広告業界のこと

2006.02.22

2005年の日本の広告費は5兆9,625億円、前年比1.8%増。

2006年2月21日、電通は「2005年日本の広告費」を発表しました。

主な数字としては、


●日本の広告費は5兆9,625億円、前年比1.8%増、2年連続増
●マス4媒体は前年比99.3%、テレビが3年ぶりに前年実績を割り込み
●インターネット広告は2,808億円、前年比154.8%の続伸
 SEM(検索連動広告)は590億円、費用対効果を重視する広告主に完全に定着

といったあたりでしょうか。

日本の広告費ぐらいは、ぜひ覚えておきたいところです。
語呂合わせとしては、

(これまでの)ご苦労に、GO!
なんてのはいかがでしょうか?

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2005.11.28

「広告業界はマスコミか?」をもう一度。

本日新宿で4労連の共催によるマスコミ就職フォーラム2007が開催されました。私自身はほとんど準備や実施に絡めなかったのですが、新しい07時代を見てみるべく参加いたしました。

昨年同様、大きくジャーナリズムとエンタテインメントそしてビジネスの3つのジャンルで様々な会社の方々がパネリストとなり、実体験に基づいた話を学生の方々に届けていました。広告部門でのパネリストは相対的に少なかったのですが、半分以上の学生が広告志望ということもあり、学生の一方ではマスコミという意識が大きくなり、一方ではあまり役に立たなかったと思ったのではないかと感じています。

しかし、そもそも広告業界に限って言えば1/29、2/12に実施される広告業界就職フォーラムが本番であり、こちらでは広告業界に関する腹いっぱいの情報が皆さんに提供されます。むしろ今日のフォーラムは広告業界にとってもっとも重要なことの一つである「メディア」がまとめて学べたという点で、かけがえのない機会だったと考えて欲しいと思います。

本日コーディネータを務めた挨拶専用85氏のリクエストに応え、今日の参加者のために、もう一度「広告業界はマスコミか?」というコラムを読んでいただければと思います。

広告業界は「マスコミ」か?

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2005.10.07

広告業界は、「マスコミ」か?

一般的な会社のジャンルでは、広告代理店は「マスコミ業界」に入っているようです。しかし、これは正しい分類なのでしょうか?

マスコミ業界とは、一般的にはメディア会社群(主にTV、ラジオ、新聞、雑誌)、およびそのコンテンツを制作する会社群(制作プロダクションなど)のことを言い、第一義的には前者のことを指すものと考えられます。

一方広告代理店の基本構造を極めて単純化すると、「マスコミ各社の広告枠を、広告主に販売する」というものであり、マスコミは商品の仕入先ということになります(※厳密には仕入販売とは違います)。しかし、仕入先がマスコミであるということで、自分自身がマスコミ業界といえるのでしょうか。このような定義であれば、コーヒー豆を仕入れている専門商社は農業になり、家電製品を販売している量販店は電機業界となります。

また広告枠という商品は、仕入れた後は誰にどれだけでも販売してもいいコーヒー豆や家電製品と違い、掲載する広告主自体の審査や広告表現の校閲、また臨時ニュースなどで枠を飛ばしたり(=予定の広告掲載をメディア側からキャンセルする)、広告主にとって都合の悪いニュースを掲載・放送することもあります。すなわち、マスコミ業界は元来「ジャーナリズムを核とした、公共性の高い」業界であり、メディア会社の持つ「広告枠」という商品は、残念ながら、公共性やジャーナリズムの前には二次的な位置付けなのです。

広告業界は、「消費者へのインサイトとコミュニケーション力」がコアの価値である一方、極めて「B to B (Business to Business 企業間の取引)」色が強いという特色があります。マスコミのように直接コアな読者・視聴者を抱え、番組で流れた音楽が爆発的に売れるといった力を、広告業界単体では持ちえていないのです。したがって、広告主の多くは広告業界をあくまで「(広告主への)サービス業」と認識しています。

広告業界を「マスコミ」と位置付けることは、ほとんど伝統的な分類であり、多くの学生がTV業界と同列で広告業界を見ているようです。しかし、広告とメディアの立ち位置の微妙な違いを十分に理解せずに、派手で面白そうな業界ということで志望し入社試験に臨んだとしても、少なくとも広告業界にはまず入社できないと確信しています。

「広告業界就職フォーラム」では、志望する学生の方々に、広告業界を、

「クライアントのコミュニケーション課題を解決する総合サービス業」

と認識してもらいたいと思います。

そして、「TV/商社/コンサル/広告」といった「合コンつながり(!)」での就職活動ではなく、コミュニケーションのプロがもっとも力を発揮できる業界として様々な広告会社を研究し、挑戦していってほしいと思います。

しかし、広告業界もマスコミ業界的な感覚が要請されています。公共性の高いメディア会社にとって、「広告も視聴者・読者にとって有益な情報の一つである」という大きな建前があるからです。消費者への有益なメッセージをメディアに載せるのが広告代理店の役割であるとすれば、広告主の信頼性を広告会社が担保する必要がありますし、表現についても役に立つことや楽しいことをきっちり伝えなければいけず、消費者に誤解を招いたりミスリードしてはいけません。

また、マスコミという社会に不可欠なインフラを存続させるためにも、広告業界の立場はとても重要になります。広告主の利益とジャーナリズムの調整という、とても困難な仕事を、コミュニケーション力で遂行していくのが広告業界のミッションです。

このコラムをきっかけに、広告業界とマスコミ業界の関係を皆さんなりに一度きっちり考え、面接に役に立てて下さい。

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2005.09.28

「企画営業」「提案型営業」。

大辞泉で「営業」を調べると

1 利益を得る目的で、継続的に事業を営むこと。また、その営み。特に、企業の販売活動をいう。「年中無休で―する」「―マン」

2 法律で、継続的に同種の営利行為を行うこと。また、その活動のために供される土地・建物などの財産をいう。

とあります。営業という「職種」を指す場合には、「企業の販売活動を担当する役割」と言えるでしょう。この職種があって初めて企業は継続できるといっても過言ではありません。

「販売活動」には車、住宅、OA機器、ビール、飲料など「販売するもの」があります。このため「営業」特に「営業マン」という言葉には、「何かを売る人」というイメージがあります。これにネガティブなイメージを持つ人が多いのか、求人の現場には「企画営業」や「提案型営業」という言葉があります。

しかしこの「企画営業」「提案型営業」は、求人・求職の場でしか使われない言葉です。はっきり言えば営業職だけしか募集していない中で求職者に「企画【も】提案【も】できるよ」と言うために作られた言葉だと思われます。「営業はいやだけど、企画営業ならいいか」と言った求職者もいるのでしょう。

広告・印刷・コンサルなどの業界は最初から決まった売り物があるわけではなく、相手の状況を把握した上で企画を社内外のリソースを使って提案し、何らかの成果物を納品し請求するのが営業の役割です。しかし少なくともこのような業界では「企画」や「提案」という行為は当たり前のように仕事の中に入っているものであり、改めて「企画営業」「提案型営業」と言うことはまずありません。事実、広告労協でサポートした広告会社ではかつてどこも「企画営業」という言葉を使っていません。

模擬面接などをするとたまに「企画営業を志望しています」という学生がいます。きっと彼らは求人フリーペーパーの読みすぎなのかもしれません(苦笑)。少なくとも広告業界でははっきり「営業」という言葉を使うのがよいと考えます。

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2005.09.24

広告主のマーケ、広告会社のマーケ。

作家の渡辺淳一氏は週刊新潮9月29日号のコラム「あとの祭り」の中で、先の衆議院解散総選挙で評論家・識者・コメンテータと称する人たちの事前予想が大はずれし、選挙後にさまざまな理由を分析して問題点を警告している様について、以下のような意見を述べていました(要約)。

・要するに評論家の意見はあまり当たらない。それは世の中の流れ・気配といった「気」を読むことが苦手であるからである。
・小泉総理はこの「気」を読む力に長けており、郵政改革一本で突き進み造反組は刺客で報復して絶対勝利を獲得するというわくわくする作戦が、見事に時代の流れに当たって成功した。
・この「気」の流れは本を読んだりデータを調べるだけでは分からない。それはすべて過去のことについて書かれたものである。それより、今多くの人が何を思い何を望んでいるのかを察知することが重要。
・そのためにはもっと普通の人々と接し、彼らの日常の仕事やおしゃべりに熱い興味を抱かなければならない。
・これはあらゆるメディアでヒット作を生み出す基本。家や書斎、慣れ親しんだグループだけで考えて話し合っているだけではヒットは生まれない。専門家と一番かけ離れたいわゆる大衆の欲求とエネルギーにとけ込み、共感することが重要。

このコラムは、広告業界におけるマーケティングの重要性を示唆しています。

メーカーなどの内部マーケティング部門ではどうしても第三者的な見方がしづらく、また組織の理論からも保守的な意見になりがちです。広告会社のマーケティングに求められるのは、商品自体の論評ではなく、渡辺氏の言う「気」そのものだと言えるでしょう。

「広告主のマーケティングと広告会社のマーケティングはどう違うのですか」という質問は学生からもよく聞かれますし、面接でも聞かれる可能性は高いと思われます。広告主のマーケはこう、広告会社のマーケはこう、という分類ではなく、広告主のマーケは広告会社のマーケにこのようなことを望んでいるという答え方が適しているのではと思っています。

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2005.09.08

KAIZEN(カイゼン)。

「改善」という言葉は、ビジネス用語「KAIZEN」として今や世界に通じます。特にトヨタ自動車の経営哲学として有名であり、トップから現場に至るまで徹底的にカイゼン点を見いだし実現していくことで、年間一兆円以上の純利益を生み出しています。

カイゼンとは「より」よくすることであり、今の価値に立ち止まらず常にカイゼン点を発見していくことです。時には過去のやり方の否定から入ることにもあります。このようにカイゼンは付加価値創造の原点ともいえます。またカイゼンはそのノウハウを共有化することで、一人の小さなカイゼンを会社全体のカイゼンにつなげることができます。現場からの提案の声を大きく取り上げるのが日本式カイゼンの大きなポイントです。

トヨタ、松下、キヤノンなど生産現場でカイゼンに尽力した技術者OBの中には、経営再建中の会社に出向きカイゼンを伝授している方々がいます。カイゼン意識のない人には見えないことが、このような「カイゼンOB」の方にはすべて見えるのでしょう。当初はおっかなびっくりの社員も、カイゼンの効果がめきめき現れるにつれ、カイゼンOBを本気で信頼していくようになります。日本の賃金水準は他国に比べても依然高く、国内製造業は高コスト体質と言われていますが、カイゼンひとつでコストが半分になるということも少なくはありません。再建会社はカイゼンOBには宝の山に見えているのかも知れません。

広告業界の仕事もコミュニケーション活動における一種のカイゼン活動だと言えるでしょう。私自身、電車に乗っていても昼食を食べていても「あ、あれをこうすればもっと売れるかもしれない」「これをこう言い換えるともっと人が理解するかもしれない」などと思うことがよくあります。コミュニケーションを生業(なりわい)にしている以上、広告マンには普通の生活の中で他の人が見えない切り口を見いだすことが求められます。

特に経験豊かなクリエーティブディレクターが伸び悩むクライアントを新規担当すると、ブランドやコミュニケーション戦略上の課題を見事に整理し、説得し、カイゼンを果たします。最初は耳の痛い話が、徐々に信頼を獲得して行く。それはあたかもメーカーからきたカイゼンOBのような存在に似ていると言えるかも知れません。

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2005.08.31

最悪のブログキャンペーン。

blogはメンテナンスが簡単なだけでなく、情報発信者同士がつながる全く新しいシステムであることから、まさに人口爆発のように増えてきました。その中で企業のコミュニケーション戦略でblogがどう活用できるか注目されてきているのも当然の流れです。

しかしすでに米国では恣意的(しいてき)なblogキャンペーンにより最悪の結果を導いた事例も出てきています。日経BPの記事「最悪のブログキャンペーンを検証する」から抜粋・要約すると

ある飲料メーカーがキャンペーンキャラクターである牛に関したブログを開設するとともに、影響力のあるティーンブロガー6人を本社に招待し、製品やプロモーショングッズなどが進呈されたという。そして、彼らのブログでこのことを書くように依頼し、さらに彼らは商品とは全く関係がないことにするようにと言い渡されたのである。

6人のブロガー達はそれぞれのブログで商品のことを書くようになるが、その不自然さが、ブログの商業的な使用を嫌うブログ純粋主義者とでも呼べる人たちにより指摘されるようになる。そして、彼らがそののやり方を批判するコメントやトラックバックを大量にメーカーブログに掲載するようになり、企業側はそれをすべて削除し、終いにはコメント、トラックバックができないようにした。

それが火種となり、メーカーに関して批判の声が多くのブログ内で巻き起こった。さらに、あるオンラインマガジンが6人のブロガーの1人にインタビューを求めるメールを送ったところ、メーカーのPRから電話がかかってきて、結局、3者でインタビューを行い、ブロガーも個人の意見ではなくPR担当者のようなそぶりで質問に答えたなどということもあった。これらの様々な批判の記事がブログ界に流れたのである。

口コミ効果のみを追いかけて、ブロガーと対処することには問題がある。隠し事をせず、消費者と同じ目線で真摯に対応する態度が、ブログやSNS(Social Networking Service)などのCGM(Consumer Generated Media)が普及した環境での企業コミュニケーションに必要とされていることだと思う。
※本blog筆者による引用・要約。この箇所だけの引用を禁じます。詳細は引用元をご覧ください。

この記事は別な意味での口コミの強大さだけでなく、広告と広報の仕事のあり方の違いを再認識させるものだと思います。

自民党がブログ・メルマガ作者を招待し懇談会を開いたというニュースがありました。記事や関連ブログを見る限りでは自民党支持者だけでないブロガーも集め、大きな反感を呼ぶようなことはなかったようです。しかしいったん昔の政治屋根性が見え隠れしたら、せっかくの潮目が変わってしまったことでしょう。ブログが世論形成に大きな影響を持ち得るということを、時の政党がはっきり認識しただけでもこの選挙は意味があるかも知れません。

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2005.08.10

再販制度と新聞業界(後編)。

国際化で安い輸入物が入ってくるとしても、国家政策上国内の農業は一定規模残しておかなければいけません。同様にジャーナリズムは社会のチェック機関として決して朽ち果てさせてはならない分野です。しかし放送法で守られ規制されている放送局と違い、新聞社(と出版社)は自由な立場からジャーナリズムを実践します。だからこそ国家の保護を受ける訳にはいきません

新聞が朽ち果てる前に国民一人一人が新聞社の成り立ちと意義を認め、税金とは別に社会のチェック機関としての新聞社にも月額4000円程度なら支払っておくべきという「考え方」を広げなければいけません。そうなるまでにはまだまだ時間が必要です。当面の「延命装置」としても再販制は絶対に維持しておく必要があります。

しかし新聞業界自身に(再販制議論以外の)危機意識と打開策の用意があるかどうかは、正直いって疑わしいと感じています。再販を維持していけば何とかなると思ってふしはないでしょうか。少子高齢化問題ならぬ「少紙高齢化問題」として、新聞社自身がもっともっとジャーナリズムの行く末を世に問い新聞復権を喚起していかなければならないと考えます。

また広告労協の模擬面接だけでなく、広告会社の実際の試験でも「どうやったらもっと新聞が読まれるようになるか」という質問がよくなされます。それだけ新聞の活性化は広告業界の中心的課題とも言えます。それは私たち広告業界が健全なジャーナリズムに間接的に協力してきたという自負があるからです。

広告業界を目指す学生なら、ぜひ宅配紙を少なくとも1紙定期購読してほしいと思います。自宅に不在がちということもあるでしょう。しかし新聞は広告業界にとって重要なパートナーです。若い読者を増やしていかなければならない中で、広告業界の若い人自身が購読しないようであれば、結局購読料よりはるかに大きな金額で給料が下がってしまう事態になりかねないのではないでしょうか。

