過去問題・予想問題

2005.12.24

クリスマスケーキの投資効率。

12月24日クリスマスイブ、膨大な量のクリスマスケーキが日本中で売られました。この1日のために日本中のケーキ工場がフル稼働します。

チョコレートの販売量も2月14日のバレンタインデーに集中しますが、チョコは多少保存が利きます。しかしケーキは基本的に生もの。冷凍保存を解凍したケーキもあるようですが、デコレーションに凝ったケーキは23日や当日に作るしかありません。このように特定日に大量生産しなければいけないという商材は、メーカーにとって設備投資の効率にリスクがあると言えます。

設備投資の効率にリスクがある代表として、一般消費者向けビジネス(B to C)であるレジャー・観光施設や、百貨店などの流通業界、外食業界などが挙げられます。週末2日だけが混み平日5日は空いている、お昼だけ混んで夜は空いている、夜だけ店を開けそれ以外は閉めているといったことでは、混んでいるときの客の取りこぼしと空いているときの固定資産・人件費の無駄が経営を大きく圧迫します。

このような業界で劇的に経営を改善するためには、ピーク時でさらに儲けることより、空いている時期にどう新しいニーズを作れるかが大きな課題となります。

代表的な例は24時間営業のコンビニです。深夜のマーケットを開拓し、不動産投資がまさに24時間回収に回ります。大規模な物流システムの投資とセットに店舗の効率が格段に上がり、イトーヨーカドーグループでいえばセブンイレブンの利益の方が大きくなるまでに成長しています。

またマクドナルドの朝マックも遊んでいる時間を利益に転じさせました。朝だけの特別メニューということで、昼間とは別なニーズを開拓しています。

人が休まなければ行くことができないレジャー・観光施設では、ちょっとした改善というぐらいではとても歯が立ちません。また郊外の百貨店・大型商業施設も苦労しています。

「売上げを2倍にしてください」といった課題はグループディスカッションなどでよく出てきます。過去に水平展開・垂直展開といったコラムを発表しましたが、この「遊んでいる時間や資産、在庫を利益に転じさせる」という視点も有効です。

まずは「ケーキ産業の売上げを2倍にする」ためにはどうしたらいいか、クリスマスが終わり叩き売りされるケーキを見ながら考えてみたらいかがでしょうか。

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2005.06.26

電通「学生広告論文電通賞」、今年のテーマ。

電通主催「第58回学生広告論文賞」の今年の募集要項とテーマが発表されました。

第1部:大学生個人  「10年後の日本の広告を考える」
第2部:大学生グループ「広告の質について考える」(-サブタイトルをつけてください)
第3部:高校生個人  「あなたの属するコミュニティを広告してください」
第4部:高校生グループ「高校生が広告に望むこと」
第5部:在日留学生個人「文化の違いを超える広告」

選ばれたテーマは広告業界が直面している問題であり、今就職活動中の学生にも関係あることばかりです。課題の補足を引用すると(太文字筆者)

課題「10年後の日本の広告を考える」

広告は時代を映す鏡であるとよくいわれます。その時々の世相や社会規範、価値観、景気、時代にあったマーケティング手法などを考慮しながら、広告はつくられてきました。一方で、広告が時代をリードしてきた側面もあります。広告によってヒット商品が生まれ、流行語が作られ、時代の気分が形作られてきました。今回の課題は、「10年後の日本の広告」を考え、論じてもらうものです。
10年後は突如規定されるのではなく、それまでの時代と広告の相互関係の延長線上にあります。10年後をどう読むか。過去を振り返ったり、目を外(外国)に向けたり、メディアや生活者の変化を予測したりと、柔軟に思いを巡らせ、大胆に10年後の広告の姿を予測し、広告と生活者、企業との関係を論じてください。

