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2005年7月

2005.07.30

18歳でアルコールを飲んでなぜ悪い。

昨日、年に一度の大学ゼミ同窓会に参加しました。大学院に30名以上の研究生を抱える理系のゼミですので、みなさんのような普段接している学生とは違い、堅い雰囲気は拭えない感じもありました。

しかしいったんアルコールが入るとどの学生も打ち解け、社会人・学生入り交じり2次会まで盛り上がる盛況振りでした。やはり人との関係、特に祝事においてアルコールは確かに潤滑油になっています。

振り返れば私は大学に入った直後の新歓コンパからアルコールと付き合いがあります。はっきり言えば当時は18歳です。仲間との楽しい時間は常に居酒屋でした。大学に合格し高校を卒業した時も家族で初めてビールで乾杯したことを覚えています。

「法律的」合意をおいておくと、何を持って子供が自立するか、もしくは自立すべきかの「社会的」合意は(進学・就職を問わず)高校卒業が境目であることは異論がないのではと思っています。少年法しかり、事実上義務教育化している高校を出れば、甘えず責任を持てというのは社会的な要請とも言えます。

日本という国はガチガチの規制が横行していた(している)国であり、「役所の監督なく自由化するのは危険」という役所の論理が正論として支配していました。未成年の飲酒については「成長途中の青少年への悪影響」といった正論をかざされれば、「官高民底」の時代には国民は何も言えません。いかに若者のガタイがよくなったとしても。

しかし今や日本という国は労働力が減り、高齢化社会が進行しています。いかに自立し、国民としての責任感をもった若者を輩出していくかが課題であるです。大学の存在自体がモラトリアムという指摘もありますが、仮に勉強・研究する立場だとしても、社会人としての責任を入学時から植え付けておく必要があると考えます

現在の法律では飲酒は20歳以上です。それは法律で定まっている以上「現時点」でのルールには間違いありません。しかし高校卒業時点で選挙権なども含めたすべての権利を付与し、義務を果たさせる社会的効果を考えると、アルコールを18歳から解禁する理由はいくらでもあると思います。

昨今未成年のタレントが飲酒して暴れたという事件で、飲み会に誘ったアナウンサーが非難を浴びています。しかしアルコールのルールは決め事であり、アルコールを飲むこと自体は詐欺をそそのかしたなどの「反社会的行為」ではありません。今回の事件でもっとも問題なのはその少年が飲酒で「暴れた」ということであり、それは飲酒する上での「マナー」を逸脱した、文字通りの反社会行為といえます。

アルコールは高校・高専に在学中でない18歳からにする。同時に責任も自分で取らせる。これこそが現代の実態と社会的ニーズです。アルコール市場が2歳拡大するという広告会社的な興味もありますが、自分のことは棚にあげ法律論だけでアナウンサーをバッシングしている風潮には疑問を呈さざるを得ません。もちろん法律を改正してもさかのぼって適用することはできず、アナウンサーに責任がないとは決して言いませんが、今回の騒動でもう一方の現実的な規制緩和を検討すべき時期に入ったのではないかと思います。

それは経済効果と若者の社会的自覚の双方に大きな効果が出ると確信しています。

※研究室の学生の皆様、幹事ありがとうございました。おかげで1本ネタを拾わせていただきました(笑)

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2005.07.28

なつやすみのめあて。

先日子供の授業参観に行った時、先生がクラスの子に「『こんしゅうのめあて』はできましたか~?」とおっしゃってました。

最初は「ん、なんだそれ」と思いましたが、だんだんなつかしい記憶がよみがえり、「なるほど、『めあて』か!」と気づきました。教室に張ってある給食当番や水やり当番の班紹介にもそれぞれ「めあて」が書いてありました。

「めあて(目当て)」を辞書で引けば

1 目標とするもの。目印。「真っ暗で-になるものがない」「灯台を-に進む」

2 心の中で目指しているもの。行動のねらい。目的。「-の品」「金-」

3 物事を行う場合などの基準。見当。「だれに頼めばいいか-をつけておく」「就職の-がついた」

4 銃のねらいを定めるための突起物。照星(しようせい)。(大辞泉)

とあります。実際、目当てと言う言葉は上記2にあるとおり金目当てや女(男)目当てなど、少し強欲なイメージがあるようです。

しかしここ小学校の教室では、私のころと同様、ひらがなの「めあて」と言う言葉が残っていました。ネットで「めあて」を検索してみると、まさに学校教育のためにあるような言葉だと分かります。

検索結果の中の「めあて作り」というサイトを見ると

めあてを立てて生活することは,生活に勢いを作ることになる。自分らしさを作ることにもなり,生き方を見つめることにもなる。
子ども任せにしても決してめあてを立てる生活ができるようにはならない。
指導の順序立てをして子どもが自分でめあてを持って生活できるように手助けをしていくことが必要である。

とあります。

この言葉は、まさに民間企業での働き方・働かせ方と同じと言えるでしょう。民間企業に入社すれば、経営計画というめあてが共通に与えられます。そのめあてをもとに各人が活動計画を策定し、個人の計画・会社全体の計画達成に向けて日々努力します。

大学がレジャーランド化していると指摘されて長い年月が経ちますが、小学校から高校まで「子供任せにせず」めあてを立てさせる教育をしてきているとしたら、社会と小・中・高の間にある大学生がもっともめあてを立てた生活をせず、「生活に勢いがなく」「自分らしさを作らず」「生き方を見つめていない」のかも知れません。社会人と学生の違いはいろいろありますが、この「めあて」の有無という観点も有力だと思われます。

