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2004.08.25

五輪選手や関係者のブログは禁止。


「五輪選手や関係者のブログは禁止 IOC」
とCNNが報じています。

2004.08.23 Web posted at: 19:25 JST

アテネ五輪の開催中、出場選手やコーチ、大会関係者が、自分で書いた五輪に関連する文章や自分で撮った写真、ビデオ画像をインターネットを通じて公開することは、国際オリンピック委員会(IOC)が禁止している。理由は、選手やコーチが報道記者のように働くべきではない、という方針のため。しかし、この制限には疑問の声もある。

IOCが今年2月に、各国の五輪委員会に通達したこの規制では、大会参加者は記者からの文書による質問、電話取材や対面取材と同等のオンライン・チャットなどに対しては回答してもよいが、自分自身が書いた日誌やオンライン日記、ブログなどは、大会が終了する8月29日まで禁止されている。

また、報道機関の利益を守るために、大会関係者はいかなる画像や写真も──競技終了後に選手自身が撮ったものであっても──IOCに事前許可を得なければ、掲載することができない。ただし、取材許可証を持つ記者が撮った写真を個人サイトに掲載することは、許可されている。

こういったIOCの規制に対し、五輪選手の日記をウェブサイトに掲載する手はずを整えていた、米デューク大学同窓会誌のロバート・ブライワイズ編集長は、「(この規制は)不可解だ。IOCが何を心配しているのか、よくわからない。競技場からの声を直接伝えることは、五輪の視聴者を増やす手段の一つ。五輪競技への興味や興奮をもたらしてくれる」と話している。

ブライワイズさんは、デューク大学同窓会のウェブサイトに、卒業生の五輪選手2人に直接取材した記事を掲載している。最近も、棒高跳び選手のジリアン・シュワルツさんからの手記を掲載したが、違反行為だとの抗議は、特に受けていないという。

しかし、あるIOC委員は、デューク大学同窓会のような第三者的なウェブサイトはIOCの規制に抵触していると話す。今のところ、IOCから注意を受けた選手はまだいないが、IOCのガイドラインでは、規制に違反した選手からは参加資格を取り上げるか、罰金を科したり、法的に損害賠償を訴えるとしている。

このニュースには2つ問題提起があります。

(1)インターネットにおける「報道」とは何か、「報道機関」とは何か。
(2)選手自身の情報発信は報道機関の利益に反するのか。

オリンピックは放送権(broadcasting)とスポンサーが主収入であり、IOCはスポンサー同様報道機関にも大きな配慮をします。しかし選手が試合直後にblogを書き、報道機関より先に結果を報じるということはありえません。試合後のインタビューに一通り答えれば、その後blogで選手自身が情報発信するといったことは、むしろ新たな報道対象を産むチャンスになりえると思います。

結局現在のところIOCにとっての報道機関とは、「取材許可証を持った記者」とその記者が配信する先のメディアという位置付けであり、一方インターネットはまだまだ「アンブッシュ」の温床のようなイメージなのかもしれません。

しかしアテネオリンピックはインターネットが世界的に本格普及して初めての大会であり、世界同時性でネット放送に引けをとりません。しかも「ダブルスクリーン」と呼ばれるテレビとインターネットの同時利用も今や一般的です。選手自身の情報発信もうまくIOCがコントロールすることで、テレビとネットの連動で大会のさらなる盛り上がりを演出することも可能になるのではないでしょうか。

今回日本ではYahoo! Japanが公式インターネットプロバイダ・検索サイトになっていますが、今後オリンピックでこのようなスポンサーが選手自身がもっているblogを公式にアグリゲート(aggregate、集める)するということも面白いかもしれません。

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