課題「広告の質について考える」-サブタイトルをつけてください

現代の私たちを取り巻く環境には多種多様な情報が溢れています。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・交通機関・屋外看板・店舗・インターネット・イベントそして家族や友人の話など情報源も多様化しています。
その中で、消費者は、自分にとって関係・関心がある物事に関する情報には注意を示しますが、ひとたび自分にはあまり関係がないと判断した情報については、いくら数多く接触したとしても、記憶に残らないといわれています。このような環境下で広告が消費者に情報を確実に伝え、態度変容を起こさせるためには、“量”の視点だけではなく、個々の広告の“質”をいかに高めていくかという、もう一つの視点も必要だといえます。
今回の課題は、この広告の“質”について論じていただきます。一概に“質”といっても様々な要素や方向性が考えられるため、まず「広告の“質”とは何か」について定義を示し、それをサブタイトルとしてください。本論では、その定義にもとづき広告の“質”を高めていく方策について検討してください。

原稿用紙数十枚を書くにはいろんなバックデータや理論武装などが必要でしょうが、少なくともこれら2つの課題は面接で質問されたら1分ぐらいは話ができるぐらい、自分自身も取り組んでみたらいかがでしょうか。

学生論文電通賞の応募締め切りは05年12月9日です。

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2005.05.21

「好きな広告を3つ」を、もう一度。

昨年11月に実施した早期の模擬面接会に参加していた女子学生から、進路決定報告をいただきました。残念ながら広告業界はない業界へ進むこととなりましたが、私は模擬面接ではいろんな会社が欲しい人材に違いないと評価しており、事実ベンチャー系を含む名だたる企業に内定し、その中でも際だったベンチャーに就職を決めていました。

その彼女からの報告で、「『好きな広告を3つ』というコラムが印象に残りました」と書いてありました。シリーズになっているこのコラムも昨年の11月に発表したものであり、実際その模擬面接会でもコメントしたことでした。この内容はちょっとした考え方の転換が大きな成長を促すものとして模擬面接会など直接会った時だけに話をする、言わば「秘伝の」アドバイスでしたが、熱心なblog読者の方のためにもと長文シリーズを就活が本格化する前に発表しました。

上位3社の採用がほぼ終わり、また次の波が来ています。このシリーズもすでに半年前のものになり、まだこのコラムを読んでいない人がいるかもしれませんが、次にくる会社群への就職活動に極めて実践的に役立つと確信しています。以下にリンクを張っておきますので、まだ頑張っている学生はあらためて熟読してください。

「あなたが興味ある広告を3つ挙げ、その理由を説明してください。」

「興味ある広告3つ」、メールで答えを送ってください。

「あなたが興味ある広告を3つ挙げてください。」(考察編 その1)

「あなたが興味ある広告を3つ挙げてください。」(考察編 その2)

「あなたが興味ある広告を3つ挙げてください。」(考察編 その3)

「興味ある広告3つ」参加学生の答えから。

「興味ある広告3つ」学生へのコメント集。

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2005.03.31

高速掛け算メソッド「繰り上がり分離法」 (SPI対策)。

(2004.03.08に発表したものを再掲載。)

SPIは基礎的な「算数」が重要になってきますが、算数の基礎中の基礎といえば「加減乗除」です。しかし、ケタ数の大きな掛け算は繰り上がりが多く、計算間違いも多くなります。そろばんの心得のない私としては、繰り上がりを小さくメモしたり覚えたりして、次の九九の結果と足し合わせるのがとてもいやでした。それは九九のリズムと足し算のリズムが違うからです。

このことについて、私は中学1年生のときに、何をきっかけに発見したのか忘れましたが、画期的な掛け算メソッドを思いつきました。それは「繰り上がりの足し算と掛け算九九を分離し、最初に繰り上がりを含めて一気に九九の答えを書き出し、最後にまとめて足し算をする」という方法です。

●高速掛け算メソッド「繰り上がり分離法」 ((C)2004 とおりすがりの業界人)

multiply_method.gif
クリックすると拡大します。

詳しくは上の画像に書いてあります。原理は簡単です。

(1)それぞれの数字の掛け算の答えを、1の位は通常の場所に、繰り上がりの部分をその左下にきちんと書く(繰り上がりをメモや覚えたりしない)。

(2)最後に縦に揃った数字を一気に足す(足して10になるものなどを探したりするとより早い)。


ということを実践するものです。

掛け算と足し算のどっちが計算しやすいかといえば、誰でも足し算に決まっています。一方掛け算も、九九だけをすばやく言うのは誰でもできます。この方法は結果的に、「掛け算の複雑さ」を、「足し算の複雑さ」に変えてしまうものであり、より速く、かつより正確にできると思います。実際私はこの方法で、ケタ数の多いかけ算が多く出てくる化学が全く怖くなくなり、計算間違いが激減し、しかも速く解けるようになりました。

