独な作業です。しかも広告代理店は車ディーラーや証券会社のように決まった商材がありません。新規開拓営業には幅広い情報収集力・不屈の精神・高度なコミュニケーションと折衝力、そして厳しい自己管理能力が求められるのです。たとえそれが新入社員だろうと。

クリエーティブと新規開拓営業は広告会社にとって生命線と言えます。このため両者の選考基準は通常よりはるかに高いところに設定されます。陸上競技でいえば、背面飛びから棒高跳びに種目が変わるようなものでしょう。

あなたが面接で上述の能力をいきいきと証明し、新規開拓営業という棒高跳びのバーを飛び越えることができたなら、その下にある内定という背面飛びの高さも同時に通過したとみなされるでしょう。しかし高飛び棒すら持たず競技場にやってきたとしたら、あなたは棒高跳びのバーのはるか真下で背面飛びをしているに過ぎません。

「元気が良く前向きな印象になるから新規開拓志望といっておこう」ぐらいの気持ちでは面接官に見透かされます。広告業界の営業とはどのような職種か、新規開拓とはどのように大変なのか、あらかじめ多くのOB/OGの話を聞いておくことが重要だと思います。内定テクニック本よりむしろ営業ノウハウ本を参考にするのもおもしろいかもしれません。

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2004.10.21

ケイパビリティ・プレゼン。

はじめての広告主と取引を開始しようとする時や一手扱い(1つの広告会社が広告予算すべてを扱うこと)のための代理店競合では、自分たちの会社がどのような独自性や優位性を持ち、どのような体制と条件でサービスを提供し、どのような貢献ができるかということを包括的にプレゼンテーションすることがあります。これを「ケイパビリティ・プレゼン(ケイパビ)」といいます。

ケイパビでは広告主が何を求めているかあらかじめ探っておくことが大事です。価格が第一条件の広告主もいるでしょうし、IT関係の知識を求めるところもあるでしょう。もっと踏み込めば、相手が求めているのが「パートナー」なのか「請負先」なのか、「自分を成功させてくれる」会社のなのか「楽をさせてくれる」会社なのか、見極めることが有効です。

総合力で攻める大手総合代理店や、新聞やセールスプロモーションなど独自の強みをもつ専門代理店など、さまざまなケイパビリティがあります。必ずしも総合代理店だけが勝つとは限りません。イメージ広告ばかりだと思われる車も、カタログを作る上では極めて専門的な知識を代理店にも要請されます。またビジネスショーなどのイベントを仕切る能力も立派なケイパビリティです。

採用試験はあなた自身のケイパビリティ・プレゼンそのものです。相手はどんな人物像を求め、あなたにどんな強みがあるのかがぴたりマッチすれば、それは内定を意味します。

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2004.10.13

齋藤孝「読むチカラ」(後編)

この本に書いてあることは学生の就職活動でも考えなければいけないことばかりです。

広告業界とは的確な切り口・端的な表現・適切な施策を発見・発明・実践していくところです。面接とは、正しそうな答えを選ぶ場ではありません。あなた自身の教養を持ち、自分と相手の価値観を対比しながら、自在に言い換えるチカラと勇敢さで臨まなければ、東大の国語同様、広告業界の高い倍率を通過することはできません。

では、就職活動における教養とは何でしょう。それは社会と社会人のことを知ることに他ありません。

複数の新聞を読み数多くの社会人の話を聞くこと、社会でどのようなことが起こっていて人々がどのように活動しているかを知ることこそ、学生という殻を打ち破るための基礎教養といえます。その教養が一定のクリティカルマス(臨界質量)に達するとひとりでに化学反応を起し、自分自身が社会人となり自ら社会にかかわって行く上での明確な世界観が広がり、自分の言葉で表現できるようになるのだと思います。

そもそも自分の言葉で表現できることは広告業界の基本スキルです。この教養の域に達すればそうでない学生とのレベルは明確となり採用に至るに違いありません。

これに「読むチカラ」が加わればコミュニケーションスキルとして最高級のレベルに達するのでしょう。ビジネスにおける教養は経験である程度得られても、現代国語を読み解くチカラにはもっと幅広い教養が必要になります。今からでもそのような教養を獲得しなければと思わせるのに十分インパクトのある本でした。

特に理系の学生で広告業界を受ける人は、ぜひ読んでみてください。

齋藤孝の読むチカラ 「東大国語」入試問題で鍛える! ( 著者: 斎藤孝 | 出版社: 宝島社 )齋藤孝の読むチカラ 「東大国語」入試問題で鍛える! ( 著者: 斎藤孝 | 出版社: 宝島社 )

