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2005.02.17

母子家庭は採用でマイナスになるか。

本コラムでいくつか人権上不適切なエントリーシート事例を紹介したところ、早速以下のようなメールが私宛に届きました。

突然のメール申し訳ありません。06生の大学生です。

A社のESで、家族構成を問うものがあります。
私は母子家庭です。ESに書くのは構いませんが、これが採用と関わりがあるのでしょうか?
普通に考えても母子家庭がマイナスになることがあってもプラスになることはないと思うのです。
採用に関わりがないなら書いても構いません。
けれど採用に関係ないことを聞く必要があるのでしょうか。
家族構成が選考に関わるとするなら、私は書きたくありません。
家族構成の欄を白紙で出してもいいか悩んでいます。

私はA社が第一志望です。でもESを見てがっかりしたのも事実です。
もっと人物本位で見てくださる会社だと思っていたので・・・

白紙で出すべきか書くべきかお忙しいとはおもいますがご意見お願いします。

現実にこのような声が届くと、悩んでいるケースは決して少なくないと実感します。

この会社の課しているエントリーシートは明らかに人権侵害です。一般的に人権啓発は会社の人事部門が担当することが多いのですが、その人事自らやってはいけない「いろは」のような設問を課していることを、大変遺憾に思います。

採用時に人権上問題になるのは、家族構成や職業といった「本人と関係のないこと」と、信条・思想といった「本人が仕事をする上で関係のないこと」の2つに分けられると思います。前者に関して現実的には役員面接の前まではほとんど選考に影響しないと思います。現場の社員がそのような価値感で選ぶことはまず考えられないからです。しかし過去に何回もコメントしている通り、役員面接では全く違う価値感、すなわち古い人権感覚で判断されることはありえなくないと思います。このような文書を対外的に出すことを許可している会社ですから、なおさらです。

この学生の声には、志望度が高いのなら少しでも通る確率の選択肢を選ぶべきだと言わざるを得ません。短い面接時間に「なぜ空欄なのか」といったという質問をされるぐらいなら、最初から堂々と書く方がよいとおもいます。そして役員面接までこぎつけたら、採用担当責任者に「まさか家族のせいで落とされたりしませんよね」と確認してみたらいかがでしょうか。

はっきり言えるのは、志望度が低ければそんな会社は蹴るべきだということです。不適切な採用については広告労協が是正のための行動を検討していくことになります。みなさんの悔しさは広告労協が引き継ぎますので、ぜひ声をお寄せください

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