「はきはき」話す。
今の時代、家庭や学校で「はきはき話しなさい!」と教えられなくなったのでしょうか。
九州の田舎出身の私は小さい頃祖父母と同居をしていました。お年寄りがいる家庭や地方では、ぼそぼそと話をするとお年寄りには聞き取りづらいので、親から「はきはきしゃべりなさい」と教えられます(同様に速すぎても叱られます)。
地方ですら同居することが少なくなってきた現代では、親子・兄弟姉妹での会話が成立すれば済みます。また今では知らない人には注意をしなければいけない世相にもなっており、子供が他の大人と会話する機会はさらに減っているかもしれません。「ある学生の文章力。」というコラムに書いたように、学生は「相手に歩み寄ってきてもらうコミュニケーション」に慣れ過ぎているのです。
広告業界は「伝える」ことを実践するプロ集団です。「はきはき」話すことの重要性は、決して小さい子供にだけ求められていることではありません。では「はきはき」話すとはどういうことでしょうか。それは文字どおり「はっきり」話すこと、すなわち言葉をきちんと際立たせて話すことです。
以前英会話の本で、相手の言うことが聞き取りにくい時には
Could you speak more loudly?(もっと大きい声で話してもらえますか)
Could you speak more slowly?(もっとゆっくり話してもらえますか)
よりも
Could you speak more clearly?(もっとはっきり話してもらえますか)
と頼む方が聞き取りやすくなるとあったのが印象に残っています。
模擬面接会では、自信のないぼそぼそとした話し方、溶けたアイスクリームのようなだらけた話し方、空気が混じり過ぎてスカスカの話し方など、だらしない話し方のオンパレードでした。いずれの学生にも絶対にプレゼンを任せられません。話の内容は面接本のコピー&ペーストで作れても、話し方自体が悪ければ広告業界の試験は通過できないのです。
先日OB/OG訪問に評価シートを持参するというコラムを書きましたが、そのシートには「話し方は聞き取りやすかったか」という評価軸をいれてください。「話し方の評価」はあなたが思っているほど小さくありません。
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