季節はもう夏休み。夏秋採用を目指す学生も、来年度就職活動を控えている学生も、自らめあてを作りひとつひとつ達成していく自立した計画性と実行力を養う、4年生には最後の、3年生には最初のチャンスだと自覚してください。

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2005.07.26

時間の「マナー」と「ルール」。

ある制作会社の面接で、30秒で自己PRをと指示されたにもかかわらず学生が時間をオーバーすると、面接官が吐き捨てるように「30秒って言ったんだよ!」と小さな声で言ったという報告がありました。

社会では時間厳守が基本マナーであることは言うまでもありませんが、この面接官の怒りには少し違う原因があると思います。それはCMの尺(しゃく)です。

ご存じの通りテレビCMは15秒と30秒の2種類の長さ(尺)があります。1分やそれ以上は「長尺(ちょうじゃく)」と呼ばれますが、日本では15秒か30秒がCMの長さと言ってよいでしょう。

CM制作者にとってこれらの尺は「マナー」ではなく「ルール」です。陸上競技でも100m走と400m走、1万m走とマラソンが全く違うスポーツであるように、彼らがCM制作を選んだということは表現者としてそのルールを選んだということです。たとえ短距離走でも、スタートダッシュからフォーム安定・ラストスパートに至るまで様々な駆け引きがあります。少なくともルール自体を軽視するようなことがあれば、同じ競技者として失格と見なされて当然です。きっとこの面接官は自己PRが短すぎても同じことを言うのでしょう。

制作会社の面接では「30秒以内で」と「30秒で」には大きなルールの違いがあると認識してください。15秒という単位、30秒という単位を体にたたき込むことはCM制作をする上でもっとも重要なことのひとつであり、面接でも例外ではありません。

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2005.07.24

リクルートスーツを脱いで。

先日広告労協Fさんと一緒に男子学生の就活相談に乗っていました。制作会社志望の彼はどうにもまじめに見え、「あなたは熱い人間ですか?クールな人間ですか?」と聞いて「熱い人間です!」と即答したのと正反対の印象しか残りませんでした。

その学生に聞けば私たち以外にも同じようなことを社会人に言われたとのこと。彼はふと「リクルートスーツを着ると自分じゃなくなる感じがするのです。普段ダボダボの服ばっかり着ているので。」と漏らしました。

「ではなぜリクルートスーツを着るのですか?」と聞くと彼は「リクルートスーツの方が無難だと思ったからです」と答えていました。聞いてみると、服装自由とあってもリクルートスーツで行っているようです。

制作会社を受けるならぜひ涼しい格好をしていってください。あなたがリクスーで来ている限り、制作会社の人はあなたと一緒に働いているイメージを起こせないでしょう。しかも、もう夏です。少なくとも制作会社の人にとっては暑苦しい格好の方が印象悪いのではないでしょうか。

リクルートスーツを来ている自分が本当の自分だ、という人はまずいないでしょう。形から入ることで気持ちを変えることができます。リクスーという制服を脱ぎ捨て、代理店を目指していたころとは違った自分で臨んでみるといいでしょう。

もちろんダボダボの服で、ということではありません。ビジネスカジュアルはリクルートスーツと違って、来年あなたが制作会社で働くときにもその他ビジネスシーンでもそのまま使えるでしょう。女子学生も普段の着まわしに入れられるようなファッションで受験できるはずです。男子も女子も、思い切って新調してみてはいかがでしょうか。

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2005.07.23

06生:関東 女性 出版社

■■進路以外での内定社■■:
なし。
■■落選社■■: 広告11社
■■進路を決めた理由■■: 就職活動を通して、私のやりたいことは何だろうと常に問いかけてきました。
そして「世の中にプラスの波を起こせるような仕事がしたい」という気持ちに行き着きました。広告業界は私の夢で、いつか広告の力で世の中にプラスの波を起こしたいと思っていましたが、その夢は果たせませんでした。内定をいただいた会社は私と同じビジョンをもっており、一番私らしいところを見せて内定をいただけたので、そこに決定いたしました。
■■就職活動で学んだこと■■:
働くということについて真剣に考えるようになったこと。
自分の周りにいる人がいかに自分をささえてくれているか気づいたこと。
自分から働きかけることの大切さをしったこと。
自分自身について、深く考えることの大切さを学んだこと。
世の中にはいろいろな考え方をしている人がいるのだと改めて発見したこと。

■■交通費■■:4
■■書籍・資料代■■:0.5
■■セミナー参加費■■:0.5
■■来訪頻度■■:3日に1回程度
■■知った時期■■:2004年05月以降
■■知ったきっかけ■■: 留学中に、広告業界のことを調べようとおもい、広告
業界とグーグルで検索していたところ、セミナーの案内にヒットしたため。
■■参加イベント■■:東京・関西フォーラム,模擬面接会,ワンポイントアドバイス
■■労協イベントの感想■■: セミナーにいくたびに、労協スタッフの皆様の話にいつも励まされていました。
特に、一度参加した模擬面接会でおこなったGDでは、それまでは深く考えずにやってきたGDについて、深く考えさせられるきっかけとなりました。
セミナーに参加し、多くの広告業界に携わる方たちの話をきいたことで、この業界で働きたいという気持ちも強くなりました。
指差し確認は、常に行ってきましたし、セミナーに参加することで広告業界への理解も深まり、大変参考になりました。ありがとうございました。

