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2004.11.03

プロ野球の「現状復帰」。

11月2日、注目されたプロ野球「新規」参入は、楽天が選ばれました。2種類の垂れ幕を用意した仙台市民は、楽天の方を掲げ祝いました。

しかし最終形を見る限り、パリーグはもとの6球団となります。新規参入は高橋オリオンズ以来54年以来と報じるメディアもありますが、新しい本拠地を持つ球団が誕生したということであれば、南海ホークスがダイエーに譲渡され福岡に本拠地を移したことと何ら変わりません。プロ野球はやっと「現状復帰」したに過ぎません。

個人的に納得いかないのが、プロ野球機構が「新規参入球団の審査結果について」でコメントしている、

ライブドアは金融事業の業績変動が経営に大きく影響する可能性があり、楽天の場合は、一つの事業の業績変動は楽天全体の業績に与える影響が限定的だと考えられます。

という点です。

少なくともパリーグの球団を見る限り、この2社についてこのようなことを言える立場にないことは明白でしょう。両社とも球団自体の黒字化を目標としており、親会社が支えることができるかどうかは二の次のはずです。自らを振り返れば、株の不正売却で株価が暴落したり、親会社が産業再生機構に入っている球団すらあります。業績変動のリスク分散でいえば、食品や飲料業界は一つのトラブルであっという間に信用を失なうことがあるということをどう考えるのでしょうか。日本語ではこのようなことを「噴飯モノ」といいます。

今回の現状復帰は、球団合併とプロ野球選手会のストライキという、世論を大きく動かした事象が背景にありました。選手会とりわけ古田敦也選手会長とライブドア堀江貴文社長が立役者であり、破滅への道を止め、歴史を「切り開いた」貢献はとても大きいものでした。

2日の決定には、ライブドアの参入表明をバックにした選手会側に事実上完全にやられた機構側が、その原動力となったライブドアに対して今さら参入を認めるわけにはいかないという「結論」を最初から決めていたと、誰もが思っているでしょう。自分の置かれた立場を抜きにした今回の発表自体、そのことを自ら証明しているのではないでしょうか。

結果として歴史上「勝った」のは楽天でした。確かに申し分ない会社です。広告会社に勤務するものとして、新しい風を吹き込んでいただきたいと思っています。一方、ライブドア堀江社長には、労働者・労働組合、そして世論のバックに立ってくれたことに、労働組合の役員として敬意を表します。

今後のプロ野球の現状復帰「以上」のことを楽天に、そして新たな開拓精神をライブドアに期待したいと思います。

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