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2004.10.12

齋藤孝「読むチカラ」(中編)

筆者の齋藤氏は「どんな問題にも、その作成者と出題意図がある」ということを再三書いています。東大の現代国語は、このような人に東大で学んでほしい、その東大で学ぶのならこれくらいの答えをしてほしいという明確な出題意図をもって、出題文を厳選し受験生に問いかけ続けています。そこで最高クラスの評価を受けるのは「自分の言葉で言い換える」ことができる学生だと筆者は言います。

順位ではなく点数を意識せざるを得ない大学入試で、自分の言葉で言い換えることはとても勇気のいることです。しかしここをブレイクスルーしなければ合格のレベルには達しないようです。

筆者は、自在に言い換えるチカラと勇敢さを獲得するのに必要なのは、「教養」だと言い切ります。私はこの言葉にはっと気づかせられ、それを得るには一定以上の読書量が欠かせないのだという、あたりまえの結論に行きつきました。

数学や物理の試験は定理・原理・法則などの「知識」を元に答えを演繹していくものですが、あらかじめ覚えておくべき知識はたかだか有限の数しかありません。一方現代国語を自在に読み解く「教養」を得るためにはどのような本をどれだけ読めばいいのでしょうか。多分この明確な答えはなく、そのため(私を含む)多くの学生が結果的に現代国語という科目を軽んじる傾向にあります。

本文に「現代国語を読むチカラは社会人になってから重要になる。むしろ社会人の方が問題を解ける」とあったので飛びついたのですが、久しぶりに業務や得意分野以外の文章に対峙しても、その世界観を俯瞰することも出題意図を理解することもできず、自分の教養のなさを痛感しました。英語や理系科目で忙しかった高校大学時代でしたが、社会人になった今、なぜ学校で現代国語を教えるのか気づかせてくれた一冊でした。

齋藤孝の読むチカラ 「東大国語」入試問題で鍛える! ( 著者: 斎藤孝 | 出版社: 宝島社 )齋藤孝の読むチカラ 「東大国語」入試問題で鍛える! ( 著者: 斎藤孝 | 出版社: 宝島社 )

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2004.10.11

齋藤孝「読むチカラ」(前編)

毎日blogなんぞ書き綴っていると、高校時代現代国語の試験で高得点を取れず、理系街道をまっしぐらだったことをふと思い出します。これほど文章と向かい合った日々は少なくとも20歳代まではありません。国語能力も向上したのだろうと思ったこともあります。

そんな中、ふと書店で「齋藤孝の読むチカラ 『東大国語』入試問題で鍛える! 」(斎藤孝|宝島社)という書籍を見つけました。「お、今なら解けるかもしれない!」と思いすぐさま購入、夢中で読み、解いてみました。しかし結果は惨敗。

東大の国語は基本的に「傍線の部分はどういうことか説明せよ」「作者の気持ちを分かりやすく述べよ」という論述問題ばかりです。私は高校時代同様、その答えを問題文の中から「コピー&ペースト」して答えようとしました。この点が最大の間違いだと筆者の齋藤氏は指摘します。問題文中の言葉を寄せ集めるだけでは似たり寄ったりの解答になります。しかしその多数派がなぜ正解にならないのでしょうか。

この本は、私がいままで解けない理由を見事に解き明してくれました。

齋藤孝の読むチカラ 「東大国語」入試問題で鍛える! ( 著者: 斎藤孝 | 出版社: 宝島社 )齋藤孝の読むチカラ 「東大国語」入試問題で鍛える! ( 著者: 斎藤孝 | 出版社: 宝島社 )

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2004.09.03

敬語に、漬かる。

04生同窓会で、ある男性社員が「『かしこまりました』『おそれいります』などの敬語をさらっと言えるようになって、自分も変わってきたと思いました。」と言っていました。

考えてみたら新入社員という立場は、同期同士でもない限り、会話では100%敬語を使う毎日です。それまでの人生でそんな時間を過ごしたことがある人はいるでしょうか。自分の親にさえ敬語でしゃべることは極めてまれだと思います。

それでも急速に敬語をしゃべることができるようになるのは、必要に迫られてという側面のほかに、実際に敬語が使われる中で長い時間を過ごしているという理由があるでしょう。

これは、いきなり海外勤務を命じられ、周囲はみんな英語を使っているという状況にも近いかも知れません。100%英語に漬かっていれば半年ぐらいである程度は話せるようになるのではないでしょうか。

