« 2004年10月 | トップページ | 2004年12月 »

2004年11月

2004.11.30

「興味ある広告3つ」参加学生の答えから。

「興味ある広告を3つ挙げてください」の公募課題には24名(うち1名は採点対象外)から応募がありました。いつもはこの課題は模擬面接で出しているためかなり答えが重複しますが、今回は約2週間の期間をおいたため、様々な広告が挙げられていました。

以下、応募順に並べたものです。これまでお会いしてきた学生のレベルの中でも上位20%に位置するレベルを合格ラインとし、○が合格、◎が優秀作、×が不合格として評価しています。

○関東 女 テレビ:NIKE テレビ:日本生命 交通:朝日新聞社
×関東 男 交通:ナイキ 交通:角川書店 テレビ:ポッキーデコレ
×関東 女 テレビ:スカパー テレビ:ツーカーセルラー テレビ:サントリーアミノ式
×関東 女 テレビ:Newクレラップ テレビ:ホンダライフ テレビ:キリンラガー
○関東 女 交通:サントリー烏龍茶 屋外:ホットペッパー テレビ:ソニーハンディカム
×関東 男 テレビ:明治コパン テレビ:ファンケル テレビ:ホットペッパー
×関西 男 テレビ:ロッテフラボノ・キシリトール テレビ:マスターカード テレビ:セゾンカード
×関東 女 交通:日本郵船 交通:ソニーPSP 雑誌:民主党
×関東 女 テレビ:日本生命 テレビ:日産キューブ テレビ:日清カップヌードル
○関東 男 テレビ:JT 交通:栄光ゼミナール 交通:メントス
○関東 女 交通:iPod mini 雑誌:竹尾 テレビ:ネスカフェ
◎関東 男 ネット:日産ティーダ 交通:iPod mini 新聞:ユニクロ
◎関東 男 テレビ:NTTドコモ テレビ:森永おいしい牛乳 交通:ネスカフェ
×関西 男 テレビ:富士写真フィルム テレビ:JT テレビ:キンチョール(メールアドレス間違いのためコメント返信不能)
×北海道 男 テレビ:「あたり前田のクラッカー」 テレビ:Mrインクレディブル テレビ:孤独な幸せ(映画)
×関東 男 テレビ:NOVA テレビ:NTT東日本FLET'S テレビ:キリンラガー
×東北 男 テレビ:サントリーBOSS テレビ:東京海上日動 テレビ:イトーヨーカ堂
×関東 女 テレビ:ネスレキットカット テレビ:ソニーPSP テレビ:資生堂fino
◎関東 女 テレビ:P&Gハーバルエッセンス 交通:栄光ゼミナール 新聞:早稲田ゼミナール
×関東 男 テレビ:ドラゴンクエスト8 テレビ:サントリーアミノ式 テレビ:シャープ(長尺)
○関東 男 交通:富士急ハイランド 屋外:ネスレペリエ 屋外:SMAP NEW ALBUM DEBUT
○関東 男 屋外:goo テレビ:ナイキ テレビ:J-PHONE
×関西 女 テレビ:NTTドコモ テレビ:NTTドコモ テレビ:資生堂マジョリカ・マジョルカ

23名中合格9名 不合格14名 (合格ラインは一般的学生を母集団の上位20%)
すべてテレビで挙げた学生:12名
テレビ47個 交通13個 屋外4 新聞2 雑誌1 ネット1

テレビと交通広告がほとんどを占めている状況は、まさに若者のメディア接触状況を示しているのでしょうが、それにしても雑誌・新聞が少ないような気がします。化粧品や海外ブランド広告の主戦場は女性ファッション誌ですし、新聞は毎日毎日新しい広告が入っているメディアです。もっと注目すべきです。

最後に一つ注意すべき点を挙げると、「面接官も多分知っていると思われる広告を挙げる」ことも配慮したほうがいいでしょう。あまりニッチな広告を挙げれば、その広告がどういうものかを説明するだけで文字数・時間を消費します。

しかし誰でも知っているものは上記の「アミノ式」やナイキのように他の受験生と差別化できないということもあります。このあたりのバランスは難しいのも事実です。これを避けるためには、何十個何百個の広告に「プロを目指すものとしての視点」をもって接していくことです。消費者という立場だけでない視点からみていけば、広告というものがどのように作られていっているのか気づいてくると思います。その結果、上澄みのような広告を3つ自然に見出すことができるのではないでしょうか。

(2005.5.21追記)過去のエントリーの固定リンクがおかしかったので、いったん削除し再度アップしました。いただいたコメントは以下に転載しておきます。

●ひろき06

とおりすがりの業界人さん
時間を割いての返信コメントありがとうございます。
ひろき06です。

今回残念ながら唯一の採点対象外となってしまいました。
コラム(考察編)を読むことで自分の論点がかなり的外れであったことに気が付きました。しかしこの課題を頂いて真剣に広告のことを考えたのは事実です。講評はどうあれ(勿論合格を頂きたかったが)今後の就活に役立つことを確信します。

今回のような公募企画は、学生にとって大変ありがたいものです。もしこのような機会があればまたトライしたいと思います。


●メープル06

とおりすがりの業界人さん
こんにちは。メープル06です。
このような貴重な機会を与えてくださり本当にありがとうございました。
普段感じる事をいざ形にするのは難しく、日ごろから考えを形にする重要さを感じました。今回はじっくり考えて提出しましたが、面接などでどんな話を振られてもぱっ!と答えられるようにならなければ、と思いました。また、宣伝と言われて次から次へと挙げられない自分を知り、いかに狭い範囲で、そして表面的にしか広告を捕らえていないかを知りました。
皆さんの例を見て、自分と違う着目点があり、勉強になりました。見ている広告の違いではなく、注目の違いだと思います。自分の感じ方も大切ですが、人がどのように広告を見るのかを知るのは勉強になりますね。
今度、友達とも広告について深く話し合ってみたいと感じました。そして、気づく目、を養っていきたいです。
今後ともにどうぞ宜しくお願いします。


●poppo06

とおりすがりの業界人さん

こんばんは。poppo06です。
今回このような機会を設けてくださり、
ほんとうにありがとうございました。

「好きな広告」ではなく
「興味のある広告」とは何かと考えているうちに、
業界人さんのいう「プロとしての視点」を
おぼろげながら感じることができた気がします。

広告はありとあらゆる場所にあるので、
それらをプロとしての視点で見ていけば
常に修行できますね(笑)