いつかこの方法を世の中に伝えたい!と思っていたのですが、SPIに悩む学生さんも大いに活用できるということもあり、このblogにて満を持して発表いたします。1点の差が大きいSPIですので、是非この手法に慣れ、計算間違いを減らし、解答時間を短くしてください。

もちろん、この方法は中学・高校・大学受験にも使えます。電卓・コンピュータの時代だからこそ、筆算が苦手にならないための手法として、広く伝わっていけばいいなと思います。

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2005.02.15

採用試験で「尊敬する人物」を聞くこと。

日本の企業は終身雇用制度をとっているため、家族主義的なところが少なくありません。これを否定するものではありませんが、エントリーシートや面接で仕事と関係のない個人の自由な権利に踏み込んだ質問をすることもあります。ありがちな「尊敬する人物は誰ですか」という質問も、実は不当なものです。

公正な選考採用のポイント(島根県)

■思想、信条、宗教などに関すること

思想・信条や宗教、支持する政党、人生観などは、信教の自由、思想・信条の自由など憲法に保障されている個人の自由権に属する事柄です。これらのことを記述させ、また聞いたりして採用選考の場に持ち込むことは、応募者の基本的人権を侵すことになります。

■不適切な質問例

あなたの信条としている言葉は
尊敬する人物を言ってください
家の宗教は何ですか・どんな本を愛読していますか
あなたの家庭は、何党を支持していますか
政治や政党に関心がありますか
あなたの家では、何新聞を読んでいますか

直接的に政治・宗教・思想に関する質問をすることは少なくても、「信条としている言葉」「尊敬する人物」については時々見られます。しかし採用試験で聞かれている以上その答えを選考の材料にしていると指摘されても言い訳はできません。

家族主義であることと、個人の思想・信条を採用の材料にすることは別ものです。聞くのであれば「仕事に取り組む上で信条としている言葉は何ですか?」「尊敬する経営者や会社を教えてください」など、仕事に関連することに限定して聞くなどの工夫が必要です。

エントリーシートにこのような項目を入れたり、ましてや家族構成を記入させるなどもっと人権上問題な「書類」を公にしている会社も少なくありません。1面接官が聞くことも問題ですが、採用責任部署が作成している公式文書にこのような問題があることはプロ意識が欠如していると言わざるを得ません。

採用試験が「会社から与えられるもの」だと思い込んでいれば、このような質問でも「答えるのが仕方がない」と考える学生も多いでしょう。面接であれば「それは極めて個人的な質問ですね…。選考と関係がありますか?」と確認できればベストですが、まずムリな相談です。

採用試験は毎年新しい学生が受けるため、このような問題に継続的に取り組むのは第三者と行政しかありません。広告労協では不適切採用情報提供フォームを設置し、広告業界の不適切な採用情報を収集して是正の道を検討していきます。何かおかしい、と思ったらぜひ投稿してください。

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2004.12.25

クリスマスケーキの投資効率。

12月24日クリスマスイブ、膨大な量のクリスマスケーキが日本中で売られました。この1日のために日本中のケーキ工場がフル稼働します。

チョコレートの販売量も2月14日のバレンタインデーに集中しますが、チョコは多少保存が利きます。しかしケーキは基本的に生もの。冷凍保存を解凍したケーキもあるようですが、デコレーションに凝ったケーキは23日や当日に作るしかありません。このように特定日に大量生産しなければいけないという商材は、メーカーにとって設備投資の効率にリスクがあると言えます。

設備投資の効率にリスクがある代表として、一般消費者向けビジネス(B to C)であるレジャー・観光施設や、百貨店などの流通業界、外食業界などが挙げられます。週末2日だけが混み平日5日は空いている、お昼だけ混んで夜は空いている、夜だけ店を開けそれ以外は閉めているといったことでは、混んでいるときの客の取りこぼしと空いているときの固定資産・人件費の無駄が経営を大きく圧迫します。