しかし就活生にとっての最大の問題は就職活動までに敬語を体得できるかどうかです。多分、学生時代に日本にいながら英語をマスターするぐらい難しいことなのでしょう。

今学生にとって一番敬語に漬かれる環境は、「インターン」かもしれません。インターンといっても、仕事の本当の厳しさは体験できないでしょう。せめてその期間、100%敬語に漬かるということはどういうことか、学んでほしいと思います。

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2004.07.03

データの出典。

データは家を支える柱のような存在です。

広告主の課題を解くほぐしていくために、マーケ担当は様々なデータをもとにプレゼンします。しっかりした地盤にしっかりとした材質の柱を一本一本立て、それぞれの柱が全体を支え合う堅牢な基礎をつくってから、きれいな家に仕上げるのです。どんな仮説でも、どんな直感でも、それを裏付ける具体的データがなければ説得力はありません。見かけがいくらよくても、基礎がグラグラしている住宅は欠陥商品でしかありません。

某広告会社でプレゼン式の採用試験がありましたが、ある学生から「面接官に、データの出典を示したのはあなたを含めて2人だけだったよ、と言われました」と報告をもらいました。

データは常に客観的であるべきです。したがってプレゼンでデータを示す際は必ずその出典を示さなければいけません。出典のないデータは、日付と署名のない「怪文書」と同じであり、なんら信頼に値しません。

仮に自分で周辺の5、6人に聞いただけのデータだとしても、「自主ヒアリング調査、標本数6」と必ず出典を明示し、堂々と発表しましょう。標本数が1や2では辛いでしょうが…。

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2004.06.03

適正試験は適正か。

自作HP、ウェブ日記、掲示板、メーリングリストなどインターネットの普及によって表現者の数は格段に増加し、昨今のWeblog(ブログ)流行が拍車をかけています。それに伴い誤字・誤用のパターンも変わりました。漢字自体の書き間違いは存在せず、タイプミスと変換ミスがほとんどです。

就職支援をし始めてからたくさんの学生からのメールを読むようになりましたが、当初単純なタイプミス・変換ミスが多い言葉だなぁと思っていたものが、実はそもそも正しいと思って使っているのでは?と最近気づいたものがあります。

かつてコラムで指摘した「一時試験」はさすがに言えば間違いと気づくものだと思います(もちろん正解は「一次試験」ですよ)。

しかしもっと激しい確率で間違っているのは、

適正試験」

という言葉です。報告メールを見ると学生の3分の1近くが間違えていると言っても過言ではないでしょう。適正でない試験があるのでしょうか(苦笑)。

もちろん正解は

適性試験」

ですね。学生が自社の仕事に向いているかどうかの適性を判断する試験ですから。

しかしこの間違い、"適正試験" の検索結果を見ると、世間一般的にかなり普及しているようですね。

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2004.05.09

仕事がしたい!

5月8日土曜日に30人近い04生を集めて入社祝賀会が開かれました。パーティでは大量の名刺が習ったばかりの作法で初々しく交換されていました。関東・関西出身の04生は初対面でもすっかり打ち解け、また03生の先輩や内定したばかりの05生も駆けつけてくれ、広告界では極めてまれな横断的つながりが誕生しました。

すでに現場に出ている方もいましたが、多くは研修中か仮配属でした。彼らはみな「早く仕事がしたい!」と、待ち切れない様子でした。逆にいえば初任給をもらってもピンとこないというのが実感のようです。

それで気が付いたのですが、彼らは共通して就活時期から「内定が目的ではない」という意識を持ち続けてきたのではないでしょうか。

まずやりたい仕事が先にあり、それを縁があった会社でスタートさせることが就職活動である。そのような意識が、採用担当に「彼らのいきいきと仕事をしている姿」をイメージさせたのだと思っています。

自分がいきいきと仕事をしている姿がはっきり見えている人は、明確に学生の殻から一歩抜け出した人だと言えるでしょう。内定が欲しい!ではなく、仕事がしたい!と思えるほどに広告業界の魅力を研究してみてください。

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2004.04.17

自動返信。

先ほど無事帰国しました。

今アメリカから搭乗する飛行機に預けるスーツケースなどは、鍵を開けておかなければいけません。9・11以降空港警備は厳しくなり、機内持ち込み荷物以外のスーツケースなどは、ちょっとでも不審なものがあれば中を開けてチェックするため、鍵を閉めていた場合、強制的にこじ開けることになるからです。こじ開けたかばんなどはガムテープでぐるぐる巻きにして返すそうです。バンドも切られるとのこと。SPAM缶を入れていた私は一抹の不安があったのですが、なんとか大丈夫でした(苦笑)。

