学校が背負うブランド。
ブランドは積極的に作っていくべきものですが、多くは結果的にできているものです。高校や大学などの学校にも「自然に」ブランドが構築されています。
高額商品である住宅や生命保険、車の選択は、慎重を期したとしても途中で売ったり解約したりできないわけではありません。一方学校を選択することは経済行為とは異質なものであるがゆえに、その学校の持つブランドが選択のカギになります。
学校のブランド価値は長らく「偏差値」によって決まってきました。それは法曹・国家公務員・医者といった職業が価値観の上位を占め、民間企業への勤務や事業を興すことの評価が相対的に低かったからだと思われます。事実、金融・経済は大蔵省、産業は通産省の「主導」で、国策として動いているという意識が高度経済成長以降続いてきました。
しかしIT技術の驚異的な発展により、現代社会は昔から見たらまさに未来的な環境となっています。もはやエキサイティングな仕事は民間の現場に転がっているといえます。先見性を持ってこのことに取り組み、ネット環境がそろった米国型のキャンパスをつくってユニークな教育と人材輩出をしてきたのが、慶應義塾大学のSFC(湘南藤沢キャンパス)です。特に民間企業のへの定評は高く、まさに大学・学部を聞けば呼び起こす「ブランド」が確立しています。
また民間主導の世の中になり、学歴偏重からコミュニケーション力や統率力・タフさなどビジネスに必要な素養を学生に求めるようになりました。このような背景を知ってか、行動的なブランドイメージを獲得するために、各大学ともスポーツの強化に力を入れています。
スポーツを使ったブランド戦略は広告会社が普通に提案しているメソッドです。サッカーやオリンピックなどには多くの企業が協賛につき、また選手個人にもスポンサーがつきます。協賛しているだけでも間接的なイメージアップにつながる訳ですから、選手や大学自体ははるかによいブランドイメージがつきます。例えば駒澤大学、神奈川大学、山梨学院大学などのブランドは「箱根駅伝」によって構築されているといっても過言ではないでしょう。
民間主導の世の中となり、IT企業のように小さい会社がブランドを構築して大きく成長した例は枚挙に暇がありません。同様のことは大学にも求められています。少子化の中で特徴あるブランド作りをしていかなければいけないという危機感が大学関係者にはあります。また国立大学も独立行政法人化され、企業との連携や国際的な競争力をつけようと努力を始めています。東京大学では大学広報に大手広告代理店からの出向を受け入れ、広報機能の強化を目指しています。
大学のブランドはもはや自然にできたものでは太刀打ちできず、自らブランドを再構築しなければなりません。大学生としてではなく、広告業界を目指すものとして母校のことを考えてみてください。
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コメント
ブランドという価値観について改めて考えてみる良い機会となる三回のこらむでした。
私たち就活生にとって、企業の持つブランドに対する思いがきっかけとなり、その企業に魅かれていくことはよくあります。と同時に、自分たちの所属する大学のブランドは、時に不安材料となります。
出身大学というのは、現在の採用活動でどの程度重視されているのか私は図りかねますが、ある程度の“ブランド”を持つ大学の出身者は有利に就職活動を進めることもあるでしょう。
私たち学生が自身の大学に対するブランド構築を行い、就職活動の際にアピールすればそれは立派な武器となるでしょう。一方で、採用する側の企業に対しては、既存のブランド概念からは脱却し、個を見抜く力がまだ足りないのではと感じることもあります。
私は自分の大学が好きです。後輩のためにも自分の大学のブランディングを社会へ向けて発信できたらと思います。
投稿 Yu06 | 2005.04.23 23:48