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

●きょうすけ06

とおりすがりの業界人さん

こんにちわ。きょうすけ06です。

このような機会を作っていただき、本当にありがとうございました。

今回、最も痛感したのは、書いてみることの重要性です。

以前の模擬面接で同じ質問をされた時には、プロの視点もなく、論理的な展開で話すこともできませんでした。

この課題を出すにあたり、自分の頭の中で考えていたことを書いてみると、予想以上にポイントが定まっていないことに気が付き、何度も何度も推敲を重ねてから提出しました。

自分の考えを客観的に見るために「書く」ということは本当に大切だと思いました。

今後もプロの視点を忘れずに、広告に関わっていきたいと思います。
これからもよろしくお願い致します。

●しんたろう06

とおりすがりの業界人さん、いつも大変お世話になっております。
しんたろう06です。
大切なご助言を毎日、本当にありがとうございます。

私の消費者意識においては、やはりテレビCFやアウトオブホーム、
そしてWEB広告が主として関心の高い広告であり、blogでご指摘の通り、
自らの問題点として雑誌・新聞への意識が希薄であることを痛感致しました。

来週はADMTで新創刊の女性誌の編集長対談があるので、
雑誌広告について貪欲に研究して参りたいと思います。

広告に携わるプロとしての視点を常に志向しながら、尽力して参ります。
今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2004.11.29

「あなたが興味ある広告を3つ挙げてください。」(考察編 その3)

重要なことの3つ目は、プロを目指すものとしての視点を入れることです。

この問いかけはアンケート目的で聞いている訳ではありません。一緒に広告をつくり、世に出して行く人を見つけるために面接官は聞いているのです。どのCMが好感度が高いかなどは、ものの資料をみればすぐにわかることなのです。

なぜその表現を選んだのか、メディアを選んだのか、なぜその消費者層をターゲットしたのか、なぜそのタレントを選んだのかなどは、その商品のブランド、市場での位置付け、社会情勢など、さまざまな背景があるはずです。また広告自体でなく、メディアと接触するシチュエーションも計算して、広告は世に出るのです。

ただ印象深い、おもしろいというのであれば、消費者視点にたったコメントに過ぎません。粗削りでもいいので、自分がそれを作る、広告主を担当するつもりで広告をみていく視線が必要です。もちろん背伸びする必要はなく、あなたの世代をターゲットした商品の広告で十分です。むしろきちんとその背景を理解できると思います。

考察編で述べた項目をまとめると、

(1)広告=テレビCM、ではない
(2)相手がどのようなタイプの広告会社か知る
(3)プロを目指すものとしての視点を入れる

となります。

先の2つの視点はただ気をつければだれでもクリアできることですので、実際に差がつくのは3番目の視点だと思います。「好きな広告は?」とせず、あえて「興味のある広告は?」と聞いてくる場合は特にここに書いてあるニュアンスが大きいと思われます。

この問題に真剣に取り組むことで、これまで見えて来なかったことが見えてくるようになります。ぜひ本番前に時間を十分とって答えを用意しておいてください。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2004.11.28

「あなたが興味ある広告を3つ挙げてください。」(考察編 その2)

次に大事なことは、相手がどのようなタイプの広告会社か知ることです。

電波媒体をほとんど取り扱っていない会社でテレビCMやラジオCMの話をしても意味はありません。新聞社系広告代理店では、媒体確保力のある新聞メディアが中心的な商材になり、場合によってはCMは一切取り扱っていない場合もあります。このような席で、テレビCMに拘泥した話をするのは逆効果です。面接官に「この学生の居場所はない」と判断されても仕方がないでしょう。

考察編その1でも述べた通り、3つ挙げるということは媒体のバランスを考慮すべきです。テレビCMが1つ入るのは極めて自然なことですが、ほかの2つのうち少なくとも1つはその会社の強みを前提とした選び方をしたほうがいいでしょう。交通広告に強い代理店なら駅ばりや中づり広告、セールスプロモーションに強ければ店頭広告(POP)や販促キャンペーンの仕組み自体でもいいとおもいます。

裏を返せば、この質問ではあなたがその会社のことをどれだけ研究しているかを評価されていることになります。どのような会社かを知るには広告労協の「媒体別売上ランキング」がきっと役に立つはずです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.27

「あなたが興味ある広告を3つ挙げてください。」(考察編 その1)

この質問に答える際に最も重要なことは、「広告=テレビCM、ではない」ということです。

「あなたの好きな食べ物は何ですか」と聞かれ、「カツカレーとメンチカレーとシーフードカレーです」と答えれば、相手はあなたをただのカレー好きだということしか分かりません、むしろカレーに執着している人物という悪印象を与えることでしょう。

同様にあなたが挙げる3つの「広告」がすべて「テレビCM」といえば、たとえテレビCMに多く携わっている広告代理店での面接だとしても、あなたを高く評価することはないでしょう。広告主が必要とするメディアは多岐に渡ります。広告とは表現とメディアの組み合わせによって、はじめてその機能を果たすのです。

過去に何度もこの問いかけをしてきましたが、3つともすべてテレビCMを挙げてくる学生は多数派といってもよいぐらいです。広告人を目指すなら、特定媒体での広告、特にだれでも挙げるテレビCMに片寄る事なく、普段からさまざまな媒体に目を向けておく必要があります。これは営業志望、マーケ志望、プランナー志望などにかかわらず共通の心得です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.26

「面接」と「面談」。

今週の週刊文春コラム「お言葉ですが…」(高島俊男)では、読者から

入社試験の際に面接する人のことを「面接官」というのはおかしいのでは。

という指摘があったと書いてありました。

なるほど、警察官や裁判官など「官」というのは公務員の役職に使われる言葉です。面接「官」がおかしいならどういう言葉を使えばいいのか。面接者では受ける方かどっちなのか分からないし、面接「員」も威厳がない。高島氏は「会社が偉いということを示すために使われてきた言葉ではないか」とコメントしています。

旧国立大学の「教官」だった私の友人は、独立行政法人移行後正式には「教員」と呼ばれるようになったと言っていました。しかし学生も教員自身の意識もそう急には変わらない。どうやら「面接官」という言葉は「教官」同様、学生から見た、または学生に対する伝統的な言葉のようです。

しかし、ある大手広告代理店では「面接ではなく『面談』」というポリシーがあるそうです。高橋氏のコラムを読んで、私も「面談」であるべき理由が分かるような気がしています。入試に通っても教員と学生の区別は依然はっきりしていますが、採用されればいきなり相手の社員と同僚になります。一緒に働くということを双方が決めることが採用/就職なのです。これはまさに結婚と同じ構造です。面談は縁談といえるでしょう。

「今回は面談です」とはっきり言われている会社では、きっと学生からの質問の時間をきちんととると思います。このような機会を逃さず面談相手に質問をし、双方向のコミュニケーションをとることが望ましいでしょう。あなたの質問に相手がどう答えるか、それはあなた自身のその会社への判断材料に加えてください。

ただしあなたの質問で、相手もあなたの資質を見ていることをお忘れなく。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.25

災害用伝言ダイヤル「171」を普及させる。

新潟県中越地震では、災害時の通信環境と安否情報の重要性が注目されました。電気通信事業者協会「災害時の電話利用方法ページ」では

あなたの「かけない」が被災地の緊急な通話を救います。

とまで書かれています。

11月6日朝日新聞の朝刊「『安否情報』浸透これから」という記事では、「新潟県中越地震でNTT災害用伝言ダイヤルは11月4日現在約34万9000件と過去最多の利用」と報じていました。しかし同じ記事では小千谷市で取材した被災者10人のうち安否情報サービスを利用したのは1人だったということ。