この1週間はADKの一次面接の真っ最中であり、また土日と電通の二次面接、ビーコンの一次面接、東急エージェンシーの筆記試験と、大きな試験が目白押しとなっています。海外出張だったためなにもできなかったのですが、その間広告労協Fさんの精力的なフォローによって、多くの人が報告メールで資料を求めてくるようになりました。

広告労協の方針として、個々の会社に関するアドバイスは実名で連絡してきた学生のみに対応することにしています。これは私たち現役社員の視点からみたアドバイスに昨年実名で協力してくれた04生の確かな情報を加えて提供する代わりに、05生の生の確かな情報を集め06生に生かすという循環を作るためです。

Fさんはとてもやさしい人なので「情報希望」とだけ書いているような学生にもきちんと送ってくれていると思いますが、私たちもあなたたちの「情報希望」していることを忘れてほしくありません。私たちは自動返信プログラムではないのです。

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2004.04.07

新入社員と就活生の違い。

この時期になると各社新入社員の研修などが本格化し、街中でもそれらしき人を見かけます。就活生とはわずか1年差。スーツの着こなしにもそう差がある訳ではありません。しかしこの時期の新入社員と就活生は明らかに見分けがつきます。それは新入社員は徒党を組み、就活生は孤高である、であるからです。

一般に社会人が同期同士だけで仕事をするということはまずありません。このため、同世代で徒党を組んでいる新入社員は直観的に分かります。特に分かりやすいのは、電車の入り口付近に円形に陣取りぺちゃくちゃ話します。電車での移動中はじっとしている分この傾向がよく分かり、少し耳をすませばどの会社の新人かということすら分かることがよくあります。

就活生もセミナーの帰りなどはグループで帰ったり飲んだりするでしょうが、基本的には孤高な存在であり、今の時期の新入社員の緊張感のなさにくらべたらむしろ大人なのではとすら思います。05生の学生の方々、今の時期新入社員を見るのは辛いかも知れませんが、お気楽な新人軍団を見たらきちんと目に焼き付け、あれよりは会社に貢献できるはずだと心に秘めて受験してみてください。

まあ新人君も今のような余裕は1ヵ月が限度でしょうが(苦笑)。

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2004.03.20

いただいた電話。

電話関連のビジネスマナーに、「いただいた電話で恐縮ですが…。」という言葉があります。

これは、先方からかかってきた電話で話していた途中で、自分の要件で相手に聞いたりお願いしたりするときにいうものです。基本的には掛けたほうが通信費用を払うのが電話ですので、そのあたりも配慮した言葉だと思われます。

携帯電話で電話がパーソナル化したことで、どっちがどっちに明確な目的をもってかけられたものか分からなくなることも多いですが、ビジネスの場ではいかに用件をいきなり思い出して切り出すとしても、この常套句はきちんと言ったほうがいいでしょう。

IP電話になって、ビジネスでも通話代がかからなくなったら、死語になっていくのでしょうか。

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2004.03.19

皆勤賞。

昨日は私の息子の卒園式でした。あふれんばかりの父母祖父母が講堂に入り、巣立っていく園児を見守っていました。

式の中では、3年間無欠席の「皆勤賞」の園児が4名表彰されました。来賓は一同ざわつき、大きな拍手を送りました。3歳から6歳までもっとも病気がちの時期を、一度も休まずに通ったということは、親の立場からみても驚きの一言です。親御さんのしつけや管理だけでなく、本人の心がけも大きな要素だったのでしょう。

毎日何かを続ける、ということの大事さと大変さを、私はこのblogを始めてひさびさに実感しています。毎日500人以上の方が読んでくれていると思うと、毎日獲物を狙うような目で話題を見つけています。執筆開始から3ヶ月が経過し、もしかしたら世の中のことを見る目が以前よりも研ぎ澄まされてきたかもしれないと思っています。

就職活動中の学生のみなさんも、日常のシーンを様々な角度、できれば広告人としての視点、プロを目指す視点から見つめなおし、「毎日1つは」何かを発見し、表現してみるとよいでしょう。そうすることで、面接のときの話の引き出しを増やしていくのです。

毎日新しいことを見出すことは、とても楽しいことです。皆勤賞の子供も、幼稚園が本当に楽しくなければ毎日は行かなかったでしょう。

しかし、問題はそれを言葉で表現することです。こちらはきちんと就職活動対策として、まじめに根気強く取り組んでいきましょう。

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2004.03.17

失礼ですが…。

今でも私が慣れない電話応対用語があります。それは「失礼ですが…。」という言葉です。

電話してきた相手の名前が分からない場合には、

「失礼ですが、どちらさまでいらっしゃいますか」

と尋ねるのですが、後半を省略して「失礼ですが…。」で止めるのがこの言い方になります。

「失礼ですが…。」は、一般的に上記の省略語と認められているようですが、はじめて社会人になってこの応対を聞いたとき、聞きようによっては「名乗らないあなたが失礼ですが」と言っていると解釈されないかとドキドキしたものです。