■■労協コンテンツの感想■■:
とおりすがりの業界人さんのブログはほぼ読んでいました。
GDは救命ボートのようなものだというコラムは、私の心の中につねにあって、だからみんなと協力して全員でアップしようという気持ちで取り組むことができました。

■■労働組合に対するイメージ■■: 広告業界は花形業界だから、働いている人たちが率先して取り組まなくても人は集まってくるのではないか?と思っていました。
しかし休日返上で、セミナーを開いてくれたり、ワンポイントアドバイスを送ってくださったり、そのような細やかな気配りにふれて、広告業界で働いている人、それをサポートする労働組合に対してとてもよいイメージをもつことができました。

■今後の労協ご意見■: 今のままでよいと思います。
やはり自ら率先して関わっていくというスタイルを残したほうが、学生も自分から動かなくてはいけないと思うと思います。前回期間限定でやっていた、公開チャットなどはよい企画だと思いました。

最後になりますが、広告労協の皆様、本当にお世話になりました。
広告業界ではない会社に就職することになりましたが、これからも皆様の活躍を心より願っております。本当にありがとうございました。

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2005.07.22

身元保証人の責任。

企業に雇用されるときには、「身元保証人」を求められることがほとんどです。この身元保証とはどのようなものでしょうか。

身元保証ニ関スル法律は、

第一条  引受、保証其ノ他名称ノ如何ヲ問ハズ期間ヲ定メズシテ被用者ノ行為ニ因リ使用者ノ受ケタル損害ヲ賠償スルコトヲ約スル身元保証契約ハ其ノ成立ノ日ヨリ三年間其ノ効力ヲ有ス但シ商工業見習者ノ身元保証契約ニ付テハ之ヲ五年トス

第二条  身元保証契約ノ期間ハ五年ヲ超ユルコトヲ得ズ若シ之ヨリ長キ期間ヲ定メタルトキハ其ノ期間ハ之ヲ五年ニ短縮ス
○2 身元保証契約ハ之ヲ更新スルコトヲ得但シ其ノ期間ハ更新ノ時ヨリ五年ヲ超ユルコトヲ得ズ


となっています。

分かりやすく言えば、名称にかかわらず、被用者(就職する人)がしたことで使用者(会社)が受けた損害を賠償することを約束する契約は、原則3年、最長5年でその保証期間を終えるということとなります。仮に会社が提示した契約書にそれ以上の期間が明示されているとしても無効な契約となります。

身元保証は損害を賠償する意味で重大な役割ですが、お願いする側としても期間が最大でも5年間であるということを覚えておくといよいでしょう。万が一あなたが6年後に横領で捕まっても、身元保証人に賠償請求が行くことはありません。

さらに気になるのは、もし身元保証期間内に退職したくなった場合に身元保証人に迷惑がかかるかということですが、民法(第八節雇傭)第六百二十七条が定めるように(期間の定めのない=原則として定年まで勤務する)雇用契約はいつでも解約でき、契約解除通知後2週間で契約が終了するとなっています。

いつでも解約できる契約というのは変な感じでしょうが、雇用は憲法第二十二条の職業選択の自由に基づく特殊な契約なのです。すなわち、普通に退職する分にはなんら損害賠償の対象にはなりません。会社に身元保証を求められても、そのことによって勤務し続けることを強制されることはないということです。

かといって身元保証は気軽にお願いできるものでもありません。きちんと礼を尽くし、社会人となる心構えをきちんとプレゼンし、快諾してもらってください。

身元保証については「法、納得!どっとこむ」に詳細がありますのでご参照ください。

(2004年06月05日発表のコラムを再録)

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2005.07.20

06生内定者祝賀会開催決定。

予告していました06生内定者祝賀会の開催が決定しました。本blogを中心に読んでいる06生、諸先輩も少なくないので、あらためてここでご案内します。

主  催:広告労協/06生自治会共催
参加資格:労協活動にかかわり、内定先が決まっている人。広告業界外でも歓迎です。
服  装:自由
その他 :広告労協からは広告労協F、とおりすがりの業界人、挨拶専用85が参加予定。詳細について:詳細決定後、参加者に直接メールでご連絡します。

●東京地区
日  時:2005年8月12日(金)18:30~22:00ぐらい 一次会のみ。
場  所:都内(場所未定。参加者に直接ご連絡します)
会  費:未定(3000円程度を予定)

●関西地区
日  時:2005年9月17日(土)14:00~20:00ぐらい。一次会・二次会
場  所:大阪市内予定(場所未定。参加者に直接ご連絡します)
会  費:未定(3000円程度を予定)

7月14日までに進路決定報告をいただいている方全員にご招待のメールを送信しました。BCCで送ったため、場合によっては迷惑メールに入っているかもしれません。ぜひご確認ください。

また03生、04生、05生の方々のご参加も歓迎です。ぜひフォームから応募してください。

また、残念ながら都合がつかない方は、応募フォームから「いずれも欠席」を選んでいただき、一言メッセージを添えていただけると幸いです。

応募フォームはこちらです。

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2005.07.18

厚生労働省殿、胸部X線見直しの前にやっておくことがあるでしょう。

7月17日に「胸部X線:健康診断で廃止検討、有効性に疑問 厚労省」と報道されました。

 胸の病気の早期発見を名目に毎年1回、職場の健康診断で実施されている胸のエックス線検査について、厚生労働省は法的義務付け廃止の検討に入った。検査の有効性を示す証拠がないためだ。すでに専門家による検討会(座長・工藤翔二日本医大教授)を設置しており、結論次第で来年度にも廃止する。しかし廃止で1000億円規模の影響が出るとみられる業界は、検討会で「有効だとの証拠はないが、有効でないとの立証もない」と猛反発。日本医師会の委員も同調しており、最終調整は難航しそうだ。