電話の輻輳(ふくそう)を避けるためにも災害用伝言ダイヤル「171」はもっともっと「知られる」ことが大事です。あらかじめ多くの人に知られていなければこれほど意味がないサービスもありません。

06生の広告業界採用試験で、この「171」をどう普及させるかというテーマが出題される可能性は高いと見ています。広告表現、ターゲット選定、メディア戦略・広報戦略など、広告業界のクリエーティブテスト、グループディスカッションなどのテーマとしてとても適しています。ぜひ自分で考えてみたり、友人と一緒にブレーンストーミングしてみるといいでしょう。

就職シーズンまっさかりになる前にNTTが実際にキャンペーンをする可能性もありますが…。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.11.24

役員面接車座コンパ。

私のblogや広告労協でのコラムは様々な検索結果に掲載されていますが、単独ワードでは「広告業界」「広告労協」についで「役員面接」からの来訪が多くなっています。

この「役員面接」の検索結果に「役員面接車座コンパ」なるサイトがあります。最初の写真を見るだけで相当なインパクトです。

ブックオフのフランチャイズをしている島根県の会社の最終面接ですが、創業者社長が

「今日は会社の本当の姿を見ていただきたいということで集まっていただきました。逆に皆さんが会社を面接してやってください。こんな会社やだと思ったら、やめてもいいし、こんな会社でも面白そうと思ったら入られればいいと思います」

と趣旨を説明し、乾杯のあと「いつもの宴会」に突入、社長・現役社員(店長)を交え熱い語りの場となっています。

学生の皆さんがちょっと引き気味になる気持ちも分かりますが(苦笑)、これが新入社員歓迎の飲み会だとすれば案外普通の風景です。

就職活動は学生が企業を選ぶ場でもあります。企業のトップや上司と飲み会をし、そこでの正直な感覚・感想は双方にとって重要な判断材料になるのではないでしょうか。

今の役員面接は形式的な上に感覚的な判断が大きく、学生・会社双方に不毛なものになっている可能性も否定できません。10人~20名程度の新卒採用するなら、社長を交えての役員面接車座コンパ、結構いいかもしれませんね。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2004.11.23

人材像の最大公約数は。

数字を10個無作為に挙げれば、その最大公約数は多分「1」です。このことを「互いに素」といい、共通の要素(約数)が「ない」ことを示します。

さまざまな業種の採用試験で同じことをいっても通用しません。業種によって求める人材像が違うからです。さらに細かく見れば、同じ業種でもそれぞれの会社によって違います。様々な業界で求められてる人材像の最大公約数はきっと1程度なのです。

かねてから私は「業界を絞らない就活アドバイスは存在しない」と思っています。

就活アドバイス本は書店に多数並んでいます。確かに自己分析の手法や社会人と接する時のマナーなど、ゼロベースの学生には必須アイテムだと思います。しかしそのようなことは採用する側の立場から言えばできて当たり前、面接のスタート地点に過ぎません。

本当に大事なことは業界研究と会社研究、その結果として自分がその会社にどう貢献できるかを見つけだすことです。選考の初期段階では人物像で見ることがあっても、さらに上の段階では会社研究の不十分さは必ず見透かされます。「どこに行っても同じことを言ってるな」と思われた瞬間に、面接は終了です。

広告業界はもともと会社情報が少ないので、会社研究にも不自由することは事実です。その会社の人事担当ですらその状況は理解していることでしょう。しかしごくわずかでもその会社固有のこと調べ志望動機に交えてプレゼンできれば、人事も人の子、何かしら自分のことを理解してくれる(しようとしている)姿勢を評価したくなるのではないでしょうか。

業界・会社研究は就活の要。自己分析レベルで息があがってしまうことなく、そこに求められている固有の人材像をはっきり認識しましょう。それにはやはりOB/OG訪問が成否の別れ道となります。本やネットに頼ることなく、自分の目・耳・足で情報を稼ぐことが重要です。話すときのリアリティが決定的に違います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.22

「割り勘OB・OG訪問」のススメ。

(1)学生・社会人にとっての、OB・OG訪問の問題点。

OB・OG訪問が就職活動に重要なことはあらためていうまでもありません。しかし、OB・OG訪問には、学生・社会人側にそれぞれ問題もあります。

<学生側の問題>


  • 自分の先輩や縁故関係といった、偏ったコネクションでのOB訪問になる。

  • たまたま会った先輩の話だけでは、視野が広がらない。

  • OBがいない会社の社員に会うことはできない。

  • 関係の薄い先輩を見出すのは困難。

<社会人側の問題>


  • 1人相手にしようと、複数人相手にしようと同じ。別々に訪問されるほうが時間的負担が大きい。

  • 一方、複数の学生を相手にすると、食事やお茶代の負担もバカにできない。

  • 関係の薄い学生から無秩序にOB訪問の申し入れがあっても困惑する。


特に、学生側も社会人側の問題点を認識しているために、遠慮することでOB訪問自体の機会が少なくなっているという悪循環になっているということも考えられます。

(2)学生・社会人の間で、OB・OG訪問の「メソッド」を整備へ。

しかし、社会に出ようとしている学生に、先輩たる社会人が協力するのは当然のことです。また、学生にとって就職活動に切磋琢磨できる仲間の存在が必要であり、さらにはそこでできた友情は一生モノとなっていることも多く見られます。

これらのことから、学生・社会人間のOB訪問の「メソッド」を整備することが、学生のよりよい就職活動のために有効なのではと考えています。

(3)「割り勘OB・OG訪問」のススメ。

このコラムでは、「機会」と「費用」をシェアする、「割り勘OB(OG)訪問」というメソッドを提唱します。

●「機会」の割り勘。


  • 4~5人程度の、就職活動グループを作る。大学や性別が偏らないほうがよい。

  • 1人の学生が開拓したOB・OG訪問に、全員で行く。

  • グループのメンバーはそれぞれがOB・OG訪問先を開拓する。

  • 開拓できなかったメンバーは、他のメンバーに食事をおごる(笑)。



「4~5名程度」としたのは、社会人側の受け入れ人数の常識範囲と、学生全員が主体性をもって動ける人数の限界を想定したものです。

●「費用」の割り勘。


  • 窓口となった学生(幹事)は、「割り勘OB(OG)訪問」という形で4~5名で同行することを申し入れる。食事・お茶代は、学生分については学生の「割り勘」であることを先方に伝える。(「割り勘にするので、複数名で来るのを了解してほしい。」と申し入れる。)