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2005.08.09

再販制度と新聞業界(中編)。

新聞社の取材費は、購読費収入と広告費収入(+事業収入)から捻出されます。収入の半分程度を占める購読費は、一部の経済紙、専門紙を除き、言うまでもなく宅配制度に依存しています。新聞販売店はあまねく零細規模であり、雇用の受け皿・奨学金制度など、宅配制度にはジャーナリズム以外にも一定の社会的意義があると言えるでしょう。

再販制に話を戻すと、新聞は毎日新しい紙面が発行され、古い紙面が流通することはありません。また基本的には1種類の商品しかなく、本紙が売れなければ(購読料も広告費も)収入の道が細ってくるだけです。新聞の再販制は事実上流通を含めた産業保護に他なりません。

私は、新聞業界の意義と現状を考えると、再販制を継続し新聞流通を保護しなければいけないと考えます。そうしないとあっと言う間に日本から多様なジャーナリズムが衰退してしまうからです。

「テレビのニュースがあれば十分じゃないか」、という人がいます。しかし新聞が「取材する」ニュースの量はテレビの比ではありません。また報じる量もテレビは限られています。もっとも問題なのは「ネットで見るから新聞とらなくていいよ」という人です。しかしいわゆるポータルサイトで報じられているニュースの多くは新聞社が配信しており、実際に取材しているのは新聞記者なのです。最近はこれをポータルサイトが取材していると勘違いしている人が増えてきています。この現状を新聞社はどのように受け止めているのでしょうか。いや、そもそも気づいているのでしょうか。

再販制がなくなればどうなるか。仮に新聞社が定価を下げないとしても、販売店の現場で熾烈な価格競争で「既存顧客」の取り合いとなり、つぶれる店舗が続出します。新聞流通ががたがたになれば新聞社の基盤は揺るぎます。仮に勝ち残った新聞社がいたとしても、テレビやインターネットでの無料ニュースに依存している人が新たに新聞を定期購読するとは思えません。再販制がなくなっても新聞購読者層全体が増えるわけではなく、読者の高齢化とともに終焉を迎えるでしょう。

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2005.08.08

再販制度と新聞業界(前編)。

先日「再販制度と出版業界。」というタイトルで、出版流通における課題について述べました。では新聞というものを考えた時、再販制度をどのように捉えたらよいのでしょうか。その前に、新聞とは何か、新聞社とはどのような企業なのかを考察してみます。

新聞社の企業使命は言論・出版の自由の実践です。まさに民主社会の公器と言えます。このため、特定株主に買収され紙面に影響を受けることのないよう、新聞社は株式上場しないのが一般的です。

新聞社は記者を自社で雇用し、記者はどんな記事がどれだけ売れる・この企業から広告費が期待出来るといった細かい算段や取引なしに取材費をかけ、日々苛酷な取材をこなします。政治・経済・事件・事故は記者を待ってくれません。1日でも半日でも他紙に抜かれれば「特オチ」のレッテルを張られます。新聞社の企業努力は「特ダネ」をいかに嗅ぎ付け、他紙に先駆けて紙面にするかに絞られると言えるでしょう。もちろん取材の結果興味深い真実が出ず取材費がムダになることもあります。しかし、出版であればその企画がどれだけ売れるか時間をかけて計画を立てるのでしょうが、新聞記事では立ち止まって一つ一つの採算性を検討していてはいい紙面は作れないのです。

新聞記者の方々と話していると、ジャーナリストとしての高い職業意識に感銘を受けます。ジャーナリストとは誰にも制限を受けずに自らの考えに基づいて行動する検察官のような存在です。また石油や農産物のように海外から輸入といったことができないのもジャーナリズムの特徴です。日本社会が自由で健全であることを保障するためにも、ジャーナリストには通常の民間企業とは全く違うロジックで動いてもらうことが必要なのです。

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2005.08.07

再販制度と出版業界(後編)。

この議論をする上で再販制の問題を避けては通れないと主張する人がいます。しかし個人的には出版における再販制について賛成の立場にも反対の立場にも立ちません。それは今や活字離れの本質はもはや再販制議論を越えたところに存在するからです。

タダに勝てる価格設定はありません。それならば、これだけネットやフリーペーパーがある中でも、「今」「お金を払って」書籍・雑誌を読みたいと思わせる「付加価値」を追求するのが先だと言えるでしょう。

レンタルビデオの登場により、「映画はレンタル市場に出てから見る」というライト層が拡大してしまいました。このライト層の登場で映画業界は長らく低迷していましたが、現在では一時期の衰退を脱し、国内外作品を問わずヒットを連発し好調な動員を獲得しています。これはいくらレンタルが安かろうと話題作を先行して映画館で見れるのであれば(様々な割引を併用して)1000円から1500円ぐらいなら支払ってもよいというコア層が確実に存在するということを証明しました。

同様に出版の分野でももはや「書店で新刊を買って読む」というコア層と「古本市場に出てから読む」というライト層は明確に別れています。私は映画のコア層が支出する1000円~1500円という金額のゾーンに望みを託したいと思っています。実際書籍の価格帯は今でもこの程度であり、ベストセラー本も多数あります。新書版のベストセラーであればこれよりも安価です。書籍は日用品とは違い、希望小売価格からどれだけ安くなっているかで買う買わないを判断するものではありません。

このように考えると、紳士服の2プライス店のように、出版業界が協議して新刊の価格を例えば新書は700円、ハードカバーは1400円といった統一価格にするといったアイデアもあるかもしれません。このように再販制を前提とした分かりやすい価格帯を定めれば、出版社も部数を増やすための付加価値創造に注力し、ベストセラーの増加など改めて需要を喚起できるのではないでしょうか。

このような形でも客が戻ってこないようであれば、再販制・取次問題を含めたゼロベースの議論になっても仕方がないでしょう。そうなる前に広告業界もアイデアを出しながら出版業界の再生を図っていかなければならないことは言うまでもありません。

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2005.08.06

再販制度と出版業界(前編)。

再販価格維持制度、いわゆる「再販制度」とは、製造者が小売業者に対してあらかじめ定めた小売価格以外で販売してはならないというものであり、独占禁止法の例外として定められています。事実上再販制とは書籍・出版物を対象とし、出版文化の維持発展のために売れ線以外の出版物の価格を守り、筆者や出版社・書店を保護する役割を果たすと言われています。

もう一つ書籍・雑誌の流通に特徴的なことは、トーハン・日販に代表される「取次(とりつぎ)」という仕組みです。零細規模の多い書店業界が売れ線以外のさまざまな種類の書籍を販売できるようにするため、書店は書籍を「問屋から買い取る」のではなく、「取次会社から取次いでもらう」形で在庫リスクを避けます。分かりやすく言えば店頭にある書籍は書店ではなく出版社の資産なのです。書店はいつでもノーリスクで返品することができ、出版社は返品の山を抱えます。在庫リスク、すなわち売れ残るリスクは原則として出版社が負うことになります。

再販制度と取次の仕組みは事実上両輪の関係にあります。仮に書店に一定量の書籍を買い取ってもらうのであれば、書店はそれらを売り抜かなければ損になってしまいますので、書店がいくらで販売するかを拘束することはできません。在庫リスクを肩代わりしてもらうこと条件に、書店は多種多様の書籍を置きます。この調整機能と金融機能を持つのが取次会社です。

取次をベースとした書籍流通は書店の意義と経営の保護に大きく貢献してきました。また出版社の方も一般に企業規模は小さく、再販制度により一定の利幅を確保してきました。ところがコンビニ販売、大手古本チェーンとマンガ喫茶という新しい流通業態の出現が出版・取次・書店業界を直撃しました。町の零細書店は廃業に追い込まれ、出版社も文庫本やマンガといったかつての売れ線商品が大きな在庫と化しています。

しかし出版不況の最大の要因は「活字離れ」、すなわち人が出版物にお金をかけなくなったことです。長かったデフレの時代の中でも再販価格を維持してきた出版業界は、古本・マンガ喫茶だけでなくインターネットや携帯、さらにはフリーペーパーで得られる無料の情報に押され、雑誌・書籍問わず販売部数を下げてきました。

広告業界で働くものとして、出版業界の行く末はひとごとではありません。これら逆境の中で出版業界が今後活気を取り戻し、人々の文化や流行・教養の源の座にあり続けるためにはどのような施策があるでしょうか。

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2005.08.05

カタログの仕事が大事な理由。

先日会社の先輩が「いろいろ大事な仕事はあるけども、実は大事なのはカタログ製作だ」と言っていました。そういえばある後輩も「ずっとカタログ製作の仕事で泥沼の残業をしていましたが、とても楽しかったです」と言っていたのを思い出しました。

2人は共通して「カタログの作業は広告主とがっぷり四つに仕事ができる」と言います。

カタログ製作は極めて地味な作業であると同時に莫大で正確な製品知識が必要となります。また素材となる写真撮影数も膨大です。極めて専門的であり、かつ販売の現場でそのまま使われるものであるため、広告主も広告会社などに丸投げすることはできず、最終的な校正は結局広告主側が行うことになります。テレビCMや新聞広告でも同様に制作物の最終責任は広告主にありますが、要請される正確さや知識はカタログの比ではありません。

このためカタログ製作は知識や経験のあるスタッフが極めて重宝されます。価格競争もないわけではありませんが、一度も取引をしていない印刷会社がいかに安く言ってきても、結局製作で苦労するのは広告主自身です。したがってカタログ製作は一旦広告主との信頼関係が構築されれば比較的長期に指名受注できる分野となっています。後輩は「とにかく広告主とべったりの作業だったが、苦しさも楽しさも共有できた」と言っていました。

とても地味な分野だと思われますが、たとえば電機製品や自動車などの高額商品は、最終的な購入行動の決め手がカタログであることも度々です。小さい広告会社でもこのカタログ扱いのあるところは一つの強みを持っていると言えるでしょう。

※2004年09月26日のコラムを再録

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2005.08.01

合唱とアカペラ。

私事ですが学生時代には男声合唱をやっていました(東京六大学の校歌は6校とも歌えます)。その関係もあり、今でもアカペラが大好きです。

合唱というのはある程度の人数を4つのパート(女声合唱は3パート)に分け、それぞれのパートが全体で1つのメロディを歌い、すべてのパートが合わさると一つの大きなハーモニーになるというものです。

一方アカペラは、4~6人程度のグループで、1人が1つのパートを担当。メロディが合わさったときも、一人一人の個性が際立つ形で伝わってきます。

合唱とアカペラの一番の違いは、「指揮者がいるかいないか」だと思います。3、40人、規模によっては100人以上という合唱団を1つにまとめるのに、歌わずに全体を引っ張っていく指揮者の存在は不可欠です。しかしアカペラはリーダーを含め全員がシンガーであり、息のあったリズムでスピーディーに曲が進んで行きます。

また合唱団では交替で息継ぎ(カンニングブレス)したり、多少調子の悪い人がいてもパート内でカバーしたりと、パート単位で協力することができます。しかしアカペラは個人個人の責任が大きく、一人のミスもロスも許されません。

広告業界は、大会社でも中小規模でも、アカペラ的単位で仕事をしているところといえるでしょう。

プレイヤーの一人である営業をリーダーとし、グループ全員がお客の方を向いている。あらかじめ決まった曲ばかりでなく、客のリクエストに応え即興で歌う。一人一人がパートを受け持ち、それぞれの持ち場でその瞬間に何をしなければいけないか自分で判断し行動しなければいけません。そこには指揮者はいません。

大学時代には先生の指導の下全員が一つになる喜びを味わってきましたが、社会に出てからはアカペラが好きになってきたのは、自分の仕事と無関係ではないような気がします。

※個人的には海外アーティストではTake6(富士重工のCM曲などあり)、日本ではトライトーンに傾注しています。トライトーンは日本では少ない男女混成グループ(男3、女2)です。合唱団出身、Take6、トライトーンファンの方、ぜひ語り合いましょう(笑)

(2004年07月16日発表のものを再録)

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2005.05.23

情報が対価。

広告労協での就職支援を始めて以来毎年恒例になっている某PR会社へのOB/OG訪問会ですが、私自身PR作業の経験がないため、PRのプロの方にお話を聞けるのが毎回楽しみになっています。

立場上、私としては広告とPRの違いがもっとも興味あることになります。先日伺ったOB/OG訪問会で、私の方から

「広告ですと広告枠とお金の取引によってビジネスが成立しますが、PRでは記者の方に対価を払う訳でもなく、どのようにして仕事を回していくのでしょうか。」

とお聞きしたところ、ある社員の方が

「私は『情報が対価』だと思っています。いい情報や使える情報を提供することは、それ自体が記者の方にも役に立つことです。」

と答えてくれました。

普段からメディア取引の仕事をしていると、往々にして価格勝負といった企画やコミュニケーション力とは関係ないことに心を取られます。他の代理店より安くなければ勝てないかもと絶望的になることすらあります。しかしこの「情報が対価」というPRマンの言葉は、そもそも情報自体が人間にとって意義あるものであるという原点に私を戻してくれました。

金銭と取引される商材は、いかにそれがいいものであろうと、その買い手にとっては最終的に「いかに安く買えるか」という判断がつきまといます。しかし情報はそれ自体が価値を持ち、それ自身が流通します。特に生活者は他人に情報を伝える時に対価を求めません。むしろ「ねぇ聞いて聞いて」と言ってまで伝えるように、「情報」に加え「自ら伝える」こと自体に価値を見いだします。

情報の価値は「いかに興味深いか」または「いかに役に立つか」であり、価値があれば情報は自由に流通し、なければ流通しません。価値ある情報をたくさん持ち発信できる人や組織には、さらによい情報も集まります。そのような「場」を形成することで「結果として」金銭的価値が生まれてくるのでしょう。

すべてが金銭対価を必要とする広告ビジネスに比べ、PRはビジネスとしての枠組みにあいまいさな部分はありますが、それ以上に情報を核に自在にリレーションを構築していくPRマンの仕事ぶりには別格の自由さと充実さを感じます。それは決して広告マンにはできないことというわけではありません。今年も情報とコミュニケーションを生業とすることの意義を確認できたOB/OG訪問会でした。

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2005.05.06

代理店と媒体社の、微妙な関係(後編)。

これまで述べてきた通り、広告代理店はメディアに関してフレキシブルな対応をしなければいけない一方で、メディアを必要なだけ確保できなければ提案が成立しません。また媒体社はフレキシブルな買い方をされても増収につながらないため、不人気商品をどう埋めていくかを代理店に求めていきます。

全く矛盾している2社の向き合い方を解決するのも広告代理店の仕事です。不人気枠の持つメディア特性を知り、そのメディアに合った広告主を「いち早く」捜し当てる「知恵」と「行動力」が求められます。

代表的な例はテレビの深夜帯です。今となっては若者にとってテレビの深夜番組は当たり前の存在ですが、かつては番組も充実しておらず一日の放送も今よりずっと早く終了していました。しかしコンビニの出現により生活が深夜帯まで伸びてきたこと、新進気鋭の番組プロデューサーや制作者が深夜帯で安いコストながら自由に番組を作ったことなどで、若い視聴者を中心に徐々に深夜ならではのポテンシャル(潜在力)を持つようになってきました。

このポテンシャルを最初に有効に使ったのはavexなどの新興音楽レーベルです。もちろんコンビニ自身、さらにはコンビニ回りの商品を作っているメーカーも深夜帯に注目してきました。このようなポテンシャルにいち早く気づき提案をした広告代理店側は媒体社に二重の貢献をしています。一つはその当時の不人気枠を利益に転じたこと。もう一つはかつての不人気枠を人気枠に変えることで価値を上げたことです。

別なメディアの例として、交通広告における「学校」や「予備校・塾」の広告が挙げられるでしょう。2月と8月は「ニッパチ」と言われる広告閑散期であり、この月の増収を図ることが媒体社にとっても広告代理店にとっても大きな課題でした。通常取引している広告主にニッパチのニーズがなければ無理やり買ってもらうことはできません。それならばその時期にこそ媒体ポテンシャルがある業種を考え出しアタックすることしか残された道はありません。

