Ctrl+F。
(2004年2月14日のコラムの再掲載)
Ctrlキーを押しながら「F」を押すと、多くのアプリケーションで検索ボックスが起動され、任意の文字列を検索することができます。大量の文章の中から、キーワードのある部分を見つけるのにとても役に立ちます。検索機能はメールボックスの中から目的のメールを探し出すなど、ビジネスでは不可欠の機能といえます。
前回のコラム「金原ひとみと綿矢りさ。」を書いたこともあり、私自身文藝春秋3月号を昨朝購入しました。その中で、綿矢りさの「蹴りたい背中」というタイトルが、小説の内容とあわせて複数の審査員から評価されていることを知り、同作品を読む上で知らず知らず、「背中」という言葉ばかりを探し、追っかけながら読んでいました。
結果、筋のディテールについてはあまり理解することができず、しかも「背中」の部分を見つけたときには、その部分が評価されている理由もよく分からないという、あまりに雑な読み方をしてしまったことに気づきました。普段の仕事で文書や事実を「情報処理」するがごとく大量に捌いていく習慣で、文学という芸術にすらCtrl+Fをしてしまったようです。
結論を急ぎ、情報の量を捌くことで、全体的な構造や哲学を見逃すことはよくあります。皆さんもCtrl+FやGoogleのキーワード検索で分かったような気にならず、大事なことについてはきちんと時間をかけてでも全体を俯瞰(ふかん)できる視野を持ってください。
自戒を込めて。
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