  • 訪問当日は、幹事が小銭も含めて用意しておき、その場でかかった学生側の食事・お茶代を幹事が一括して支払う。学生間は後ほど精算する。


しかし、学生から「割り勘」といわれて、いったん断らない社会人はいません。社会人に「費用のことは気にしなくてもよい」と言われたら、

『割り勘OB(OG)訪問』は、機会と費用の2つを割り勘にすることで、多くの社会人の方と会うための自主的なルールなのです。大勢で押しかけるご迷惑をおかけしますので、ぜひ費用は割り勘で負担させてください。」

と、再度念を押してみましょう。快く受け入れてもらったとしても、複数名で来ることが先にわかっていれば、会社の会議室などをとり、会社のお茶などを出すなど、学生の費用が発生しないようにすることもできます。

また、実際に外の喫茶店などで会った場合には、何を言われても学生分は自分たちで支払ってください。そのためには、幹事が段取りよくお金を出してください。各人でメニューが違っても、だいたいの金額合算をさっと出しましょう。「経費で落とすから」といわれたとしても、そもそも本来経費で支払えることではありませんし、経費節減はどの会社も極めて厳しい状況にあります。したがって、結局相手はすべて自腹で支払うことになります。このようなことを理解したうえで、大勢で訪問させてもらったことを前提に、学生分は必ず自分たちで支払うという原則を貫いてください。なお、社内で出たコーヒーなどに支払う必要はありません。

(4)「割り勘OB・OG訪問」で、社会人の受け入れの拡大へ。

この考え方は、広告業界へのOB・OG訪問に限ったことではありません。また、このような動き方を、すでに自主的にやっている学生もいるでしょう。

このコラムでは、むしろ「社会人側に」学生の就職活動をもっと認識してもらい、協力・支援してもらうムードをつくることを意図としています。このような形で申し込んでくる学生を暖かく受け入れてくれるよう、今後広まっていければと思います。


※2003.11.30に発表したものに加筆・修正。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.21

社員の立場からの、OB/OG訪問論。

OB/OG訪問を受ける社員の立場から、「OB訪問するなら、こうしてほしいのになぁ」ということを、つらつらと書いておきます。個人的な意見ですので、参考程度までにしておいてください。

●できれば、シーズン前に来てほしい。

早めにOB/OG訪問に来る人ほど、業界研究や就職活動への積極的な姿勢が見え、好印象なものです。またOB訪問の時期がピークになってくると、受け入れる社員側も相当大変になり、おざなりになってしまうこともあるでしょう。

先んずれば事を制す。本ホームページの情報に日常的に接し、先手先手の活動を心がけましょう。

●グループでまとめて来てほしい。

ゼミの後輩として訪問するのであれば、あらかじめゼミの仲間や友人も含めて複数人できてもらいたいものです。会社の会議室も取りやすくなります。しかし、5~6人がせいぜいというところでしょうか。

●最初は電子メールでコンタクトを取ってほしい。

広告会社の社員は極めて忙しく、スケジュール調整や込み入った要件は電子メールを使うのが基本になっています。また学生からの電話は、緊張していることもあってコミュニケーションのテンポが極めて遅く、忙しいときには後回しにしたいときもあります(といってもあんまり調子のいい電話も受けたくありませんが)。また、不在で「また電話します」というメモがあったとしても、数回行き違いになると社員側もプレッシャーとなります。

社員として一番都合がいいのは、電子メールで最初のコンタクトをとってもらい、こちらから携帯電話か電子メールに折り返すというパターンです。学生の皆さんがどういうOB名簿を見ているのか分かりませんが、電子メールが記載されているようでしたら、まずはメールでのコンタクトとしてほしいものです。

もしも電話しか分からず、相手が不在だった場合、自分の携帯番号をメモで残してもらった上で、必ず自分からかけ直すと伝えてください。会ったこともないのに折り返しを依頼するのは、ワン切り業者と同じです。

●自己紹介と志望動機は先に送っておいてほしい。

最初のコンタクトのときには不要ですが、実際にアポが取れた場合、必ずコメントすることになる「自己紹介」と「志望動機」については、あらかじめメールや郵送で送っておいてほしいと思います。(エントリーシートが手書きの場合、Webエントリーと違う戦略を立てられますので、手書きのものを郵送するのもいいでしょう。)

いきなり送りつけるのも躊躇するでしょうから、メールや郵送に一言「貴重な時間をいただいていますので、自己紹介と志望動機については事前にお送りいたします。あらかじめごらんいただければ幸いです。」といった言葉を添えるといいでしょう。またこうすることによって社員への印象も格段に違ってき、より密度の濃いOB/OG訪問になると思います。

●自分で調べてわかることは、聞かないでほしい。

インターネットが普及し、上場会社であれば事業・経営情報のほとんどがWebで閲覧できる世の中で、調べれば分かる質問をする学生は今でも確かに多く存在します。また、そのような質問は、社員側も回答を準備しておかなければいけません。社員は学生にテストを受けさせられているわけではないのです。

何らかの縁でOB/OG訪問の機会をもち、非常に短い時間でのコミュニケーションですから、私達をうならせるような、印象的な質問の1つや2つしてほしいものです。質問の選び方、聞き方、あいづちの打ち方、反応の仕方などを総合して、私達はあなたたちの評価をしているのです。

●あなたの話も聞かせてほしい。

私達は、コミュニケーション課題を解決するプロです。これが他業界よりもOB/OG訪問を重視べきだと位置付けられている理由でしょう。コミュニケーション課題は一般論では解決できません。私達の仕事は、個々の課題を見極め、実践的な解決策を考えることです。

私達は、みなさんそれぞれの受験上の課題に対し、直接アドバイスができます。話を聞くだけでは、大学の授業と同じです。むしろOB/OG訪問は、先輩を交えた「ゼミ」ととらえるべきでしょう。OB/OG訪問の場では、あなた自身の課題を、不器用な言葉でもいいですから、私達に伝えてください。

●最終的な進路が決まったら教えてほしい。

OB/OG訪問という小さな縁でも、コミュニケーションを生業とする広告マンとしてはできるだけ大事にしたいと思うものです。人気業界でもありますので、ライバル会社に見事入社できたとしても大いに拍手を送りたいと思いますし、また広告業界以外の会社に入ったとしても、取引先として関係が出てくる可能性も大きく、その後のコネクションも大事にしたいと思うものです。

電子メールでも結構ですので、最終的な進路については一言情報を入れてほしいと思います。


●社会人になったら、OB/OG訪問を喜んで受けてあげてほしい。

私達が社員として学生のOB/OG訪問を受ける上で1つだけ条件があります。それは、あなた自身が社会人になったとき、必ず学生のOB/OG訪問を受けてあげてほしいということです。

皆さんの経験は、私達のような年代よりもはるかに有益な情報を提供できると思います。社会に出てしまうと仕事が生活の中枢に来てしまい、ついつい世知辛い発想にまみれてしまいます。OB/OG訪問はもっとも気軽にできる、そして大きな影響を与えることができるボランティアです。ぜひ、学生のオファーは喜んで受けてあげてください。

