話の「編集」。
広告労協F氏主催「上京者のための辛口模擬面接会」で久々に学生と向き合い、シーズン前に比べ確かに成長している学生たちに会いました。しかしやはりこの時期まで苦労している学生であり、その原因が何なのか、広告労協F氏がずばり言い当てていきます。
F氏はある女子学生のエントリーシートを見ながら個々の項目に関して質問し、最後に困惑したようにこう指摘しました。
「もっと話を『編集』してください。」
面接官というのは学生を一言で言える優秀さを探し当てるために面接をします。その材料たるエピソードがたくさんあっても、方向性がばらばらでは、全体で何を言いたいのかが分かりません。そのようなエピソードはいわゆる「撮って出し(撮ったものをそのまま放送する)」のビデオ素材と同じです。そのようなものをただダラダラと見せられても、一つのメッセージとしては伝わってきません。
F氏の「編集」という言葉は、問題の本質を見事に言い表しています。私も「機関車トーマスの価値観。」(2004.04.27発表)で書きましたが、短い面接の場ではどんな話をしようと、どんな質問に答えようと、その内容は「自分は役に立つ人物である」ことをアピールできるものになっているべきだと言えます。採用試験が「自分を採用してもらう」ことを目的としているなら、少々強引でもすべてのエピソードを「役に立つ=採用してもらう価値がある」という統一した方向性に「編集」することが重要です。
私は常々テレビ番組の編集能力の高さに注目しています。短い時間でのプレゼンメソッドとして、テレビの情報番組・ニュース番組の編集はとても参考になります(もちろんやりすぎの編集が批判されることはありますが)。あなたのエピソードのそれぞれが、流れるように統一テーマ(=役に立つ人材像)を醸し出せるようになれば、あなたというドキュメンタリーは完成です。質問にただ回答するのではなく、その質問から多少強引にでも統一テーマに持っていくぐらいしなければ、その部分は面接官の記憶から「カット」されるに違いありません。
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コメント
いつも他所ながら拝見してそのご労苦にただただ頭が下がる思いです。
今回やや気になることが一点ありました(枝葉ではあります)のでコメントを。
このサイトでは普通に「面接官」という言葉を使いますね。「官」は公務員用語ではありませんか?私自身某国立大学に勤めていた際には「教官」と言われやや違和感がありましたがその大学も「国立大学法人」化してからは「教員」と言うようになったようです。何か「官尊民卑」のようであり、また面接の「権力」を強調するようであり、この「面接官」という言葉には違和感があるのですがいかがでしょうか。
枝葉の話ですいません。
投稿 水野由多加 | 2005.06.12 16:44
おお水野さんではありませんか。コメントありがとうございます。ご指摘の点は
2004.11.26「面接」と「面談」。というコラムで言及しました。しかし学生からの報告を見ると、「次は~次面接」とある場合がほとんどであり、また面接だろうが面談だろうが学生にとってはやはりプレッシャーを感じる存在であることには変わりありません。そのような現実を前提に書いているコラムがほとんどであるために、あえて依然として使われている「面接官」といった言葉を使っているというところです。せめて「面接員」という言葉が一般化されればいいのですが。
投稿 とおりすがりの業界人 | 2005.06.12 17:44
ご無沙汰です。
さっそくにご対応を恐縮です。
既に当然ながら触れられていたのですね。失礼致しました。
であれば、面接担当、とか言いませんか(しつこい?)。
投稿 水野由多加 | 2005.06.12 19:45
由多加さん、こんばんわ~
挨拶専用85です。 ご無沙汰しております。
さて、該当の件。某社では「面談委員」と呼んでいますね。わたくしはやったことありませんが。(こっちのボランティアの方が楽しいので^^)
投稿 挨拶専用85 | 2005.06.12 21:57