定番の言い回し。
この時期、テレビニュースでは以下のような定番の言いまわしが頻繁に聞かれます。
・お正月を故郷で過ごそうとする人の帰省ラッシュが始まっています※。
→本日も続いています/ピークに達しています、と言い換え可能。
・東京駅では、故郷へのお土産を手にした家族連れが列を作っています。
・一方空の便は、札幌や福岡行きの便で午前中から満席となっており、キャンセル待ちの長い列ができていました。
・成田空港ではお正月を海外で過ごそうとする人※の出国ラッシュでごったがえしています。
→「海外脱出組」でも可。
・高速道路は、東名高速下り綾瀬バス停を先頭に20km、中央道は小仏トンネルを先頭に50kmと、各地で激しい混雑となっています。
・警察庁によると帰省ラッシュのピークは31日午前中まで続きますが、例年に比べて分散傾向となっています。
いずれも、最初のワンフレーズを聞けば、後はすべてそらんじることができるほど定番化しています。
ほとんどのニュースで「帰省ラッシュは例年に比べて分散傾向になっています」で締めていますが、私が知る限り帰省ラッシュの分散化はここのところ「例年の」現象です。表現の定番化の中には、テレビ局の固定観念も深く入りこんでいるようです。もしかしたらテレビ局自体、視聴者が代わり映えのなさをを求めていると考えているのかもしれません。
同じ電波に乗ったメッセージでも、広告の表現の方がもっと「研ぎ澄まされて」います。テレビが時間を「埋める」一方でCMは時間を「買い」、視聴者が番組を「見に来る」一方でCMは視聴者に「見てもら」わなければなりません。他社と大して変わらないメッセージを、莫大な費用をかけて放送することはできません。言葉に関しては、広告業界は極めて高いレベルを求められるのです。
表現の定番化は、コミュニケーションのマニュアル化そのものです。コミュニケーションのプロたる広告業界を志望する学生が、ESや面接をマニュアルで切り抜けようと思うのは本末転倒といえます。代わり映えしない年末年始と固定観念を持たず、あなたならではの視点と言葉で、新年の決意を表現してみてはいかがでしょうか。
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