※2002.10.14に発表したものに加筆・修正。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.20

OB訪問・OG訪問より、大事なこと。

このボランティア活動にはまっていく中で、今の学生の実態に直接触れることができ、私自身大きなカルチャーショックを受けることもしばしばとなっています。その中でも、「少子化・核家族化」と、「ケータイ・電子メール」が、いかに彼らのコミュニケーション文化を変えていったかということを実感しています。

その中でも、「今の学生は、それまで社会人と話す機会がどれだけあったのだろう」という点に興味があります。今社会人を目指す学生が、そもそも社会人という世界をどれだけイメージできているのだろうか、数々の学生と接していううちに、そう思うようになってきています。

ケータイ・電子メールがない時代には、親と同居している彼女に連絡をとるためには自宅に電話をするしかありません。そこで避けて通れないのが「彼女の両親が電話に出る」ということです。多分私たちの世代はこれが最初に直面する社会人の壁であり、どのように挨拶をするか、いやな反応されたらどうしようか、などと、コミュニケーションの方法を自分自身で研究せざるを得ない局面に追い込まれます。

今の時代は、最初からケータイ・電子メールがあり、親を経由しなくても直接相手とコンタクトをとることができます。私のような世代からはとてもうらやましいことではあるのですが、彼らは「恋人の親」という最大の社会人の壁の存在すら知らず、就職活動になるまで、同世代間のコミュニケーションだけで突っ走ってきているのではないかと思っています。脚本家の三谷幸喜は、この「恋人の間にある『親』というコミュニケーションの壁」というシチュエーションが現在無意味となってきているため、過去の台本の価値が下がってきていると言っているそうです。

また、私自身地方出身であり、近所の人はみんな親の代以前から知っているという環境で育ったため、都会の少子化・核家族化で地域との交流がない状況では、社会人とのコミュニケーションの絶対量が少ないと実感しています。社会人とは言い換えれば、広告人にとってはクライアントにも消費者にもなりえる人たちであり、その人たちとコミュニケーションをとったこともない人が、いい広告人になれるはずがありません。

広告業界のOB/OG訪問をするのも重要です。しかし、学生のみなさんは、そもそも社会人とのコミュニケーションが全く足りていません。OB/OG訪問よりももっと重要なのは、できるだけ多くの社会人と話しておくということです。

どんな会社の人でも構いません。できれば係長・課長・部長といったポジションの人とたくさん話してみてください。広告業界ではなく他の業界の人と話をすることは、将来のあなたの広告人としての仕事をイメージさせます。広告人になれば、プレゼンテーションは最後の社長プレゼンまで現場がやるのです。この業界にOB/OGがいなくても、この観点に立てば、意義のある就職活動はいくらでもできます。今すぐ自分の両親や親戚に相談し、紹介してもらってください。話した数だけ、広告人としてのイメージが湧くと思います。

そして、一度あなたの付き合っている人の両親とも会ってみたらどうでしょうか。この局面でのコミュニケーションを工夫しない人はいません。追い込まなければブレイクスルーできないこともあるのです。これは最初の1回が重要です。ぜひ、チャレンジを(笑)。

※2003.02.01に発表したものを加筆・修正。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2004.11.19

理系学生の「規定演技」。

「理系だけど何で広告?」

これは理系専攻学生が広告業界を受験すると「必ず」聞かれる質問です。私はこの質問がある分、理系学生はむしろ有利だと思っています。

面接の時間は限られています。その中に「必ず聞かれる質問」があるということは、あらかじめ準備したものを必ず生かせるということを意味します。理系学生は文系学生より規定演技が1つ多いのです。

この質問で準備すべきことは2つあります。

一つ目は「あなたの研究をだれでも分かる言葉や例えで簡潔に言う」ことです。

難しい技術をだれでも分かるようにアピールし、世の中の注目を集めていくことは、技術自身の利益や発展につながります。日本の広告主の上位はほとんどがメーカーであり、高度で複雑な技術を内包した製品を世に送り出しています。そのような技術や製品の素晴らしさを一般の人に伝えるためには、感覚的な才能だけでは不十分です。

自分自身の研究をど素人の面接官にもさらっと理解してもらえるような例え方ができれば、規定演技のうちの技術点が評価され、広告に携わるものの必要な資質を持っていると思われるでしょう。

もう一つは、「少しだけでいいので、専攻を広告への志望と結び付ける」ことです。

個人的な考え方ですが、「専攻をやめ、新しい世界にチャレンジしたい」ということを強調するのは、面接では決してプラスには働かないと思っています。規定演技での芸術点を放棄するようなものであり、面接は振り出しに戻るかもしれません。

研究内容自体のうまい例え方を考えるのと同時に、その研究や先生・先輩・同期などから学び感じ取ったことを、ほんの少しでいいので広告業界志望理由「の1つ」につなげていくことが、規定演技の芸術点につながると思います。

もちろん研究内容で志望動機を100%構成する必要はありませんし、そうしようとしても無理があります。こじつけでない何かをひとつだけでもぜひ見いだしておきたいところです。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.11.17

「監理」ポスト。

11月16日東証、日テレとカネボウの上場維持へ 西武鉄道は廃止に(asahi.com)と報じられました。

東京証券取引所は、大株主の保有比率を有価証券報告書などに虚偽記載した西武鉄道の上場廃止を決め、16日午後に発表する。虚偽記載が47年以上の長期に及び、東証の調査にも非協力的だったため、公益や投資家保護の観点から上場維持は不適当と判断した。一方、同じ理由で監理ポストに割り当てている日本テレビ放送網とカネボウについてはさらに審査を進めるが、それぞれ虚偽記載の目的が決算操作など投資家を惑わすものでなかったことや、経営体制を刷新したことなどから、ともに上場維持を認める方針だ。

西武鉄道株の上場廃止は同日、鶴島琢夫東証社長の決裁で決定。西武鉄道株は上場廃止の恐れがあることを示す監理ポストから、廃止が決まった銘柄を割り当てる整理ポストに移され、原則1カ月後に廃止される。

経営が破綻(はたん)状態にない企業が上場廃止になるのは極めて異例。株主は整理ポストにある間は、市場で売買ができる。

日本テレビについて、実質関連会社会長の保有比率や財務諸表の一部に虚偽記載があった点を東証は重大とみる。だが、虚偽記載の主目的が決算操作など投資家の判断に直接影響を及ぼすものではないと判断。西武鉄道と違ってグループ会社が出した大量保有報告書に虚偽記載がなかったこともあり、原因や経緯の積極開示と再発防止策提出を条件に、上場廃止にしない方針だ。

カネボウは利益操作など決算内容を偽り、投資家を欺いてきたが、虚偽記載にかかわった旧経営陣が総退陣し、産業再生機構の支援下で、企業統治が改められたため、投資家の信頼は戻ると東証はみている。 (04/11/16)