 エックス線検査は労働安全衛生法の規則が定める職場健診の1項目。同法は72年の施行以来、事業者に対し年1回の実施、労働者には受診を義務付けており、罰則もある。受診対象者は現在、約5900万人に上る。

(中略)検討会では矢野栄二委員(帝京大医学部教授=公衆衛生学)が、職場健診での肺がんの発見率は低く見落としが多い▽他の病気も検査以前に症状が出るなどで健診で探す意義は薄い▽エックス線被ばくの影響で発がんする人が延べ数万回から10万回の受診に1人出ると推計される--と指摘。利益と危険のバランスを考え、義務を廃して特に必要な人だけを検査すべきだと主張している。

 一方、連合会副会長の柚木孝士委員は、検討会に出した資料で「(個々の病気の発見法としては)優れた検査法とする根拠は乏しい」と認めながら「有効性が低いとする根拠は確立されていない」と存続を訴えている。(後略)(毎日新聞 2005年7月17日 3時00分)

厚生労働省の官僚の皆様、検討会の先生方、短期間に何回もX線照射を受けさせられている人がいることをご存知でしょうか。それは「内定前に健康診断を受けさせられている就職活動生」です。

「入社時健診」を採用決定前に実施してもよいと勝手に拡大解釈している会社が、大手マスコミを中心に後を絶ちません。詳しくは本blogでたびたびコメントしてきた「内定前の健康診断問題」の各コラムをごらんください。

「血まで抜かれて、不合格」~内定以前の健康診断への疑問~(2003.06.22)
健康診断するということは、内定したということ。(2003.06.24、2005.04.14再掲載)
採用時の健康診断と、個人情報保護法。(2005.04.15)
健康診断する病院で、自分の内々定を確認してください。(2005.04.16)
内定前健康診断の「傷害罪」的考察。(2005.04.20)
縦割り行政。(2005.04.30)
不正で不潔な、内定前健康診断の例。(2005.05.01)

採用試験最中に健康診断を入れられれば、学生はそれを断るわけにはいきません。保健所にこのことを問い合わせると「それは(依頼する)会社側の問題」と回答され、労働局に問い合わせると「各種通達で入社時健診は採用前に行うものではないとされているが、法的な罰則はない」と答える、それが現実です。

厚生労働省は、医療と労働をつかさどる官庁です。しかしその両者はいまだ次官クラスまで行かなければ交わらないのでしょうか。

極めて小さいリスクだとしても、このような問題提起がされれば、入社時健診や職場健診にもインフォームドコンセントが必要だということが明らかにされたと言えるでしょう。年に1回の受診のリスクを語るのであれば、就職活動における学生への不当な医療行為にメスを入れ、はっきり法律で禁止する動きをすべきだと考えます。

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2005.07.17

最低賃金法と制裁規定の制限。

7月15日、ある保険会社の社員が営業成績によって増減する給与制度で平均給与約21万9000円のところ成績により額面で11万5000円、手取り額が約2万2000円とされ、生存権を定めた憲法に違反するなどとして仮処分を東京地裁に申し立てたと報じられました。このニュースを見たとき、「最低賃金法」と「制裁規定の制限」のどちらにも抵触しているのではと、調べてみました。

最低賃金法とは

賃金の低廉な労働者について、事業若しくは職業の種類又は地域に応じ、賃金の最低額を保障することにより、労働条件の改善を図り、もつて、労働者の生活の安定、労働力の質的向上及び事業の公正な競争の確保に資するとともに、国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

という法律です。

最低賃金は地域別に定められています。平成16年時点での最低賃金の平均は時給665円、最高時給は東京都の時給710円、最低は青森、沖縄他の606円となっています。雇用者はこの金額以上の待遇で賃金を支払わなければならず、違反した場合は1万円以下の罰金となります。

正社員雇用であれば一般的に少なくとも1日7時間勤務、月間実働20日として140時間労働となります。この場合東京都では99,400円、青森・沖縄でも84,840円が月給の最低ラインということになります(税・社会保険差し引き前の額面)。

また、賃金(各種手当や賞与を除く給料部分)をカットすること(減給)は「制裁」でしか行使できず、労働基準法第91条「制裁規定の制限」

第九十一条  就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。

と定められています。

この保険会社の例で言うと最低賃金法はかろうじてクリアしているようですが、賃金を調べてみると2004年4月初任給実績によると大学卒で初任給21万2500円以上、30歳入社8年目の固定給月給が35万円となっており、この社員が同条件の正社員であれば明らかに労働基準法91条に違反していると見られます。

日本においては賃金(月給)と賞与の二段階になっているのが一般的であり、賞与はゼロベースでいくらでも変更できますが、賃金部分は労働基準法91条がある以上一時的な制裁という理由以外で切り下げることはまず不可能です。このようなことは労働組合があればすぐ指摘できることです。この会社には組合員数4,626人にもなる労働組合がありますが、制度を導入する上でどのような合意をしたのでしょうか。