このような業界で劇的に経営を改善するためには、ピーク時でさらに儲けることより、空いている時期にどう新しいニーズを作れるかが大きな課題となります。

代表的な例は24時間営業のコンビニです。深夜のマーケットを開拓し、不動産投資がまさに24時間回収に回ります。大規模な物流システムの投資とセットに店舗の効率が格段に上がり、イトーヨーカドーグループでいえばセブンイレブンの利益の方が大きくなるまでに成長しています。

またマクドナルドの朝マックも遊んでいる時間を利益に転じさせました。朝だけの特別メニューということで、昼間とは別なニーズを開拓しています。

人が休まなければ行くことができないレジャー・観光施設では、ちょっとした改善というぐらいではとても歯が立ちません。また郊外の百貨店・大型商業施設も苦労しています。

「売上げを2倍にしてください」といった課題はグループディスカッションなどでよく出てきます。過去に水平展開・垂直展開といったコラムを発表しましたが、この「遊んでいる時間や資産、在庫を利益に転じさせる」という視点も有効です。

まずは「ケーキ産業の売上げを2倍にする」ためにはどうしたらいいか、クリスマスが終わり叩き売りされるケーキを見ながら考えてみたらいかがでしょうか。

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2004.12.06

「あなたが興味ある広告を3つ挙げてください。」(番外編)

最後に、この質問に関連して多くの学生から「(好きな広告として)その会社が制作に携わった広告を取り上げた方がいいのか」と聞かれます。この点についてあくまで個人的な意見を述べておきます。

どの広告代理店・広告制作会社が取り扱ったという情報は、普通に暮らしている間は表に出てきません。広告批評や宣伝会議など一部の専門誌に小さく記載されているだけです。私たち現役社員ですら全部を把握している訳ではなく、大手広告代理店になるとそれが自社扱いかどうかも知らないことすらあります。それほど広告業界というものは黒子の存在なのです。

しかし実際に話題になっている広告であれば、この業界で働くものなら制作情報をどことはなく知っているものです。このような広告はたいてい広告批評や宣伝会議に取り上げられています。この程度の情報は学生といえども知っておいた方がいいでしょう。

広告の自社制作に熱心な会社では、広告批評などでどの会社が携わった広告かをできるだけ知った上で選ぶのが無難だと思います。電通や博報堂のように新卒のクリエーティブ配属がある会社では特にそうだといえます。なおクリエーティブ希望なら制作社情報を知った上で話すことは「必須項目」かもしれません。

このことを大前提に、候補の中にライバル会社の作品を挙げてもよいと思います。この場合「**社の制作だと聞いていますが」と補足するとさらによいのではないでしょうか。このような言葉があれば、あなたがきちんと業界を研究していることも分かります。

自社制作に熱心ではない会社では、その会社の作品を捜し出すのはそもそも困難です。そのような会社はたいていテレビへの出稿自体が少ないものです。したがって1番目2番目の原則により、CMだけでなく相手の会社がどの分野に力をいれているかによって挙げる広告を選ぶべきです。

しかしテレビやグラフィックと違い、セールスプロモーションなどをどの会社が携わったかの情報は、業界にもあまりありません(CM制作から類推はつきますが)。このような分野を選ぶのであれば自社他社はほとんど気にする必要はないのではないでしょうか。