このように上場企業にとって「監理ポスト」入りとは経営上極めて深刻な状況を招きます。最近では不正増資で駿河屋株が監理ポストの対象となりました。

今年の重大ニュースの一つに必ず位置付けられるだろう西武鉄道株問題は、06年の広告業界やPR業界の採用試験で出題される可能性が極めて高いと思います。特に「管理ポスト」ではなく「監理ポスト」であることが必ず留意して下さい。「監」は、「監察」「監査」というように、ただの管理より「取り締まる」感が強い言葉です。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2004.11.16

「希望の部署にはどうすればいけるのですか?」

表題は、11月14日のマスコミ就職フォーラムで学生から聞かれた質問です。実際とてもよく聞かれる質問でもあり、私が就活中の時も私自身OBに聞いていたと思います。

配属部署の希望を「聞く」制度は多くの会社が持っていますが、人事権は100%会社が持っています。その部署に配属されるかどうかは、あなたがそこの人材ニーズに合致しているかという需給バランスで決まるのです。この問いかけは実は「どうすれば内定しますか」という質問と同じ類であり、例えるなら男性が女性に「いつあなたと付き合えるようになりますか?」と聞くようなものだと言えるでしょう。

結局のところ配属も内定も「あなた次第だが、最終的には会社次第」としかいいようがありません。言い換えれば、あなたが部署を選ぶ前にあなたがその部署(の人)に選ばれなければならないのです。

このような人事のルールに常に直面しているのが「従業員」の立場です。自分のやりたいことだけしかやりたくないのであれば、独立するしかありません。従業員=会社員として働くということはそう自由なことではないことを覚えておいていただきたいと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2004.11.15

236名、66大学、54%。

11月14日、新宿で初のマスコミ関連労組団体の合同主催によるマスコミ就職フォーラムが開催されました。10月初旬からの動員活動だったので370人定員のホールの入り状況が心配されましたが、236名の学生に集まっていただき、ゆったり座れる状態で会場をすべて埋めることができました。

フォーラムには全国各地66の大学から学生が訪れました。関西地方だけでなく、弘前や仙台からも参加があり、このイベントのニーズの広がりを実感しています。交通手段がなくなり泣く泣くキャンセルした新潟の方もいます。来年2月のフォーラムにはぜひお越しください。

パネルディスカッション第一部のジャーナリズム編ではコーディネータを除くパネリスト3名すべてが女性でした。しかし実際の新聞記者の女性比率は全体の10%程度だそうです。なにかの偶然でこのようなキャスティングになったのかもしれません。

しかしフォーラム参加学生236名のうち女性は54%。過半数を占める熱心な女子学生が食い入るように聞き入っていました。今回のフォーラムは、ジャーナリズム・出版を目指す女子にはめったにない機会を提供できたと思っています。アンケートを見る限り某新聞社事業局の方の一人勝ち的な部分もありましたが(苦笑)。

長らく広告だけのフォーラムを実施してきたものとして、関連深い業種で横断的に新卒支援ができたことにあらためてその意義深さを感じました。労働団体のイベントということにもかかわらず、色メガネ無しで参加していただいたすべての学生の方に感謝致します。未消化気味の部分はぜひそれぞれの業界労組の主催するフォーラムに参加ください。広告に関して言えば、毎日でもどうぞ(笑)。

※就活blogを書いている方でフォーラムに参加された方はぜひこのエントリーにトラックバックしてください~。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2004.11.14

リクスー都市伝説。

長年続いてきた「シューカツ都市伝説」は、いまだ多くの学生を支配しています。それは「就活のマニュアル化」が進み、あらゆる業界に対する極めて小さい共通項が、あたかも全体のルールとして語られるようになっていったからでしょう。

特にリクルートスーツは顕著です。多少トレンドの変化はあったとしても、「みんな同じ格好をする」という点では何年も同じ歴史をたどっています。男子学生はまだネクタイで個性を出せますが、女子学生がいまだ無個性なのは、都市伝説の呪縛により強く囚われているからでしょう。

念のため広告業界に限って言うとするなら、会社が面接でさまざまな個性を見いだそうとしているのに、ファッションには「無個性を求めている」はずがありません。事実私服で来るように指定する会社もあります。

口紅やマニキュアがあなたを魅力的に見せるなら、ぜひつければよいでしょう。相手はそばにいる学生ではなく机の向こうの面接官ですから、その距離を考慮するのも重要です。してるのかしてないのか分からない程度の化粧は、きっと面接官にはすっぴんにしか見えないでしょう(舞台女優のようにしろとは言いませんが)。このあたりはCocoさんコラムに譲ります。

黒色系のリクスーなら、茶系の髪が映えて見えます。いろんな業界を受けるために無難な黒髪に戻す人が大半なのだと思いますが、少なくとも営業など人と接し交渉する仕事を横断的に受けるなら、(程度はありますが)茶色に染めていても問題はないはずです。印象がよいことも仕事をうまくいかせるための重要なファクターだからです。

靴はできるだけローヒール・べた靴が望ましいというアドバイスがあります。これは移動するときによいといった理由のようです。しかしこれは本末転倒、移動する時の機能性など大きなお世話です。高校野球では頭を洗いやすいように丸坊主にしたほうがいいというのと同じで、洗髪とプレー、移動と面接には何も関係ありません。ヒールの高い靴は女性の脚を美しく見せます。普段(または勝負時?)履き慣れている高さの靴を買い、さっそうと歩いてみましょう。

これは極めて個人的な意見かもしれませんが、リクスーに白のブラウスを着るなら、開襟の方が窮屈でなく圧倒的にいい印象に見えます(Cocoさんも同様のことをおっしゃっていました。念のためですが、胸元を広く開けるということではありません)。

もちろんあなたがここまでの人生で茶髪もヒールも化粧もしたことがない、というのであれば、急な変化は自分を偽ることになって逆効果です。そうでないのであれば、少なくとも広告業界を目指すなら、都市伝説に挑戦していく価値は十分あると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.13

「興味ある広告3つ」、メールで答えを送ってください。

昨日、一昨日とひさびさに集中研修を受け、新しいテーマについて自分の頭で考え、自分の手で答えを作成してみるということの重要さを、改めて実感しました。

昨日の、

「あなたが興味ある広告を3つ挙げ、その理由を説明してください。」


という問題も、答える上で考慮すべき点を自分で見出すことで、今後の広告業界への就職活動の大きな原動力になると思います。私の考え方を発表する前に、今回メールにて皆さんの答えを送ってもらい、広告労協のスタッフが評価をする機会を設けたいと思います。締め切りは11月26日(金)24:00とします。

チャレンジする方はこちらのURLから応募してください。なお、個々の評価の送付については、応募締切後、この課題に関する私の考察をすべて発表した後(12月1日以降を予定)といたします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.12

