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2004.09.24

「労働組合」とプロ野球。

プロ野球界を揺るがした労使交渉は歴史的な合意をもって終結しました。以下が合意内容となっています。

1、 NPBは、来季(2005年シーズン)に、セパ12球団に戻すことを視野に入れ、野球協約31条、32条に基づくNPBの参加資格の取得に関する審査(以下「審査」という)を速やかに進め、適切に対応する。

2、 審査は、実行委員会の下部組織として組織される「審査小委員会」が担当し、審査開始後1か月を目処に実行委員会およびオーナー会議に答申する。来年(2006年シーズン)以降の審査については、第三者を委員とする新規加入球団審査委員会(仮称)を設置する。

3、 NPBは、現行野球協約の加盟料・参加料を撤廃し、預かり保証金等の制度を導入する。

4、 審査は、適正・公平に行い、小委員会の審査過程を可能な限り、開示するなど、透明化に努める。

5、 審査小委員会の答申に基づいて、実行委員会及びオーナー会議が、来季参入を可とした場合は、NPBは、その参入が円滑になされるよう最大限の協力をする。

6、 新規参入が決まった場合、分配ドラフトへの新規参入球団の参加を認め、統合球団のプロテクト選手(2巡目、3巡目の指名選手を含む)を除いて柔軟に対応する。また、既存球団は、新規参入球団と既存球団との戦力均衡を図るため、新規参入球団に協力する。

7、 NPBは、選手会との間で、プロ野球構造改革協議会(仮称)を設け、1年間をかけて、ドラフト改革、エクスパンション・ドラフト制度の導入、選手年俸の減額制限の緩和などについて徹底的に協議する。

この合意に至ったのは、選手会がコメントしている以下の部分が大きかったようです。

しかし、この2日間の交渉では、球団側は、真摯に新規参入の審査を行うという点について、NPBから、「新たな参入ですから申請に不備な点もあろうかとおもいます。その点を突いて、最初からはねつけるようなことはありません。補えるような問題なら、NPBでアドバイスなどをしながら積極的に対応したいと思います。」といった姿勢が示され、また合意書にも、「審査は、適正・公平に行い、小委員会の審査過程を可能な限り、開示するなど、透明化に努める」などの条項が設けられ、具体的な審査過程でのガラス張りの情報公開の方法を提示するなどの新規参入に対する積極的な姿勢や公正な姿勢を示していただきました。現に新規参入の申請が行われ、またさらに今後行う予定の会社があることも報道されている中で、いわばファンの皆さんにもこの審査の過程をチェックしていただくことができ、また、申請の不備については、NPBにおいてアドバイスをしながら対応するという柔軟な姿勢が示されたことで、2005年シーズンに12球団を維持するために、前向きで、かつ、適正な審査が行われるとの期待も持てると判断致しました。

結論としては、「野球はファンのものであり、ファンに対してオープンにしていこう」という姿勢を労使が確認したということです。NPB側のコメントにもこのことが読み取れます。合意事項には選手にも痛みを伴う項目が入っていますが、お互いの痛み分けということではなく、総体として大きな価値を生み出した歴史的合意だと思います。

団体交渉という法律上の権利にもとづかなければ、ここまでの結果には至らなかったと思います。この点では、労働組合は存在するだけでも価値があると、いまさらながら実感しています。労使は一方の勝ち負けのためではなく、お互いの成長のために話し合います。合意に至った今、損害賠償やストライキといったネガティブなことは水に流し、ファンのために一体となったプロ野球改革を期待していきたいと思います。

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