そこで出てきたのが「学校の広告」です。学校という法人はビジネス感覚が疎くそもそも広告出稿という考え方になじまない業種でした。もともと受験生に対して予備校が大々的に広告する、受験生に対して落とす立場の大学が広告するというのはタブーに近かったのでしょう。しかし少子化が進み、積極的に学生を獲得していかないと収入減や補助金打ち切りになる恐れなど、徐々に学校にも危機感が芽生えていました。同時に予備校や塾も同様の状況に置かれていました。そこに目をつけた広告代理店が比較的手配しやすい2月や8月の枠を使い、コミュニケーション戦略により業界のタブーを打ち破って、2月の応援広告や8月のオープンキャンパス告知といった需要を掘り起こしました。

もともと経済というものはゼロサム(金の取り合い)ではなく、新たな価値を生み出すことによって成長するものです。また媒体社にとっては枠がお金に転じれば劇的に収入増となり、さらにいい番組などを作り出すこともでき、さらには広告価値も上がります。そして貢献の大きい広告代理店とのリレーションが深まります。

広告代理店における媒体の仕事では、このようなダイナミズムに直接触れる機会があります。営業志望が大半を決める昨今の就活生ですが、メディアの仕事のおもしろさもぜひ研究してほしいと思います。

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2005.05.05

代理店と媒体社の、微妙な関係(中編)。

日本の広告業界は新聞広告の「広告取り次ぎ」から発展したこともあり、歴史的に媒体社側の立場が強いものになっています。

広告代理店の本業が「クライアントの課題をコミュニケーション活動によって解決すること」であるとすれば、媒体社と取引口座があるかどうかが広告主への媒体提案の幅を決める重要な要素となります。当然代理店側はあらゆる媒体社と直接取引をしたいと考えるわけですが、媒体社側にとっては主に以下のような点で口座を持つか検討します。

(1)与信問題(万一のことで代理店の経営が揺らがないか)。
(2)新規売上につながるか(新規の広告主を持ってこれるか)。
(3)セルスルー(どれくらい現在の自社商品が売り切れているか)。
(4)予算達成(媒体社が希望する金額をどれだけ積み上げられそうか)。

銀行で活発な取引がないのに口座だけ持っている場合には利息どころか口座管理料が徴収されることがあるように、媒体も取引口座をむやみに増やせば営業リソースを食われることになります。

媒体社は当初より広告代理店という機能を前提とした事業スキームで設計されているため、上記理由のように「その広告代理店(広告主ではない)」と付き合いを開始ことで総合的な売上の期待値を重要視する傾向にあると言えます。

「新しい広告代理業を立ち上げました。これから頑張りますので先に口座を開いてください。」といっても、人気媒体社ではなかなか受け入れられないのが現状です。また仮に口座を開いたとしても枠が限られている優良商品がすぐに割り当てられることはなく、セルスルーの悪い枠で実績を積む「ぞうきん掛け」からスタートすることになります。

聞こえは悪いかも知れませんが、強力な媒体であればあるほど媒体社サイドに優位な条件でビジネスが始まり、実績を積んで優良枠が割り当てられるようになってきた後も、常に「汗をかく(=一定量の買い切りなど)」ことを求められます。これは最大手から中小に至るまで同じです。

しかしきちんと売り上げれば代理店と媒体社の双方に利益になります。媒体社が代理店に不人気枠もバランスよく拡販するよう言う様は、母親が子供に「好きなものだけ食べずに、出されたものは全部食べなさい」と言うようなものでしょうか。

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2005.05.04

代理店と媒体社の、微妙な関係(前編)。

媒体社の本業は、多くのユーザーに接触してもらい影響を与えることです。売上や利益という指標は原則としてその次に位置するものです。このため、媒体社は会社の資源をメディア価値向上に投下し営業リソースを極力小さくする代わりに、広告代理店にコミッション(手数料)を渡して取引をします。極論になるかもしれませんが、メディア運営のリスクは自社でとり、収入部門である広告販売はアウトソースするのが典型的な媒体社の経営と言えます。

一方広告代理店の本業は、クライアントの課題をコミュニケーション活動によって解決することです。したがってクライアントに選ばれなければ事業は成立せず「営業」活動がコアとなります。そのためのメソッド(複数形は「メディア」ですね)はクライアントに応じて臨機応変に選ばなければいけません。しかしメディアを「運営」するような事業リスクはありません。

このように媒体社と広告代理店では明確な本業の差があり、この図式だけで見れば、(通常のビジネス同様)お金を支払う側の広告代理店の立場が強いと思われます。

しかし実際はそう単純にはいきません。

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2005.04.27

学生が背負うブランド(その3)。

「背負うブランド」シリーズ最終回は、学生にとっての「地方ブランド」です。

blogというものは時に個々のエントリーだけがリンクされて広まることもありますので、誤解されやすい点は何度も念を押させてください。このシリーズでは「学生のブランド」を「(面接がすべて終了した後)面接官がその学生の名前を見るだけで勝手に連想させる何か」と定義しています。

就職活動ではいうまでもなく「自分自身の様々な経験や実績で過去のブランドをアピールし、自分の将来に期待してもらう」ことがもっとも大事です。一方多くの学生は一発でブランドを印象付けるような強烈な経験が不足しています。

そのような悩みをもつ学生のため、前回のコラムでは誰でも持っている「大学ブランド」のよい部分をどう活用するかを述べました。しかし大学ブランドには偏差値的な先入観がいまだ存在することも事実です。採用試験において大学名を完全に伏せて面接する会社もあります。そこで今回は「地方ブランド」の活用について考察を書きます。

ビジネスでも何でも、初対面同士では共通の話題がないのは当然です。特に東京という土地では人が多すぎお互いの共通点がなかなか見出せないものです。商談の場で相手の出身大学を直接聞くようなことはまずありませんが、出身地方を聞いて相手のバックグラウンドを知ることはよくあります。自分の出身地のことならば相手もいきいきと話すことができ、その後のコミュニケーションも円滑になります。新入社員が飲み会の場で自己紹介するときも(地方出身であれば)出身地を言うのは普通でしょう。ゼロから始まる新入社員にとって、出身地は相手に与える最初のブランドです。

大きく分類すると、地方のブランドは「文化や観光資源」、「県民性」、「出身有名人のイメージ」で作られていると言えます。これは大学のブランドである「特色ある教育」「校風」「有名OB/OG」に対応しています。しかし大学のブランドと違い、地方のブランドははっきりした定番的評価があります。

地方大学生の就職活動でも、意識的か無意識的かを問わず面接官はあなたに最初から出身地のブランドを重ねます。関西の学生であれば、話がうまく笑わせてくれることが期待されているでしょう。九州の学生であれば目立ちたがり屋で活動的な個性、北海道出身であればフロンティアスピリットのある大胆な行動力が期待されているかもしれません。

そもそも東京の企業に応募してくる地方大学生は少数派です。あなたのブランドの一つは、なんと言っても地方出身であることなのです。相手が出身地にポジティブなブランドイメージを持っている可能性が高いのであれば、地方代表として期待に応えてあげて損はありません

またあまりイメージのない地方があることも事実です。しかし「地方の背負うブランド。」で述べたとおり、地方のブランド向上は立派なビジネスです。そのような地方の出身者は、地元のイメージをコミュニケーション力で伝え、愛する地元のブランド向上のためのアイデアを披露するなど、過去の背景と将来の期待値を同時にアピールできる策はいくらでもあるはずです。

地方に住んでいるとあまりの日常性に地元の特異性に気づかないこともあるでしょう。この手の話はいくらでも資料があります。特に「県民性」に関しては様々な書籍やサイトで詳しく見ることができます。

「県民性ワールド」
都道府県別ヒット商品の法則 地域マーケティングの第一人者が教える (矢野新一)
県民性の謎がわかる本 47都道府県あなたの金銭感覚は?(山下竜夫 )

またウィキペディアの「出身別の人名記事一覧」も参考になります。

外国人と仲良くするためには自国の文化を説明できるようになっていなければならないように、地方出身者が東京の人と話をする上では出身地のブランドを再認識しておくべきでしょう。自己PRとして使うだけでなく、面接の会話の中でのエッセンスとしても使えるはずです。地方大学生だけでなく、地方から上京してきた東京の学生で母校のブランドが弱い場合にも、必要に応じて出身地のブランドを活用してみてください。



これまでいろいろ述べてきましたが、大学ブランドや地方ブランドだけで内定することはありえません。しかしあなた自身のブランド一本勝負でも壁にぶつかることはあると思います。子会社が親会社のブランドを生かしてビジネスをする、ブランド企業との取引実績をアピールする、新興ブランドが有名アーティストのCMでいいイメージを獲得するなど、何かのブランドの助けを借りて自分のブランドを確立していくことはビジネスの世界では当然のことであり、決して恥ずかしいことではありません。

壁にぶつかった時には、ぜひ自分の周りのブランドを総動員してみることを試してみてください。

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2005.04.26

学生が背負うブランド(その2)。

繰り返しになりますが、このシリーズでの定義に基づき「学生のブランド」という言葉を説明すると「(面接がすべて終了した後)面接官がその学生の名前を見るだけで勝手に連想させる何か」となります。「勝手に連想」わけですから、あなたが意図としたことを連想してくれているかどうかの保証はありません。

前回のコラムで、学生は面接官に「過去の背景」と「将来の期待値」という2つのブランドを残すと書きました。しかし現実問題として過去の背景なしに将来の期待値だけ信じろといっても困難です。過去の背景は本来のブランドの意義である「信頼」の原材料であり、信頼のない期待はありえません。

もちろん、自分自身の様々な経験や実績で過去のブランドをアピールすることがもっとも大事です。しかし多くの学生は一発でブランドを印象付けるような強烈な経験が不足しています。そのような場合には、自分が所属しているブランドに一度立ち返ってみることも大事でしょう。今回は、「大学ブランド」をどう活用できるかを考えてみます。

社会では、職業や所属を抜いて関係を持つことはまずありません。会社員がその会社のブランドを背負って仕事するように、学生はその大学のブランドを背負って就職活動に臨みます。また今や「大学のブランド=偏差値ブランド」ではありません。民間主導の世の中になり、企業の求める人材像は偏差値評価の正反対になったと言えるでしょう。その価値観を理解したうえで、母校のブランドをどう活用するか、もしくはブランドを越えるか研究することが大事です。

誤解しないで欲しいのですが、面接の場でその大学のブランドを延々と説明しろということではありません。大学のブランドはすでに相手の中にあるものです。そのイメージとあなたが重なった時に、どのようにして自分にプラスにもっていくかという点が重要なのです。以下具体的な例を挙げてみます(具体的な大学名を出し失礼な部分もあるかと思いますが、個人的な意見としてご容赦ください)。

一般の人が大学のブランドとして想起するものは以下のようなものが挙げられるでしょう。

  • 偏差値・学力

  • 有名教授、有名ゼミ

  • 国際的。語学に熱心

  • 司法試験や会計士試験など資格取得に実績

  • スポーツが強い。有名スポーツ選手の出身

  • 有名経営者の出身

  • 著名人、タレントの出身

スポーツが盛んな大学は、活動的なイメージを持ちます。駒澤大学は仏教系大学のひとつですが、多くの人や企業にはもはや「箱根駅伝」のイメージで捉えられているでしょう。駒大生にとってこのブランドをあなたにかぶせない手はありません。また明治大学、法政大学、日本大学などは野球やラグビー、アメフトなど様々な分野の強豪校であり、有名プロ野球選手などを多く輩出しているため、スポーツイメージが大きい大学です。もちろんそこの学生が誰でも体育会所属というわけではありません。しかし体育会のもつ「明るさ」や「元気さ」が感じられない学生には、面接官は違和感を覚えることでしょう。そのような学生を採用するよりは、同じ大学で元気のいい学生を採った方がいいと考えるのが自然です。「元気」と「仕事ができる」というイメージは重なるものなのです。

上智大学のように語学や国際教育で有名な大学で、そのような専攻をしてきた学生はアピールが楽です。大学ブランドと自分の力を面接官に重ねて見させることができます。しかし語学と直接関係ない学部はあるでしょう。そのような学生でも大学のブランドを放棄するのはもったいないことです。確かにTOEICの点数は語学専攻生と比べてかなり見劣りするでしょうが、質問に及んだとき「語学専攻ではありませんが上智大生としてはずかしくない程度の勉強はしています」などと答えれば、面接官は自分のもっている大学ブランドと合致することで安心することになります。

中央大学法学部といえば司法試験の名門として有名です。ここの出身学生で民間企業を受けるときには、必ず「司法試験は受けないの」と聞かれているのではないでしょうか。このとき「あまり勉強しなかったので…」などと正直に答えれば、中央大学法学部というブランドを一切「放棄」することになります。法律は法曹のものだけではありません。社会では契約という法律行為やコンプライアンス(法令順守)が重要です。司法試験の話を聞かれるということは、専攻である法律のことはどうするのという質問と同値ですから、法学部生として一定水準の答えを用意し、大学・学部ブランドを活用すべきだと思います。この考え方は「理系から広告」という学生にも当てはまるでしょう。理系学生は一定の知力があるというブランドがあります。詳しくは「理系学生の規定演技」をご参照ください。

卒業生が大学のブランドに大きく影響することもあります。日本マクドナルド原田永幸CEO(元アップルコンピュータ社長)は東海大学、ヤフーの井上雅博社長は東京理科大卒、楽天の三木谷浩史社長は一橋大学卒、イトーヨーカドーグループ鈴木敏文会長は中央大学卒など、有名ブランド会社の社長が卒業した大学の在学生は、それを活用しない手はありません。大学ではありませんがライブドア堀江貴文社長が卒業し、ソフトバンク孫正義社長も在籍していた久留米大学附設高校は、ITベンチャーを輩出する学校として一躍有名になりました。もともと企業人として他社とビジネスするということは、先輩が築いたブランドを元に現在の自分に期待してもらうことです。自分自身に根拠があろうがなかろうが、先輩のブランドを語れるのは後輩の特権なのです。社長でなくても、著名人・アーティスト・スポーツ選手でもいいでしょう。面接官が初めて知る事実でも構いませんので、自分とかぶせやすいイメージの先輩がいるのであれば、積極的に使ってみてください。

最後に「女子大」ブランドについて言及します。広告業界に限らず、女子大の「良妻賢母」ブランドはビジネスの場ではプラスには働かないと思われます。社会は男女同数、ビジネスの場では今でも男性が多く、普段からの男性との向き合い方も重要な素養ですから、同じ資質の女性であれば女子大ではなく共学から採用したいと思われても非難はできないでしょう。女子大の学生はまず一般的な女子大のブランドと向き合い、それを乗り越えた自分固有のブランドを作る必要があるといわざるを得ません。それには実際に総合職として勤務しているOGに話を聞くことがもっとも効果的です。業界を問わずひたすらOG訪問するべきでしょう。

みなさんが今の大学を選んだ理由は人それぞれでしょう。しかしどんな大学でも、あなたという個人よりはブランドがあります。一旦そこを選んだのであれば、その大学の持つ「よい」ブランドは目一杯活用すべきです。大学のブランドとあなた固有のブランドが相乗効果を生むことで、あなたの将来を期待する理由が生まれてくるのです。

今や就職実績が大学の命運を決める材料になっています。みなさんは知らないかもしれませんが、就職活動シーズンに中高年ビジネスマンが読むような雑誌に大学の広告が出ていることがあります。みなさんの自己PRの時に少しでもいいブランドイメージをかぶせてもらえるよう、大学もあらかじめ企業に自己PRをしているのです。

大学がどのようなブランド戦略・PR活動をしているかを知り、大学有名OB/OGからスポーツ実績まで総動員し、あなたのブランドを高める上での母校ブランド活用作戦を準備してください。

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2005.04.25

学生が背負うブランド(その1)。

「背負うブランド」シリーズの締めは、他ならぬ学生の「あなた」が背負うブランドです。

「あなたのブランド」とは何でしょう。ブランドの定義に基づけば、「あなたの名前を聞くだけで相手に勝手に連想させる何か」です。さて、そんなものがあるのでしょうか。

初対面の場では誰にもブランドはありません。しかし面接という過程の中であなたは2つのブランドを相手に残すことになります。1つはあなたの「過去の背景」というブランド、もう1つはあなたの「将来の期待値」というブランドです。