以上、あくまで私的意見として参考にしてください。

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2004.12.01

「興味ある広告3つ」学生へのコメント集。

以下、「興味ある広告を3つ」課題提出者への私のコメントの抜粋です。参考にしてみてください。

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提出、一番乗りでした。内容もさすが、という感じです。しかしプロを目指す視点に少し欠けているのではないかと思います。センチメンタルな感情が前に出ていて、消費者的な視点に終始しているのではと思いました。広告業界のすべての機能を十分に研究し、「メッセージを作る側」の立場から物事を想像してみるといった訓練をしてみてください。
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少し受験する会社を意識しすぎかもしれません。その会社制作のものをとりあげるのは結構ですが、いちいちコメントでそれを言わなくても、そこの社員なら多分自社制作であることを知っています。ですので「御社の制作…」といった部分のコメントは不要です。
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すべてテレビCM以外で構成されている点、極めて珍しいパターンです。それ自体はとてもよいかもしれませんが、扱っている広告を面接相手が知っているかという点も考えた方がいいでしょう。このように文章にするといろいろ推敲しながらかけますが、採用試験はその場限りですのであまりニッチな広告だと、それが何かを説明するだけでかなり時間をとってしまうこともあります。この点は用心した方がいいですね。
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個々の論評も消費者視点に終始しており、もう少しプロを目指すものとしての視点からのコメントが欲しいところです。
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個々のコメントについてはなかなかよいと思いますが、タバコは商品自体が微妙な存在であり、面接官も極めて個人的な思い入れがある可能性があります。このような場ではあえて出さないほうが無難だと思います。他にもCMや広告は知っているんですよね。
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内容については、かなり高い評価ができます。プロを目指すものとしての視点がきちんと現れていると感じました。ネットとCM、ポスターと仕掛け、ブランドとその転換という視点の提示はとてもよいものです。これはこのままいけると思います。
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1,3はこれで十分かもしれませんが、残念ながら2は私自身しらず、評価のイメージも湧きません(他の人もそうなのではないでしょうか)。このような場合、あまり独りよがりな選択よりも、相手も知っていそうなものをあげることが実は重要です。
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メディアのバランスも評価の内容もおおむねよいと思います。ただしタバコの広告について、「(マナーの悪い喫煙者を)批判している」という見方は違うのではないでしょうか。タバコ自体へのアンチの風があるのは事実であり、それを商品ではなくマナーの悪い消費者に転嫁したメッセージであるはずがないと思います。いずれにせよ、タバコという商材は広告では非常にデリケートなものです。このような課題で挙げるには少しリスクがあると認識してください。
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個々の評論についていうと、主観的・感情的な部分が前面に出ており、消費者目線だけという印象です。カップヌードルというひとつの食品がなぜこのようなCMを採用したのかなど、プロを目指すものとしての視点がもっと必要だと思います。
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あなたの解答はメディアのバランスがよいことはblogでもコメント済みですが、各評価がかなり主観的で、プロを目指すものとしての視点が少ないという印象です。これはただの感想にとどまり、それ以上でも以下でもありません。
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評論の内容はまあまあですが、である体とですます体が混合しているのが幼く感じます。メリハリで混合させることもありますが、あなたの場合はそうでもないようです。
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評論の内容も少し主観的な、もしくは少女的な(?)感覚のような印象で、プロを目指すものとしての視点がもっと欲しいと思います。
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コメントされている内容はかなり主観的な部分が多く、プロを目指す視点とはいえないという印象です。「かわいい」とか「なかなかよい」などは極めて陳腐な形容詞です。
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「~と思うのです」や「すごく~」など、公式な場での言葉としてはちょっと不適当な言葉遣いがあるかなと思います。もっともっと社会人と会話をしてコミュニケーション力を叩き込んでください。
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「すごい」や「うまく表現している」「好きです」といった言葉で結ぶのは少し幼稚な感じがします。クリエーティブ職も考えているということでしたが、もっと言葉の引き出しをたくさん持つ必要があるのではないでしょうか。

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2004.11.30

「興味ある広告3つ」参加学生の答えから。

「興味ある広告を3つ挙げてください」の公募課題には24名(うち1名は採点対象外)から応募がありました。いつもはこの課題は模擬面接で出しているためかなり答えが重複しますが、今回は約2週間の期間をおいたため、様々な広告が挙げられていました。

以下、応募順に並べたものです。これまでお会いしてきた学生のレベルの中でも上位20%に位置するレベルを合格ラインとし、○が合格、◎が優秀作、×が不合格として評価しています。