「あなたが興味ある広告を3つ挙げ、その理由を説明してください。」

「あなたが興味ある広告を3つ挙げ、その理由を説明してください。」

この問題は、どの会社ということなく頻繁に聞かれます。しかしこの質問だけでその学生の多くを知ることができます。極端なことをいえば、広告代理店の選考で落とす学生を決めるにはこれだけ聞けばいいかもしれません。私自身、模擬面接会で何回も聞いてきた質問です。

この短い質問に凝縮されている意図をくみ取り、自分自身で解答を考えてみてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.10

シューカツ、ファッション、メーキャップ。

就活女子はどんなファッション、メークで面接に臨むべきか。私なぞが具体的なことを書くのは怖いもの知らずといわれそうです。

先日の模擬面接会の参加者は過半数が女性でした。面接会の質問タイムでは、私も大きな信頼を置いている05生アシスタント(05生自治会長)の「Coco」さんが、私たちの代わりに広告業界就職活動でのファッション・メーキャップについて見事に語ってくれました。この度その話をご本人のblogにて公開されています。

女子学生の皆様、必見です!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.08

NEET、自分探し、自己責任、ボランティア。

新聞・雑誌で注目され、ネットでも各方面で論じられている言葉に「NEET(ニート)」というものがあります。これはNot in Education, Employment or Trainingの略で「教育を受けているのでも、職をもっているのでも、職業訓練を受けているのでもない若者」のことを示す造語です。求職することなく、親と同居などで内向きに暮らす若者などがこれに該当します。英国が言葉の発祥といわれています。

また残念な結果に終わったイラク人質殺害事件では、被害者の「自分探し」という言葉が論じられてきました。見聞を広めるためにバックパッカー(大きなリュックを背負って長期間旅をする人)となって海外に自分探しに出て行く学生は決して少数ではありません。

「自分探し」が注目される一方で、前回のイラク人質事件で語られた「自己責任」という言葉も再浮上してきそうです。当時この言葉は政治でも利用され、メディアでもさまざまな形で論じられました。実際に今年の春の採用試験で「自己責任について」というグループディスカッションをさせた会社もありました。

今年の春には「最近学生のボランティアが増えているといわれていますが、どう思いますか」という質問もありましたが、新潟中越地震に直面した現在、再び「ボランティア」という言葉が今後注目されてくることも必至でしょう。春の試験については先のコラムでコメントを書きましたが、次回出題されたときあの解答方針でいいかどうか、正直言って私も分かりません。

この「NEET、自分探し、自己責任、ボランティア」という言葉が06年のさまざまな業界の採用試験で取り上げられる可能性はとても高いと思っています。特にジャーナリズムの業界では必ず出てくるでしょう。一方、このような社会的、政治的、内面的な事項について、広告業界の試験で聞くことが妥当かどうか極めて疑問ではありますが、いずれにせよ「(それぞれの業界の)採用試験での解答」として一度事前に考慮しておくべきでしょう。

問題例としては以下のようなものになるでしょう。

A「あなたならどうやってNEETを減らしますか。」
B「あなたにとっての『自分探し』とは何ですか。」
C「自己責任を実感した経験を聞かせてください。」
D「ボランティアの経験はありますか。なぜした(しなかった)のですか。」

この4つが広告業界の試験に出されたものとして、あなた自身でひとつでも全部でも解答を作成してみてください。私のメールアドレスに送信していただければ時間のある時にコメントを返信します。ただし私自身答えがまとまっていないことを前提にしてください。

文量はご自身が最小限必要だと思う量で結構です。その量を私がどう判断するかは別にして。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.07

「最近大学生のボランティアが増えてきている理由は何だと思いますか。」(考察編)

この問題は2004年10月に発生した新潟中越地震以前の採用試験に出されたものです。それを前提に、当時の意図や解答について考察してみました。

ボランティア活動をしたことがある学生は、ビジネスの感覚があるかどうかは別にしても、自立して行動できるという点で広告業界に向いていると考えられます。学生同士の関係の内側にこもらず、自ら社会に飛び出していく行動力は一定の評価ができるでしょう。

しかし社会人が普段の生活や勤務先などでそのような学生と知り合うことは稀です。採用担当や面接官の中にはそれらの活動を「就職活動のためにつくったエピソード」ぐらいの色眼鏡で見ている人がいるかもしれません。高校受験が近くなると生徒会の役員などをこぞってやるようになると言われているように。少なくともこの言葉どおりの質問が出されたということには、そのような背景を感じることができます。

そもそも企業の統一的な質問のひとつでボランティア活動自体を否定するなどあり得ません。実際に企業自身も社会貢献を企業活動の一つと位置付けています。

個人的な意見を述べるとすれば、この質問への回答の留意点は、「ネガティブな通説に対していかにポジティブな点を見出すことができるか」ということなのではないでしょうか。「偽善でしょうね、多くの場合。自分はやりません」と断じれば合格、のはずがありません。

大学生のボランティア活動を色眼鏡で見ている人がいるとすれば、企業の社会貢献活動を同様のネガティブな視点で見ている市民はもっと多くいる可能性もあります。CSR(企業の社会的責任)に絡め、1%クラブなど具体的な企業の社会貢献活動の例と比較しながら、一般論、自分の主観、自分として心がける行動を、バランスよくポジティブな論理展開で話すことがよいのではないでしょうか。

仮に「最近労働組合の団体が新卒学生の就職サポートをしていると聞いていますが、あなたはどう思いますか」と聞かれたら、どう答えますか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.06

「最近大学生のボランティアが増えてきている理由は何だと思いますか。」

「最近大学生のボランティアが増えてきている理由は何だと思いますか。」

この質問も、実際に今年の大手広告代理店の採用試験で統一的に聞かれたものです。私もこの問いについていろいろ考えてみましたが、もっとも意図を非常に理解しにくい問題のひとつだと思います。

良問かどうかの確信はありませんが、みなさんも実際に聞かれたらどのように答えるか、1日考えてみてください。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2004.11.05

OB/OG訪問、基本中の基本。

11月3日の模擬面接会の夜、労協スタッフは打ち上げの場でこっそり

本当に内定するかどうかは明日までに分かりますね。

とささやいていました。

その分かれ目は、「後日、あらためてお礼がいえるかどうか」という点です。

ビジネスの関係では、相手に特にお世話になったりご馳走してもらったりすれば、必ず通常は「翌日の朝までに」あらためてお礼をするのが当然の礼儀です。実際に会っているときにいうお礼はだれでもでき、「儀礼」的なものにすぎません。それを後日改めて感想などを交えてお礼をしてはじめて「礼儀」になるのです。

ITを使うことで、今や一般消費財メーカーですら「CRM(Customer Relationship Management)」に取り組み、直接接触をもってくれた顧客と長期のリレーションを取ろうとしている時代です。あなたがOB/OG訪問をした先輩がそのようなクライアントに必死に取り組んでいるとすれば、後日お礼も感想も言わないあなたに対して「あんなヤツいらない」と思うことは間違いありません。あなたはその人の後輩になろうとしているわけですから、きちんと礼儀を尽くさないこと自体、社会人になることへの真剣味が足りないといわれても仕方がないでしょう。