これは企業のブランドと同じ構造です。企業ブランドは過去の実績と信頼が土台となり、新製品はその土台に乗り新たな期待値をもって消費者にアピールします。この2つは独立した存在ではなく、一貫性をもつことでブランドの全体像がくっきり結ばれるのです。

面接官は面接が終わった後、それまで見てきた学生の中で「この学生を採りたい」という判断材料を探します。その材料があなたの残したブランドそのものです。「一言で説明できる自分の良さ」を面接官に勝手に連想させられたかどうかが結果を左右します。

しかし「一言で説明できる自分の良さ」を、自分の「キャッチコピー」を考えることと同値だと思っている学生が多いようです。就活マニュアル本にもそう書いてあるのでしょう。これは「広告すればブランドができる」という短絡的な考え方に近いといわざるを得ません。「私はスルメです。かめばかむほど味が出ます」といったオチを全面に出しても、あなたのブランドの深みまで理解させてられているかは甚だ疑問です。むしろコピーが「すべった」ときのイタさが際立つと思われます。

模擬面接の経験から言うと、数多くの学生と面接した直後に残っているのは、取って付けた様なキャッチコピーではありません。面接官はその学生のもつ具体的な背景と実際に会って初めて感じることのできる将来の期待値を総合し評価をしているのです。したがって面接でのあなたのブランドを残すには、何かの一発勝負ではなく複数の素材をアピールする必要があると思います。

そんなものが自分にあるのか、と悩む学生がほとんどでしょう。次回はこの点について具体的に書いていきます。

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2005.04.24

学校が背負うブランド。

ブランドは積極的に作っていくべきものですが、多くは結果的にできているものです。高校や大学などの学校にも「自然に」ブランドが構築されています。

高額商品である住宅や生命保険、車の選択は、慎重を期したとしても途中で売ったり解約したりできないわけではありません。一方学校を選択することは経済行為とは異質なものであるがゆえに、その学校の持つブランドが選択のカギになります。

学校のブランド価値は長らく「偏差値」によって決まってきました。それは法曹・国家公務員・医者といった職業が価値観の上位を占め、民間企業への勤務や事業を興すことの評価が相対的に低かったからだと思われます。事実、金融・経済は大蔵省、産業は通産省の「主導」で、国策として動いているという意識が高度経済成長以降続いてきました。

しかしIT技術の驚異的な発展により、現代社会は昔から見たらまさに未来的な環境となっています。もはやエキサイティングな仕事は民間の現場に転がっているといえます。先見性を持ってこのことに取り組み、ネット環境がそろった米国型のキャンパスをつくってユニークな教育と人材輩出をしてきたのが、慶應義塾大学のSFC(湘南藤沢キャンパス)です。特に民間企業のへの定評は高く、まさに大学・学部を聞けば呼び起こす「ブランド」が確立しています。

また民間主導の世の中になり、学歴偏重からコミュニケーション力や統率力・タフさなどビジネスに必要な素養を学生に求めるようになりました。このような背景を知ってか、行動的なブランドイメージを獲得するために、各大学ともスポーツの強化に力を入れています

スポーツを使ったブランド戦略は広告会社が普通に提案しているメソッドです。サッカーやオリンピックなどには多くの企業が協賛につき、また選手個人にもスポンサーがつきます。協賛しているだけでも間接的なイメージアップにつながる訳ですから、選手や大学自体ははるかによいブランドイメージがつきます。例えば駒澤大学、神奈川大学、山梨学院大学などのブランドは「箱根駅伝」によって構築されているといっても過言ではないでしょう。

民間主導の世の中となり、IT企業のように小さい会社がブランドを構築して大きく成長した例は枚挙に暇がありません。同様のことは大学にも求められています。少子化の中で特徴あるブランド作りをしていかなければいけないという危機感が大学関係者にはあります。また国立大学も独立行政法人化され、企業との連携や国際的な競争力をつけようと努力を始めています。東京大学では大学広報に大手広告代理店からの出向を受け入れ、広報機能の強化を目指しています。

大学のブランドはもはや自然にできたものでは太刀打ちできず、自らブランドを再構築しなければなりません。大学生としてではなく、広告業界を目指すものとして母校のことを考えてみてください。

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2005.04.23

地方が背負うブランド。

広告労協F氏と04生の時に初めて就職塾を実施したときに、「興味のあるブランドを一つ挙げて、その理由を説明してください」という課題を出しました。評価基準としては前回の「企業が背負うブランド。」で述べたようなことを理解しているかどうかでしたが、学生からの「Fさんならどう答えますか?」という質問に、Fさんは少し考え、「私は『東京』に興味があります」と答えていました。

以前後楽園球場と呼ばれていた球場は「東京ドーム」に生まれ変わり、新たな東京名所になりました。千葉県にあるディズニーランドも東京ディズニーランド、成田空港も新東京国際空港という名称です。もし「後楽園ドーム」という名前にしていれば、もしかしたら西武ドームが「東京ドーム」になっていたかも知れません。

「後楽園ドーム」と「東京ドーム」という言葉がもたらす印象の違い。F氏は「東京」という言葉がもつ力強さはまさにブランドそのものだと言っていました。また彼は「トヨタ」や「ホンダ」などの有名商標と違い「東京」という言葉は誰でも社名などに使うことができ、安易にブランドイメージを作り上げるときにも使用されると指摘しています。そこにいた学生だけでなく、私自身もF氏の話に深い感銘を受けました。

「東京」は別格としても、少なくとも日本人なら「~出身」という言葉だけで何かしらのイメージを持つことになります。それはその地方の持つブランドそのものです。人は初めて会った人に出身地方を聞くことで、それまでの相手の人生の背景を「勝手に」想像します。それは想像される方が好む好まざるにかかわらず、聞いた側に「必ず」起こる現象です。「京都」「横浜」「神戸」など強烈なブランドを持っている都市や、「銀座」「六本木」のように国際ブランドの「一画」もありますが、多くは都道府県単位や東北や九州地方といった大きな単位でブランドイメージは存在します。

通常のブランドの定義と同様、いいブランドイメージも悪いイメージも、イメージがないことも、その地方の持つ固有のブランドです。地方のブランドが向上することは、その地域の住民や企業に活力と経済的利益をもたらします。観光資源がその地方のブランドを形成することが大半ですが、愛知県豊田市(トヨタ自動車)や静岡県磐田市(ヤマハ)など有名企業そのものがその地方のブランドの核となることもあります。またブランドのない地方は、人が移住することも企業が移転することもなく、地元の若い人も転出してしまい、高齢化・過疎化が進んでいきます。昨今の自治体の合併は、それぞれの地方にとってブランドを再構築する最後のチャンスともいえます。

地方の広告会社を志望する学生にとって、地方のブランド向上はもっとも重要なテーマであると言えるでしょう。「東海・九州地区の広告事情、特に私鉄ハウスエージェンシーについて。」というコラムと併せ、ぜひ地方のブランド向上について自分の意見を持ってください。

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2005.04.22

企業が背負うブランド。

「ブランド」とは何か、これだけで修士論文が書けてしまう難しいテーマです。ここではブランドを

「その名前を聞くだけで相手に勝手に連想させる何か」

と定義し、数回に渡って就活生に少なくとも知っておいて欲しいことを書きたいと思います。

会社や商品に関して「~と聞いて何を連想しますか?」という質問をした際、その答えに一定の傾向があれば、それはその会社や商品の持つブランドです。「何も連想しない」人が多ければ、その会社や商品のブランドは弱いものと言えます。

ブランドは相手に「勝手に思わせる」何かですから、いいブランドイメージはそれ自体が販売促進力を持ち、市場での優位性を保持し、より高い価格での販売を可能にします。いわばブランドは最高のセールスマンです。

一方ブランド構築の努力をしなければ、消費者がその商品と接しても購入の判断をする材料がなく、別途費用をかけて営業マンのリソースを投じるか、値引きをして勝負するしかなくなります。また最悪なのは不祥事などでそのブランドに否定的なイメージが付いた場合です。企業名を聞くだけで「買いたくない」という連想を起こさせてしまうことは、時に企業に致命的なダメージを与え、あっという間に市場から転落し時に倒産することもあります。

ブランドは一朝一夕に出来上がるものではありません。すべての企業は中長期的な視点でブランドを作り、成長させ、背負っていきます。そしてあらゆる企業のブランド構築に貢献するのが広告業界の重要な役割です。

ファッションブランドを略してブランドということがあります。しかし広告業界で働くことを目指す学生であれば、「興味のあるブランドは」と聞かれたときにはファッションブランド以外を挙げてほしいと思います。その答え1つでどれくらい広告業界で働くことが理解できているか分かるものなのです。

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2005.04.11

交通広告業界の「知恵」。

学生の交通広告関連の代理店への注目が大きいのは驚かされます。小さい頃からテレビをみていればサッカーや野球に興味をもつように、普段から交通機関を利用すれば交通広告に興味をもつのも自然なことでしょう。

交通広告的就職フォーラム論でも述べたとおり、交通広告は複雑な取引構造になっています。JR東日本の取扱いがオープン化された後業界地図がどのようになったのか関東交通広告協会のサイトで調べたところ、協会加盟代理店の取扱路線がきれいなデータになっていましたので、代理店と取扱路線のクロス集計をかけてファイルにまとめてみました。

このファイルが示すとおり、今も残る取扱路線の「歯抜け」状態が交通広告の構造そのものであると言えます。中づり・駅ばりなど交通広告老舗のオリコムや電通・東急エージェンシー、交通看板をベースに業界大手になったNKBを除けば、交通広告中心と言われる代理店でもすべてを自社で手配することはできないということになります。また博報堂MPやADKといった大手代理店もJR以外は他の交通広告代理店に発注することになります(ある外資代理店は交通広告のバイイングをジェイ・アイ・シーに業務委託してます)。

このように、総合代理店と交通広告代理店のリレーション、および交通広告代理店間のリレーションがこの分野の特徴だと言えます。変わった業界と思うかもしれませんが、私は業界の「知恵」なのではと考えています。

交通広告とはもともと沿線に広告主がいるローカル媒体であり、注目されている現在で本質はそこにあります。電鉄と直接取引のある代理店は、中づりや駅ばりといった目立つポスター媒体だけでなく、看板や車内まど上広告のようなローカル対応も求められます。媒体側の立場が極めて強い業界ですので、おいしい媒体だけを必要なだけ買うといった都合のよいことは困難です。

交通広告に強いといわれる代理店は決して規模は大きくありませんが、普段より電鉄をケアし取引実績と人間関係を構築することでそれぞれの地位を確立しています。しかし会社の規模が小さいために無理して他の路線に業務を拡大することなくお互いを補完できる代理店同士が協力関係を築いてきました。その「知恵」により、自社営業でも横断的な出稿を提案でき、大手代理店も頼ってくる専門代理店群が出来あがったと言えるでしょう。

交通広告代理店のコアバリューは、取扱メディアへの交渉力とアライアンス(提携)による提案力です。代理店を横断的に研究すると面白いでしょう。]

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2005.04.09

地方広告代理店・支社情報。

就職フォーラム本サイトの中面デザインリニューアルのついでに、過去の就職課掲示板フレッシュアイ時代のログを参照しやすくしてみました。これによってリンクが切れていた書き込みも復活させることができました。

特に2002年10月に広告労協Fさんが書いた「地方別広告代理店一覧 」は、今となっては数字は古いものですが、その地方にどのような地場代理店・支社があるかをまとめた貴重なものです。

中には会社合併(電通東北→電通東日本と合併)や産業再生法申請(北海道パブリックセンター)の会社など、3年の歴史を感じさせるデータもあります。数字など最新情報にアップデートしませんか?>広告労協Fさん

以下リスト部分を転載します。

関西地区(売上げは2000年当時)

1位電通関西支社2314億円(新聞雑誌358億、電波1414億、SPその他542億)
2位博報堂関西支社679億円(新聞雑誌108億、電波368億、SPその他203億)
3位大広636億円(新聞雑誌278億、電波166億、SPその他192億)http://www.daiko.co.jp/
4位電通西日本260億円(新聞雑誌53億、電波110億、SPその他87億)*HPなし
4位ADK大阪支社248億円(新聞雑誌28億、電波192億、SPその他28億)
5位JR西日本コミュニケーションズ211億円(新聞雑誌10億、電波24億、SPその他177億)http://www.jcomm.co.jp/
6位新通204億円(新聞雑誌164億、電波35億、SPその他5億)http://www.shintsu.co.jp/
7位日経広告(大阪)190億円(新聞雑誌150億、電波17億、SPその他23億)http://www.nikkeiad.co.jp/
→東京の日経社、日経広告社(ADEX)とはまた別の日経系列の会社です。
8位I&S/BBDO関西支社174億円(新聞雑誌31億、電波101億、SPその他42億)http://www.isbbdo.co.jp/
9位エーティエー(大阪)167億円*SPその他中心http://www.ata.co.jp/
10位メディアート(大阪)133億円(新聞雑誌4億、電波3億、SPその他126億)http://www.mediart-net.co.jp/
11位大阪読売広告社126億円(新聞雑誌36億、電波26億、SPその他64億)http://www.osaka-yomiko.co.jp/
12位朝日広告社大阪支社120億円(新聞雑誌44億、電波32億、SPその他44億)http://www.asakonet.co.jp
13位アド電通大阪116億円(新聞雑誌17億、電波55億、SPその他44億)http://www.addentsu-osaka.co.jp/
14位読売連合広告社115億円(新聞雑誌68億、電波24億、SPその他23億)http://www.yomiren.co.jp
15位伸和エージェンシー(大阪)100億円*HPなし

以下
東急エージェンシー関西支社
読売広告社大阪支社http://www.yomiko.co.jp/
トーヨーアド(大阪)83億円www.30com.co.jp/
サンケイ広告社(大阪)81億円*HPなし
ベストプロジェクト(大阪)45億円*HPなし
現代広告社(大阪)40億円http://www.gendaiad.co.jp/
リード(大阪)39億円http://www.lead-ad.co.jp/
大毎広告(大阪)38億円http://www.daimai.com/
大阪オリコミ36億円http://www.osakaorikomi.co.jp/
協同広告大阪支社http://www.kyodo-ad.co.jp
廣告社大阪支社http://www.kokokusha.co.jp/
ライズ広告社 など


北海道地区(売上げは2000年当時)

1位:電通北海道(札幌)162億円
2位:道新サービスセンター(札幌)148億円
3位:パブリックセンター(札幌)122億円 2004年11月29日民事再生法申請
4位:ノヴェロ(札幌)67億円
5位:北日本広告社(釧路)57億円
6位:ピーアールセンター(札幌)

他に新生広告社、弘報社、アドビューロー岩泉など

<参考:各社北海道支社の売上高>
1位:東急AG北海道支社50億円台
2位:博報堂札幌支社40億円台
3位:ADK北海道支社20億円台
4位:読売広告社札幌支社
5位:日本経済社札幌支社
6位:大広北海道支局
7位:I&S/BBDO札幌支店など


九州地区(売上げは2000年当時)

■電通九州
売上高:136億円*2000年1-12月
テレビ23.5%、新聞30.8%、雑誌1.3%、ラジオ5.1%、SPその他39.3%
主なクライアント:九州電力、サニックス、NTT、九州電話、Jフォン九州、雲海酒造、三洋信販、西部ガス、岩田屋、西日本銀行、博多大丸、コカコーラウエストジャパンなど
http://www.dentsu-kyu.co.jp

■西広
売上高:136億円*2000年1-12月
テレビ23.5%、新聞30.8%、雑誌1.3%、ラジオ5.1%、SPその他39.3%
主なクライアント:
岩田屋、NTTドコモ、大口酒造、鹿児島三越、キャナルシティ、九州電力、九州乳業、九州郵便局、九電工、トリアス久山、十八銀行、JR九州、JR西日本、しんわ、鶴屋、博多大丸、福岡競艇、浜屋、福岡県、福岡地所、もち吉、UIP、ユニマット、リベール会、ルマックスなど
http://www.nishiko.co.jp/