直接名前を聞くことは日本文化的に遠慮すべきものであるために、このような奥ゆかしい表現をするわけです。しかしビジネスの場でははっきり「失礼ですが、どちらさまでいらっしゃいますか。」「失礼ですが、お名前をお聞きしてよろしいでしょうか。」と最後まで言ったほうが気持ちいいと思っています。

採用担当から電話をいただいたとき、掛けなおす事情があるとすれば、必ず相手の名前を確認しておいたほうがいいでしょう。そういう場合はビジネスマナーとして「失礼ですが、お名前を確認してよろしいでしょうか」など、はっきり聞いてみてください。

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2004.03.13

1点の差。

人が367人集まれば、少なくとも同じ誕生日の人が1組は必ずいます(2月29日生まれの可能性を含め)。同様に、100点満点の試験を10000人が受験すれば、単純計算で同点が100人以上いる点数が必ずあるわけです(100点から0点まで101通り。99×101+1=10000)。

実際のSPI試験はその難易度からいって、100点満点に近いところに一つのヤマ、それより低いところにもう一つのヤマのフタコブラクダのような分布をしているのだと想像しています。しかも2つの距離はそんなに大きくはないでしょう。

10000人以上が受験すると思われる電通のSPI試験ですが、通過するしないのラインでは間違いなく1点の差が数百人の団子状態になっています。また04生の実績から見ても、本来有利であると考えられる理系学生だけでなく文系学生も多く通過しており、努力次第、そしてケアレスミスを避ければ誰でも通過する可能性はあるといえます。4人中1人を選ぶグループ面接、すなわち3人抜くのもかなりの能力が必要ですが、筆記で数百人抜くのは1点の差をつければよいのです。

高速掛け算メソッド「繰り上がり分離法」は個人的にも大きな反響が来ており、2,3回練習すれば誰でもできる手法です。だまされたと思って一度手を動かしてみてください。計算間違いが多い人は、これだけで1000人級のごぼう抜き(というより本来の位置に戻る)することができるはずです。

04生で某教育産業でアルバイトをしていた学生もいますので、来年あたりはもう広まっているかもしれません(笑)。今年まではまだ使える手法だと思います。ぜひマスターを。

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2004.03.04

エントリーシートは、期末試験ではない。

私にはひとつ気になっていることがあります。もうすぐエントリーシートの提出期限が一斉にやってくる時期になっており、「エントリーシート書いた?」というノリの話がよく聞かれます。これは、「期末試験対策した?」「やっべー、まだだよー」という会話と同様のレベルの感じがしてなりません。

内定する、ということは、役員面接で通過することです。

途中で何回エントリーシートや筆記や面接を通過しようと、役員面接で落選すればなんら意味はありません。過去のコラムに書いた通り役員面接は特殊な位置付けだとしたら、役員面接に送り込む学生を採用当局が絞り込む「役員面接前面接」が、極めて重要な位置付けとなります。しかも選考はすべての過程が1、2カ月程度で終わる、急なスケジュールになっています。

はっきりいいましょう。広告業界では採用倍率から考えても、エントリーシートで「かつかつ受かる」レベルの人が内定することはありません。じゃんけんに4回連続で勝てば内定、という訳にはいかないのです。

SPIのような筆記試験は別にすれば、広告業界の採用試験のすべてのフェーズは、同じ「コミュニケーション力」という競技です。甲子園で本気で優勝を目指すチームは、地区予選の初戦突破に特別な対策を練ることはありません。手を抜く事なく、優勝するための練習を生かし、普段どおりの試合をするだけです。

人事幹部や役員との面接の場で、どう自分が会社に貢献できるかを説得し、相手に納得してもらうかを、徹底的に追求する。これだけが、内定し、それだけでなく実際に仕事で活躍するために、あなたがしなけらばならないことです。徹底的に考え、自分なりの結論を得たのなら、エントリーシートはその一部分として必ず簡単に書けます。

広告業界は常に「競合プレゼン」に晒されており、「完勝」を目指して全スタッフがそれぞれのパートで全力を挙げます。一度でもベストを尽くしたことのない人には、絶対に通用しない業界です。

内定を手にする学生は、大学の試験でいえば「全優」を狙うレベルで努力している人と言えるでしょう。単位は試験対策程度で取れるでしょうが、内定はエントリーシート対策程度では遠く及ばないのです。