しかし年俸制と呼ばれる制度では給与と賞与の境目がなく、カットする上で成果と制裁の区別がつきません。何がミニマムで何が加算部分がはっきりしていない成果主義は、恣意的で危険な運用をされる恐れもあるのです。

これから社会に出る学生の方も「会社が決めたことだから仕方がない」では都合よく使われるだけです。労働組合のあるなしにかかわらず、社会人として最低限の労働法の知識は持ち合わせておくべきでしょう。あなたが経営者になるときこそ、労働法の知識がないでは済まされないことになるのです。

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2005.07.16

「不合格棟」。

「書き間違え」「誤植」という言葉は、IT時代には「変換ミス」という新しい形になりました。過去にも指摘した「適正試験」や「一時面接」はその代表的な例です。

これに関連し以前学生の方から次のような報告をいただきました。

先日某IT会社の人事から不合格の手紙が来たのですが、
私の住所   「*-** 棟***号室」なのですが
表紙の住所には「*-** 不合格棟***号室」と記載されていて腹が立ちました。かなり失礼だと思うのですが、何かのミスでしょうか?

このPCで「C」という文字を入れると「不合格」と変換する設定をしていたのでしょう。この会社ではC評価が不合格を示すようです。

人事が落選者に送るメールで起きた人為的変換ミス。ここまでくると会社としての管理問題といえるでしょう。郵便配達の人にも見られている表書きの住所で「不合格」とは…。

この会社では「C」という文字を不合格評価だけにしか使わないのでしょうか。どこかの電鉄会社ではありませんが、合理性を追求する一方、フェイルセーフの観点が欠けていたのかもしれません。間違って「不合格」と変換されたものが一番送られてはいけない対象がどこか、そのイマジネーションさえがあれば、このように学生が傷つかずに済んだでしょう。

消費者へのメールだとしたらとんでもない事件に発展しているでしょう。それでもだまっている学生という立場の弱さを痛感せざるを得ません。

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2005.07.14

06生内定者祝賀会開催予告。

広告労協には続々と進路決定報告が舞い込んできています。広告代理店に関して言えば一部を残してシーズンが終わろうとしています。

03生の時から毎年実施してきた内定者祝賀会ですが、05生からは広告業界内外にかかわらず、広告労協や仲間とともに就職活動の時期を過ごして来た仲間を広く集めて行っています。「リクスーしばり」が解けた「私服組」の学生と酒を酌み交わせるのはボランティアスタッフとして何よりうれしいことです。またここから始まる人脈が、社会に入ってからも続いています。

東京地区06生内定者祝賀会は8月12日(金)の18:30ごろから都内で、関西地区は9月17日(土)の午後に大阪市内(予定)開催する予定です。広告労協としても各地域で1回だけの公式行事として参加しますので、06生でどこか社会に進路を決めた学生はぜひ都合をつけて参加してください。全員笑顔で乾杯しましょう!

詳細は就職フォーラム本サイトで告知します。

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2005.07.13

岐路に立つ、広告業界就職フォーラム。

2005年7月11日、06生の一般登録を締め切り、今後は登録済みの06生を対象にフォローすることとなりました。05生との最終登録数を比較すると以下のようになります。

●05生
05生一般登録:332名(2004/07/31現在)
東京・京都フォーラム参加者含む:1574名
一般登録率:21%

●06生
06生一般登録:746名(2005/07/11現在)
東京・京都フォーラム参加者含む:2134名
一般登録率:35%

この数字を見ると、東京・京都フォーラム終了後の登録者が昨年の倍以上のペースとなり、最終的に全体の3分の1以上になっています。しかし実際にはフォーラム参加者のうち200名以上は無断欠席であり、唯一の収入であるフォーラム入場料が大きく減少しています。その裏にはキャンセル待ちを申し込むも断られた学生も多数います。無断欠席の学生の多くは何のコメントのないままワンポイントアドバイスに応募しています。

広告労協に登録している学生が各社に内定する数は年々増加していますが、会社によってはあまりに網羅率が高く、選考に残った一部の学生を応援するといったころから現在は大きく状況が変化してきました。しかし広告労協の名前がメジャーになったとしても今年ですら選考最中の口コミの影響がほとんどであり、フォーラムの場で話した「GIVE & TAKE」の精神が伝わっていないのが現状です。また募集もしていないのにフォームのタイトルに「~社ワンポイントアドバイス」と書いてくる学生が後を絶たず、広告労協Fさんを追い込んでいるのも事実です。Fさんも今年のようなワンポイントアドバイスはもうできないと思っているようです。

もちろんフォーラム終了以降の登録者のほとんどはマナーのよい素晴らしい学生の方ばかりです。しかし彼らももっと早く広告労協を知ることができたら、もっと準備期間をおくこともでき、より高い成果があったかもしれません。

広告労協Fさんと私の二人三脚でここまで来ましたが、この体制でこれ以上の規模拡大は早々に限界がくるでしょう。今後は03~05生の先輩社員、および06生の協力を得ながら、現実的な線で続けられる活動にシフトしていかなければいけないようです。そしてそれはフォーラム開始以前にできるだけ意識の高い学生を集め、「お互いの顔の見える」活動をするのが理想です。

まずはフォーラム参加の事前振込化から検討を始めています。この他07生へのサポートのあり方、今後の就職フォーラムのあり方については、先輩・現役学生のみなさんと一緒に考えていきたいと思います。