■西鉄エージェンシー
売上高:94億円*2000年度
主なクライアント:西日本鉄道、西鉄グループ各社、福岡県、福岡三越、岩田屋、井筒屋、福岡銀行、西日本銀行、福岡シティ銀行、KDDI、ファミリーマート、ビックカメラなど
http://www.nag.co.jp/saiyou/index.html

■朝日広告社(北九州市)
売上高:48億円
新聞65%、電波10%、SP25%

■西部読連(北九州市)*読売新聞系
売上高:62億円*2000年度
主なクライアント:
第一交通産業、アプライド、武田メガネ、積水ハウス、住友林業、大和ハウス、ウベハウス、大丸、ベルコ、JR九州、オービックなど
http://www.seibuyomiren.co.jp

■西日本新聞広告社(福岡市)*西日本新聞グループ
売上高:41億円
新聞70%、その他30%

■JR九州エージェンシー(福岡市)
売上高:43億円*1999年度
http://www.jrkyu-ag.co.jp/profile/profile.html

■アド通信社西部本社(北九州市)
売上高:31億円
主なクライアント:北九州市、福岡市、日本信販、聖心美容外科、ベスト電器、ニチイ学館など
http://www.adtsu.co.jp

■毎日メディアサービス(小倉市)*毎日新聞系
売上高:119億円*2000年度
折込広告85%、物品販売10%、旅行業2%
主なクライアント:ウエスト、エクセル、ミスターマックス、
岩田屋、井筒屋、ECC外語学院、三洋信販など
http://www.m-media.co.jp

■アドパスカル(福岡市)*広告制作会社
http://www.ad-pascal.co.jp

仙台・秋田地区


1.電通→○電通東日本仙台支社。秋田はなし
2.博報堂→○秋田博報堂。博報堂自身は仙台支社有り。
3.ADK→○現地の「アド東北」と業務提携。ADK自身は仙台、盛岡に支社有。
4.東急AG→秋田支店なし。仙台支社もなし。
5.大広→秋田支店なし。仙台支局有り。
6.読売広告社→秋田支店なし。仙台支社有り。
7.I&S/BBDO→秋田支店なし。仙台支社もなし。
8.JR東日本企画→○秋田支店、盛岡支店、仙台支店有り。
9.マッキャンエリクソン→秋田支店なし。元々大阪以外の支社なし。
10.朝日広告社→○別会社化した朝広東日本・秋田支社
11.日本経済社→秋田支店なし。仙台支社もなし。
12.創芸→秋田支店なし。仙台支社有り。
19.中央宣興→秋田支店なし。仙台営業所有り。
20.協同広告→仙台支社有り。
(以下仙台支社がある会社を抽出。21位以下は全社で秋田支店はありません)
22.JIC→仙台支店有り。
24.新通→仙台営業所有り。
33.NKB→仙台支社有り。
34.国連社→仙台支社有り。
39.廣告社→仙台支店有り。
24.新通→仙台営業所有り。
42.明通→仙台支社有り。
43.名鉄エージェンシー→仙台支店有り。
47.新東通信→仙台営業所有り。

静岡地区(売上げは1998年当時)


1位電通東日本静岡支社50億円---NTTドコモなど
2位エイエイピー43億円*イベント会社として発足したが現在は総合広告代理店
3位SBSプロモーション41億円*イベント会社として発足したが現在は総合広告代理店
4位ピーエーシー34億円*JAグループなど地元密着型の営業スタイルが得意
5位三晃社静岡支社29億円
6位博報堂静岡支社28億円
7位コスタ15億円---ヤマハ発動機、セキスイハイム東海など
10億円台→大和企画社、富士企画
5億円程度→沼広、アドコウ、静岡広告、相互広告、ダン、
中部エージェンシー、大日広告、ビッグ、富士コミュニケーションズ、
旭ビジョン、アスコなど

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2005.04.07

東海・九州地区の広告事情、特に私鉄ハウスエージェンシーについて。

2002年10月1日に発表した「就職フォーラム的交通広告論」が思いのほか評判となり、気をよくしてもう一本10月4日に発表したのがこのコラムです。



広告代理店を志望する上で、電鉄のハウスエージェンシーを研究し受験する学生さんは非常に多いです。しかし、東京と地方、特に東海・九州地区での事情は大きく違います。2003年度では名鉄エージェンシーへのワンポイントアドバイスとして応募者のみに送付したものですが、本邦初公開します。

<地方でも、「総合広告代理店」>

国際的な広告会社では、海外と日本の関係をOUT/INで呼ぶことがあります。

IN/IN :国内企業の国内展開
IN/OUT :国内企業の海外展開
OUT/IN :海外企業の国内展開
OUT/OUT:海外企業の海外展開

これにあてはめれば、地方の広告代理店は

IN/IN=地場企業の地場市場における展開

が基本的なビジネスドメインといえます。

東海や九州のように、一定規模の広告主と市場を同時にもっている地方では、地場の代理店も総合的な広告提案活動ができます。

東海地区には三晃社・新東通信、九州地区には電通九州、西広などがあります。特に、地元の有力私鉄から設立されたハウスエージェンシー(名鉄エージェンシー、西鉄エージェンシー)は、東京の小田急、京王、相鉄などのエージェンシーと比べ、大手広告代理店の支社とも競合しうる総合力を持っています。地元自治体の広告展開のように、地元に本店がある会社を優先に指名しなければいけない事情がある場合は、大手広告代理店を除いた地場代理店間での競合となることもあるようです。なお、電通九州は本店が福岡にある完全な地場代理店です。

取り扱うメディアは、ブロック3紙(中日新聞、西日本新聞、これに北海道の北海道新聞を加えた3紙)といわれる有力地方紙であったり、自社番組も多く制作しているテレビ局・ラジオ局が中心となります。これに加えて、交通広告が有力な媒体となります。また、一般のマスメディアを扱うこともあり、クリエーティブも地場代理店の重要なファクターとなっています。もちろんクリエーティブに割ける予算は東京に比べて1ケタも2ケタも違いますが、特徴のあるローカルCMや新聞広告などを制作し、各種広告賞などを受賞することもあります。

いいかえれば、規模の大小はありますが、東京の中小広告代理店よりもむしろ総合広告代理店的なバランスのある会社ともいえます。

<広告主について>

IN/INでの有力な広告主群はだいたいどこの地方も同じであり、

公共  :官公庁、自治体、電力、ガス、交通機関、公営ギャンブル
金融  :銀行、消費者金融
通信 :携帯、地元ISP
流通  :百貨店、スーパー、ショッピングセンター、不動産
観光 :テーマパーク、遊園地、観光地、ホテル、結婚式場
レジャー:パチンコ、スポーツクラブ
メーカー:自動車ディーラー、飲料(ボトラーズなど)、住宅、地元物産
学校  :大学、専門学校、予備校、英会話学校

といったジャンルが挙げられます。

これらの広告主群を見ていけば、地場代理店の中でも私鉄ハウスエージェンシーは、電鉄本体はもちろんのこと、グループの百貨店・流通・レジャー・観光・不動産などへの直接的な有利さがあり、また自動車ディーラーや飲料、地元物産なども、電鉄グループがらみの取引が多い業種なので、間接的な有利さがあると思われます。

<東京の私鉄エージェンシーとの違い>

東京・関東の私鉄エージェンシーも同様の取引先を持ちえるわけですが、東海・九州の私鉄エージェンシーや地場代理店と違う点は、地元メディアのカバーする範囲とその金額の効率が違うということです。

すなわち、東京・関東というマーケットはとても広く、またナショナル広告主とメディアのマーケットが重なるため、費用が膨大になり、かつ沿線近辺に絞ることが困難なので効率が悪くなります。これに対して東海・九州(福岡)というマーケットは、電波メディアや新聞メディアのカバーする範囲にちょうど入っており、その費用も適当な規模と効率になっています。

したがって、地元広告主をしっかりもっている地場代理店は、マス媒体に関しても大手代理店支社にも対抗することもあります。これに対して、東京・関東の私鉄エージェンシーなどになると、自社の交通広告や流通グループを生かしたSP作業を中心とせざるを得ません。

<志望者が知っておかなければいけないこと>

(1) 地元を良く知る。沿線を良く知る。

地域のIN/INを担う広告代理店で働く上で、もっとも大事なことは「地元を知る」ことです。広告主や媒体社は当然地元出身の人が多く、地縁血縁が濃いわけですから、主要な地名の読み方ぐらいは覚えておくべきでしょう。また広告主や媒体社のトップの出身大学・高校ぐらいは知っておきたいものです。また地元小学校の社会科の教科書に載っている程度の地元の歴史・産業・文化などは知っておく必要があるでしょう。

また私鉄ハウスエージェンシーを目指す人であれば、その電鉄沿線のマーケットのポテンシャルや、系列の百貨店の比較などを研究しておくべきでしょう。例えば、メジャーな駅名はもちろんのこと、その電鉄で通っている通勤・通学者数、ターミナル駅の平均乗降客数、高校・大学などの文教施設、沿線のレジャー施設、神社仏閣(初詣など)、季節の催事(花火大会など)、こういうものを数字も含めすらすらと言えるような面接がもっとも効果的なはずです。

(2)広告主に貢献するように、地元にも貢献を。

地元広告主にとって重要なのは、地元マーケット自体の繁栄です。広告業界も「地場産業」の一つとして、地元経メディアとともに、経済の活性化に役立たなければなりません。広告マンは、広告主、メディア、地元住民の3者がハッピーになるために、広告を通じて貢献していくという気概が大事でしょう。

また交通媒体に関していうと、全国規模の広告主にとって、JRや営団地下鉄(大阪市営地下鉄)以外の媒体は東京の私鉄ですらローカル的なイメージとなっており、単純なイメージの序列で選ばれていくという傾向があります。すなわち私鉄エージェンシーに勤務するということは、自社媒体売上の向上のためにも自分なりの地元・沿線イメージ戦略・ブランド戦略を持つことが重要になってきます。

例えば京王線には京王閣(競輪)や府中競馬場などがあってギャンブル路線とイメージする人もいます。しかし、京王電鉄は駅舎をTVドラマのロケに積極的に開放したりして、CMやドラマでの露出量は一時期大変なものがありました。これは京王沿線のブランド価値を上げるのに貢献していると思います。

すなわち、地方の私鉄エージェンシーに勤めるということは、

・その沿線の住民がクライアントであり、
・沿線のブランド価値(ひいては土地の資産価値)を高める

というミッションをもつといいかえてもいいのではないでしょうか。この意味では、面接などでは、イメージ打破論や、他の沿線との比較論なども効果的です。

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2005.04.05

就職フォーラム的交通広告論。

2002年10月1日、初めて私が発表したコラムを再掲載します。その後も交通広告(OOH広告)は目覚しく発展しましたが、業界の歴史を簡単にまとめたものは今も少なく、当時より評価をいただいてきています。交通広告や電鉄系ハウスエージェンシーを受ける方はぜひ精読ください。



2003年度での学生さんからの反応を見ると、交通広告への注目度が大きいのに驚かされます。かつて交通広告を担当し、オリコム(昔は「オリコミ」でしたね)さんやJ企さんともディープなお付き合いをしていた立場から、少しお話を。

(1)交通広告の可能性

交通広告は、今後も十分な可能性を秘めた媒体であると思います。

交通広告は

・オーディエンス=通勤・通学客
・流通     =駅売店や駅周辺の商業施設

において磐石のメディアであり(少なくとも東阪地区)、そもそもブランディングや販売促進などにポテンシャルの高いメディアです。エリアマーケティングには欠かせないメディアといえます。インターネットやケイタイなどの出現、不況の影響などもあって、生活者のメディアに対する接触態度・時間に大きな変化がある中、交通広告は安定した接触時間と態度をもち、効果を持ちつづけていくといっていいでしょう。

また、中づり(短期集中リーチ)、まど上(長期的認知獲得)駅ばり(インパクト・ブランディング)、駅看板(店舗誘導)など、様々なニーズやシチュエーションによって、様々な手法がとれるという点もあり、ほとんど交通広告だけを取り扱っているという代理店も多数あります。

理論的なこと以外にも、

・広告主の担当者やキーマンも、交通手段を使って通勤するので接触する機会が多い。また競合他社の広告にも接することで意識が高まる。
・グラフィックデザイナーは交通広告が一番の花形舞台。


という点で、提案に入ることが多くなります。

(2)交通広告の専門代理店はこうして出来た。

少し歴史的、背景的なことを説明します。

世の中には無数の交通広告専門の代理店が存在します。これは、沿線の店舗などを取引先とし、駅看板を主体として電鉄と直接取引口座をもってきたという代理店であり、従って中小規模、場合によっては零細代理店・カバン代理店(=カバン一つで商売する)という代理店の存在で成長してきたという理由です。従って、このような代理店では小田急とは取引があるが、京王とは取引がないということもあり、それぞれの得意・不得意路線があります。唯一オリコミ(現オリコム)が全国の電鉄と横断的に口座をもっていました。

電鉄会社にとってかつての広告収入は、運賃収入の数%もなく結果はっきりいえばそう重要な収入源でもなく、また、もともと駅員さん、運転手さんが現場の一線を退いた後にやる仕事だったという点もあり、これら中小規模の代理店のケアの細かさにより媒体社は出入りの代理店を制限するかわりに、代理店が丸抱えで電鉄を世話するという構図ができあがりました(指定代理店制度)。従って立場としては圧倒的に電鉄の方が強いものでした。(広告収入が減っても倒産することはまずありませんから。)

当時はまだナショナルクライアントが中づりや駅ばりなどをキャンペーン用メディアと位置付けることも少なく、大手の参入はありませんでした。唯一電通のみ全国の電鉄と口座をもって取引していましたが、上記理由で、電通といえども中小代理店と同様の扱いとなっており、逆に駅看板といった細かいローカルの仕事では数字を上げられないため、必ずしもその中で地位が高いということはありませんでした。また電通の中でもメディア部門として明確に位置付けられることもありませんでした。

平成の時代になって、ポスターメディアが注目を浴びてきた中でも、博報堂や旭通信社などの大手広告代理店は電通のように直接メディアに口座をもつことなく、交通につよい代理店を通じて集中的にバイイングしてきました。これは、もともと閉鎖的な社会であり、直接参入するメリットが(利益率以外に)少ないとみていたからです。逆に交通代理店はこれら(電通以外の)大手代理店を得意先としてさまざまなキャンペーンの受注をしてきました。それぞれ強い路線・弱い路線がありますので、お互いが融通しあって手配しました。(いわゆる「まわし」)

しかし、このような電鉄の代わりにメディアスペースの調整を代理店が(仲間内で)まるがかえで請け負う(場合によっては代理店間ですべてスペースを買いきる)という構図では、メディア(電鉄)側の成長や代理店間の競争が促進されず、独特の閉鎖世界が構築されてきました。

(3)電鉄のハウスエージェンシー設立とその影響

分割民営化されてから、合理化など民間的な発想が必要とされていたJR東日本は駅舎や車両を有効活用した広告収入を重要視するようになり、1988年にJRの広告業務「の代理」を行う(株)JR東日本企画(J企)を設立しました。すなわち、J企はそもそもJR東の「メディアレップ」部門(媒体社JR東日本の利益代表)として誕生しています。

この際、同時にJ企自身に「直営業部隊」をつくり、指定代理店に完全に分け与えていた中づりなどを枠を一部返却させ、No.1の シェアであったオリコムと同規模の枠を自身で確保しました。それ以降、J企はメディア部門では内部で指定代理店との調整はしつつも、クライアントに対してはJR東日本にもっとも強い代理店として大手広告代理店と競合し、確保力をバネに大手広告主と口座をもつようになりました。

このことにより業界が混乱したのも事実です。一方では駅看板のような細かいものは相変わらず専門代理店からの収入に依存しており、またオリコムや電通も多額の金額を「メディアJ企」に入れているにもかかわらず、全額が「広告代理店J企」として計上され、あっという間にオリコムを超える日本有数の広告代理店として名を連ねることになりました。(しかし、J企を広告代理店と見なさない統計もあります。二重のカウントになるからです。)