普段の試験対策の「ノリ」でエントリーシートに取り組んでいる学生の方がいれば、まず、心構えから考え直してみてください。今なら、まだ間に合うかもしれません。

※このコラムは、地方の就活生に贈ります。中途半端にエントリーシートに通っても、最後まで駆け抜ける力がなければ、途中の莫大な移動費用が無駄になります。役員面接まで一気に内定するつもりで、十分自己革新して臨んで下さい。

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2004.03.01

携帯で、名乗る。

電話がお茶の間に1台という時代から、家族全員に携帯1台ずつという時代になり、コミュニケーションのありかたが劇的に変化した、ということは過去のコラムなどでも言及しました。一言で言えば、電話で名乗る必要のない時代になった、ということです。

しかし、相変わらず電話で名乗らなければいけない場面もあります。それはビジネスの場です。新入社員は、あいさつの仕方、名刺の渡し方とともに、電話の取り方を徹底的に教育されます。電話で名乗らなければ、給料をもらうものとして失格なのです。

採用と求職の関係は、立派な「ビジネス上の取引」といえます。学生が就職活動で会社にコンタクトをとるということは、「自分という商品」を売り込むビジネスの話をしているわけです。逆の視点から見れば、会社があなたに電話をかける時も、あなたにビジネスとしての対応を期待しているといえるでしょう。

就職活動のエントリーで、会社に携帯番号を伝えたその瞬間から、あなたの携帯は「社会への窓口」になります。あなたは「個人事務所の代表番号」を持ったのです。

採用担当は固定電話から番号を見ながらかけるので、番号間違いをする可能性もあります。したがって相手が名乗らないのであれば「○○さんですか?」と確認しなければいけません。学生の方から名乗ることにより、ステップが1つ省略でき、早く話を切り出すことができるます。また現在では学生が携帯で名乗ることはほとんどないため、自分から名乗ることで「ビジネスのマナーが分かっている=社会人になる準備ができている」という印象を与えることができるのではないかと思います。

少なくとも就職活動中は、携帯に知らない番号や発信番号非通知でかかって来たら、ビジネスマナーとして名乗ってみてはいかがでしょうか。

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2004.02.14

Ctrl + F

Ctrlキーを押しながら「F」を押すと、多くのアプリケーションで検索ボックスが起動され、任意の文字列を検索することができます。大量の文章の中から、キーワードのある部分を見つけるのにとても役に立ちます。検索機能はメールボックスの中から目的のメールを探し出すなど、ビジネスでは不可欠の機能といえます。

前回のコラム「金原ひとみと綿矢りさ。」を書いたこともあり、私自身文藝春秋3月号を昨朝購入しました。その中で、綿矢りさの「蹴りたい背中」というタイトルが、小説の内容とあわせて複数の審査員から評価されていることを知り、同作品を読む上で知らず知らず、「背中」という言葉ばかりを探し、追っかけながら読んでいました。

結果、筋のディテールについてはあまり理解することができず、しかも「背中」の部分を見つけたときには、その部分が評価されている理由もよく分からないという、あまりに雑な読み方をしてしまったことに気づきました。普段の仕事で文書や事実を「情報処理」するがごとく大量に捌いていく習慣で、文学という芸術にすらCtrl+Fをしてしまったようです。

結論を急ぎ、情報の量を捌くことで、全体的な構造や哲学を見逃すことはよくあります。皆さんもCtrl+FやGoogleのキーワード検索で分かったような気にならず、大事なことについてはきちんと時間をかけてでも全体を俯瞰(ふかん)できる視野を持ってください。

自戒を込めて。

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2004.02.12

「怒る」と「叱る」の違い。

本日東京でのフォーラムで告知した、東京地区模擬面接会を開催しました。6人の面接官で12人の班を2班分、合計144名を収容した大規模面接会でした。

模擬面接官も、本番前だからこそきちんとしておくべき基本的な事項を中心に、きちんと「叱って」くれました。これはあくまで「叱っている」のであり、「怒っている」のではありません。このニュアンスはきちんと認識してください。

きちんと悪い点を指摘して叱ってくれる人は、みなさんのこの時期もっとも重要な存在です。そしてその経験を共有した班員は、今後のモチベーションを維持する上で貴重な仲間になるはずです。本日の経験で、シューカツモードに大きなドライブをかけて下さい。