電子メールでお礼をいうのも今ではすっかり許容範囲です。この手のものは早ければ早いほど効果的です。まずはあなたの手に握っている携帯からでもいいですから、できれば12時間以内に一言お礼をいうようにしてください(12時間以内にまた飲んでいる人は稀ですから(苦笑))。

残念ながら3日に受けた学生のうち、7割は確実に落選します。その人がずっとそれに気づかないのであれば。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2004.11.04

目を見て話す。

11月3日、06生を対象にした模擬面接会を都内会議室で実施しました。模擬グループディスカッションもカリキュラムにいれ、6時間に及ぶ密度の濃い時間を共有しました。

本格的に06生を目の当たりにするのも初めてであり、私も初心に帰って定評のある(?)厳しい指摘をさせていただきました。一方で協力いただいた05生の方の実感のこもったアドバイスは、現役社員の言葉以上に意義があったのではないかと思います。この場を借りてお礼を申し上げます>Coco、BLUE。

今回4人の現役社員が学生1人を相手に模擬面接をしたのですが、4人とも共通の評価軸で採点シートに記入し、それをフィードバックしています。どのような評価軸かというのは受けていない人には秘密ですが、1つだけ公開すると「目を見て話しているか」という項目があります。

後から面接官全員の評価シートをみて分かったのですが、私の評価では○となっても、他の3人が×ということがたびたびありました。私が予定通りの(?)厳しいキャラクターを演じているのだからだとは思いますが、明らかに4人が評価をする面接であれば、極力均等に目配りをし、それぞれの面接官に話を聞いてもらう姿勢を見せるべきでしょう。

面接ではあいづちを打つなどよく聞いてくれる人だけに注目したり、一番お偉いさん風の人に気をとられたりすることがあります。誰がキーマンかを判断するのは重要なことですが、面接官全員にアピールをしておかないと、後からの合議で全然興味をもってくれなかった面接官があなたの足を引っ張ることすらありえます。

目をみて話してくれた、ということだけで、印象は全く違ってきます。話の内容だけで評価するなら原稿用紙に書いて提出すれば十分です。面接という場は人と人とのコミュニケーションの場であることを改めて認識してください。

| | コメント (2) | トラックバック (1)

2004.11.03

プロ野球の「現状復帰」。

11月2日、注目されたプロ野球「新規」参入は、楽天が選ばれました。2種類の垂れ幕を用意した仙台市民は、楽天の方を掲げ祝いました。

しかし最終形を見る限り、パリーグはもとの6球団となります。新規参入は高橋オリオンズ以来54年以来と報じるメディアもありますが、新しい本拠地を持つ球団が誕生したということであれば、南海ホークスがダイエーに譲渡され福岡に本拠地を移したことと何ら変わりません。プロ野球はやっと「現状復帰」したに過ぎません。

個人的に納得いかないのが、プロ野球機構が「新規参入球団の審査結果について」でコメントしている、

ライブドアは金融事業の業績変動が経営に大きく影響する可能性があり、楽天の場合は、一つの事業の業績変動は楽天全体の業績に与える影響が限定的だと考えられます。

という点です。

少なくともパリーグの球団を見る限り、この2社についてこのようなことを言える立場にないことは明白でしょう。両社とも球団自体の黒字化を目標としており、親会社が支えることができるかどうかは二の次のはずです。自らを振り返れば、株の不正売却で株価が暴落したり、親会社が産業再生機構に入っている球団すらあります。業績変動のリスク分散でいえば、食品や飲料業界は一つのトラブルであっという間に信用を失なうことがあるということをどう考えるのでしょうか。日本語ではこのようなことを「噴飯モノ」といいます。

今回の現状復帰は、球団合併とプロ野球選手会のストライキという、世論を大きく動かした事象が背景にありました。選手会とりわけ古田敦也選手会長とライブドア堀江貴文社長が立役者であり、破滅への道を止め、歴史を「切り開いた」貢献はとても大きいものでした。

2日の決定には、ライブドアの参入表明をバックにした選手会側に事実上完全にやられた機構側が、その原動力となったライブドアに対して今さら参入を認めるわけにはいかないという「結論」を最初から決めていたと、誰もが思っているでしょう。自分の置かれた立場を抜きにした今回の発表自体、そのことを自ら証明しているのではないでしょうか。

結果として歴史上「勝った」のは楽天でした。確かに申し分ない会社です。広告会社に勤務するものとして、新しい風を吹き込んでいただきたいと思っています。一方、ライブドア堀江社長には、労働者・労働組合、そして世論のバックに立ってくれたことに、労働組合の役員として敬意を表します。

今後のプロ野球の現状復帰「以上」のことを楽天に、そして新たな開拓精神をライブドアに期待したいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2004.11.02

消えた外資系広告代理店。

2004年10月発行「広告と経済」(広告経済研究所)では、最新の広告代理店売上ランキングが発表されています。広告労協のサイトでは、このランキングに「2003年日本の広告費(電通発表)」の媒体別広告費構成比と個々の会社の媒体別売上構成比を比較することで、媒体を軸にした広告代理店の傾向分析を試みています。

今回、このランキングから外資系代理店であるI&S BBDOマッキャンエリクソングレイワールドワイドが姿を消しました。別に日本から撤退した訳ではなく、売上げなどの経営指標を今年から非公開にしたという理由のようです。

I&S BBDOは2002年に7位、マッキャンエリクソンは9位と上位代理店としてランキングされていました(グレイワールドワイドは29位)。このため順位の変動についてはこの影響を考慮する必要があります。また日本で活動している外資系ではJ.W.トンプソン、オグルヴィ&メイザー、TBWA/JAPANも売上げが非公開となっています。

2003年上位50社の中でランキングしている外資系はビーコン・コミュニケーションズだけです。しかしここの媒体売上げがゼロになっているのは、媒体を電通を通じて調達しているからだと思われます。

非公開の理由として考えられることは、日本の広告代理店が一般に媒体売上げをベースとした決算をすることに対し、本来の外資はこれを基準としないということが挙げられると思います。外資系広告代理店の考え方は、証券会社の規模が売買高(出来高)ではなく手数料(=利益)総額によるということに近いものです。一方日本の広告代理店は売上高をベースとする商社の決算に似ていると言われています。どちらが正しいか・望ましいかの議論はここでは避けます。いずれにせよ国際企業が海外ブランチの個々の売上げを公開しないことはよくあることです。

しかし、OUT-INをドメインとする外資系代理店の情報公開レベルが一気に下がり、学生のようなゼロから広告業界を知る人たちへの知名度が格段に下がってしまうことは、大いに問題があるのではないでしょうか。

I&S BBDOやマッキャンエリクソンは毎年一定の新卒学生を採用しています。このようなランキングに並べられるのがいやであれば、ぜひ各社で説明会を開催してもらいたいものです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2004年10月 | トップページ | 2004年12月 »