○関東 女 テレビ:NIKE テレビ:日本生命 交通:朝日新聞社
×関東 男 交通:ナイキ 交通:角川書店 テレビ:ポッキーデコレ
×関東 女 テレビ:スカパー テレビ:ツーカーセルラー テレビ:サントリーアミノ式
×関東 女 テレビ:Newクレラップ テレビ:ホンダライフ テレビ:キリンラガー
○関東 女 交通:サントリー烏龍茶 屋外:ホットペッパー テレビ:ソニーハンディカム
×関東 男 テレビ:明治コパン テレビ:ファンケル テレビ:ホットペッパー
×関西 男 テレビ:ロッテフラボノ・キシリトール テレビ:マスターカード テレビ:セゾンカード
×関東 女 交通:日本郵船 交通:ソニーPSP 雑誌:民主党
×関東 女 テレビ:日本生命 テレビ:日産キューブ テレビ:日清カップヌードル
○関東 男 テレビ:JT 交通:栄光ゼミナール 交通:メントス
○関東 女 交通:iPod mini 雑誌:竹尾 テレビ:ネスカフェ
◎関東 男 ネット:日産ティーダ 交通:iPod mini 新聞:ユニクロ
◎関東 男 テレビ:NTTドコモ テレビ:森永おいしい牛乳 交通:ネスカフェ
×関西 男 テレビ:富士写真フィルム テレビ:JT テレビ:キンチョール(メールアドレス間違いのためコメント返信不能)
×北海道 男 テレビ:「あたり前田のクラッカー」 テレビ:Mrインクレディブル テレビ:孤独な幸せ(映画)
×関東 男 テレビ:NOVA テレビ:NTT東日本FLET'S テレビ:キリンラガー
×東北 男 テレビ:サントリーBOSS テレビ:東京海上日動 テレビ:イトーヨーカ堂
×関東 女 テレビ:ネスレキットカット テレビ:ソニーPSP テレビ:資生堂fino
◎関東 女 テレビ:P&Gハーバルエッセンス 交通:栄光ゼミナール 新聞:早稲田ゼミナール
×関東 男 テレビ:ドラゴンクエスト8 テレビ:サントリーアミノ式 テレビ:シャープ(長尺)
○関東 男 交通:富士急ハイランド 屋外:ネスレペリエ 屋外:SMAP NEW ALBUM DEBUT
○関東 男 屋外:goo テレビ:ナイキ テレビ:J-PHONE
×関西 女 テレビ:NTTドコモ テレビ:NTTドコモ テレビ:資生堂マジョリカ・マジョルカ

23名中合格9名 不合格14名 (合格ラインは一般的学生を母集団の上位20%)
すべてテレビで挙げた学生:12名
テレビ47個 交通13個 屋外4 新聞2 雑誌1 ネット1

テレビと交通広告がほとんどを占めている状況は、まさに若者のメディア接触状況を示しているのでしょうが、それにしても雑誌・新聞が少ないような気がします。化粧品や海外ブランド広告の主戦場は女性ファッション誌ですし、新聞は毎日毎日新しい広告が入っているメディアです。もっと注目すべきです。

最後に一つ注意すべき点を挙げると、「面接官も多分知っていると思われる広告を挙げる」ことも配慮したほうがいいでしょう。あまりニッチな広告を挙げれば、その広告がどういうものかを説明するだけで文字数・時間を消費します。

しかし誰でも知っているものは上記の「アミノ式」やナイキのように他の受験生と差別化できないということもあります。このあたりのバランスは難しいのも事実です。これを避けるためには、何十個何百個の広告に「プロを目指すものとしての視点」をもって接していくことです。消費者という立場だけでない視点からみていけば、広告というものがどのように作られていっているのか気づいてくると思います。その結果、上澄みのような広告を3つ自然に見出すことができるのではないでしょうか。

(2005.5.21追記)過去のエントリーの固定リンクがおかしかったので、いったん削除し再度アップしました。いただいたコメントは以下に転載しておきます。

●ひろき06

とおりすがりの業界人さん
時間を割いての返信コメントありがとうございます。
ひろき06です。

今回残念ながら唯一の採点対象外となってしまいました。
コラム(考察編)を読むことで自分の論点がかなり的外れであったことに気が付きました。しかしこの課題を頂いて真剣に広告のことを考えたのは事実です。講評はどうあれ(勿論合格を頂きたかったが)今後の就活に役立つことを確信します。