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2004.02.08

前株、後株。

前株、後株。ビジネスパーソンとして、誤字の次に間違えてはいけないことです。

株式会社電通、株式会社博報堂といったように、社名の前に株式会社がついているのを「前株(まえかぶ)」、電通ヤング・アンド・ルビカム株式会社、ビーコンコミュニケーションズ株式会社のように社名の後に株式会社がつくのを「後株(あとかぶ)」といいます。その会社にプレゼンする上で、企画書の前株後株を間違えるようでは勝ち目はありません。

前株か後株かは、なんとなくのリズム感では分かるのですが、フランス語の男性名詞・女性名詞と同様、完全な法則性・理屈はありません。実際に確かめないと分からないのです。

前株後株を調べる一番いい方法、それはその会社のウェブサイトを見ることです。普通の構成でサイトを作っている会社なら「会社概要」といったコーナーに必ず正確な名称(=登記上の名称)があります。面接前には必ず調べたほうがいいですね。

# そうか、学生ならリクナビ他就職サイトで調べれば簡単なのですね(苦笑)

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2004.02.06

ファミレス語。

「~の方でよろしかったでしょうか?」という、「ファミレス語」は、様々な接客の場で相当広がっています。新語議論はいつの時代も存在しますが、このファミレス語は「接客」という場で使われているという点で、仲間内の言葉と違っていると思います。

接客する側は敬語だと思っていても、接客される側は???と思ってしまう。今週の月曜日に放送されたNTV系「スーパーテレビ・情報最前線」の「あなたは正しい日本語を使っていますか?」という特集の中で、あるファミレスのサービス指導担当社員の方がこういうことを言っていました。

間違った敬語でサービスをすると、お客様がせっかく食事をとっている間にも「そういう言い方でいいんだっけ。。。」と頭の中でいろいろ考えてしまうことがある。これでは落ち着いて食事もとっていただけない。結果的にお客様に不快な思いをさせている。

このことは、面接にも言えるのではないでしょうか。

学生が不慣れな言葉で間違った敬語や用語を使うと、失礼だうんぬんとまではいかなくても、相手の面接官は「はあ、そういう風に言うんだぁ、、最近の学生は。。」などと、気持ちの中に余計な事が浮かんでしまい、その間にあなたが何をしゃべっているかに集中できていないということが起きているかもしれません。

敬語は、社会人になるための、最初の壁です。とにかく多くの社会人と会って話し、最後に「私の敬語や話し方はおかしくなかったでしょうか?」と聞いてみてください。聞かなければ人は絶対に指摘してくれません。リクルートスーツを着ているあなたになら、相手はきちんと答えてくれるはずです。

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2004.02.03

手書き。

03、04の時には、労協フォーラムでは入場時にレジストレーションカードを記入してもらっていました。その内容はただの名前、学校名だけ。当時その指示を出していた広告労協Fさんに、「なんで記入させるんですか?何かに使いましたっけ、そのカード。」と聞いたところ、彼はさりげなく

「いや、手書きの文字だけを見ても、何かわかることがあるんですよ。」

と言いました。

04のフォーラムの時から、「とある依頼方法で」ほとんど全部のアンケートを回収できるようになり、それに伴い今回05ではスムースな入場を優先させてレジストレーションカードは廃止しました。しかし、本日一気に読んだ膨大なアンケートに書かれた手書き文字には、確かにそれぞれに個性を見ることができました。

本格的なエントリーは手書きで書かせる会社がほとんどのようです。あなたの文字もあなたの個性の一つだと認識してください。

しかし、誤字は個性ではありません。せめて「OB訪門」と書くのだけは止めてください(苦笑)。びっくりしましたよ、あまりの多さに。

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2004.02.01

パンフのコピー。

いよいよ、第3回広告業界就職フォーラム、開催です。

私が想像していたよりも、病気や他のセミナー・試験と重なったといった理由でキャンセルされる人が少なく、かなり熱気に満ちたフォーラムになると思います(風邪をおしてくる人は、きちんとマスクしてきてくださいね)。

また、ぜひ会場では友達をつくっていってください。「割り勘OB・OG訪問」の仲間を見つけてもいいでしょうね。

ところで、今回のフォーラムのパンフレットの表紙コピーは、04内定者に書いていただきました。その意味とは。。。

ぜひ最後までご参加ください。

では、中央会館でお会いしましょう!

