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2004.02.17

生保の広報イベント。

 今年で17年目になる第一生命の恒例企画「サラリーマン川柳(略してサラ川(さらせん))」が、優秀作100作への人気投票を募集しています。

 広告業界を目指す学生としては、候補作の出来不出来の評価ではなく、この「サラ川」という企画がどのような趣旨で、どのような仕組みで実施されているのかを考えるべきでしょう。

 このような企画は、広報イベントの一つといえます。広報イベントの例としては、漢字検定協会が実施している、今年の世相を1文字で表す「今年の世相漢字」がありますし、今年の干支の動物から翌年の干支の動物に引き継ぐ(?)「干支の引継ぎ式」通天閣観光が仕掛けている広報イベントです。

 その中でも、生命保険会社の広報イベントは、もう少し販売促進に近い仕組みを持っています。

 国内資本の生命保険会社は保険外交員が営業の中心であり、保険外交員の営業の最大の壁は、顧客と話をするきっかけになります。サラリーマン川柳は加入者または見込み客に対する絶好の話のネタであり、外交員は応募作品のリストを職場に配ったり、参加してもらった加入者の親戚などにも配布してもらったりすることができます。

 このような広報イベントは、情報を社会的にも注目されるものに昇華することで、顧客や見込み客は相手の方から外交員に声をかけてくれる仕組みになり、保険外交員への大きな支援になるのです。有力な広報イベントは、回数を経るごとにそれ企画自体がブランドとなっていきます。

 同社は、男性サラリーマン向け以外にも、OLの法則という、女子社員向けの企画も持っています。これも同様に保険外交員への支援企画に他なりません。

 別な生命保険会社では、明治安田生命の名前ランキングが有名です。子供の名前や誕生日を把握するのは、生命保険会社のビジネスの根幹であり、それを広報イベントと絡めて情報を収集するという仕組みは極めてよく出来た企画です。

 広報イベントは成功すれば、莫大な広告費をかけなくてもプレスリリースひとつでマスコミの方から取材に訪れ、ネットニュースに取り上げられればワンクリックで自社サイトに誘導することができます。さらには、企業のもう一つのブランドとまで成長することもあるでしょう。

 広報でずばり当たったときの喜びは、広告の喜び以上なのではないかと想像しています。

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