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2005.07.11

働きたい、と強く思えること。

昨日進路決定報告をいただいた学生の方のメールに、次のような感想が書いてありました。

他業界を含めて最終面接で落ちる事を何回も経験して感じたこと。落ちた最終面接では「とりあえずこの会社から内定を貰っておこう」という中途半端な気持ちで臨んでいた。広告労協での役員面接対策会に参加して、「本当にこの会社で働くんだ」と強い気持ちで臨めたことが良かったと思う。

気持ち一つでこうも結果が違うものか、と思うかもしれません。精神論で就活がうまくいくならここまで苦労しないと思っている方もいるでしょう。しかし、ダーツやゴルフ・サッカーのフリーキックのように、スポーツの世界では技術と同時に集中力が発揮されてはじめて成果を出します。気持ちの持ち方は結果に直結するのです。

役員面接は「やる気があるかどうか」の判断の場であり、その中間はありません。また公務員試験とは違い、「点数は悪いが、他の受験者よりやる気がみられるから採用しよう」という恣意的なものでもなんら問題ありません。むしろ民間企業の役員に求められるのはそのような大胆な判断力だとも言えるでしょう。

今回役員面接対策会で私たちから「あなたはきっとボトムラインです。やる気で勝負するしかないでしょう」とはっきり指摘された何人もの学生がいい成果を残してくれました。彼らは例外なく1社しか残っておらず、まさに「本当に働きたい」という気持ちが伝わったのでしょう。学歴や点数は役員面接では参考資料にすぎないことが立証されたと思っています。

残念ながら今回落選してしまった学生の方々は、広告労協Fさんのメッセージ「広告業界は、努力すれば、自分なりの道が拓けてくる業界です。」を読み返してみてください。シーズン終盤での採用社には、「その会社で働きたい」でなくても「広告業界でどうしても働きたい」という気持ちで十分通じるはずです。

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2005.07.09

内定ラッシュ(のはず)。

7月7日七夕の日以降、広告労協には何件かの内定報告が舞い込みました。就活状況アンケートで「広告業界内定目指して就活中」と答えた90名(うち約半数が他社内定なし)と答えた学生の中から多くの最終進出者が役員面接に臨み、広告労協の予想どおり多くの会社が面接終了翌日には内定の通知をしました。通知を受けたその場から電話で内定の報告をくれた学生もいます。

今回の役員面接対策にかける広告労協Fさんの意気込みは大変なものでした。とはいっても情報が集まったのはワンポイントアドバイス募集が告知されてからでした。いまだ告知をしなければ報告がないという図式は「広告代理店志望者でも」その傾向にあるようです。

広告労協としても、内定の結果を早くきちんと把握したいという思いは人一倍です。むしろ内定の報告をもらうためにこの活動をしているといっても過言ではありません。しかし「内定報告の募集」だけは労協の尊厳にかけてもやりたくありません。内定報告ぐらい自主的にできるだけ早くしてほしいものです。

ここでは話せないほどの06生が最終に進んでいます。まだまだ内定している学生 はいるはずです。どんな理由があろうと、仮にまだ他の会社を受けようと、広告労協にはとにかく早く一報をいれて下さい。飲み会の翌日のお礼メールのように、それが「社会人を目指す」あなたの信頼の一歩となります。

また、残念ながら落選した方へ。私達はまだまだみなさんの味方です。また落ちた経験のほうが後輩の参考になることもあります。すぐにとは言いませんがぜひご一報ください。

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2005.07.07

とても残念なこと。

7月6日、広告業界就職フォーラム就職課掲示板に広告労協Fさんがマナーの悪さに対する警告文を掲載しました。

今後場合によっては、制作会社への対応は見合わせます。

制作会社のワンポイントアドバイスですが、本人確認のため、前回の選考報告や受験日時などの記載がない場合には、アドバイスの送付はできませんので、ご了承ください。
広告代理店やPR会社受験者の皆さんはきちんとマナーを守っている方が大半ですが、残念ながら毎年制作会社受験者の皆さんはマナーを守らない方が大半です。自己優先の皆さんには対応を少し厳しくさせていただき、それでも変わらないようでしたら、今後場合によっては、制作会社への対応は見合わせます。

私も最近このフォーラムの成り立ちである「GIVE & TAKE」の精神を理解することなく、「くれるものはくれ」という学生が多くなって閉口しています。これらには私のレベルで常に厳しく対応してきましたが、今回温厚な広告労協Fさんも耐えかねて上記書き込みに至ったようです。

さらには、私が制作会社に勤務している労協OGを選考に残っている学生に紹介したところ、その中のバカモノが勝手にそのOGの携帯電話を労協登録生でもない学生に横流ししたということが、そのOGからの指摘で判明しました。このような事実がありえることが分かった以上、今後OB/OGを紹介することは再考せざるを得ません。

過去の報告メールなどを読み返しましたが、確かにこのような学生は制作会社志望に多いようです。とても残念で仕方がありません。

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2005.07.05

適正試験は適正か。

自作HP、ウェブ日記、掲示板、メーリングリストなどインターネットの普及によって表現者の数は格段に増加し、昨今のWeblog(ブログ)流行が拍車をかけています。それに伴い誤字・誤用のパターンも変わりました。漢字自体の書き間違いは存在せず、タイプミスと変換ミスがほとんどです。