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2004.01.23

タイムスタンプ。

腕時計(最近は携帯か?)の時刻が合っているかどうかは、とても重要なことです。しかしもう一つ重要な時計があります。それはパソコンの内蔵時計です。

今日古いメールを整理しようとしていたら、1年前のメールが来ているのをみつけました。それは05生からのメールでした。日付は2003年1月22日。これは、パソコンの時計が1年前になっているということを示しています。

Windowsの時計のプログラムは、時計・カレンダーを「閲覧」する機能と「設定」する機能の2つをもっています。1年前や1ヶ月前のカレンダーを見たりするときに、うっかり「適用」ボタンを押すと、パソコンの内蔵時計が見た日付を記憶してしまうのです。(はっきりいって、危険なプログラムです。よく使うのですが(苦笑))

内蔵時計がずれると、送信するメールの「タイムスタンプ(何時に送信したか)」がずれることがあります。古い日付になった場合、受信者が「新しいもの順」に並べていると、リストの外に隠れてしまうことになります。意外なところであなたのメールが読まれない原因にもなるのです。

ぜひ今すぐ内蔵時計の時刻、自分のメールのタイムスタンプを確認してみてください。

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2004.01.18

時間を守る。

時間を守らない人、は、貸した金を返さない人と同じであり、ビジネスの世界では致命的です。あなたが約束の時間に約束の場所に到着する、ということは、商品を約束の時間に約束の場所へ納品するのと同じく、履行すべき仕事と言えるのです。

貸した金を約束の時期までにちゃんと返す人、約束した金額通りにきちんと払う人とは健全な取引関係が結べますが、少しでも返し渋ったり、返す段階で値切る人と、あなたは仕事をしたいと思うでしょうか。同様に、理由もなく遅刻を繰り返したり、遅刻をしても無意味な言い訳ばかりしている人は、間違いなく社会人の世界では信頼されず、転落していくことになります。

私の会社の大先輩は、「たとえ出席者が自分1人でも、会議は予定時間に開始する」というポリシーを持っていました。実際に自分で1人で司会進行をし、議事録を書いて、それをもって決定事項としたこともあったそうです。私はこの考え方に、とても共感しています。

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2004.01.17

ふりがな。

私は、とある大規模スポーツイベントで、全国から7000人の参加者のレジストレーションの仕事をしました。そのときにに実感したこと、それは、「名前と住所は、ふりがながなければ絶対読めない。」ということです。参加者の名前を間違うということは、主催者が与える印象としては最悪です。とにかくふりがなについては必ず書いてもらうようにしたものでした。

逆の見方をすれば、あなたの「書いてある名前」は、あなたが当たり前の読み方だと思っている以上に、相手には確信がもてていないのです。一見幼稚でくどいように見えるふりがなですが、少しでも読み方のバリエーションがあるのであれば必ず読み方を書いておくことは大事だと思います。

珍しい苗字に生まれた方には、当たり前の動作ではありますけどね。

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2003.12.31

定番の言い回し。

この時期、テレビニュースでは以下のような定番の言いまわしが頻繁に聞かれます。


・お正月を故郷で過ごそうとする人の帰省ラッシュが始まっています※。
  →本日も続いています/ピークに達しています、と言い換え可能。
・東京駅では、故郷へのお土産を手にした家族連れが列を作っています。
・一方空の便は、札幌や福岡行きの便で午前中から満席となっており、キャンセル待ちの長い列ができていました。
・成田空港ではお正月を海外で過ごそうとする人※の出国ラッシュでごったがえしています。
  →「海外脱出組」でも可。
・高速道路は、東名高速下り綾瀬バス停を先頭に20km、中央道は小仏トンネルを先頭に50kmと、各地で激しい混雑となっています。
・警察庁によると帰省ラッシュのピークは31日午前中まで続きますが、例年に比べて分散傾向となっています。


いずれも、最初のワンフレーズを聞けば、後はすべてそらんじることができるほど定番化しています。

ほとんどのニュースで「帰省ラッシュは例年に比べて分散傾向になっています」で締めていますが、私が知る限り帰省ラッシュの分散化はここのところ「例年の」現象です。表現の定番化の中には、テレビ局の固定観念も深く入りこんでいるようです。もしかしたらテレビ局自体、視聴者が代わり映えのなさをを求めていると考えているのかもしれません。

同じ電波に乗ったメッセージでも、広告の表現の方がもっと「研ぎ澄まされて」います。テレビが時間を「埋める」一方でCMは時間を「買い」、視聴者が番組を「見に来る」一方でCMは視聴者に「見てもら」わなければなりません。他社と大して変わらないメッセージを、莫大な費用をかけて放送することはできません。言葉に関しては、広告業界は極めて高いレベルを求められるのです。

表現の定番化は、コミュニケーションのマニュアル化そのものです。コミュニケーションのプロたる広告業界を志望する学生が、ESや面接をマニュアルで切り抜けようと思うのは本末転倒といえます。代わり映えしない年末年始と固定観念を持たず、あなたならではの視点と言葉で、新年の決意を表現してみてはいかがでしょうか。

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