この流れは京王、小田急、そして全国の電鉄で広がってきましたが、ナショナルクライアントの主な評価は東京のJR・営団地下鉄であるため、J企のような圧倒的な売上をもつには至っていません。むしろそれぞれの電鉄グループの広報・宣伝活動を請け負っているという位置付けが大きいと思われます。これはJR東海エージェンシーやJR西日本コミュニケーションズも当てはまると思います。

なお、東急エージェンシーは、東急電鉄のメディアレップという位置付けより、当初より東急グループの広告宣伝活動を主に携わったという点で、その足腰は別格といえます。設立当初より電通との人事交流をもったということが大きいと思います。

(4)オープン化の流れと今後の交通広告

このように入り組んだ形で手配されてきた交通広告ですが、不況に突入し、メディアを指定代理店で買いきって「まわし」で売り切るということもできなくなり、倒産する会社もでてきました。またJ企自身JR東日本への納金義務があり、自社枠とはいえ一定規模を抱えていくことも困難となってきました。

また、交通メディアが重要視されてきて、数値データも充実し、一般のメディアミックス(TV/新聞など複数のメディアをどう効率的に配分するか)提案にも入ってくるようになると、大手代理店を中心にオープン化の要求がなされてきました。また、出版不況により中づりの出稿も減り、駅看板などの収入も下がってきていて、電鉄としても車や化粧品などナショナルクライアントからの出稿を期待していかなければいけないこともあり、J企でもかなりの部分をオープン(=従来の代理店以外も直接バイイングできるようにする)ことに踏み切っています。

このことは、従来の中小専門代理店にとっては大きな出来事となっています。これまで博報堂やADKの孫受けとして受注してきた部分が減っていくことは必至であり、ここをどうリカバリしていくかがもっとも重要な経営課題となっています。

しかし、交通広告がエリアマーケティングに効果的であり、必須アイテムということが普遍である以上、交通広告に携わる代理店にはチャンスはいくらでもあると思います。例えばNKBは駅看板の販売により無数の飲食店などと口座をもち、そのルートとノウハウで「ぐるなび」を作りました。このようなフットワークは大手の広告代理店では持ち得ないものであり、ある種のすみわけともいえると思います。また逆にエリアに根ざした営業網をもつことは、経営上リスクヘッジともいえます。このような専門代理店にとっては、車メーカーの中づり駅ばりといったバブルに踊らされた時代から、もう一度エリアマーケティングに回帰することが重要なことだと思います。

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2005.03.06

広報人のコミュニケーション。

3月4日、東京しごとセンターで「広告&PR業界就職フォーラム」を開催、200名を超える学生を対象に朝から夕方まで密度の濃い話が繰り広げられました。

広告も広報も同じコミュニケーションに関わる仕事ですが、その違いをきちんと知ることは業界研究になるだけでなく、企業が一般的に行うコミュニケーション活動を理解する上でも大いに役立つと思います。

今回設立間もない新進気鋭のPR会社ビルコムCEOの太田氏がパネリストとして出演されました。太田氏のblogは評価が高く私も参考にさせていただいているのですが、実際にお話を聞いてみてその場の質問に答える内容の簡潔さと説得力には感銘を受けました。パネルディスカッションという他のパネリストと話をシェアする場で、与えられた時間で無駄のない話をする技術は極めて重要なことです。太田氏の話は一言一句blogに転記してもそのまま読み物になり得るものであり、目の前にテロップが流れていくような分かりやすさでした。記者などに取り上げてもらうためには、貴重な対話の機会を最大効率で生かしていくコミュニケーションスキルが大事なのだと感じさせられました。

同時に「この人と仕事をしたい!」と思わせる氏のコミュニケーション術はまさに面接に必要なスキルだといえます。学生の皆さんには、太田氏の話の内容はもとより、その話術も含めた全体の「演奏術」も学んで欲しいと思います。

過去に「広告と広報の違い」というコラムを書きましたが、本日のお話を受けて、

印象的な話をするのが広告人、的確な話をするのが広報人。

という例えを加えます。

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2005.02.18

2004年日本の広告費は5兆8,571億円、前年比103.0%。

2月17日に電通は恒例の「日本の広告費」を発表しました。

2004年(平成16年)の日本の広告費は5兆8,571億円、前年比103.0% -テレビ、インターネットが好調で4年ぶりに増加 -

株式会社電通(俣木盾夫社長)は2月17日、わが国の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2004年(平成16年)日本の広告費」を発表した。
これによると、昨年2004年(1~12月)の日本の総広告費は5兆8,571億円、前年比103.0%であった。総広告費は、2000年に日本経済の回復傾向とIT(情報技術)ブームを背景に広告活動が活発に行われて3年ぶりに増加した後、2001年以降は減少が続いたが、2003年の後半になってブロードバンドやデジタル家電が牽引して増加に転じ、2004年は年間を通して前年実績を上回り、4年ぶりの増加となった。
また、本年2005年(1~12月)の総広告費の見通しは前年比101.4%程度としている。

インターネット広告費(1,814億円)がラジオ(1,795億円)を抜いたということが大きく取り上げられているようですが、かなり前から交通広告(2,384億円)も屋外広告(2,667億円)もラジオを抜いていますし、折込広告(4,765億円)は雑誌広告(3,970億円)を超えています。広告主は市場の大きいメディアの順番に出稿しているわけではありません。マス4媒体はあくまでジャーナリズムをベースとした4つのメディアということであり、なにがマスでなにがマスでないか、どれがどれの上という序列はすでに意味がないのではないでしょうか。

日本の広告費を覚えておくことは、この業界を目指すものの基本です。広告業界を横断的に目指す学生であれば、この発表資料はぜひきちんと目を通しておいてください。

「5兆8,571億円、前年比103.0%」の覚え方ですが、

5箱ない? 父さん。

なんてのはいかがでしょうか。ケタは自分で覚えてください(苦笑)。

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2005.02.06

イベントの最大の敵。

イベントの最大の敵、それは「悪天候」です。

どんなにいい企画を仕込もうと、どんなに宣伝しようと、当日の悪天候で動員はまるで変わってきます。特に1日だけのイベントはほとんどバクチに近い部分もあります。

広告業界就職フォーラム2006 in 中央会館がいよいよ本日開催されますが、幸いにして天候には恵まれそうです。東京の冬は乾燥して雨が少ないので、過去3回ともこの時期に実施したフォーラムの日にはいずれも雨は降らなかったと思います。しかし仮に悪天候だったとしても、雨が降ったぐらいで欠席する人はむしろ来てもらわない方が会場の雰囲気が締まると思っています。営利目的でないからこそ言えることですが…。

今の時期就職活動生で快晴の気持ちのものがいる訳がありません。今日会場に来るまでは「不安」という雲が垂れ込めていた人も、フォーラム終了後はきっと「やる気」という青空が見えてくると確信しています。

本日皆さんが会う人は、すべて現役の広告人です。もしかしたら初めて現役社員の話を聞く人もいるのではないでしょうか。こちらも広告業界のプロとして恥ずかしくないイベントを贈ります。お互い真剣勝負でお会いしましょう。


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2005.02.05

イベントという「メディア」。

広告業界が携わる基本分野の一つに「イベント」が挙げられます。

イベントを大別するとB to C(Business to Consumer)型とB to B(Business to Business)型に分けられます。B to C型のイベントには、街頭サンプリング、駅イベント、街頭イベントといった人が多く集まる場所を転用するものや、ホールやホテルなどを借り積極的に動員するものがあります。B to B型の代表は幕張やビッグサイトなどで開催される専門分野のビジネスショーが挙げられます。

イベントの最大の特徴は「非日常性」です。日常では見られない仕掛けや体験の場を提供することで参加者を「巻き込み」ます。また非日常的で一時的な事象だからこそ口コミが広がっていきやすくなります。さらには極めておもしろい非日常性を作り上げることができればマスメディアに取り上げられ、口コミは加速度をもっていきます(この意味で消費者金融や英会話学校のティッシュ配りのように日常的に実施しているものはイベントとは言いづらいでしょう)。

このようにイベントは「箱(場所)」と「仕掛け」を組み合わせた「自立的なメディア」だと言えます。

しかしイベントもある程度認知を拡大していかないと、巻き込む人数の規模が拡大していきません。このため自社でメディアを持つ会社のイベントは動員上とても有利です。逆に言えば自社メディアがあるがゆえに、イベント事業展開に積極的に打って出ることができます。

テレビ局が主催するイベントは、自社番組やCMの空枠などを使って大量に告知されます。またタレントなども(かなり格安で)協力してくれるためさらに話題性の規模は拡大して行きます。普通の会社のイベントであればこれらのパブリシティや広告に莫大な費用がかかることになります。

2月6日の広告業界就職フォーラムでは、「新聞社の事業局」の方を特別ゲストとしてお招きし、新聞社というメディアの行うイベント事業について語っていただきます。特にスポーツイベントにまつわる話は誰でも魅了することでしょう。

労協のアンケートでも新聞社の事業を受験するという学生は少数派でした。きっとこれはイベントにそのような形態があることを知らないだけなのではないでしょうか。イベントという切り口で広告業界の研究を始めた学生の方は必聴です。

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2004.11.02

消えた外資系広告代理店。

2004年10月発行「広告と経済」(広告経済研究所)では、最新の広告代理店売上ランキングが発表されています。広告労協のサイトでは、このランキングに「2003年日本の広告費(電通発表)」の媒体別広告費構成比と個々の会社の媒体別売上構成比を比較することで、媒体を軸にした広告代理店の傾向分析を試みています。

今回、このランキングから外資系代理店であるI&S BBDOマッキャンエリクソングレイワールドワイドが姿を消しました。別に日本から撤退した訳ではなく、売上げなどの経営指標を今年から非公開にしたという理由のようです。

I&S BBDOは2002年に7位、マッキャンエリクソンは9位と上位代理店としてランキングされていました(グレイワールドワイドは29位)。このため順位の変動についてはこの影響を考慮する必要があります。また日本で活動している外資系ではJ.W.トンプソン、オグルヴィ&メイザー、TBWA/JAPANも売上げが非公開となっています。

2003年上位50社の中でランキングしている外資系はビーコン・コミュニケーションズだけです。しかしここの媒体売上げがゼロになっているのは、媒体を電通を通じて調達しているからだと思われます。

非公開の理由として考えられることは、日本の広告代理店が一般に媒体売上げをベースとした決算をすることに対し、本来の外資はこれを基準としないということが挙げられると思います。外資系広告代理店の考え方は、証券会社の規模が売買高(出来高)ではなく手数料(=利益)総額によるということに近いものです。一方日本の広告代理店は売上高をベースとする商社の決算に似ていると言われています。どちらが正しいか・望ましいかの議論はここでは避けます。いずれにせよ国際企業が海外ブランチの個々の売上げを公開しないことはよくあることです。

しかし、OUT-INをドメインとする外資系代理店の情報公開レベルが一気に下がり、学生のようなゼロから広告業界を知る人たちへの知名度が格段に下がってしまうことは、大いに問題があるのではないでしょうか。

I&S BBDOやマッキャンエリクソンは毎年一定の新卒学生を採用しています。このようなランキングに並べられるのがいやであれば、ぜひ各社で説明会を開催してもらいたいものです。

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2004.08.24

blogとリアルの連動。

8月23日の日経に電通とNTTレゾナント、映画のPRで連携と報じられました。

電通とNTTレゾナント(東京・千代田)は、テレビCMなどのマス媒体とインターネットを連動させた映画のPR活動で連携する。日記風の簡易型ホームページ「ブログ」を利用、若者らの間で映画の評判を口コミで高める。電通などが出資して9月下旬公開の邦画のPRが第1弾となる。だれもが手軽に自分の意見を公表できるブログを口コミ効果が期待できる販促ツールとして活用する。

9月公開の映画「SURVIVE STYLE5+」は電通が主幹事となり、東北新社や日本テレビ放送網と共同出資で製作。浅野忠信や小泉今日子が出演する若者向けの作品で、大都市を中心に30館以上で公開する計画。NTTレゾナントはポータル(玄関)サイト「goo」を運営している。電通は深夜などに映画のテレビCMを流し、その画面でアドレスを大写しにするなどしてgooへ誘導する。 (07:01)

リアルとblogの連動でいえば、ライブドアの倉木麻衣blogネットライブ無料配信(現在終了)が挙げられます。コミュニティを扱うということは極めてリスクもありますが、blogの隆盛で本当に誰でもネットで意見を発信できる時代になると、広告会社も(リスク含みだとしても)口コミの核となりえるコミュニティに注目していくのは当然の流れだと思います。

ライブドア、gooとblogを全面に出したキャンペーンが出てくることで、Yahoo!の寡占状態である日本のネット業界の中で、新たなメディアマーケットが成長していけば面白いと思います。

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2004.08.21

オリンピック、アンブッシュ(便乗商法)対策。

IOCはスポンサーの権利保護のため、アンブッシュ(ambush(まちぶせ)、便乗商法のこと)対策を徹底的に実行します。IOCの方針に基づき、ATHOC(アテネオリンピック組織委員会)や各国NOCは以下のような内容でスポンサーからのクレームをまとめ、対応をします(翻訳は筆者。意訳も誤訳もあると思います)。

●Incident reporting process 事件報告のプロセス

To report an ambush marketing matter, contact the BPO directly by phone, fax or email. The BPO will provide a daily summary of ambush marketing reports to the SMO Account managers in order for them to follow-up and be aware of their clients cases. You can also contact directly your Meridian Account Manager who will inform the BPO accordingly.

アンブッシュ(便乗商法)関連を報告する場合は、BPO(Brand Protection Office)に直接電話、ファックス、電子メールでコンタクトをとってください。BPOは、SMOのアカウントマネージャが自分のクライアントをフォローし気をつけることができるよう、彼らに待ち伏せマーケティングの日報を提供します。もしくはBPOに連絡できるMeridian Account Manager に直接コンタクトをとっても結構です。

In order to capture the essential information, please send us the Incident Report form provided by Brand Protection. When phoning in reports, be prepared to answer the same questions contained on the Report Form. Please centralize reports through a single point of contact within your organization as this will help avoid confusion and redundancy.

本質的な情報を捕捉するために、ブランドプロテクションから提供されている事件報告フォームを送信してください。報告について電話をする際は、その報告フォームに含まれる同じ質問への答えを用意しておいてください。報告内容に混乱や冗長な点がないように、貴組織内のただ一つの窓口を通じ、報告を集約しておいてください。

210-3447 007 (phone)
210-2004 600 (fax)
BrandProtection@athens2004.com

Regardless of the type of ambush marketing incident, all Brand Protection matters should go through the BPO. Joint operations have been centralized to streamline communications and provide seamless integration of ATHOC, IOC and Meridian Management enforcement efforts. The BPO serves as the communications center for Brand Protection. The command team at the BPO is in contact with, senior management, law enforcement and other functions including ATHOC Marketing and Legal Services.

アンブッシュ事件のタイプにかかわらず、すべてのブランドプロテクションはBPOを通じることになります。BPOはアテネ組織委員会、IOC、Meridian Managementとジョイントし、能率的なコミュニケーションで集約され、境目のない統合で(ブランドプロテクションの)強化の努力を提供します。BPOはブランドプロテクションのコミュニケーションセンターとして機能します。BPOの実行部隊は、上位マネジメントや法強化部門、その他アテネオリンピック実行委員会のマーケティング・法律サービス部署を含む様々な部門とコンタクトをとっています。

BPO staff receive, assess and process Brand Protection Incident Reports. Following prescribed protocols, reports are routed to the appropriate authorities for resolution. During the Games, legal counsel representing ATHOC and the IOC reside within the BPO (where they maintain temporary offices), thus enabling Brand Protection to act quickly in situations where legal remedies may become necessary.