今回のような公募企画は、学生にとって大変ありがたいものです。もしこのような機会があればまたトライしたいと思います。


●メープル06

とおりすがりの業界人さん
こんにちは。メープル06です。
このような貴重な機会を与えてくださり本当にありがとうございました。
普段感じる事をいざ形にするのは難しく、日ごろから考えを形にする重要さを感じました。今回はじっくり考えて提出しましたが、面接などでどんな話を振られてもぱっ!と答えられるようにならなければ、と思いました。また、宣伝と言われて次から次へと挙げられない自分を知り、いかに狭い範囲で、そして表面的にしか広告を捕らえていないかを知りました。
皆さんの例を見て、自分と違う着目点があり、勉強になりました。見ている広告の違いではなく、注目の違いだと思います。自分の感じ方も大切ですが、人がどのように広告を見るのかを知るのは勉強になりますね。
今度、友達とも広告について深く話し合ってみたいと感じました。そして、気づく目、を養っていきたいです。
今後ともにどうぞ宜しくお願いします。


●poppo06

とおりすがりの業界人さん

こんばんは。poppo06です。
今回このような機会を設けてくださり、
ほんとうにありがとうございました。

「好きな広告」ではなく
「興味のある広告」とは何かと考えているうちに、
業界人さんのいう「プロとしての視点」を
おぼろげながら感じることができた気がします。

広告はありとあらゆる場所にあるので、
それらをプロとしての視点で見ていけば
常に修行できますね(笑)

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

●きょうすけ06

とおりすがりの業界人さん

こんにちわ。きょうすけ06です。

このような機会を作っていただき、本当にありがとうございました。

今回、最も痛感したのは、書いてみることの重要性です。

以前の模擬面接で同じ質問をされた時には、プロの視点もなく、論理的な展開で話すこともできませんでした。

この課題を出すにあたり、自分の頭の中で考えていたことを書いてみると、予想以上にポイントが定まっていないことに気が付き、何度も何度も推敲を重ねてから提出しました。

自分の考えを客観的に見るために「書く」ということは本当に大切だと思いました。

今後もプロの視点を忘れずに、広告に関わっていきたいと思います。
これからもよろしくお願い致します。

●しんたろう06

とおりすがりの業界人さん、いつも大変お世話になっております。
しんたろう06です。
大切なご助言を毎日、本当にありがとうございます。

私の消費者意識においては、やはりテレビCFやアウトオブホーム、
そしてWEB広告が主として関心の高い広告であり、blogでご指摘の通り、
自らの問題点として雑誌・新聞への意識が希薄であることを痛感致しました。

来週はADMTで新創刊の女性誌の編集長対談があるので、
雑誌広告について貪欲に研究して参りたいと思います。

広告に携わるプロとしての視点を常に志向しながら、尽力して参ります。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

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2004.11.29

「あなたが興味ある広告を3つ挙げてください。」(考察編 その3)

重要なことの3つ目は、プロを目指すものとしての視点を入れることです。

この問いかけはアンケート目的で聞いている訳ではありません。一緒に広告をつくり、世に出して行く人を見つけるために面接官は聞いているのです。どのCMが好感度が高いかなどは、ものの資料をみればすぐにわかることなのです。

なぜその表現を選んだのか、メディアを選んだのか、なぜその消費者層をターゲットしたのか、なぜそのタレントを選んだのかなどは、その商品のブランド、市場での位置付け、社会情勢など、さまざまな背景があるはずです。また広告自体でなく、メディアと接触するシチュエーションも計算して、広告は世に出るのです。

ただ印象深い、おもしろいというのであれば、消費者視点にたったコメントに過ぎません。粗削りでもいいので、自分がそれを作る、広告主を担当するつもりで広告をみていく視線が必要です。もちろん背伸びする必要はなく、あなたの世代をターゲットした商品の広告で十分です。むしろきちんとその背景を理解できると思います。

考察編で述べた項目をまとめると、

(1)広告=テレビCM、ではない
(2)相手がどのようなタイプの広告会社か知る
(3)プロを目指すものとしての視点を入れる

となります。

先の2つの視点はただ気をつければだれでもクリアできることですので、実際に差がつくのは3番目の視点だと思います。「好きな広告は?」とせず、あえて「興味のある広告は?」と聞いてくる場合は特にここに書いてあるニュアンスが大きいと思われます。

この問題に真剣に取り組むことで、これまで見えて来なかったことが見えてくるようになります。ぜひ本番前に時間を十分とって答えを用意しておいてください。

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