evoked set(想起集合)。
evoked set (イヴォクトセット、想起集合)はマーケティング用語としてよく使われます。AMA(米国マーケティング協会)の定義では、
1. The set of alternatives that are activated directly from memory.
記憶から直接想起される選択肢の集まり。
2. The set of possible products or brands that the consumer may be considering in the decision process.
消費者が選択行動の際、考慮する可能性のある商品やブランドの集合。
となっています。
多くの人の evoked set に入ることは、ブランド形成におけるもっとも重要な尺度です。世の中は無数のブランド、無数の商品がありますが、人はそのすべてを知っているわけではありません。自らあるカテゴリの商品が欲しいと思ったとき、ごく一部のブランドをあらかじめ想起し、その中からひとつを選んでいきます。当初の想起に入らなかったブランドは選択される可能性すらないのです。
面接官は採用試験で数十人の学生を見ます。面接を通過するには、まず面接官の evoked set に入らなければいけません。
面接官は「どんな学生がいたっけ、えーっと…、○○のA君、△△のB君、□□のC君……」という風に、一言コピーをつけて思い出します。特に、玉石混交である初期段階の面接ではなく、いよいよ優秀な人材を絞ろうという段階に顕著だと思います。このように面接官の evoked set に残るためには、自分自身を短く示す一言が必要です。
あなたが自己PRで話した一言がそのまま面接官の一言使われることもあるでしょうし、エピソードから面接官が自らつけることもあるでしょう。面接後に面接官があなたに一言コピーをつけて思い出してくれたとすれば、あなたは自分自身のブランド訴求に成功したといえます。
面接に通過するには、まず面接官の evoked set に残りうるあなた自身の価値が何でそれを一言でいえばどうなるかを徹底的に見つけ出すことが必要です。そして次の段階として、その一言が evoked set の中で競争しうるものかどうか、厳しく吟味しなければいけません。
これはまさに私たちが広告主のブランドに取り組む上で普通にやっている手法です。面接でのあなた自身のブランディングは、あなた自身の広告人としての最初の仕事といえます。自分自身をブランディングできない人に、自社のブランドを扱ってもらおうと思う広告主はいません。
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