BPOスタッフは、ブランドプロテクション事件レポートを受け取り、評価し、処理します。レポートは、定められた手続きに従い、解決のための適切な部署に回送されます。オリンピック期間中は、ATHOCとIOCを代表する弁護士がBPO内の臨時オフィスに常駐し、法的矯正が必要な場合に迅速に行動できるブランドプロテクションを可能にしています。

●DOCUMENTING OBSERVATIONS 報告についての留意事項

Check with the designated Brand Protection contact within your organization to determine if the incident in question warrants a report. Because secondhand information (e.g., hearsay and innuendoes) is not reliable, it is important that the individual who witnessed the incident write a true and accurate statement reporting what was observed. A report to the BPO should be submitted by the designated Brand Protection contact within your company (only one report per incident). A Declaration with an Affidavit may be requested at a later date, if the case goes to court.

問い合わせの事件が報告を必要とするかどうかを決めるために、指定ブランドプロテクション部署担当を貴組織内で確認しておいてください。(うわさやほのめかしのような)また聞きの情報は信頼できないため、その事件を目撃した個人が、真実で正確な言葉で何を見たかレポートすることが重要です。貴組織内指定ブランドプロテクション担当から(1つの事件あたり1つのレポートとして)送ってください。

Please follow these guidelines when submitting a Brand Protection Incident Report:
ブランドプロテクション事件レポートを送信する時には、以下のガイドラインにしたがってください。

Fill out a Brand Protection Incident Report form.項目をすべて埋めてください。 
Describe factually the alleged incident in as much detail as possible (expand on second page).主張する事件についてできるだけ詳細に事実に沿って記述してください(2ページ目もあります)。
Identify when and where the incident occurred.その事件がいつどこで起こったかはっきり書いてください。
Identify the parties involved.その事件にかかわっている集団をはっきり書いてください。
Identify the medium used.使われた手段をはっきり書いてください。
Specify what trademarks and/or copyrighted works were infringed.どの登録商標や著作物が侵害されたか特定してください。
Identify any laws or policies allegedly violated.法律や政策をどのように犯しているかはっきり書いてください。
Describe what, if any, action was taken. なにか行動をとったのであればそれを記述してください。

●SUPPLY EVIDENCE 証拠を集めてください。

Use good judgment and legitimate means for gathering solid evidence that will withstand the scrutiny of the courts. For example:法廷の精密な調査に耐え得る動かぬ証拠を集めるためには、よい判断と合法的な手段を使ってください。例えば

Purchase samples of infringing merchandise and obtain a dated sales receipt.侵害している商品を購入し日付入り領収書を得る。
Obtain samples of infringing brochures and print ads.侵害しているチラシや広告のサンプルを入手する。
Photograph infringing billboards and transit ads.侵害している屋外交通広告を撮影する。
Photograph point-of-purchase materials or gather sample coupons, promotional offers and free "take-one" brochures. POPやクーポンの冊子、販売促進のオファーや「1つ無料」のチラシなどを撮影する。
Obtain transcripts of on-air announcements and radio commercials, or make a written statement of the infringing copy.放送されたアナウンスやラジオCMの録音、または侵害している広告コピーの印刷物を入手する。
Get media clips, a videotape or a written statement of infringing television ads.侵害しているテレビ広告のメディアクリップ、ビデオテープまたは印刷物を入手する。
Obtain samples of presentation materials used in fund-raising.投資商品のパンフレットのサンプルを入手する。
Print hard copies of infringing web pages with date and web address.侵害しているウェブページのハードコピーを、日付とURL付で印刷する。

スポンサーからの莫大な収入を考えると、アンブッシュ対策はIOCやオリンピック実行委員会の主要な仕事と言えるでしょう。

スポンサー収入と同様、莫大な放送権収入を考えると、「CSの外国語チャンネル、放送権ないのに五輪開会式流す 」という事件も極めて重大な問題です。今後の対応に注目したいと思います。

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2004.08.20

オリンピック、アメリカ国内でのスポンサー。

トップスポンサー、ギリシャ・JOCへのスポンサーに続き、マーケティング大国であるアメリカではオリンピックはどのようにスポンサードされているか調べてみました。

USOC(アメリカオリンピック委員会)へのスポンサーは、「パートナー」「スポンサー」「サプライヤー」の3段階に分かれます。ギリシャ・JOCのサイトと違って、提供している金額や製品サービスによって、表現に分かりやすいランクがついている点に注目してください(それぞれのランクの骨格はほとんど同じになっています)。

●パートナー

The "Partner" level is the highest level of domestic sponsorship available in support of the U.S. Olympic Team. All domestic partners, sponsors and suppliers receive marketing rights to the U.S. Olympic Team and commercial access to Olympic themes, terminology and imagery for use in sponsor marketing and advertising programs. Partner-level sponsors conduct all advertising and marketing programs within the U.S. territory unless they enter into additional relationships with other National Olympic Committees or the Organizing Committees for the Olympic Games (OCOGs) that conduct each Games. Partners provide the most significant levels of cash and products or services in support of the U.S. Olympic Team and may also choose to extend their U.S. Olympic investment to include National Governing Bodies (NGBs), the U.S. Paralympic Team and/or U.S. Olympic Signature Property events and programs.

(筆者訳)「パートナー」レベルは、米国オリンピックチームの支援での国内最高レベルのスポンサーシップです。すべての国内パートナー、スポンサー、サプライヤーは、米国オリンピックチームに対するマーケティング上の権利と、オリンピックテーマ・用語・形象のスポンサーマーケティングや広告プログラムでの商業上の利用の権利が与えられます。パートナーレベルのスポンサーは、他のNOCやOCOGが運営する競技への付加的な関連性に入り込まない限り、米国内のすべての広告およびマーケティングプログラムを運営します。パートナーは米国オリンピックチームへの金銭・製品・サービス上の提供でもっとも重要な位置づけであり、米国オリンピックへの投資をNational Governing Bodies (NGBs), the U.S. Paralympic Team and/or U.S. Olympic Signature Propertyのイベントやプログラムにまで含むことも選択できます。

Anheuser-Busch, Inc.
AT&T
Bank of America
ChevronTexaco
General Motors


●スポンサー

The "Sponsor" level represents the level of corporate support required to gain access to the USA 5 ring logo and commercial access to Olympic themes, terminology and imagery for use in sponsor marketing programs. All domestic partners, sponsors and suppliers receive marketing rights to the U.S. Olympic Team and conduct all advertising and marketing programs within the U.S. territory unless they enter into additional relationships with other National Olympic Committees or the Organizing Committees for the Olympic Games (OCOGs) that conduct each Games. Sponsors provide significant levels of cash and products or services in support of the U.S. Olympic Team and may also choose to extend their U.S. Olympic investment to include National Governing Bodies (NGBs), the U.S. Paralympic Team and/or U.S. Olympic Signature Property events and programs.

(筆者訳)「スポンサー」レベルは、自社のマーケティングプログラムで米国五輪ロゴの利用とオリンピックテーマ、用語、形象の利用権を得るのに必要な法人サポートのレベルを表しています。(以下パートナーと共通:すべての国内パートナー、スポンサー、サプライヤーは、米国オリンピックチームに対するマーケティング上の権利と、オリンピックテーマ・用語・形象のスポンサーマーケティングや広告プログラムでの商業上の利用の権利が与えられます。)スポンサーは米国オリンピックチームへの金銭・製品・サービス上の重要な提供をし、(以下パートナーと共通:米国オリンピックへの投資をNational Governing Bodies (NGBs), the U.S. Paralympic Team and/or U.S. Olympic Signature Propertyのイベントやプログラムにまで含むことも選択できます。

Blue Cross Blue Shield
Gateway
Hallmark
The Home Depot
Jet Set Sports
Kellogg's
Lucent Technologies
Monster
NuSkin/Pharmanex
Office Depot
Sensormatic
24 Hour Fitness
United Airlines
Utah Power


●サプライヤー

The "Supplier" level represents the level of corporate support required to gain access to the U.S. Olympic Team supplier logo and commercial access to Olympic themes, terminology and imagery for use in supplier marketing programs. All domestic partners, sponsors and suppliers receive marketing rights to the U.S. Olympic Team and conduct all advertising and marketing programs within the U.S. territory unless they enter into additional relationships with other National Olympic Committees or the Organizing Committees for the Olympic Games (OCOGs) that conduct each Games. Suppliers provide cash and products or services in support of the U.S. Olympic Team and may also choose to extend their U.S. Olympic investment to include National Governing Bodies (NGBs), the U.S. Paralympic Team and/or U.S. Olympic Signature Property events and programs.

(筆者訳)「サプライヤー」レベルは、自社のマーケティングプログラムで米国五輪サプライヤーロゴの利用とオリンピックテーマ、用語、形象の利用権を得るのに必要な法人サポートのレベルを表しています。(以下パートナーと共通:すべての国内パートナー、スポンサー、サプライヤーは、米国オリンピックチームに対するマーケティング上の権利と、オリンピックテーマ・用語・形象のスポンサーマーケティングや広告プログラムでの商業上の利用の権利が与えられます。)サプライヤーは米国オリンピックチームへの金銭・製品・サービスを提供し、(以下パートナーと共通:米国オリンピックへの投資をNational Governing Bodies (NGBs), the U.S. Paralympic Team and/or U.S. Olympic Signature Propertyのイベントやプログラムにまで含むことも選択できます。

(//の後はカテゴリ)
AchieveGlobal//training services
adidas//apparel
Aggreko/secondary electrical power generation & distribution services
Allegiance/Cardinal Health //pharmaceutical and healthcare product distribution
Bombardier//snow grooming equipment
Brown-Forman//wine and champagne
Campbell's Soup Company//shelf-stable canned pasta & gravies, and salsa
Certified Angus Beef//ready-to-serve processed & packaged beef
Compass Group//food management
DHL//express delivery and logistics
Diamond Nuts//nuts
Drake Beam Morin//out placement services
Garrett Metal Detectors//metal detectors
General Mills//bake/meal mixes, fruit snacks, yogurt, frozen/can vegetables, microwave popcorn / Wahoos / Bugles / Gardetto's
Harris Interactive//market research services
Herman Miller//office design services
Kimberly-Clark//consumer paper products: paper towels, facial tissue, bathroom tissue
KSL-TV and Radio//local NBC affiliate - radio & TV
Marriott International//hotel lodging & timeshare services
Maverick Ranch //fresh beef
Modern Display//exposition services
O.C. Tanner//corporate recognition and service awards
Oroweat//bread products
Pfizer//pharmaceutical
PowerBar//nutritional energy bars
Questar//natural gas
Roots//team apparel outfitter
Schenker Inc.//freight forwarding & custom services
Sealy, Inc.//beds
Sears, Roebuck & Company//large home appliances
Smith's Dairy//dairy milk
Tickets.com//sale of individual tickets to game events to consumers in the U.S. Tylenol//Muscle Pain Relief Products
Union Pacific//railroad services

私の記憶では、長野オリンピックのときにはJOCにもゴールドやサプライヤーといったいくつかのレベルのスポンサーがありましたが、今回のJOCのサイトを見ると特に区別はないようです。

ちなみに、USOCには米国五輪マークのライセンシー各社も掲載されています。

●ライセンシー

Licensing is a contractual agreement whereby an organization grants another entity the commercial right to use its trademarked or registered logos and terminology, in return for a fee. USOC licensees have obtained the commercial right to use the USA 5-Ring logo on product and services. Unlike almost every other worldwide National Olympic Committee (NOC), the USOC does not receive continuing, direct government funding. Thus, the integrity of the USOC’s fund raising is tied directly to the support and cooperation it receives from the American public and from corporate America. Royalties from the sales of official USOC Licensed Merchandise are an important revenue-generating source for the USOC.

(筆者訳)ライセンスとは、フィーを支払う代わりに、ある組織がその商標や登録されたロゴ、用語の使用を他の団体に認めることの契約上の合意のことです。USOCのライセンシーは米国五輪マークを製品やサービス上に使う商業上の権利を獲得しています。他の多くのNOCとは違い、USOCは継続的で直接的な政府からの資金提供を受けていません。このため、USOCの基金拡大の健全性は、米国国民および米国企業から受ける支援や協力に直接的に結びついています。公式USOCライセンス商品の売上げからのロイヤリティは、USOCの重要な収入源です。

adidas // Official Award Uniform Outfitter for the U.S. Olympic Team American Identity // Premium licensee - sponsor premium products American Needle // Headwear style caps for adults and youth Aminco International // Lapel pins, key tags, magnets and pin collecting trading bags. Money clips, pendants, charms and earrings manufactured in non-precious metals AT&T // Prepaid Calling cards Capo // Lifestyle eyewear Cartan Tours // Olympic tickets and travel packages for the public Coach // Leather executive gift products, day planners, calendars Concord Industries // Executive office accessories, golf accessories, leather goods, and 3-D Christmas ornaments Dale of Norway // Norwegian wool sweaters, hats & headbands Faribault Woolen Mills Co. // Wool blankets Fine Art Ltd // Posters, lithographs and serigraphs Getty Images // Photography Griffin Publishing // Children's educational materials, teacher guides Hallmark // Tissue paper, gift boxes, party goods & favors, invitations, kids' stationery, Silly Putty, crayons, markers, scrapbooks, journals, diaries, address books, autograph books, blank recipe books, electronic greeting cards, wrapping paper, gift bags, greeting cards, figurines, ornaments, snow globes, picture frames, calendars, plush HSJ, Inc. // Sport trading cards ISML // Computer games Jones & Mitchell Sportswear // Apparel, men's and women's Jump Rope Tech // High performance jump ropes Lin Mfg. // Adult, child, infant novelty socks; athletic sole support socks and ski socks Museum Editions Ltd. // Limited Edition 3-D Serigraphs by Charles Fazzino The Northwest Company // Throws, pillows, adult & youth blankets O.C. Tanner // Coordination of Top & OPUS Sponsor premium products QVC // Television Shopping Channel Roots // Official Parade Outfitter for the U.S. Olympic Team Sealy Mattress // beds Sope Creek // Men's and women's apparel SpeedoR // Swimwear, swim goggles, swim caps, men's, women's and children's apparel; beach towels, headwear Spyder // Ski apparel & competitive apparel, headwear & casual wear State Line Tack // Equestrian Tack and Apparel Swatch Group // Watches, clocks Team Beans // Beanie Bears and collectibles WinCraft // Flags, banners, stickers, magnets, pens, pencils, novelty items XP Apparel // NGB Apparel. Men's, women's

ライセンシーの説明にある「USOCは継続的で直接的な政府からの資金提供を受けていません。」というあたりが、ロスアンゼルスオリンピック以来オリンピックのビジネス化を成功させたアメリカらしいところだと思います。

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2004.08.19

オリンピック、JOCスポンサー。

日本でのナショナルスポンサーは、JOC(日本オリンピック委員会)へのスポンサーという形となり、あくまでトップスポンサーにバッティングしない範囲で、1カテゴリについて日本国内での独占的マーケティング活動をすることができます。

日経ネットのオリンピック特集の解説に詳細があります。

日本オリンピック委員会スポンサー一覧

ミズノ、アシックス、デサント(スポーツウェア)
ファーストリテイリング(ユニクロ)(衣服)
丸大食品(食肉加工品等)
EH(エクセルヒューマン)(宝飾品・和装着物等)
トヨタ自動車(自動車(二輪車、軽自動車、大型バス、大型トラックを除く))
野村證券(株式、投信など)
キリンビール(ビール、低アルコール飲料等)
新日本石油(石油製品、石炭、車検等(但し、整備業務を除く))
クボタ(農業機械・ 農業関連商品)
読売新聞社(新聞)
松下電器産業(エア関連家庭用電気製品(酸素エアチャージャー))
味の素(栄養補助食品)
ウイルコーポレーション(商用印刷・製本サービス)
佐川急便(宅配便サービス)
コナミスポーツ(スポーツクラブ)
NTTドコモ(移動体通信サービス(無線通信サービス))
ヤフー(インターネットプロバイダー、インターネット検索サイト(無線通信利用を除く) )

日経の記事によれば、スポーツウェアについて3つの競合社が入っているのは、過去の実績のためということです。しかしあくまで1業種1社が基本であることには変わりありません。特にトップスポンサーとのバッティングはありえません。

