交通広告業界の「知恵」。
学生の交通広告関連の代理店への注目が大きいのは驚かされます。小さい頃からテレビをみていればサッカーや野球に興味をもつように、普段から交通機関を利用すれば交通広告に興味をもつのも自然なことでしょう。
交通広告的就職フォーラム論でも述べたとおり、交通広告は複雑な取引構造になっています。JR東日本の取扱いがオープン化された後業界地図がどのようになったのか関東交通広告協会のサイトで調べたところ、協会加盟代理店の取扱路線がきれいなデータになっていましたので、代理店と取扱路線のクロス集計をかけてファイルにまとめてみました。
このファイルが示すとおり、今も残る取扱路線の「歯抜け」状態が交通広告の構造そのものであると言えます。中づり・駅ばりなど交通広告老舗のオリコムや電通・東急エージェンシー、交通看板をベースに業界大手になったNKBを除けば、交通広告中心と言われる代理店でもすべてを自社で手配することはできないということになります。また博報堂MPやADKといった大手代理店もJR以外は他の交通広告代理店に発注することになります(ある外資代理店は交通広告のバイイングをジェイ・アイ・シーに業務委託してます)。
このように、総合代理店と交通広告代理店のリレーション、および交通広告代理店間のリレーションがこの分野の特徴だと言えます。変わった業界と思うかもしれませんが、私は業界の「知恵」なのではと考えています。
交通広告とはもともと沿線に広告主がいるローカル媒体であり、注目されている現在で本質はそこにあります。電鉄と直接取引のある代理店は、中づりや駅ばりといった目立つポスター媒体だけでなく、看板や車内まど上広告のようなローカル対応も求められます。媒体側の立場が極めて強い業界ですので、おいしい媒体だけを必要なだけ買うといった都合のよいことは困難です。
交通広告に強いといわれる代理店は決して規模は大きくありませんが、普段より電鉄をケアし取引実績と人間関係を構築することでそれぞれの地位を確立しています。しかし会社の規模が小さいために無理して他の路線に業務を拡大することなくお互いを補完できる代理店同士が協力関係を築いてきました。その「知恵」により、自社営業でも横断的な出稿を提案でき、大手代理店も頼ってくる専門代理店群が出来あがったと言えるでしょう。
交通広告代理店のコアバリューは、取扱メディアへの交渉力とアライアンス(提携)による提案力です。代理店を横断的に研究すると面白いでしょう。]
| 固定リンク
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/4124/3648860
この記事へのトラックバック一覧です: 交通広告業界の「知恵」。:



コメント