「B to B」と「B to C」。
広告業界に限らずビジネスで頻繁に使われる言葉に、「B to B(ビー・トゥ・ビー)」と「B to C(ビー・トゥ・シー)」があります。B to B は、Business to Businessの略であり、法人(企業)から法人向けのビジネス、B to CはBusiness to Consumer、すなわち法人から個人向けのビジネスを意味します。
B to Cの代表例は、スーパーやコンビニ・百貨店などの流通業界やレストラン・ファストフードなどの外食産業、B to Bの代表例はオフィス機器メーカーやSI(システムインテグレータ)などが挙げられます。
しかし、コンシューマ(消費者)向けの商材を取り扱っているならB to C、法人向けならB to Bと、簡単には分類できません。
アルコールメーカーは個人向けの商品を取り扱っていても、それを仕入れる酒屋、スーパー、飲食店への販売が中心です。自社流通を持たないメーカーの営業部門の実態はB to Bといってもいいでしょう。
流通業界にも法人向け営業があります。百貨店にとって法人が顧客に送るギフトは、個人のマーケットと同様巨大なものです。また景品があたるキャンペーン(プレミアムキャンペーン)のようなセールスプロモーションも百貨店の巨大マーケットであり、百貨店が広告主や広告代理店に景品を提案し、大量調達します。景品が食器皿の場合は海外からの輸入や梱包・輸送も手慣れておかなければならず、百貨店ならではの強みがあります。
PC直販のデルは個人同様法人にも大きなシェアを持ちます。いわば「B to B or C」と言える業態でしょう。またクレジットカード業界は、個人に決済機能を提供するという意味ではB to C、加盟店に入金代行する点でB to Bと、「B to B and C」とも呼ぶべきビジネスです。さらにはほぼ100%B to Bである広告会社の業界に、最近「スラムダンク作者井上雄彦氏の新聞広告」のような「個人広告」という事例も出てきていることにも注目したいところです。
結論をいえば、ビジネスに「B to B」の要素がないという業界は極めてまれだといえるでしょう。仮にB to Cから始まったビジネスとしても、そのノウハウをB to Bに水平展開することで企業はさらに成長します。また外食産業のように実際に販売するのは個人だとしても、その原料の調達は巨大なB to Bの交渉です。
業界や会社の研究をするときには、実際にその企業がお金をもらう、お金を払う先がどこなのかという視点を持つことが重要です。
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