就職支援をし始めてからたくさんの学生からのメールを読むようになりましたが、当初単純なタイプミス・変換ミスが多い言葉だなぁと思っていたものが、実はそもそも正しいと思って使っているのでは?と最近気づいたものがあります。

かつてコラムで指摘した「一時試験」はさすがに言えば間違いと気づくものだと思います(もちろん正解は「一次試験」ですよ)。

しかしもっと激しい確率で間違っているのは、

適正試験」

という言葉です。報告メールを見ると学生の3分の1近くが間違えていると言っても過言ではないでしょう。適正でない試験があるのでしょうか(苦笑)。

もちろん正解は

適性試験」

ですね。学生が自社の仕事に向いているかどうかの適性を判断する試験ですから。

しかしこの間違い、"適正試験" の検索結果を見ると、世間一般的にかなり普及しているようですね。


※一年以上前の2004.06.03に書いたものを再掲載。あまりに報告中の誤字が多く心配になったのでw

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2005.07.04

ヤマト運輸小倉昌男元社長が死去。

「宅急便」を生み出した、元ヤマト運輸会長の小倉昌男氏が6月30日に亡くなられました。

宅急便生みの親、ヤマト運輸元会長の小倉昌男氏が死去(ヨミウリオンライン2005.6.30))

家庭向けの宅配サービスの草分けである「宅急便」を生み出した、元ヤマト運輸会長の小倉昌男(おぐら・まさお)氏が30日午前6時7分(日本時間)、米ロサンゼルス市の長女宅で、腎不全のため死去した。80歳だった。

告別式は親族のみで行う。喪主はヤマト運輸取締役の長男、康嗣(こうじ)氏。ヤマト運輸などによるお別れの会の日程は未定。

小倉氏は創業者、小倉康臣(やすおみ)氏の長男で、東大経済学部卒業後、1948年9月に大和運輸(現ヤマト運輸)に入社。71年3月に2代目の社長に就任し、76年に周囲の反対を押し切って宅配便事業を始めた。

「クロネコヤマトの宅急便」の愛称で知名度を上げて事業を拡大した。「ゴルフ宅急便」や「クール宅急便」など、消費者ニーズに合ったアイデアを繰り出して業界首位に育てた。

郵便小包で競争する旧郵政省(現総務省)と対決姿勢を鮮明にしたほか、配送網の路線免許を出さない監督官庁の旧運輸省(現国土交通省)を相手に訴訟を起こすなど、官の規制に決然と立ち向かうリーダーシップを発揮した。

93年に私財を投じて、障害者の自立を支援するヤマト福祉財団を設立した。2度にわたって会長を務めた後、95年6月に経営から完全に身を引き、福祉の仕事に専念していた。

小口向けの宅配事業は事業開始当初から全国各地にサービス網がなければ成立しません。コンピュータもインターネットも普及した後にネットビジネスを興すのと違い、小倉氏が挑戦したのはゼロからのインフラ構築でした。電話も郵便網も当初は国家事業として膨大な税金を投入して実現したものであり、1民間企業として宅急便事業を始めるにあたり周囲の反対があったことは当然だと思います。

事業開始当時の世間の価値観は「官尊民卑」であり、規制緩和という考え方すらなかった時代に監督官庁に対して訴訟を起こすなどは、民間企業としては自殺行為とも言えることだったでしょう。しかし従業員の雇用をあずかる経営者として決して失敗は許されません。小倉氏は確かな先見の明と使命感をもって、行政の壁に突き進んでいきました。同時に「時間帯指定が無料」や「電話一本で集荷」といった画期的なサービスを世に出していきました。

現在の宅配業界全体の隆盛を見ると、このような歴史があったことを忘れてしまいがちになります。しかしヤマト運輸という会社を知れば知るほど民間企業で働く誇りを思い出させてくれます。社会や経済の発展はこのような民間企業の存在なしにはありえないのです。また宅急便が世間に認知された理由の一つは「広告」であり、広告業界が宅急便や宅配マーケット自体に貢献したということも広告人として誇りを感じます。

小倉氏が引退後もヤマト運輸は「ドライバーダイレクト」(自分の住んでいる地区の担当ドライバーの携帯に連絡をすることができるシステム)など、常識では考えられないようなサービスを次々と実現しています。小倉イズムはもはや小倉氏死去でも決して揺るがないものになっていると言えるのではないでしょうか。

ヤマト運輸は私がもっとも尊敬する企業の一つです。

やればわかるやればできる「やればわかるやればできる」(小倉昌男著、講談社)

【目次】
第1章 必ずできる!百パーセントのサービス―利益は後からついてくる(利用後の立場に徹したサービスをやり抜こう/苦情もサービス向上のきっかけにできる ほか)/第2章 変化しつづけて会社の若さを維持―未開の分野、宅急便への挑戦(アイデアと全社員一丸の努力が成功をもたらした/組織の老化は速い!常にチェックして若さを保とう ほか)/第3章 会社は人なり―働く人のゆとりが良い結果を生む(社会人一年生に贈るメッセージ/女性よ、がんばれ! ほか)/第4章 会社の健康診断―大企業病の早期発見と治療(病気のきざしはすぐそばにある/管理職こそ要注意!社長も例外ではない ほか)

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2005.07.03

アルバイトと職業観。

「アルバイトで頑張れたので、御社でも頑張れます」と直球で言えば、「仕事をなめるんじゃない」と思われるでしょう。またウェイトレスをしていた学生が「人と接する仕事が好きなので、御社を志望しました」と言っても、接客業のようなB to C型と広告業のようなB to B型のビジネスは基本的には異質なものであり、「そのような志向ではこの業界には合わないのでは」と思われても仕方がありません。