では、読売新聞社が新聞のカテゴリでJOCスポンサーになっているのと、トップスポンサーであるスポーツイラストレイテッドはバッティングしないのでしょうか。これは「日本語の新聞」ということでクリアしているものだと思われます。

また、NTTドコモは「Wireless Communication Equipment(無線通信機器)」カテゴリのサムスンとはどうでしょう。これもNTTドコモは「無線通信サービス」というカテゴリであり、電話機を出さない範囲でサービスの告知が出来ます。

パナソニックがトップスポンサーなのに、松下電器産業で改めてJOCスポンサーになっているのは、ナショナルブランドの製品だからでしょう。

実際は「がんばれニッポン!」というキャンペーン名を使用し、日本選手団を公式に応援できることが最大のメリットです。またCMに選手も起用できるという点も大きな魅力です。

オリンピックスポンサードの価値はオリンピックの期間中に改めて実感されます。視聴者がオリンピックに釘付けになっているとき、オフィシャルスポンサーのCMもあたかもオリンピックの一部がごとく人に伝わっていっているのではないでしょうか。決して安くはない協賛料でしょうが、イベントへのスポンサーシップの原点ともいえる事例だと思います。

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2004.08.18

オリンピック、ギリシャ内スポンサー。

オリンピックへのスポンサーは、IOC(国際オリンピック委員会)のトップスポンサーの他に、各国国内だけで使用が可能なナショナルスポンサーがあります。今回開催国であるギリシャのナショナルスポンサーは、提供する金額によって「グランドスポンサー」「オフィシャルサポーター」「オフィシャルプロバイダ」の三段階があります(訳は筆者)。

The ATHENS 2004 Sponsoring Programme offers Sponsors the opportunity to make use of this unique business opportunity. It provides concrete rights and specific benefits for each Sponsor that vary according to the Sponsorship level and the amount of the investment.The National Sponsoring Programme is divided into three Sponsorship levels:

(アテネ2004のスポンサープログラムはスポンサーに唯一のビジネス機会の利用の機会を提供します。それぞれのスポンサーには、スポンサーシップのレベルと投資額の量に応じて変わる具体的な権利と明確な便益を供給します。ナショナルスポンサープログラムは3つのスポンサーレベルに分割されます。)

Grand Sponsors グランドスポンサー

Banking Category(銀行カテゴリ): ALPHA Bank
Telecommunications Category(通信カテゴリ): Hellenic Telecommunications Organisation
Brewery Category(ビールカテゴリ): Heineken/Athenian Brewery
Automotive Category(自動車カテゴリ): HYUNDAI HELLAS
Dairy Products Category(乳製品カテゴリ): DELTA and FAGE
Television and Radio stations Category(テレビラジオ局カテゴリ): ERT (Hellenic Broadcasting Corporation),
Post and Courier Services Category(郵便配送カテゴリ): Hellenic Post
Airlines and Airline Tickets Category (航空・航空チケットカテゴリ):Olympic Airlines
Electrical Energy Category(電力カテゴリ): Public Power Corporation S.A.

Official Supporters オフィシャルサポーター

Sport Clothing for Uniforms Category(ユニフォーム用スポーツウェアカテゴリ): ADIDAS SALOMON A.G.
Petroleum Based Products Category(石油製品カテゴリ): SHELL HELLAS S.A.
Hospitality Management / Travel Agencies Category(接遇管理・旅行代理カテゴリ): JET SET SPORTS
Electric power distribution plants Category(電力工場カテゴリ): ABB-AREVA-SIEMENS-DIEKAT
Ticketing Services Category(チケットサービスカテゴリ): Ticketmaster
Category of Supply of Services for Back-up Power with the Necessary Studies(バックアップ電力の供給サービスカテゴリ): General Electric International Inc.
Cleaning, Waste Decommission and Environmentally Sustainable Waste Management Services(清掃・ゴミ処理・環境保全廃棄物管理サービス): Cleaning and Waste Services (CWS)

Official Providers オフィシャルプロバイダー

Workstations, computer servers and digital storage Category(ワークステーション、サーバー、データ保管カテゴリ):Consortium ALTEC, INFO-QUEST, INTRACOM, PC SYSTEMS
the Official Provider of the ATHENS 2004 Olympic Games for Softball, Baseball and Judo equipment(アテネ2004ソフトボール、野球、柔道の公式プロバイダ):MIZUNO Corporation
Sport Equipment Category(スポーツ用具カテゴリ):MONDO
Freight Forwarding and Customs Clearance Services Category(貨物運送および関税精算サービスカテゴリ):SCHENKER
Category of Gym Equipment(ジム用具カテゴリ):TECHNOGYM

基本的にはギリシャの国内企業が多いのでしょうが、ミズノが提供するソフトボール・野球・柔道用具などはギリシャ国内で生産する企業がなかったのだと思われます。「乳製品カテゴリ」があるのがヨーロッパらしくていいですね。

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2004.08.17

オリンピック、トップスポンサー。

オリンピックは、放映権とスポンサーの費用で運営されているといっても過言ではありません(2001-04で、52%が放送権収入、32%がスポンサー収入)。このため、IOC(国際オリンピック委員会)のスポンサーを守るプログラムは徹底しています。

スポンサーの中でも、「トップパートナー」とも呼ばれているトップスポンサーは別格の扱いを受けます。現在以下の11の企業がトップパートナーになっています(かっこ内は、独占製品またはサービスのカテゴリ。翻訳は筆者)。

コカ・コーラ (清涼飲料)
ジョン・ハンコック(生命保険、年金)
コダック(フィルム/写真・画像)
マクドナルド(個人向けフードサービス)
パナソニック(オーディオ/テレビ/ビデオ機材)
サムスン(無線通信機器)
エイトス・オリジン(情報技術)
スポーツイラストレイテッド(定期刊行物/新聞/雑誌)
スウォッチ(時間測定、スコアリング、結果審判)
ビザ(消費者向け決済システム)
ゼロックス(書類印刷・作成・供給)

これらの会社は、オリンピックのトップスポンサーとして、以下のような権利と機会が与えられます(翻訳は筆者)。

RIGHTS AND OPPORTUNITIES FOR TOP COMPANIES(トップスポンサーの権利と機会)

TOP companies receive exclusive marketing rights and opportunities within their designated product category. They may exercise these rights on a worldwide basis, and they may develop marketing programmes with the various members of the Olympic Movement - the IOC, the NOCs, and the Organising Committees.(トップスポンサーは指定製品カテゴリの範囲で排他独占的なマーケティング活動の権利と機会を受ける。その権利を世界的に使用することも可能であり、またIOC(国際オリンピック委員会)・NOC(各国オリンピック委員会)や各国組織委員会など、様々なオリンピック活動のメンバーとマーケティングプログラムを展開することも可能である。)

In addition to the exclusive worldwide marketing opportunities, partners receive:(排他独占的な世界的マーケティング活動の機会に加え、パートナーは以下の各項目を享受する。

- Use of all Olympic imagery, as well as appropriate Olympic designations on products (オリンピック指定製品群という指定だけでなく、すべてのオリンピックの形象の使用)
- Hospitality opportunities at the Olympic Games(オリンピック大会における歓待の機会)
- Direct advertising and promotional opportunities, including preferential access to Olympic broadcast advertising(オリンピック放送時の広告における優先権を含む、直接広告や販売促進の機会)
- On-site concessions/franchise and product sale/showcase opportunities(会場での土地利用権や独占販売権、イベントなどの機会)
- Ambush marketing protection(アンブッシュ(便乗商法)からの保護)
- Acknowledgement of their support though a broad Olympic sponsorship recognition programme(幅広いオリンピックスポンサーシップ認知プログラムを通じての、スポンサー支援の周知 (※筆者注 thoughとありますがthroughの間違いだと思われます)

このようにスポンサーにはそのカテゴリに限定された独占的なマーケティング権利や機会が付与されます。このためサムスンはあくまで「無線通信機器」カテゴリでのスポンサードであり、テレビなどパナソニックのカテゴリにバッティングする製品をオリンピックキャンペーンに使用できません。

広告業界を目指す方であれば、日本人選手団の活躍以外にも、これらトップスポンサーがオリンピックでどのように連動したキャンペーンを実施しているか、注目してみてください。

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2004.07.31

若者にとっての、「プロ野球」と「新聞」という存在。

私のblogを愛読していただいている組合の先輩に、「プロ野球の話を学生が全部分かっているか分からないよ。プロ野球で社会を例えるのはすでにおじさん世代かも」と言われました。気づきませんでしたが、それは一度検証する必要があると思いました。

一方でひとつ気づいたことがあります。プロ野球をベースとした新聞拡販のセオリーは、そもそも新聞離れをしている学生には全く通用しないことを。プロ野球も新聞も、若い世代にはもしかしたら自分のこととは考えられない世界なのかもしれません。

広告業界の大きな懸案の一つとして、新聞媒体の相対的な地位低下があります。若者が新聞を読まないことは、現在社会が直面している高齢化問題と同じであり、将来の大きな歪みを生みます。広告業界で働くものとして、今回のプロ野球問題で、若い世代における読売新聞の地位低下につながらないかということを真剣に危惧しています。

若者は1リーグ、2リーグといった細かいことに意見をもっているのではなく、掛け離れた世代が、さらに掛け離れた発想を一方的に押し付けているという構造に注目しているのではないでしょうか。若者の読売新聞の購読意向率がさらに下がれば、状況は極めて深刻になります。

プロ野球が今後も存続する上でもっとも大事なことは、若い世代にプロ野球は旧世代だという決定的なイメージを与えないことです。テレビCMのもっとも重要なターゲットがF1、M1層であるとするなら、ナイター中継にどうやってF1、M1層を増やしていくがが課題のはずです。

広告業界で働く立場から言えば、球団経営の若返り、経営母体の若返りが、新聞・テレビといった大きな広告市場を今後再生・拡大する上でもっとも貢献すると思います。

世論をみて、その先を読む。このことが今求められていることだと確信しています。

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2004.07.16

合唱とアカペラ。

私事ですが学生時代には男声合唱をやっていました(東京六大学の校歌は6校とも歌えます)。その関係もあり、今でもアカペラが大好きです。

合唱というのはある程度の人数を4つのパート(女声合唱は3パート)に分け、それぞれのパートが全体で1つのメロディを歌い、すべてのパートが合わさると一つの大きなハーモニーになるというものです。

一方アカペラは、4~6人程度のグループで、1人が1つのパートを担当。メロディが合わさったときも、一人一人の個性が際立つ形で伝わってきます。

合唱とアカペラの一番の違いは、「指揮者がいるかいないか」だと思います。3、40人、規模によっては100人以上という合唱団を1つにまとめるのに、歌わずに全体を引っ張っていく指揮者の存在は不可欠です。しかしアカペラはリーダーを含め全員がシンガーであり、息のあったリズムでスピーディーに曲が進んで行きます。

また合唱団では交替で息継ぎ(カンニングブレス)したり、多少調子の悪い人がいてもパート内でカバーしたりと、パート単位で協力することができます。しかしアカペラは個人個人の責任が大きく、一人のミスもロスも許されません。

広告業界は、大会社でも中小規模でも、アカペラ的単位で仕事をしているところといえるでしょう。

プレイヤーの一人である営業をリーダーとし、グループ全員がお客の方を向いている。あらかじめ決まった曲ばかりでなく、客のリクエストに応え即興で歌う。一人一人がパートを受け持ち、それぞれの持ち場でその瞬間に何をしなければいけないか自分で判断し行動しなければいけません。そこには指揮者はいません。

大学時代には先生の指導の下全員が一つになる喜びを味わってきましたが、社会に出てからはアカペラが好きになってきたのは、自分の仕事と無関係ではないような気がします。

※個人的には海外アーティストではTake6(富士重工のCM曲などあり)、日本ではトライトーンに傾注しています。トライトーンは日本では少ない男女混成グループ(男3、女2)です。合唱団出身、Take6、トライトーンファンの方、ぜひ語り合いましょう(笑)

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2004.05.19

電通の「連単倍率」。

電通の「連単倍率」、といっても馬券の話ではありません。連単倍率とは、決算の各指標で、単体決算に比較したグループ決算の倍率のことをいいます。

電通および電通の連結決算対象会社を合算した2003年度連結決算(3ページ)では、主要な指標の連単倍率は以下のようになっています。


売上高   1兆7,491億10 (単体の1,25倍)
売上総利益  2,940億44 (単体の1.46倍)
営業利益 466億87 (単体の1.33倍)
経常利益 471億23 (単体の1.15)

この数字からは、グループ会社の売上高合計は電通単体の売上高の4分の1(0.25倍)、売上総利益では本体の半分近く(46%)、営業利益でも本体の3分の1に相当する金額をグループ会社が稼ぎ出しているといえます。

この数字を見れば、いかに電通がグループ戦略に重きを置き、そしてグループ会社に力がついてきたかが分かると思います。グループ連結売上2兆円を目指すという俣木社長の目標もあながち不可能ではない数字なのかも知れません。

電通本体の新卒採用はすでに終了した模様ですが、電通テック、地域電通、電通Y&R、電通パブリックリレーションズなどのグループ会社はこれからが本番です。エントリー中の学生の方々はこの決算数字を励みにぜひ頑張って下さい。

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2004.03.29

久米さんの飲んだビール。

ニュースステーション最終回では、久米宏氏が最後に手酌でうまそうにビールを飲み干したのが印象的でした。

実は個人的にはこのシーンをドキドキしながら見ていました。あのビールにはラベルらしきものはちらっと見えていたのですが、あれだけスポンサー全体に謝辞を述べた久米氏が最後に飲み干したビールがどの会社のものか分かってしまうことは、謝辞にあったような様々なスポンサーへの公平性が感じられなくなってしまうからです。

しかし、さすがプロ。きちんとラベルが見えないように栓を抜き、注ぎ、瓶を置き、そして飲み干しました。最終回にどこかのビール会社がスポンサーしていたかどうかは覚えていませんが、仮にビール会社のスポンサーがあったとしても、その商品だと分かる形で出すことはしなかったでしょう。

瓶ビールにしたのも、さらにこの辺りに配慮したのかもしれません。なぜならば、ビール会社の瓶はすべてリターナブルびんとして共通化しており、ラベルの見えない瓶だけではどのメーカーかは見分けがつかないからです。

このような配慮も、ある意味テレビ局や広告代理店の仕事といえるでしょう。

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2004.03.18

製薬会社という広告主。

広告会社として、ひとつの製薬会社を担当することはとてもメリットがあります。それはそれぞれの季節に広告する商材があるということです。

1月にはカラカラ天気で乾燥肌対策。
2月~3月には花粉が飛んで抗アレルギー薬。
4月は歓迎会シーズンで胃腸薬。
5月は慣れない通勤で魚の目薬。
6月は足が蒸れて水虫薬。
7月は夏バテで栄養剤。
8月は紫外線対策でしみそばかす薬。
9月は抜け毛が気になり育毛剤。
10月~11月は風邪の季節で風邪薬。
12月は忘年会シーズンで再び胃腸薬。

このように季節や月ごとに商品があるということは、ブランドへ取り組む機会も多い上に、年間を通じた計画的な媒体手配が可能になります。電車のステッカー広告などは、製薬会社が年間押さえている場所もあります。

この代わり、といってはなんですが、「薬事法」の壁をどう克服するかという難題を抱えますが…。

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2004.01.29

ぶっつけ本番。

就職フォーラムの応募も締切り、いよいよ本番が近くなってきました。しかし、労協スタッフやパネリストも普段は一会社員。極めて多忙な中で、打ち合わせもままなりません。

しかし、過去2回ともぶっつけ本番で成功してきた理由は、


広告人はそもそもイベントのプロ集団


だからでしょう。

いろいろ面白い話をしつつも、全体の空気を読み、周りに気配りをするなど、広告人の基本動作です。しかも話す内容はまさに仕事のことだけ。さらに、同じ業界のライバル会社同士、まともに仕事の話をしあうということもめったにないので、話している当人達が一番楽しめ、ますますパネルディスカッションが盛り上がるという構造になります。

結局、緊張しているのは、会場にいる学生の皆様だけでしたね、過去2回とも(笑)。

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