アルバイトに限らず、自分の経験や得意分野が相手の世界にも「そのまま」当てはまるというロジックには、注意と気配りが必要です。あなたが主張することが仕事の現場にも当てはまるかどうかは、あくまで面接官側の判断なのです。

アルバイトは特にその人の「職業観」に直結します。これは企業と学生のマッチング度を計る上で最も重要な要素の1つです。個人的な意見ですが、アルバイトの話は、その経験を通じて構築された自分自身の職業観(大きく言えば世界観)に一旦昇華すべきだと思います。その後に、その職業観がその業界や企業がマッチするかどうか、どのように生かすことができるか論じていくことで、相手の世界にすんなり入っていくことができるのではないでしょうか。

人とのつながり、コミュニケーションの重要性などは、社会人にも学生にも共通の価値観が存在するでしょう。しかし「職業」に関する意識は天と地ほど違います。業界内外で働く人の職業観に数多く触れ、自分のアルバイト経験などと照らし合わせ、自分自身の職業観をしっかり持ってください。それが説得力を持つかどうかが、社会人になれるかどうかの分かれ目といっても過言ではないでしょう。

(2005.4.1発表のものを再掲載)

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2005.07.02

「やる気」を「伝える」。

7月最初の週に行われる役員面接では、多くの会社がまだ2倍以上の倍率で学生が残っています。いくつかの会社では最終面接の倍率が一番高いと見られています。しかも一人あたりの面接時間は高々5分程度。受験者が戸惑うのも無理はありません。役員はそれだけの倍率を短時間でどのように評価しているのでしょうか。

私は「2倍以上」という数字にヒントがあると思います。役員は自分の経験に照らし合わせ、学生にどんなに資質や実績があろうと、まず「やる気があるかどうか」のニ者択一をしているのだと推測しています。「やる気」をより厳しいレベルで評価する場合には3倍以上の学生を残しておくのでしょう。「やる気」の評価をした後でも定員を超えているような場合に限り、個別の評価に着手するのだと思われます。事実上役員面接は「やる気」を決裁する場であると言えます。

最終面接に来る学生はみんなやる気を持っているはずです。しかし「やる気」は「相手に伝わって」初めて意味を持ちます。内に秘めたやる気も、伝わらなければただの独りよがりだと言わざるを得ません。エントリーシートに書いてある経験や資質を述べるとしても、それがあなたのやる気につながらなかったら、役員は紙に書いてあることの確認をしただけに過ぎません。

機関車トーマスの価値観」で、どんな話をしようとそれが自分が「役に立つ」人物だということを示しているべきだと書きました。今最終選考に残っている人は役に立つ人物ばかりです。しかし学歴・資質・実績は個人によって差があることは否めません。少しでも不利な立場にいると思っている人は、「人に絶対負けないやる気」を「伝える」ことで逆転するしかありません。

ビッグタレントを起用したCMより、1本のコピーとさりげない演出の方がパワーを持つことは多々あります。あなた自身のやる気をどんな言葉で伝え、どのようなトーンで話せばいいか、本番を前にじっくり考えてみてください。

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2005.07.01

早くなる役員面接の結果通知。

7月4日の週は、広告業界新卒選考の最終面接がラッシュとなります。

7/2(土)ピラミッドフィルム役員面接
7/4(月)読売広告社最終面接/ADEX最終面接/フロンテッジ最終面接
7/5(火)読売広告社最終面接/毎日広告社最終面接/TOMOE役員面接
7/6(水)日経社役員面接/ADEX最終面接/電通ヤングアンドルビカム役員面接
7/9(土)、10(日)東北新社役員面接

広告労協Fさんの各社アドバイスや面接対策会にはここではとても言えないほど多数の応募があり、複数の会社の最終に臨む学生も少なくありません。

この最終面接の状況を見て、広告労協Fさんは「もしかしたら内定通知が早くなるかもしれない」と言っていました。もはや広告業界の採用担当者が広告労協の選考スケジュールを見ていないはずはありませんし、学生も複数社残っている可能性を知っています。気の利いた採用担当者なら他社から内定がでる前に早々に内定を出し囲い込みをするはずとFさんは分析します。さすがFさん、という指摘です。私が採用担当ならそうします。

面接の記憶など長く残るものではなく、役員の日程調整の困難さから言っても、役員面接後に日をあらためて役員が集まり合否決定会議をするということはまずありません。面接の場での点数の集計か合議で決めているに違いありません。採用担当者の手元にはその日のうちに結果が出ているはずです。その後いろいろな社内手続きがあろうとも、遅くとも翌日に内定(または健康診断を前提とした内々定)を出すことは可能です。

これだけかぶって受験する学生が多いと、内定を早く出すことは極めて重要です。志望度が高い会社から早く内定が出ると、その後の採用を辞退することもあるでしょう。そうでなくても早く内定通知は学生にとってありがたいことに変わりません。2社から声がかかったとしても、早々から見込んでくれた採用担当を信頼して進路を決めるということは珍しいことではないでしょう。

しかし残っているのが1社だけという必死の学生の方が多数派です。限られた採用枠がなるべく多くの学生に割り当てられればと願って止みません。そのためにも、少しでも早めに内定の連絡をしていただけるよう採用担当者の方にお願い申し上げます。

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